CPP127 衛星エンセラダスの緑の平原にあるもの_2
 CPP127 What exist in Green Plain on Moon Enceladus (2)
黒月樹人(Kinohito KULOTSUKI, treeman9621.com)
CPP127 衛星エンセラダスの緑の平原にあるもの_2

「衛星エンセラダスの緑の平原にあるもの_2」では、衛星エンセラダスの画像PIA11112 [1]におけるS大領域を取り上げる。

 図2において「大領域Sにおける解析小領域」を指定した。この大領域Sには、緑の太い帯が何本かある。これ自体が不思議なものであり、何故このように色づいているのかということを、NASAは説明しているのだろうか。もし、NASAが主張するように、エンセラダスの表面が「氷」でできているとしたら、この緑の帯は、葉緑体をもつ、コケのような植物が繁殖したものだと考えることもできる。しかし、このように考えるのはSF小説のレベルであり、NASAは科学的な集団として働いているので、このような、確たる証拠もないことをコメントしたりはしないだろう。ところで私は、この緑色についての問題についてとくに関心があるわけではなく、実は、他の太陽系の天体の画像を調べた経験から、このエンセラダスの衛星にも、太陽系文明の証拠となるものが現われていないかということに、一番の関心がある。私が取り扱える技法というのが、デジタル画像のピクセルブロック図から、より詳しい立体的な陰影をもつ、高い解像度の画像を再構成するというものであるので、どうしても、見るべき範囲が狭まってゆく。ピクセルのブロック模様にしか見えない画像から、よりリアルな写真に似た情報を引き出すことによって、これまで見過ごされていたものの姿を明らかにしようというわけである。そこで、この大領域Sにおいては、広範囲に分布している緑の帯についての観察は行わずに、形として、何か不自然に見えそうなものについて、目をこらして調べていったところ、AI9領域を指定することになった。これだけの面積で9つというのは、比較的少ない。よって、ここでは、それらの9つの領域のすべてについて行った解析画像をすべて収録することにしたい。図2では、解析領域を指定した、S大領域の全域図と、そこから切り出した原画像を収録した。 

 図3S_A領域の解析画像である。ここに何か人工的なものがあるかというと、そのように見える形状のものは見当たらないようだ。ここでは、この衛星エンセラダスの地形が、くっきりと見えている。原画像の写真のピントが比較的良い状態で、解析画像でも、細部がピンボケ状態になっていない。これらの地形が「氷」からなっているのではないだろうとみなせそうだが、それでは「岩石」か、というと、それにも疑問が生じる。地球上の岩石で、このような形になるものを探すと、かなり強く圧縮された変成岩あたりになるのではないだろうか。なじみのある花崗岩や安山岩では、このようにはならないだろう。堆積作用があるかどうかは分からないが、砂岩のようなものだったら、もっと丸みを帯びて風化するはずだ。風景の中には丸みを帯びたものもあるが、大部分はS_Aの領域のような、角がとがって、明部と暗部の境界がシャープな船になっている。もう一つ不思議なのは、この地質の色である。この画面に表れている緑色は、はっきりとした境界をもって分布しているわけではないから、コケなどの植物の群体によるものとは考えにくい。緑色といっても、白く輝いているところから、かすかなグラデイションで連続して変化している。そして、次の図4にあるS_B領域の色のように、赤紫色についても、このような変化がみられるのである。この図4はカラフルである。このような色のパターンは、とこかで見たことがある。



 次の図5から図7には、自然な地形とは思えにくいものが映っている。図5S_C領域では、緑に輝くものの影に、消火器で引き抜くピンのような、輪に棒がついているもののような形が横たわっている。その左側には、丸い棒のようなものも見える。これらの足が入っている影のところに、茶色い球のようなものがあるのが見える。これは、なんとなく怪しい。このような暗い部分にありながら、周囲と異なる色で存在しているのだ。しかし、これについての細部は、これ以上分からないので、あとの物語はSF小説のようになってしまうことだろう。

 図6と図7には、周囲とは光の強さが異なるものが映っている。このように、細部まで分かるように解析したものを見ると、これらの光体は、周囲の地形とつながっており、何か別のものが、ここに来て、自ら光っているわけではなさそうだ。ところで、これらの図の右側にある、背景が黒い画像は、左と同じ原画像から、最も強い光だけを取り出して描いたものである。輝く恒星などの画像を、これを生み出す解析ソフトで処理すると、恒星の「光核」が現れる。アルゴリズムとしては、まったく同じ操作なので、右側の画像に現われている白い部分は、この光体の「光核」ということになる。これは、かなり異常なことである。ほとんど恒星と同じくらいに輝いているということになるからだ。このような、光の強さも不思議なことであるが、これらの光体の形も、よくよく考えてみれば、すこしおかしい。S_Dの光体は、スキーのジャンプ台に似ているが、これの影が、壁面をあらわしているのか、それとも空洞であるのかということで、この光体の意味づけがおおきく変わってしまうことになる。図7の光体の形状は、周囲の地形とは大きく異なっている。周囲の地形は、溝のある平行なものであるが、この光体は、それらに対して、およそ45度の角度で、橋のように横たわっていて、溝にも影を落としている。右側の「光核」画像での光り方を見ると、太い柄のスプーンのようでもある。橋のような形状ではないようだが、だとすると、いったい何なのだろうか。



 図8S_F領域には何かあると思ったが、解析してみると、左下の三角の部分の中央にある桃色のものは、人工的なものと言えるほどの形をしてはいなかった。中央上部に、持ち手のついたスタンプのような形状のものがある。うすい桃色のものである。しかし、この程度の形では、人工物であると主張できないだろう。

 これに対して、図9S_G領域には、かなり不自然な形のものがある。放射状に配置している長方形のもののひとつには、くびれのある丸いものが、指の骨のような形でついている。その右側の長方形には、かすかに、丸い形がふたつ浮かんでいる。右はしの桃色の短いものには何もついていないが、この色が特異なものとなっている。これらのものも、人工物というわけではなく、自然に形成された、岩石の節理のような現象と、何らかのメカニズムによる風化の現象で生み出された地形なのかもしれないが、もし、もっと解像度の大きな画像が得られるのなら、再調査してみたいところである。

 次の図10S_H領域には、このあたりにあった凸部を指定したものであるが、形状的には、まったく自然なものであるようだ。これと上記の図9を見比べると、図9の方形状のものが、かなり異質であることが分かる。

 図11S_I領域は、図2のレベルで見たところ、亀裂の交差のように見えていたが、このように拡大して解析し、細部の陰影を再構成してみると、亀裂は、左右にのびる大きなものだけで、左上から、この亀裂に近づく黒い帯や、亀裂に切断されているが、これに続いて中央下へと向かう黒い帯は、突出した堤防のようなものの側面の影であったことが分かる。このS_I領域にある巨大な亀裂であるが、これの断面が、まったく一面的であるということと、図の上側の、緑に色づいているほうで、亀裂のふちに白い不定形の帯のような構造が見えるということから、まるで、この亀裂が、巨大なナイフで、空のほうから切り裂かれたようなものに見えてくる。そのようなことは、いかにもSF小説的な発想あり、実際には、そのようなことは起こっていないだろう。しかし、この巨大な亀裂の不思議な形状は、とても、「氷」や「岩石」では考えられない。だが、そのようなことが、はたして、おこりうるものなのだろうか。

(2009.05.03 Written by Kinohito KULOTSUKI)

参照資料

[1] PIA11112, http://www.schneiderism.com/wp-content/uploads/2008/08/pia11112.jpg