CPP172 ゴブリンクォーク2で見る衛星タイタンのザナドゥ地域
CPP172 Xanadu Area on Titan Moon seen by Goblin Quark 2
黒月解析研究所 (KULOTSUKI ANALYSIS INSTITUTION)
 黒月樹人 (Kinohito KULOTSUKI) http://www.treeman9621.com/
CPP172 ゴブリンクォーク2で見る衛星タイタンのザナドゥ地域

 ゴブリントランスファー(転送)という名の画像処理プログラムを完成したので、次は、ゴブリンクォーク2という名の画像解析プログラムを改良している。ゴブリントランスファーは画像を合成するためのプログラムである。すでに数々の合成処理プログラムが使われているが、それらの機能を部分的に上回るものを開発できたと思う。処理手続きは複雑だが、慣れれば、あっという間に画像の切り抜きができる。数多いウェブデザイナーの需要を見込んで制作した。

 これに対して、ゴブリンクォーク2の需要は、どれだけあるか、つかみにくい。こちらは、科学分野などでの画像解析のニーズをねらっている。デジタル画像を拡大すると、銀塩写真のようにはシャープなものとならず、どうしても、モザイクブロックの限界にぶつかってしまう。ただし、このモザイクブロックの情報にもとづいて、シャープな画像に近いものを再構成する技術は存在する。しかし、このときの処理では、画像にピンボケ気味の「かすみ」や「もや」のようなものが生じてしまう。このような技術の壁を打ち破ろうとするのがゴブリンアイの技術である。これについての詳しいことは、ちょっとした企業秘密なので説明できないが、その結果については、いくらでもお見せできる。これまで、黒月解析研究所のホームページで紹介してきた。このゴブリンアイの技術をベースとして、「コンター描写」や「色加味処理」など、画像に写っているものを詳しく調べるための技術を、あれやこれやと開発して組み込んである。

 このゴブリンクォーク2を何に使うか。小さく写っているものなら何でもよいので、虫や花などのような、理科や科学で観察する画像を見るときに役立つだろう。しかし、このような観察においては、実物をルーペや顕微鏡をつかって見たほうが、はるかに、よく分かる。手にとって観察することができるようなものを調べる道具や方法は、長い歴史の中で、さまざまに発展してきている。

 このようなわけで、残ってくるのは、手にとって観察できないものの画像である。望遠鏡で見たときの画像を考えると、もっと解像度をあげるために、レンズの口径を大きくしてゆくことになるわけだが、この技術については、行きつくところまできてしまっている。天体望遠鏡のことである。レンズの口径を2倍にすれば、設備の大きさが4倍になって、その費用は8倍になるということを、天文学の専門家から聞いたことがある。

 ここでゴブリンクォーク2などを使えば、それほど大きな支出を必要とせずに、観測画像の解像度をあげることができる。ここに、このソフトの生きる道があるのだが、そんなに広い道ではなさそうだ。それでも、私が、このような画像解析プログラムの開発から離れられないのは、これの能力が高まるごとに、これまで分からなかったことが、はっきりと分かるようになるからである。

 このページでは、NASAとヨーロッパ宇宙機構が送り込んだ、カッシーニ探査機による、土星の衛星タイタンの画像を取り扱う。タイタンにはすでに、ロボット探査機が着陸し、その撮影した画像をNASAは公開しているが、あまり詳しいことは説明していない。明らかに色を転調させ、空の部分を人工画像に取り換えている。ところで、今回調べる画像は、着陸以前の、もっと遠くからのレーダー観測画像である。タイタンの赤道あたりを端から端まで撮影したものがあるのだ。これは、かなり大きな画像であるが、その中の、一部の領域が紹介されている。この画像のタイトルは「ザナドゥの蛇行する川」というものである。川のような、白いパターンが蛇行しているように見える。NASAの解説文でも、これらを「川」として取り扱っている。おまけに、「メタンやエタンが流れているのだろう」とさえコメントしている。ほとんど、漫才におけるボケ役のコメントだ。蛇行している細いものがあれば、何でも「川」だと判断する傾向が、NASAのコメンテイターにはある。あえて嘘をついているのか、知っていて嘘をついているのか、判断に苦しむ。

 画像を肉眼で見るだけで、それが「川」ではない証拠を幾つも見出すことができる。その、白くて細いものは、山地にもあるが、よく見ると、「谷」を削っているどころか、その白い蛇は、山をくねくねと登っているのだ。流れる方向が分からないから、山地から平地へと下っているのだろうと、何も見ずに判断したようだ。それらは「谷」を削るどころか、くぼ地の上をまたいで進んでいるのである。明らかに、私たち地球人の発想からは、「道」のほうに近い。

 それらは、はたして「道」なのだろうか。「白い道」のように見えだしたパターンの周囲を観察すると、地球や月の岩石沙漠のようなところではないことが分かってくる。地球のどこかにあてはめてみると、イバラの藪に似ている。海の中なら、サンゴ礁が近い。まるで、タイタンの平地や山地には、巨大なネンジュモやハネケイソウのコロニーが群れていて、それらの中で、竹林の根っこか、キノコの菌糸のようなネットワークが広がっているように見える。地球に広がる「道路」や「鉄道」や「万里の長城」のようなネットワークは、ここに住んでいる、ごく小さな二足歩行の動物が作り上げたものである。しかし、地球に生きている、6脚や8脚などの、さらに小さな動物にとっては、植物の枝や根を利用して、それを通路としているものもいるだろう。タイタンに存在する、あらゆるネットワーク状のパターンを、そこに住んでいるタイタン人が作り上げたと考えるのは、視野の狭い考えなのかもしれない。

 これらの画像から、ただちにタイタン人の存在を確信することはできないかもしれないが、おそらく、何らかの植物のようなものが存在して、これらの地形の一部を形成しているものと考えられる。これらのパターンは、地球での観察に照らし合わせて、どうも、岩石や結晶によるものではなさそうだ。もっとも、海の中のサンゴは動物であるから、カビや樹木のようなパターンだからといって、植物によるものであると考えるのも、早計である。

(2010.02.02 Written by Kinohito KULOTSUKI )

[1] http://www.nasa.gov/images/content/152715main_pia08605-297.jpg

[2] http://www.nasa.gov/images/content/152717main_pia08552-browse.jpg

 http://photojournal.jpl.nasa.gov/jpeg/PIA08552.jpg

[3] http://photojournal.jpl.nasa.gov/catalog/PIA08604

 ただし、このページの図3[2]からのもの