ChMd08 COSMIC HALF 2 水星探査_1
ChMd08 A Exploration on Mercury_1
黒月解析研究所 (KULOTSUKI ANALYSIS INSTITUTION)

①水星探査_1

 水星は太陽に近すぎて、とても暑く、生命体が存在することなぞ不可能だと考えられてきた。遠くから見ると、クレーターだらけで、目立った地形の変化は、ほとんど無いと思われていた。そのような水星にも探査機が送られ、着陸はしていないが、近くを通るときに、写真が撮られ、地球に送られた。これから解析する画像は、NASAのメッセンジャー(MESSENGER)という探査機が送ってきたものである。メッセンジャーは、まだ太陽系の中を飛び回っている。200886日に、メッセンジャーは、水星の地表から、わずか200kmの地点を通過したという。このフライバイにより、太陽系の中を飛び回ったあと、2011年には、水星の周回軌道へとおさまる予定だという。そうなったら、もっと多くの画像が送られてくることだろう。

 NASAのサイトには、このフライバイの前後に撮影された、水星の地表を映した画像が数多く収録されている。これらの中から、PIA10934[1], PIA10609[2], PIA11357[3]3枚について、解析したものを紹介しよう。この「①水星探査_1」では、PIA10934だけを取り扱う。以下、「①水星探査_2」でPIA10609を、「①水星探査_3」でPIA11357を、それぞれ解析する。

PIA10934という名の画像にはVoilà! Mercury's Atgetというタイトルがついている。ブォーラ(Voilà)は「ほら」という間投詞で、アジェ(Atget)とは、Fig.01C[3]における、一番右にあるC3の、黒い地面をもつクレーターの名前である。これは、最近、フランスの写真家Eugène Atgetによって命名されたものらしい。水星には多くのクレーターがあるが、その中でも、この色の黒さは、特別だったようだ。このような、黒や白の色の違いについて、NASAのコメントでは、地質の違いだろうと説明している。それはまあ、誰でも考えそうなことである。黒い色については、そうかもしれない。しかし、水星の表面には、白い部分も、あちこちに存在する。中には、宇宙の星のように、比較的強く輝いているところもある。それらの白い輝きについても、NASAは、やはり、地質の違いだと説明しているようだ。はたして、そうだろうか。

また、クレーターの名前を、色の違いだけでつけるというより、それらの中心部に存在するもので名づけるほうが理にかなっているように、私は思う。たとえば、Fig.01G1の領域(配列の数字の付け方は、原則として、左上から右下へと向かって数えるようにしているので、G[2]の左側)にあるクレーターの中心部には、何やら、白くて大きなものが存在している。これらは、拡大して見ると、二つのものに識別でき、それぞれがユニークな形状をしている。中心部に近いものについて、このクレーターに名前をつけるとしたら、「猫虫クレーター」が良いかもしれない。

 最初に一つだけ、解析する前の原画像を載せておこう。Fig.01の画像からA1領域を切り取って拡大すると、Fig.02のようになる。ここから何かを読み取るのは難しい。しかし、黒月解析研究所では、今回新たに開発した、何種類かのマジカルフィルターをつかって、このようなブロック画像の、もとにあった、ほんとうの姿を、Fig.03のような画像として再構成する。これは、まるで銀塩写真のように見えるかもしれないが、拡大すると、やはり、ブロック画像が現れる。単に、ピクセル数を増やした画像へと変換しただけである。このとき、そこに映っているもの姿が分かりやすくなるように、色の濃さやコントラストを調整してある。実は、これらの単色画像を、形式的にカラー画像へと変換するマジカルフィルターを開発して、それによる画像を生みだしていたのであるが、それが正しい色であるという保証もないので、そのソフトにおける「色化尾」という指標に00を代入して、これらの白黒画像を得ている。少し遠回りしたが、これまでになく明瞭な画像が得られるようになった。暗室で引き伸ばし、薬品の入ったバットに浸してから、乾かして制作した、かつての銀塩写真に、そっくりなところまでやってきた。Fig.02の画像から、Fig.03の、これだけの情報量をもつ画像が得られるのである。A1領域には、小さな崖が中央左に映っている。黒い部分だ。これは地質としての形状であろうが、その崖の上や、崖の下の手前に、白い何かがある。少し奥にもある。そして、右上の1/4の領域の中央に、他より強く輝いている光点がある。これらはいったい何なのか。あまり、考え込んでしまうと、先に進むことができない。これらのものについて考えこむより、どんどん色々なものを見ていったほうがよいだろう。

 A2領域は白く輝いている。しかし、中央に小さな黒点がある。Fig.04は、この領域について、かなりハイコントラストで解析したものである。これによると、この白い台地の中央には、さらに白い部分があって、その右側に、トンネルの入り口があるように見える。これほど白くはないが、トンネルの入り口らしい部分は、その上と右のところにもあるように見える。この白い台地の左側に、白い光体がある。これは、白い面の上に、ドーム状になって膨らんでいる。この地形に対して「光る帽子」と名づけるとよいかもしれない。中央の白い台地は何だろう。地下トンネルへの「入口テラス」と呼べばよいのではないだろうか。水星においては、このように、白い部分が、かなり特徴的な形状となっている。

 Fig.05からFig.07までは、比較的大きなクレーターを調べている。これらのクレーターの中央部にあるものは、隕石が衝突したときに、中央に集まった、岩石のかけらでは、決してない。そのような仮説が無意味だということは、これらの画像を見れば一目瞭然である。Fig.05B1領域では、クレーターの中央にあるものは、あまり組織化されておらず、岩石のかけらのように見えなくもない。しかし、Fig.06B2領域にあるクレーターの中央部には、二つの羽をもった種子のような形状の、黒い周囲より明るいものが存在している。これが何かということまでは分からないが、自然にできそうなものではない形をなしている。Fig.07C1領域にあるクレーターでは、中央部に、3つの石のようなものが見えている。これらが石であるかどうかは、まだ分からないが、このクレーターでは、周囲の壁が2重になっているところがあり、他の、すり鉢型のクレーターの形とは異なっている。これらの3枚の画像は、クレーターだけでなく、それらの周囲に、小さな光体が散在していることも示している。B2領域では、光るリンク上のものも見られる。クレーターの壁の一部が白く光っているのは、はたして、太陽光のせいだけだろうか。

 Fig.08C2領域には、右に小さなクレーターがあるが、これも、自然なクレーターとは言い難いものである。まるで和式トイレの大便器のような形状である。これに対して、左には、「光るカニ」とでも呼べそうな、とても明るい部分がある。ここだけが太陽光で照らされていると考えるのは不自然だろう。ここは、自ら光っているか、特別に白い地質のところだと考えることになろう。しかし、この画像でもっとも不思議なところは、中央の上のほうにある、まるで、机の引き出しを二つ引き出したような地形である。その上のほうには、斜めのマカロニのようなものが乗っている。右手には、yの形の構造物がある。ここはいったい何なのか。

 Fig.09C3領域はアジェ(Atget)クレーターの中心部である。アジェクレーターは、他のクレーターより黒いといいうことで注目されたようだが、こうして、詳しく眺められるようになると、そのような色のことよりも、中央部にあるものの特異さで注目すべきだということが分かる。小さな光体が、斜めから見ているので楕円に見えているが、真上から見ると円になって並んでいるのかもしれない。しかも、それらの光体は、何らかの台のようなものの上に乗っている。ここは、平地ではなく、小さな山を削って作った、部分的なピラミッドのようにも見える。あちらこちらに入口のようなものもある。なんとなく、インディジョーンズの映画に使われた、イラクあたりの古代神殿のような雰囲気である。そのように考えると、あちらこちらにあるいくつかのものが、彫像のように見えてくる。

 Fig.10D領域は、Fig.01の「PIA10934における解析領域」において、何か細長いものが映っていたので指定したのであるが、このように解析してみると、これは、白いダンベル状の構造体であることが分かる。この、丸い部分と同じくらいの大きさの、白いものが、中央下のところにもある。これは、下に向かって、二つの目をもっているように見える。何らかの白い彫像かもしれない。よく見ると、中央左に、二つの目で、左下の方角を見ている、白い頭の像が立っている。このほかに、自然なものではないと思わるものとしては、左下の角のところに、完全な球体のようなものが二つ、やや灰色の、それほど明るくない色で並んでいる。少し議論を戻して、白い彫像のようなものとしては、形に心当たりがないものの、右側の上下に二つ存在している。下の白いものは、S文字の鏡像のカーブである。右側上の白いものは、ミシンのようなものと、小さなダンベルを組み合わせたもののようにも見える。じっと見ていると、その左に、二重に分割した十字のようなものがあることに気づく。そのまま左に視線を移してゆくと、小さな球体が積み重なったようなところがある。これは、上空から撮影した画像であるから、積み重なっているのではなく、並んでいるということであろう。

 Fig.11E1領域にあるクレーターにおいても、中央に、何らかの白い構造体がある。左下に影があり、少し高さのあるものだと考えられる。影に注目すると、この大きなクレーターの、太陽光が当たっていると考えられる、左下の斜面の、その影が、左にできているが、これらの影のパターンを見ると、これらの斜面が、まるで、フライパンのように、薄いものでできていて、左下のところは、屋根かひさしのようになっているのではないかと思えてくる。このような視点が正しいとしたら、このクレーターの輝く斜面が岩石ではないという可能性も浮かび上がる。このクレーターの底には、中央部の構造体以外にも、幾つかの白いものがある。大小の、長細い球体が、右のほうにあるし、二つの球体がくっついたものが下のほうにある。その左のクレーターの斜面に近いところに、横たわったウサギのようなものものある。小さなものなら、上のほうにもあって、左上の、クレーターから出るための、サメのような形状の坂をのぼりつめたところに、白くて丸い領地の中に立っている球体がある。よく見ると、このような球体は、他にも散在している。

Fig.12 E2領域は、E1のクレーター山の丘陵地帯のワンシーンである。小さなクレーターがたくさんあるが、左上の白いものは、Fig.04 A2領域の「入口」のようにも見える。その下のほうに、白いベースのような四角いものと、丸いクッションのようなものが並んでいる。これの正体を知りたくて、この領域を指定したのであるが、何かは分からないままである。全体を一つのものとして眺めると、左のクッション状のものが、子犬の頭に見えてきた。この図の真下のほうを見ているような顔の向きで、上に耳のようなものが見える。四角いベースのように見えたものは、胴体に相当するのかもしれない。他には、小さな白い光体のようなものが、右端上部にある。Fig.01に戻って概観すると、このような大きさの光体は、この平原のあちらこちらに散在していることが分かる。

Fig.13F領域にあるクレーターの中にある構造体は、少し複雑なものになっていて、階段のように見えるところが少なくとも二か所あり、中央に小さなクレーター形状の地形があって、その中に、ようやく、白いものが収まることになっている。このクレーターにおいても、左下の斜面はフライパンのような構造になっていて、薄く突き出しており、その壁面の影が、左と下にある。図右上の黒い領域は、濃くなりすぎていて、独立した黒い物体のようにも見えている。この部分の構造を調べることにしたい。この部分をFig.14の①のように切り出し、これを原画像として、再度②のように解析する。「解析画像(400)」の400という数字は、原画像の明るさを100としたときの指数である。

Fig.14は「F領域右上の、黒いもの」を解析したものである。二度目の解析なので、かなり細部は分からなくなっているが、黒いものの、明暗の違いを、ここまで広げてみると、これが、幾つかのパーツに分かれていることが分かる。「解析画像(400)」の400という数字は、原画像の明るさを100としたときの指数であったが、この数字を10002000にしたものの解析画像を、次のFig.15に載せる。これらの解析から、このクレーターの暗い部分の中心部にも、暗い立像のような石が立っていて、その背後の暗さに段階があることから、背後の左上部分の奥が、他の部分より深いのかもしれない。

次のFig.16 G1領域のクレーターには、不自然なものが二つ存在する。ひとつは、中央部にある、巨大な白いもので、猫の顔を持ち、虫か魚の胴体をもっているもののように見える。二つ目のものは、その下側にある、白い花弁のようなものにとりかこまた、やや上下に長細い岩のようなものである。これが仮に「花」だとしたら、中央の「岩」は、「種子」に相当するのだろうか。それとも「おしべ」や「めしべ」の集合体だろうか。見方を変えて、この岩には、何らかのレリーフが彫ってあって、周囲の花弁は、それを見やすくするための照明なのかもしれない。Fig.17は「F領域の謎の物体の、さらなる解析」である。これによると、②の解析結果のところに、岩の影が「右を向く鳥」の姿をしていることが分かる。単なる偶然として片付けるには、あまりに見事な出来栄えである。猫の顔のほうは、これ以上解析しても、全体の細部が分からなくなるだけであった。このような解析を続けてゆくと、この顔が、「猫」のものではなく、「蛇」のものであるように見えてくる。蛇だとしたら、胴体に足がみらないということに、正当な理由がつく。しかし、蛇なら、首のようなものは見られないはず。おっと、マムシの顔なら、アゴが左右に広がっていて、その後ろは細くなって見えている。ここは地球ではなく水星なのだから、どのようなデザインの蛇がいるのか、あるいは、仮にいないとしても、これらの彫像を制作したものたちの、故郷の惑星に、そのような生命体がいないとは、私たちのような、宇宙知らずの種族が主張できるものではない。

 G2領域の解析画像としては、Fig.18Fig.19の二種類を用意した。Fig.18は、周囲の状況を見るもので、Fig19は、光る台地の中央部分を見るためである。案の定、ここには、Fig.04A2領域にあるものと、ほぼ同じものが存在した。ここが「火山」の噴火口で、白い「溶岩」か「火山灰」を撒き散らしたと、NASAの地質学者は説明するかもしない。しかし、そうとしたら、これらの「火山」の噴火口が、和式トイレの大便器の形状をしている理由も、何らかの自然のプロセスとして説明しなければならないだろう。通常のクレーターの形と、これらの「和式トイレの大便器」の形は、このように解析してみると、明らかに異なる。通常のクレーターと見なされるものについても、フライパン状の外周壁や、中央部の各種の構造体について、とても、自然に形成さたと説明することはできないだろう。

 水星の探査は、これだけでは終わらない。次の画像の解析に移ろう。

「①        水星探査_2」へ、つづく。

(2009.04.20 Created by KULOTSUKI ANALYSIS INSTITUTION (KAI))

 

参照資料

[1] PIA10934 , Voilà! Mercury's Atget, January 14, 2008

http://photojournal.jpl.nasa.gov/jpeg/PIA10934.jpg

Recently named for the French photographer Eugène Atget, Atget crater, seen in the middle of the lower portion of this NAC image, is distinctive on Mercury's surface due to its dark color. Atget crater is located within Caloris basin, near Apollodorus crater and Pantheon Fossae, which are also both visible in this image to the northwest of Atget.

 

[2] PIA10609, Discovering New Rupes on Mercury, January 14, 2008

http://photojournal.jpl.nasa.gov/jpeg/PIA10609.jpg

On these images, new examples of long cliffs were identified and viewed for the first time. ….. This cliff is the northern continuation of the cliff visible in the images previously released on January 16 (PIA10174) and January 27 (PIA10194). This image shows an area of Mercury's surface about 200 kilometers (125 miles) across, and by tracing this cliff through the three images, it can be seen that it extends for hundreds of kilometers.

 

[3] PIA11357, An Intriguing Dark Halo, October 6, 2008

http://photojournal.jpl.nasa.gov/jpeg/PIA11357.jpg

The material is darker than the neighboring terrain such that this crater with a diameter of 180 kilometers (110 miles) is easily identified even in a distant global image of Mercury; it is located just south of the equator near the limb of the planet in this previously released Wide Angle Camera (WAC) image (PIA11245). The dark halo may be material with a mineralogical composition different from the majority of Mercury’s visible surface.