CPP134 ゴブリンアイで見る「しし座」
Leo Constellation seen by Goblin Eye
黒月樹人(Kinohito KULOTSUKI) http://www.treeman9621.com
CPP134 ゴブリンアイで見る「しし座」

 ゴブリンアイは、デジタルモザイク画像から、そのもとのイメージを再現するとき、散らばりすぎた「色のかけら」を消そうとします。うまく消せるかどうかは、ピクセル大のゴブリンが、「意味をもつ色のかたまり」と「無意味な色のかけら」を、こまめに見分けて、不要な「かけら」だけを掃除できるかどうかにかかっています。

トレーニングの意味を込め、デジタル画像解析プログラム「クッキリンoz906.exe」の中で、ゴブリンたちに働いてもらい、「しし座」の星や、それらの周囲にある宇宙空間を調べます。

 図1は「しし座」の画像[1]に、解析領域を指定したものです。

ABCなどの配列の添え字は、記号が書かれているところから、画像の中へと向かってゆきます。たとえば、中心近くにある白い星は「しし座のガンマ星(アルギエバ, Algieba)」ですが、配列Aの記号A[5]から数えて4番目なので、A4という記号になります。

それぞれの星のそばに、ギリシャ語による識別名を並べました。

I1I2はおおぐま座(Ursa Major) に所属しているようです。後から分かったことですが、Jはしし座のκ星で、D1がλ星でした。また、F4はρ星でした。これらは、枠の色を黄色へと変えておきます。

残りの水色枠についての解析は、このCPP134のページでは取り上げません。

解析画像の種類として、ルーペモードのクッキリン処理によってモザイクパターンを消したあと、「色のかけら」を掃除しつつ、全体の色調を調整する、Pホーンの暗ゴブリンアイHレベルの画像へと変換したものを用います(これらの用語についてはCPP133を参照してください)。このような解析についての記号を「Lupe PdarkH」と書くことにします。

これに続き、光核モードの、光核 [254255] (完全な光核画像)や、これに近いものを見ようと思います。このような解析についての記号は、光核 [###255]の書式で表すことにします。下に記すメモで、「i j」の書式は、ijが同じ意味をもつとします。文章や単語における、数学の等号(=)のような意味を で表現するわけです。

 しし座イプシロン星、すなわち、ラス・エラセド・アウストラリスは、奇妙な形をしています。図2(a)の、中央に白い光の塊があり、下方の左右に、やや赤く色づいた部分があります。向かって左の赤白い部分は、小さな星のようです。図2(b)の完全光核画像では、これは消えていますが、光核 [200255] あたりまでは残っていました。図2(a)の右下側の、やや赤いコブのようなものも、独立した星のようです。これは、図2(b)において、右下に赤と緑の色領域の組となって存在しています。これらの色の意味は、まだよく分かっていないのですが、星の光核画像の中心には、何か色づいたものが見えるのです。外部に青白い光を放っている星では、中心に赤い何かがあるように見えることがあります。これに付随しているように見える緑のパターンの意味も、よく分かっていませんが、ここのところは、水色になっていることもあります。そして、それらの外側に、炎かたてがみのようなパターンの、青色の何かがあります。これらの色パターンが何を意味しているのか、まったく分からないのですが、とにかく観察してみると、これらの中心にあるものの形が、ガス体としての球とは、まったく見えません。四角く見えるものだけでなく、立方体のように見えるものすらあります。四角だと決まっているわけでもありません。いろいろな形が現れます。とにかく、今は、観察してゆくべき段階なのです。理論や説明ができるほどの情報は、まだ、集まっていないのです。他の星について、このような解析を繰り返してゆくことにします。とにかく、見てください。

  アルギエバは不思議な形の星です。他に多くあるような、青い光彩のようなものを、まったく、もっていません。表面に小さな角が何本もあるように見え、まるで、超巨大なコンペイトウです。光核のイメージを調べて、さらに驚きました。あまりに複雑なことが起こっています。中心に、小さな何かがあるというものではなく、星の直径サイズの、赤くて細長いものがあります。そして、これとは独立しているかもしれない、小さめの赤いものが二つあります。ピンク色の小さな点は、何を表しているのでしょうか。

 ここまで見てくると、A1(ε), A3(ζ), A5(δ)と、このC1(β)の星が、ゴブリンアイで見たルーペ画像においても、光核画像においても、ある種の共通点をもっていることが分かります。これらは、光核画像において、中心に、何か赤いものがあり、その周囲に黄緑色のものがあって、それらの外側に青いものがあるのです。中心に赤いものが見えるかどうかを無視すれば、B(ο)や、このあとの、C2(θ), C3(α), C4(η)も、これらの仲間と考えることができます。しかし、どのような見方をしても、光核画像の中心付近にあるものは、丸くないように見えています。星が「ガスの球体」だという仮説は、見直す必要がありそうです。

レグルスのことを調べると、これは2つずつの星がペアになって回りあっている、4重星であると書かれていました。中心の星がレグルスAで、これとペアを組んでいるのは白色矮星だそうです。別のペアが、レグルスBとレグルスCとありました。しかし、光核像を調べたところ、このような構造のようすは見られていません。こと座のイプシロン星のことですが、これは二つのペアのように見えていたものが、光核解析を進めてゆくと、はっきりと4つに分かれました[2]。ほぼ同じくらいの光を放つ星でした。

 レグルス(C3◇α)とアルギエバ(A4◇γ)の間にある、このエータ星(Leo η)の呼び名は分かりませんでした。(a)のルーペ解析画像を見るだけでは、この星は、ごくごく平凡なもので、特別な名前をつけるほどのことでもないと思われているのでしょう。しかし、(b)の光核画像を見てください。これは三角形の構造をもっています。これほど、はっきりとした幾何パターンの光核もあるわけです。図10にあるレグルスの光核では、幾何パターンとして解釈できるようなものではありませんでした。このエータ星に何か名前を付けるとしたら、「三角の光核(Triangle Light Core)」が良いかもしれません。

 J(κ)D1(λ)F4(ρ)では、光核の構造がシンプルです。

 青白い星がよく似たパターンをもっていて、数も多くあります。これらは「主系列星」と呼ばれているもののようです。青白い色が、高い温度と関連づけられていますが、はたして、そうなのでしょうか。白い部分と青い部分は、はっきりとした境界をもっているように見えます。これらの色は温度だけで決められているのではなく、物質的な構造の違いという理由もあるのではないでしょうか。図10(a)の、レグルス を見ると、白い部分と青い部分の間に、水色の層のようなものがあります。これも、何か物質的な違いではないのでしょうか。これらのことを、なんとか説明できたとしても、図5のアルギエバを代表とする星のグループでは、白が支配的になっています。そして、こちらの光核は、青白い星のものとは、かなり異なったものとなっています。これらのことも説明しなければなりません。

まだまだ、何かを考えるのは早すぎるように思えます。もっと多くの星について、クッキリンとゴブリンアイで見やすくして、光核画像も調べつつ、これらの基礎的な情報を集める必要があるようです。

(2009.08.29 Written by Kinohito KULOTSUKI)

参照資料

[1] しし座

http://www.byui.edu/planetarium/leo.jpg

[2] こと座のイプシロン星の光核

http://www.treeman9621.com/Kai008_LightCoreOfVega_main__________.html

において、A1(ε)画像をクリックし、次から始まる画像をクリックしてゆく。

http://www.treeman9621.com/kai008_each_A1_00_________.html

〜 http://www.treeman9621.com/kai008_each_A1_06_________.html