CPP109 鳥たちが群れる風景
CPP109 The Scene where The Birds are Gathering
黒月樹人(Kinohito KULOTSUKI, treeman9621.com)
CPP109 鳥たちが群れる風景

 ここでは、図1にとりあげた「高い位置から撮影した、ある風景X[1] について考察する。まず、右上に暗い領域があるが、そこに、白いものがいくつか散在している。この暗い部分はただの影なのだろうか。しかし、その中で白く光っているのだから、それらは、光が当たるだけ背が高いものであるか、自ら光っているかということになろうが、どちらなのだろう。右上のほうに、この影の端のラインが映っている。かなりシャープである。

 この影の中にある白いものを含む領域を切り取ってテスト解析してみた。図2である。白色の強い部分が二つと、その下に、やや暗い像がある。これらのことから、この影の中には、部分的に湖のようなものがあって、その水面に、これらの白いものが映っているのではないかと考えた。そして、これらの上にある白いものは、おそらく、「鳥」ではないだろうか。

 図1に戻って、この風景Xを観察してみると、ただの地肌が映っているだけのものではないと思えてきた。クレーターの縁に白いものが並んでいる。微細な世界における塩の結晶のようだ。しかし、そんなに大きな塩の結晶や、鉱物としての水晶などが並んでいるのだとしたら、それも異常なことである。この図1の幅は33kmとある。すると、左下にあるクレーターの直径は3300mほどであり、このクレーターの縁にある白い粒のスケールは、およそ400mにもなる。図2の右側に映っている、白い「鳥」の全長は、およそ800mほどである。これも巨大だ。「鳥」と呼ぶのをためらうことになる。しかし、これからは、これらのサイズのことを忘れて、この画像にあるものの、おもに「形」だけに注目して、どのようなものが映っているとみなせるのかを調べてゆくことにしよう。



 風景Xに映っているものの概要を見るために、図3のような解析領域を指定した。この中の領域Aを厳密に指定するために、これをYAとあらわすことにする。F[7]などの数字の順は、記号に近いほうから、画像の中へと数えることにした。F[7]では、向って右のクレーターがある領域をF1とし、向って左に数を増してゆくことになる。

 これらのY群解析領域の中で、もっとも分かりやすいものがYBに映っていた。図4の右上にレモン型のものがあり、そこから首と右手が出ているように見える。これらは、地表に映った影からも確認することができる。首はきちんと突き出ているのだ。これは「亀」なのか。すると、左にある岩のようなものも、背筋の線や、左の影から判断して、「甲ら」の後部の形であって、これも「亀」の後ろ姿なのかもしれない。

 「亀」のようなものが、この世界に存在しているらしいということは、他の画像データによっても確かめられる。図5は、そのようなものの一つである。図5(1)の、向かって左側の中央付近に、明るい粒のようなものがある。この部分を取り出して拡大したものが(2)であり、解析したものが(3)である。明らかに「亀」のように見える。

 風景XY群領域へと戻ろう。図6にある領域YC2の解析画像には、崖の縁にいる「鳥」たちの姿が映っている。右上に、首を右へと向けた「鳥」がいる。微妙な色合いであるが、「くちばし」も、かすかに映っている。左から4つ目の白いものにも「くちばし」がある。

 図7にある領域YH1の解析画像には、クレーターの縁に、何羽もの「鳥」が並んでいるが、このクレーターの左上のところに、「白鳥」のようなものの姿がある。実は、図3Y解析領域群を指定する前に、図8の解析領域Z群を指定して、これらの領域について調べていた。これの領域ZG1に、この「白鳥」の姿が映っていたのだ。それを図9として取り上げる。胴体の部分が分離しているようにも見え、後部に球体もあって、これが「白鳥」型の「鳥」の全体像であるかどうかの判断に苦しむ。ひょっとすると、サイズの違いから考えると、これは、別のタイプの「亀」が首をのばしたところかもしれない。

 次のZG2領域にも、はっきりとした「鳥」の姿がある。クレーターの左上の縁にいるものだ。

8ZD6領域には、少し違うものがいるように見える。この領域は範囲を制限しすぎたので、図3に戻って、ZD6を含む、YL5領域を取り出して解析する。図11である。ここには、四足で歩く「サル」のようなものが2頭映っているように見える。文字mのような白いものと、その左上のものである。もちろん、これらは、単なる目の錯覚なのかもしれない。そのようなことが断定できるような解像度ではないのだから、しかたがない。ここでは、領域を指定して、解析して、推定するだけのことである。

 図8へと戻って、領域ZG3を取り出して解析する。図12である。このクレーターの手前側の縁に、ネコ型の動物の姿が見える。左に頭を向けていて、右にしっぽがある。これも、偶然による、目の錯覚かもしれない。

 図13は図3の領域YL1の解析画像である。このクレーターのような影の右縁と思えるものをよく見ると、右側に影が長く伸びすぎているので、少しおかしい。この影の頂のところには、後ろ向きの首の影のようなものが映っている。このように見てからクレーターの右縁のようなところを見ると、二列の背びれのようなものを持っているものが、首を左後ろに向けているもののようにも思える。「鳥」なのか、「亀」の仲間なのか、あるいは、「ステゴザウルス」のようなものなのだろうか。これも目の錯覚かもしれないが、よく似たものの一部が、この解析画像の左上にも映っている。小さな首を右下へと向けているようなポーズだ。これの全体像を調べようと図3へと戻ってみたが、この領域YL1は原画像の左端で指定しているので、これより左の画像はなかった。これらは、ただの目の錯覚で、クレーターの縁に、鳥や獣のような光体が並んでいるだけという可能性が高い。

 図1の風景Xの画像を見ると、白い石ころが、やけに多いところのようにも見えたが、詳しく調べてみると、これらの「石ころ」の大きさは、数百メートルにもわたるものであり、それらの形は、「鳥」や「猿」や「猫」によく似たものであった。巨大な「亀」の姿もある。恐竜のようなものが、そうなのかどうかまで言い切ることは難しいが、これまでの、他の画像の解析結果とも照らし合わせて、この世界には、少なくとも「トリ型生命体」が存在していると考えたほうが、これらの複雑な画像を説明するために、「単なる偶然」と「目の錯覚」という言葉を、何百回も使わなくてすむ。ただし、これらの「トリ型生命体」の大きさは桁はずれである。数百メートルから数十キロメートルにもおよぶ。このような大きさの生命体を地球上で想定することは難しい。この世界が、地球の18ほどの表面重力しかもたない、衛星カリストであるとしても、このようなサイズの生命体が存在することを想定するのは難しいかもしれない。これまでは、観測画像を拡大しても、図5(2)のようなブロック画像、あるいはモザイク画像と呼ばれるものだった。しかし、これらの画像情報からでも、ある程度、もとのなめらかな画像へと近づいた画像を再現できるのである。そうして見た、衛星カリストの表面には、このような形のものたちが群れているのだ。

 (2009.05.13 Written by Kinohito KULOTSUKI)



 このあとの「参照資料」に、今回の解析で用いた画像[1],[2]の由来と、そこにあった説明文を引用し、日本語へと翻訳しておいた。[1]の解説文では、地形に対する謎について語っている。ヴァルハラ領域の成因がどのようなものであるかということは、衛星カリストにおける大きな問題である。このように巨大な衝突模様は、太陽系の他の星には見られないのである。しかし、この解説文を訳してみたが、問題の論点がよく分からない。何か訳し間違えているのだろうか。一方、[2]の画像についての説明文には、このような画像を再構成するときの技術について、おもに述べられているだけで、画像に映っているものの内容については、まったく触れられていない。これらの画像を提供した方々は、これらの画像の細部について、ほとんど何もコメントしていない。もし、撮影元のNASAが、何か奇妙なものを見つけたときは、それらを見えなくしてしまうような処理をすることがある。しかし、[1]でたびたび用いられているように、モザイク画像として、何が映っているのか分からないと判断されたものが、こうして、公開されてゆく。そこが、情報操作の盲点でもある。何が映っているのか分からないという状況は、もう過去のことになってしまった。

参照資料

[1] A Detailed View of Callisto's Surface

http://www.jpl.nasa.gov/webcast/galileo/art/07_Callisto_Surface_lg.jpg

二つの画像の、このモザイクは、木星の衛星カリストにあるヴァルハラ(Valhalla)領域の内部領域を示しており、ガリレオの最も顕著な発見の一つを描いている。期待に反して、小さなクレーターが見られない。表層氷からの揮発性の昇華に由来すると信じられている浸食過程クレーター群の、ふぞろいの縁のところに、このことについての明らかな証拠がある。北はそのモザイクの上のほうであり、太陽は左から、地表面を照らしている。そのモザイクは、およそ33km幅の領域をカバーしている。科学者たちは、ヴァルハラが、カリストの歴史の初期に起こった巨大な衝突の結果であると信じている。NASAのガリレオ宇宙探査機に乗っているソリッドステート画像システムにより、1994114日に、これらの画像は得られた。(日本語への翻訳は黒月樹人による)

 [2] http://www.quartzfilms.com/blogpics/Callisto4.jpg

 これらのフィルムにおいて、私は、温度感受性(thermotropic)液体結晶ペイント(Edmund Scientificを通じて安価に利用することができるもの)を使った。これは気分を高揚させ、これらの虹色温度計を作用させるものである。「明るいタッチ」での異なる色を得るため、私は、そのペイントの上に吹きかけた(ほとんど意識を失いそうなほど)。「カリスト(Callisto)」のために、私は、エアー送風機と、擦りこみアルコールの蒸発効果を使うことを決めた。(日本語への翻訳は黒月樹人による)