日本語訳 "HOW TO USE CORE IN ENGLISH"

黒月樹人(KULOTSUKI Kinohito @ 9621 ANALYSIS)

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 はじめに

 HOW TO USE CORE IN ENGLISH というタイトルの PDFファイルがあります。
 思考言語コアについて、かんたんにまとめようとして、いきなり英語で書きしるしたものでしたが、いつのまにか、「思考言語のアイディア」のブランチページのなかで、もっとも読まれているものとなりました。
 日本語で説明しようとすると、いろいろと語りすぎてしまうものですが、あまり得意とは言えない英語でとなると、できるだけシンプルな表現を選ぼうとします。
 しかし、このことが、かえって、うまく作用したようです。
 ここでは、よけいな解説などを加えるのはやめて、原文をそのまま日本語に訳します。
 ただし、原文どおりの書き下し文を読むと、内容があまりにぎっしりと並び過ぎて、ちょっときゅうくつに思われますので、ウェブページとして読みやすくするため、原文にはない「改行」を加えることにしました。

 英語でのコア(CORE)の使い方

 コアとは思考言語のシステムのことである。
 コア(CORE)は略語でも頭文字語でもなく、本来、私の古いともだちのニックネームであって、それは、シリウスやネズミのアルジャーノンほどではないが、高い知能をもった、メスの、雑種の、犬の名前だった。

 仮に一人の人間がコアを使えば、たやすく思考をプログラムすることができるかもしれない。
 コアの形式は、使い古された自然言語とは異なる。
 コアは宇宙の言語のように見える。しかし、そのような形式の言語の文字をSF映画で見たことはない。
 コアはコンピュータ言語や数学の形式のほうに似ている。
 英語でのコアの使い方を話そうとしていたことを忘れていた。

 英語でのコアは、次のような記号をもったウィルスとして振舞う。

 ->, < >, ( ) , [ ], / /, ->>, ->  >  , *, $, @, ☆, X, L, ….

 コアは主に自然言語から「対象語」や「関係語」を選び出す。
 さらにコアは、補助するために判断して「状況語」や「接続語」を選びだす。
 「状況語」とは「対象語」の一種で、「接続語」は「関係語」の一種である。

 H.ミンコフスキーの「空間と時間」からの、例文(次のゴシック文字)を使って説明することにしよう。

 We will try to visualize the state of things by the graphic method.

 コアの記号がこの文に侵入する。

 We --will try> $--visualize> the state of things /by/ the graphic method []

 この変換において、We と the state of things は対象語である。
 コアでは「語」という言葉を「文節」や「句」や「文」に対しても用いることがある。
 --will try> と --visualize> は関係語である。
 /by /the graphic method が状況語である。
 ここで、/by / は「状況関係語」で the graphic method は「状況対象語」である。
 仮にこの状況語が文の中ほどにあった場合は、 ……/by /the graphic method / … とする。
 $ を「自由代名詞」と呼ぶ。
 $ は幾つかの代名詞の代わりとして自由に使われる。
 ここでは $ は、we の役目を果たしている。
 [] はコアにおける文末記号である。

 次の例に移ろう。

 Let x, y, z be rectangular co-ordinates for space, and let t denote time.

 この文はコアのウィルスに感染する。

 $-->> x, y, z <> rectangular co-ordinates /for/ space
[and] $-->> t --denote> time []

 この病変で、$-->> は let を意味し、-->> とは、使役動詞としての「強い作用」を意味する。
 <> は である。
 <> は「双方向の関係語」で、「互いに」という意味を含んでいる。
 <> の古い形式は “--<>--” であるが、二つの対象語が離れているときには有効である。
 [and] は接続語である。
 実を言うと[,] [and] が [and] に変わっている。
 仮に and がなくて、, だけのときは、[,] が残る。
 [,] は、はっきりした意味をもたない、弱い接続語である。
 これに対して、[and] は並接とか連言という、はっきりした意味をもつ。

 他の例を対象としよう。

 The objects of our perception invariably include places and times in combination.

 コアはこの甘みを味わう。

 The objects (our perception)
    -- (invariably) include> places & times
      /in/ combination []

 The objects (our perception) は数学の関数 f(x)に由来する。
 他の形式の -- (invariably) include> も、ほぼ同じ考えである。
 関係語は次のような階層順位をもっている。A[&]B, A<&>B, A/&/B, A&B.
 コアの、この表現では、三行に分かれている。
 この形式はコンピュータのプログラミング言語の PASCAL や C++ に由来している。理解しやすいからである。
 かつて、紙や羊皮紙は貴重で、粘土板はかさばり、レリーフのための岩面は限られていたが、今や、コンピュータの仮想用紙は、とても安く、かつ、使いやすいものになっている。
 かくして、コアは、自然言語からコンピュータプログラムの言語へと進化する。

 次の例を書こう。

 Nobody has ever noticed a place except at a time, or a time except at a place.

 これをコアで書く。
 ▽を人の意味で用いることがある。

 X▽ --has (ever) noticed> a place /X at/ a time
[or] a time /X at/ a place []

 私は否定の記号を Xではなく●とするほうが好きであるが、これは否定的なイメージをもった、相撲の黒星である。

 ●▽ --has (ever) noticed> a place /● at/ a time
[or] a time /● at/ a place []

 強い印象がある。
 しかし X を使ってもよい。
 ● に関連して、肯定の記号は ○, ◎, G(good) や Y(yes) である。
 コアでは @で場所を示し、☆で時間を示している。
 上のコア表現は、次の形式へと変わる。

 ●▽ --has (ever) noticed> a place /●☆
[or] a time /●@ []


 まだ説明していないのは -> > , *, L である。
 例がある。

 But I still respect the dogma that both space and time have independent significance.

 L をこの例で使う。

 [But] I --still respect> the dogma
                L◇ both space and time
                 --have> independent significance []

 L は the dogma と ◇ を関係づける。
 ◇ は抽象関係語であり that, which, what などの代わりをする。
 ◇ は文などを意味したり、その代わりをする。
 $ は単語の代わりをする。

 他の例がある。

 A point of space at a point of time, that is, a system of values x, y, z, t, I will call a world-point.

 * と -> > をここで使う。

 A point of space /at/ a point of time
[that is] a system of values *a
 *a <> x, y, z, t
  I --will call> *a > a world-point []

 * はコアにおける注釈記号である。
 仮に文字に * が付いていると、その文字は何らかの意味を持っていることになる。
 *a の定義の方法にはいろいろある。

 *a「 x, y, z, t 」 (日本語の形式)
 *a { x, y, z, t }
 *a : x, y, z, t
 x, y, z, t (<>*a)
 x, y, z, t ( : *a)
 { x, y, z, t } *a


 A --do> B > C が意味するのは
 A do B to C
 A do B for C
 A do B as C などである。

 最初の式 A --do> B > C は
 A mother takes a doll to a daughter から来ていて
 A mother --take> a doll > a daughter と書かれる。

 コアでは、三人称現在形の s は無視されることが多い。コアにとっては意味がないからである。しかし、残っていてもかまわない。

 コアは縦書きにはなじみにくい。首が曲がってしまう。

 文法や記号の説明は、これだけである。
 あとは、これの、さまざまな応用があるばかりだ。

 

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