清家新一のダブルソレノイドは無誘導巻きコイルかもしれない
Double Solenoid of Shinichi SEIKE may be No Instruction Winding Coil
キメラミーム外伝006/CHIMERA MEAM EPISODE-006

黒月樹人(KULOTSUKI Kinohito)

PDF 清家新一のダブルソレノイドは無誘導巻きコイルかもしれない

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 清家新一の2つの記事

 海外の知人が次の資料を見つけて知らせてくれた。

   [1] 日本GAPニューズレター No.37, 1969年(昭和44年) 1月10日
     量子流体宇宙船──────────────清家 新一 32
     http://www.adamski.jp/gap-japan/ucon/ucon-037.htm
   [2] GAPニューズレター No.67, 1979年(昭和54年) 7月30日
     円盤の推進力  清家新一───────────── 14
     http://www.adamski.jp/gap-japan/ucon/ucon-067.htm

 昭和44年(1969)と昭和54年(1979)のものだ。
 量子流体宇宙船[1] のほうは、論文形式で、数式がびっしり書かれたものである。
 「§1 序論」が2行あって、「超相対性理論の面から、確率雲をエネルギー源とする超光速宇宙船を定式化しよう」と述べられている。いきなり謎の言葉が連なっている。「超相対性理論」は清家新一の著書として有名なので推測できるが、「確率雲」とはいったい何のことであろうか。「真空エネルギー」とか「ダークエネルギー」という用語が現れ出す前のことなので、これらに対応しているのかもしれない。
 「§2 状態4元運動量の量子電磁力学的制御とフェロクスプレーナ及びチタン酸バリウムのボルツマン統計的制御」と「§3 超平面の超力学」が難解な数式や用語で組み合わされて続き、「推力を表わす数式」が導かれている。
 「§4 隣接の遊星への最短航行」では「推力を表わす数式」を使って、火星などへの航行時間が計算されている。ちなみに、火星までの所要時間は22分となっている。
 円盤推進力[2] のほうには数式がまったく書かれてなく、文章と写真と図だけで構成されている。このスタイルなら、週刊誌に載っていてもおかしくない。GAPニューズレターのほうから、おそらく要望されたのであろう。
 この記事により、清家新一の基本的な考え方が、ぼんやりとではあるが、浮かびあがってくる。

 円盤の推進力

 長い「まえがき」がある。ここに「円盤の推進力」を説明するアイディアが述べられている。その論理的な展開を分かりやすくするため、幾つかの要素に分けて示すことにしよう。

 要素@ 極性角運動量の向きとエネルギーの正負
 量子力学におけるスピンに対応するものとして、「軸性角運動量」と「極性角運動量」がある。このときの「極性角運動量」の向きがエネルギーの正・負に対応している。「ベクトル(方向量)で示した時に、上向きであれば正エネルギーであり、下向きであれば負エネルギー」となる。

 要素A エネルギーを電磁場でマイナスのエネルギーへと導く
 円盤の中心にフェライト、球形コンデンサー間の物質としてチタン酸バリウムを用いる。
 3つの球形コンデンサーと三相交流を組み合わせ、回転電場を生み出す。これにより、上記の物質が負エネルギーに落ちる。

 要素B アインュタインの質量エネルギー公式の適用
 エネルギーE、質量m、光速度cについて、E=mc^2 となる公式を利用する。
 負エネルギーとなった物質の質量が負となる。

 要素C 地球の重力が、負の質量となった円盤をはじく

 清家新一が述べようとしている「反重力推進の根本原理」を4つの要素に分けて、それらの組み合わせの流れをまとめた。
 要素@の根拠はどこにあるのだろうか。量子力学の分野で調べてみたが、慣れない分野のことなので、まだ見つけられない。そもそも「負エネルギー」とはどのような現象なのだろう。エネルギーはゼロが最小ではないのだろうか。
 要素Aの技術は、電磁気の知識にかかわることなので、このようなことを実現する装置が生まれたとしたら、何も文句はつけられない。疑問となるのは、これらのプロセスではなく、その結果としての「物質が負エネルギーに落ちる」というところにある。これはいったいどのようなことなのだろうか。
 要素Bについても、大きな落とし穴がある。この公式は、アインシュタインが特殊相対性理論中での数式を変形して導き出したものである。ところが、私が「幽霊変換」[3] などで明らかにしたように、「特殊相対性理論」の中核となる「ローレンツ変換」が、まったくの空論であることが分かった。アインシュタインの特殊相対性理論も、現実世界とは何のつながりももっていない。その中の数式から生まれた「質量エネルギー公式」に、いったいどのような根拠があるというのだろうか。
 百歩ゆずって、「質量エネルギー公式」が現実的に成立するとしても、円盤や実験円盤の質量をエネルギーへと換算したとき、どれだけ膨大なエネルギーとなるか、計算すれば分かりそうなものだ。逆に、取り扱っているエネルギーを見積もって、それを質量に変換したとき、はたして2グラムもの大きさになるだろうか。
 要素Cの論理においては、「負の質量」が問題点となる。このような「負の質量」が実在して、ほんとうに地球によってはじかれ、浮くのだろうか。
 このように考えてゆくと、清家新一の論理には、つながりが明らかではないところが多くあり、疑問だらけである。

 真のクライン巻きとしてのダブルソレノイドコイル

 長い「まえがき」の後半部分では、「メビウスの環」や「クラインの瓶」という不思議な幾何から発展した、清家新一のユニークなコイルについて語られる。
 ロープワークの「垣根結び」に似た、交差をもつコイルの巻き方が「クライン巻」であった。
 ところが、清家新一は、「この巻方によって数々の効果を出した」が、「ダブルソレノイドともいうべき巻方が真のクライン巻であることが判明」したと述べている。
 「ダブルソレノイドのプラスとマイナス」というタイトルのもとで、このダブルソレノイドコイルの使い方を実験的に示している。これによると、2本の導線を並べて巻いたダブルソレノイドコイルの、片側にある2つの端に、電流のプラスとマイナスをつなぐという。
 もう一方の端は解放したままなのか、何らかの装置へとつなげるのか、よく分からないが、このときの電流の効果は、大橋正雄が「波動性科学」[4] の中で示した「無誘導巻きコイル」と同じになる。
 大橋正雄が「無誘導巻きコイル」を提案したのは、電磁波を打ち消し合って発生する物質波(スカラー波のこと)を生み出すためである。
 これらのことから、清家新一はスカラー波を生み出すことにより、重力にかかわる何らかの効果を調べることとなっていたと考えられる。
 スカラー波は重力波と見なされることもあり、重力の仕組みに深くかかわっているはずである。正確なことは分からないとしても、何かやっているうちに、手がかりとなるような現象へとたどりつくこともあるかもしれない。
 しかし、清家新一は、これらの現象を解釈する視点を誤ってしまったのだろう。
 それらは「特殊相対性理論」とは関係なくて、「スカラー波」あるいは「テスラ波」とつながっていたようだ。

(Written by Kinohito KULOTSUKI, Sep 4, 2011)

 参照資料
[1] 日本GAPニューズレター No.37, 1969年(昭和44年) 1月10日
  量子流体宇宙船──────────────清家 新一 32
  http://www.adamski.jp/gap-japan/ucon/ucon-037.htm
[2] GAPニューズレター No.67, 1979年(昭和54年) 7月30日
  円盤の推進力  清家新一───────────── 14
  http://www.adamski.jp/gap-japan/ucon/ucon-067.htm
[3] 黒月樹人「幽霊変換」
http://www.treeman9621.com/PHANTOM_TRANSFORMATIONS_Japanese.html
http://www.treeman9621.com/PHANTOM_TANSFORMATIONS.html
[4] 大橋正雄「波動性科学」、たま出版(昭和63, 1988)


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