CPP174 CPP111画像復元のための新しいゴブリンアイ機能
CPP174 New Function of Goblin Eye to Restore CPP111-Image
黒月解析研究所 (KULOTSUKI ANALYSIS INSTITUTION) http://www.treeman9621.com/
CPP174 CPP111画像復元のための新しいゴブリンアイ機能

 黒月解析研究所のホームページとなった黒月樹人のtreeman9621で検索してみると、CPP111「ダークマターとスペースマター」が上位に来ている。けっこう古いページだ。久しぶりに読んでみると、なかなかよくまとまっている。このページの特徴は、各図に長めのコメント文が添えられていることである。この形式は読みやすいのだろう。図とコメント文で興味を呼び、本文も読んでみようと思うのかもしれない。


1 CPP111Fig.1 Dark Matters

 このCPP111の図1では、惑星状星雲NGC2818の周辺の、暗部領域に、中心付近に負けないくらいの高密度で、多くの色をもつ何かが分布していることを示している。この原画像を参照資料のURLで呼び出して、現在のゴブリンアイ機能を含む画像解析ソフトで、あらためて調べてみたところ、それを上回るものが得られるどころか、同じレベルのものも復元できなかった。ゴブリンアイ機能は、黒月画像解析研究所の、主要な成果である。これが無力もしくは劣化しているというのは、どのようなことなのだろうか。このことを詳しく調べる必要がある。

 それと同時に、現時点でのゴブリンアイの限界であるとも、欠陥であるとも考えることができる、白や黒の極値に色が飽和して、その部分の情報量が減ってしまうという問題がある。アキレスとカメの物語において、ごくごくあたりまえのことであるが、アキレスがカメを追い越してしまうのである。これは、ゴブリンアイ処理において、これらの極値に近づくにつれて、何らかの減速処理機構が働いて、カメに近づくことはできても、アキレスが、カメを決して追い越さないようにすればよい。つまり、カメのところで収束させるのである。

文学的表現はかんたんだが、このようなことを、C言語のプログラムで、どのように行わせればよいのか。久しぶりの難問だった。なんとかクリアーすることができた。もちろん、このノウハウは、ささやかながら黒月解析研究所の秘密である。できあがった、「新しいゴブリンアイ(C言語)関数」は、未公開のゴブリンキメラ (goch)に組み込んでテストしている。すでに市販しているゴブリンクォーク2 (gqu) にも組み込んで、ベクターでの市販ファイルと差し替える予定。

これを使って画像を解析してみると、これまで白く輝きだしていた部分の変化が極力抑えられたまま、その他の中間濃淡範囲画像にある、「色のかすみ」が、少しずつとれてゆく。これこそが、理想としていた機能だ。なかなか「ピンボケ画像をシャープに」すると言い切ることができなかったのだが、この表現にかなり近づいたと思える。

 このような改良を行いつつ、古いゴブリンアイ機能をもつ、(ウィンドウ内に何一つスイッチがない) 単体のプログラムをひっぱりだして調べてみたところ、ゴブリンアイの機能が劣化しているわけではないことが分かった。CPP111の解析で用いたNGC2818の原画像は、もっと大きなサイズのものであったのだが、CPP111のページをまとめるときに、この画像のURLをチェックし、サイズの小さなものを再発見して、これだと決めつけたためだろう。

現在では、画像をダウンロードするとき、画像のURLなどをWORDに記録して、画像をストックするディレクトリの、画像の隣に置いておくことにしているので、探しやすいし、混乱も少ない。以前は、WORDのデータを「ドキュメント」で一括管理しようとしていたので、画像から遠くなってしまっていた。さらに、古代においては、このようなWORDデータをとらずにいたので、ウェブで再度調べ直していたのである。URLを見失っている画像も、たくさんある。

 このような物語であったが、結果的には、ゴブリンアイの機能を改善することができた。これは、NHKで放送していた「ハッブル天文台の修理」と同じような意味をもっている。あちらは、ハードの修理であり、宇宙空間にあるので、とんでもなく、多大なエネルギーが必要となるが、ゴブリンアイの改善は、たった一人の力で、わずか一日で終わってしまった。しかし、どちらも、撮影された画像の解像度を高めるという効果は、同じように期待できる。

 NASAや、他の組織の科学者たちは、このような画像を調べるとき、どのようなソフトを使っているのだろうか。天文写真の色を調整するのに、フォトショップが用いられていると、その手の専門誌で知った。色調を変えるのだそうだ。しかし、フォトショップは、科学観測のために発展したソフトではない。携帯電話による小さなサイズの画像を大きく拡大して、なめらか補間の処理を、フォトショップでも行ってもらったが、このとき、モデルとして(個人的に)使っている女優の顔に、かすかなメッシュパターンが生じることが分かった。どうやら、フォトショップは、ビットマップ画像をそのまま使わず、独自の様式で圧縮処理を行っているようだ。ここに、解像度低下を無視した、フォトショップの戦略がある。この画像データ圧縮のプロセスにより、何枚もの画像を層状に取り扱つかうことができ、ポスター大の画像の処理も行えるのだろう。デザイン市場でのニーズには、よく見合っている。これと、おなじニッチを競うというのでは勝ち目はない。

 科学観測画像では、これをポスターにするということより、これらの画像に潜んでいる情報を、どのように読み出すかということが重要になる。黒月解析研究所が狙っているニッチは、まさに、ここにある。「コンター」や「色加味」の機能は、科学的な分野で、よく見られる画像を生み出すためのものである。しかし、このような観測の、最も基本的な機能は、小さくなっていて見えにくいものを、どれだけ拡大し、さらに、シャープな画像として見ることができるかということである。

「虫めがね」から始まって、「顕微鏡」や「望遠鏡」が発達してきたのは、このような目的のため。「光」における限界が「電子」や他の「電磁波」によって克服されようとしてきた。しかし、このようなハード分野における発展は、物理的や経済的な限界に近づいてきている。

ところが、この問題に対する、別の方面からの取り組みが、ほとんど忘れ去られていた。天文学者たちは、宇宙を見るとき、目に見えるものだけを、無意識に選別してきたのだ。まるで、数学者たちが、解けないと決めつけて無視してきた「非線形方程式」のように。

 この例に沿って述べると、20世紀に入って、コンピュータで近似的に解が求められるということを手掛かりとして、「非線形方程式」の研究が進み、カオスやフラクタルの分野が成長した。ウェーブレット解析の発展も、技術分野の視野を大きく変えた。

 科学観測画像に対して、ハード分野での発展だけでなく、これまで無視されつづけてきた、画像処理ソフトの分野での発展が、これから始まろうとしている。この問題で、一つ目の壁を破ったのが、デジタル画像の拡大なめらか補間処理にともなう「色のかすみ」を掃除する機能をもつ「ゴブリンアイ」である。さらに、このゴブリンアイが壁としていた、「カメを追い越してしまうアキレス」の問題が、新しいゴブリンアイによって解かれた。(2010-02-13)


2 (1)B yellow area領域の、さらなる拡大での、なめらか補間画像


3 B yellow areaの図2をゴブリンアイ解析したもの
(goch214.exe G.eye lF5+bF3+dC3)


4 (1)C sky blue areaに対応する領域のゴブリンアイ解析
(goch214.exe G.eye lJ3+bF+dC2)

 新しいゴブリンアイを装備したゴブリンキメラgoch214.exeのゴブリンアイページで、図1のBとCの領域を、さらに拡大して解析した。「lJ3」は「明ゴブリンアイJホーン3回処理」の略記号であり、「b」は「双ゴブリンアイ」、「d」は「暗ゴブリンアイ」を、それぞれ示す。

 これらの解析画像から、宇宙空間にある星の周囲には、何もない空間が広がっているのではなく、このような色とパターンをもっているダークマターが確かに存在していることが分かる。すでに観測された天文画像のあちらこちらに、このようなダークマターは記録されている。ダークマターが未発見であるというのは間違っている。単に、これらの暗さの画像を無視してきただけのことにすぎない。現在の観測技術なら、このような暗さに基準を合わせて、これらのダークマターをさらに詳しく観測することは十分可能である。「宇宙空間」という用語は、現実の世界を誤解させるものである。どちらかというと、「何もない空っぽの間」という表現より、「ダークマターにみちあふれた海」の方が見合っている。「宇宙空間」はやめにして、「宇宙海」と呼んだほうがよいのではないだろうか。

参照資料

[1] Planetary Nebula NGC 2818

http://apod.nasa.gov/apod/image/0901/ngc2818_hheritage.jpg

http://hubblesite.org/newscenter/archive/releases/2009/05/image/a/format/xlarge_web/

http://www.redorbit.com/modules/imglib/download.php?Url=/modules/imagegallery/gallery_images/3_887b1abd56fa6cc9221c8a5eb535462d.jpg