テクスチャーBOONA解析
Texture BOONA Analysis

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 はじめに

 テクスチャーBOONA解析テクスチャーBOON解析をベースとして新たに生まれたものです。ここで新たに添えた記号のA平均値(AVERAGE)の頭文字です。
 このあとテクスチャーBOONA解析の説明をしますが、そのための具体的な対象図像として、図1に取り上げた、フランス南部UFOの300%拡大シーンからとった一コマ(原画像220)の、UFO拡大(220[16])を使います。


図1 フランス南部UFOの300%拡大シーンの一コマ

 テクスチャーBOON解析

 図1(b)の220[16]というコード名のUFO画像について、テクスチャーBOON解析しました。
 ここでは、解析の結果として、BOONマップ(図2)、BOONグラフ(図3)、BOONプロット(図4)の3つを切り出して示します。
 BOONプロットは略称で、正式にはBOON解析の標準偏差プロットと呼びます。


図2 220[16]のBOONマップ


図3 220[16]のBOONグラフ


図4 220[16]のBOON解析標準偏差プロット

 BOON解析は、次の図5として取り出した、12種類のウェーブレット関数による、画像の応答を調べ、そこから出現率と呼ぶ指標を求め、それらの関係を調べてゆくものです。これらの12種類のウェーブレット関数を algae, bean, …, wheatという植物名で呼び分けることにしたので、これらについての下部解析をテクスチャー植物解析と呼ぶことにしました。
 さいしょに組み上げたのは、これらの植物解析を全体的に眺めてゆくというシステムで、これをBOO解析と呼びました。このBOOという名は、動物解析のセットをZOO解析としたことの連想で、竹をbambooと呼ぶことから、音韻のことも考えて名づけたものです。
 このBOO解析の出現率について、平均値が50となるように正規化するという操作を組み込んだものがBOON解析です。このとき添えたN正規化(normalization)の頭文字です。
 テクスチャーBOON解析は感度抜群でした。図4の220[16]のBOON解析標準偏差プロットで、ほのかに色づけてあるプロットは仮想本物UFOのもので、ひとつの領域を形作っています。いわゆる「縄張り」です。そして、灰色のプロットは、これまでにいろいろと調べて、ほぼ偽物と判断できたUFO画像によるものです。仮想本物UFOの「縄張り」に近づくこともできません。
 これは、このシステムに組み込んだ、hop, pine, ryeなどのウェーブレット関数のパターンが、本物らしい画像の中にあまり存在しないらしいことから生じる、 hop, pine, ryeなどのウェーブレット関数の鈍感さが生み出す効果でした。
 人工的に作った偽物UFO画像は、自然の中で観測されるUFOが、これらのウェーブレット関数に対して鈍感なイメージとして現われるということが、まったく分かっていなかったまま、あらゆる角度から見て理想的な姿を描こうとしたのでしょう。おそらく、美術の石膏像のデッサンや、映画で使われるUFO像のようなものが意識されていたのではないでしょうか。
 このため、人工的な偽物UFO画像は、hop, pine, ryeなどのウェーブレット関数に対しても、必要以上に敏感なイメージであったのです。そのため、仮想本物UFOのデータを基準とした「ものさし」(出現率の分布のこと)に対して、これらの偽物UFO画像は異常な解析値となってしまいました。
 これは一つの成功例と言えますが、逆に、あまりにも敏感すぎると思えてきました。この解析法の主要な判断基準は、ほとんど、hop, pine, ryeの解析にかかってしまうことになるわけです。ここをパスしないものはすべて異常なのだと判断するのでは、のこりの9つの植物解析の存在意義が問われることとなってしまうのではないでしょうか。
 そこで、あまりに敏感すぎるhop, pine, ryeの解析のところを、もう少し緩めることにより、もっと全体的な視野で調べることができるのではないかと考え、この方向で解析法を改良することにしました。

 テクスチャーBOONA解析

 問題点は画像に対してhop, pine, ryeのウェーブレット関数が鈍感なため、これらの植物解析があまりに敏感すぎるようになり、全体のシステムとしてのBOON解析の主導権を握りすぎているということでした。
 BOO解析というシステムを新たに組みあげるとき、それまでのZOO解析で使っていたウェーブレット関数の、プラス値とマイナス値を与える要素の数がばらばらだということに気づきました(図5)。


図5 動物解析のウェーブレット関数

 動物解析を使って組み上げたZOO解析の、参照ベース画像をUFO画像に限定することで、テクスチャーUFO解析としたのですが、このUFO解析では、出現率のトップ5がいつも決まっています。図5での、cricket, moth, salmon, dormouse, kiteです。トップ4の中は変化することもありますが、5番目はいつもkiteで、6番目から12番目は、ほとんど反応しません。
 このため、トップ4の偏差値の値から、(x,y)座標の始点と終点を決め、それらの線分を描くことでパターン認識を行い、本物UFOらしいものと、偽物UFOらしいものとの違いを探したわけです。
 トップ5のウェーブレット関数はすべてレリーフ型で、6番目から12番までのウェーブレット関数はテキスタイル型だと分かり、レリーフ型のほうが感度がよいということを知りました。
 また、赤はマイナス値で、青と緑はプラス値ですが、これらの総和は常に0でないと、解析画面が真っ黒になってしまいます。赤を-1とするなら、緑は+4となるはずです。これらのウェーブレット関数は、それなりにユニークなものを集めてきたのでしたが、ここまでばらばらの条件にしておくと、画面に対する感度以前の、それらの関数についての構造的な感度が支配的になってしまい、ツールとしての働きに疑問が生じることとなります。
 このようなことを考慮して、新たに構成するBOO解析の植物解析のためのウェーブレット関数においては、赤を-1、青を+1として、それぞれ3つずつを使うというルールを定めることにしました。
 そして、レリーフ型とテキスタイル型とで、感度がいちじるしく異なるということを知り、すべてレリーフ型とすることにしました。
 もうひとつ、このような条件で12種類の異なるウェーブレット関数を決めるのがむつかしいということと、たまたま決めたものの中に、90度回転したパターンのペアが含まれていたことから、まず6種類のパターンを決め、のこりの6種類は、それらの90度回転パターンとすることにしました。そして、あちこちに散らばっていたペアを、順番に2つずつ並べてゆくことにしました。
 その結果が、図6に示した植物解析のウェーブレット関数です。上側の棒グラフが出現率ですが、ryeの2が最小値で、daikonの34が最大値となっており、のこりは、ほどよく、この間に分布しています。


図6 植物解析のウェーブレット関数

 次の図7はBOO解析でのペアとなるウェーブレット関数を取り出して並べたものです。回転の向きは任意ですが、いずれも90度回転すると重なるようになっています。


図7 BOO Pair Wavelets

 BOON解析でも、これと同じウェーブレット関数を使います。そこで、問題点について確認しますが、hop, pine, ryeの感度が鈍いため、ここでの解析の感度が良すぎることとなり、数少ない、これらだけが全体の主導権をにぎってしまっているということでした。
 そこで、これらの影響力の差を縮めるため、これらの12種類を独立に使ってゆくのではなく、90度回転すれば重なる、それぞれのペアごとに、影響力を分けることにしました。
 このような考えを具体的に指標化するため、それぞれのペアごとの出現率の平均値をとって、その値をもとへと返すことにしました。
 このような処理を図8で示しました。 (moss, pine) における出現率の平均化を上下の解析図の比較で説明したものです。上段がBOON解析で下段がBOONA解析となります。
 上段のBOON解析でmoss解析により63の出現率が得られ、pine解析で32の出現率が得られました。下段のBOONA解析では、これらの値を足してから1/2として(端数は切り捨て)47を求め、mossもpineも47という出現率ということにします。

 画像そのものを平均化するのは(実はやれるのですが)むつかしい(というよりプログラムの改良がめんどうな)ので、値だけを平均化しました。  下の棒グラフは出現率の偏差値ですが、これは全体のデータとかかわってきますので、ここでは議論できません。


図8 (moss, pine) における出現率の平均化
(上段がBOON解析、下段がBOONA解析)

 BOON解析としての図2と同じ対象画像で、BOONA解析したものが、次の図9です。図2ではAR(hop)=24, AR(lime)=61でしたので、24+61=85で、これを2で割って端数を切り捨てると42となります。
 BOONA解析がBOON解析と手続き上で異なるのは、ここの90度回転すると重なるペアで出現率の過不足を分け合って同じ値にするというところだけです。


図9 220[16]のBOONAマップ

 BOONA解析では、このあとの処理においては、90度回転して重なるペアは、まったく同じふるまいをします。後のアルゴリズムやグラフの使い方は、BOON解析のものをそのまま使うことができます。すると、図10として示した220[16]のBOONAグラフは、2段ずつ同じ、6種類の解析のように見えますが、プログラムとしては、12種類のデータについて解析しています。ただ、2つずつのペアの、もともとのデータが同じなので、6種類に見えているだけです。
 このような操作で、少し思いがけないことが起こりました。図10の上のグラフであるAPPEARANCE RATEの、algaeとbeanの2段のところを見てください。かすかに色づいた細い線が、狭い領域に密集しています。図3のAPPEARANCE RATEの、algaeとbeanでは、それぞれもっと広がっていましたが、片方が大きいときもう一方が小さいという組み合わせになっていて、平均値をとると、みんな同じくらいになってしまったということのようです。
 対象画像の解析値の赤い太線は、それらの線の領域から、ほんの少し左に離れているだけのように見えますが、偏差値をとるDEVIATION VALUEのグラフでは、DV(algae)=DV(bean)=13という、ほとんど聞いたことのないような値となりました。
 このようなことのため、BOON解析では平凡だったalgaeやbeanのところが、このBOONA解析では重要な役目を負いそうです


図10 220[16]のBOONAグラフ

 図10の上のグラフAPPEARANCE RATEでの参照画像のデータに基づいて偏差値をとってみると、下のグラフDEVIATION VALUEのようになります。
 この対象画像の赤い縦線は、(fern, garlic)のペアのところでかろうじて仲間内に入っていますが、(algae, bean)と(cactus, daikon)では左に離れ、(hop, lime), (moss, pine), (rye, wheat)の3つのペアのところでは右に離れてしまっています。
 これでは、参照画像としてある仮想本物UFOの仲間とは認めらないことでしょう。
 図10の上のグラフAPPEARANCE RATEでの赤い太線の広がりは小さめですし、下のグラフDEVIATION VALUEでの広がりは大きすぎるということになります。それを数値として現したのが、標準偏差として求めたSD(AR)=12.9とSD(DV)=24.8です。この値をプロットしたのが、次の図11です。かすかに色づけてある仮想本物UFOのプロット位置から、遠く離れてしまいました。その近くにある灰色のプロットはすべて偽物UFOです。


図11 220[16]のBOONA解析標準偏差プロット

 図11はBOONA解析の標準偏差プロットに、対象画像220[16]のデータからの値を赤丸でプロットしたものです。この220[16]の評価は、偽物UFOの仲間とみなされることになります。
 このBOONA解析の標準偏差プロットでは、偽物UFOとして分かっている912と919が仮想本物UFOの近くに位置してしまうという難点を抱え込んでいます。912は人工的な光源を使って巧みに生み出した小光点UFOです。919レンズについたゴミによるもののようです。幸い、これらの912と919は、BOON解析で仮想本物UFOとは分離されます。また、912はウェーブレット解析で、中心部が空っぽであることが分かっています。919もゴミの姿が見えるようになってきて、ほぼ偽物であることは確定しています。
 12種類の植物解析をそのまま使っていたBOON解析に対して、90度回転して重なるペアを同一視することで、6種類の指標としてBOONA解析を構成しました。このことで一部識別できないケースが現われましたが、これまでのBOON解析とは少し異なる視点が生まれ、より明確に、異常を明らかにできるということが分かりました。

 テクスチャーBOONA解析の標準偏差マップの凡例

 テクスチャーBOONA解析の標準偏差マップの凡例を図12として示します。


図12 テクスチャーBOONA解析の標準偏差マップの凡例

 感想

 できるだけかんたんにまとめようと思ったのですが、ここまで説明しておかなければいけないだろうと考えることが多く、途中で、もっと分かりやすい図を作ることができると思い立って、どんどん内容が膨らんでしまいました。
 BOON解析とBOONA解析の違いは、12の植物解析を6つのペアに分けて、それらの内部で出現率を平均化し、あらためて同じ値として分け合うというところだけなのですが、そのような進化の枝がどのようにして伸びたのか、そのことにより、新しいニッチ(生き生きと活動できるところ)が生まれるのかということを述べようとすると、とても、これだけでは足りないくらいです。
 ここでの目的と目標は、この世界で記録されているUFO画像の、本物と偽物とを、確かな科学的な手続きで、論理的に判断できるようにするということです。
 (Written by KLOTSUKI Kinohito, Jan 28, 2016)

 

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