ChMd100 テスト画像で見るウェーブレット画像解析のパターン(2)
Patterns of the wavelet image analyses to watch with test images(2)

黒月樹人(KULOTSUKI Kinohito)

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 はじめに

 次の図1は現時点(2015年1月6日)における「ウェーブレット画像解析ページ」(タイトルは周波数)の全体像です。2日前からの変化としては、新たに5×5と7×7の中周波ウェーブレット画像解析として、*a〜*lと$m〜$rを加えたことと、低周波の解析内容を変えたことです。


図1 「ウェーブレット画像解析ページ」(タイトルは周波数)の全体像 (画像をクリック → 拡大画像ページへ)

 次の図2は現時点(2015年1月6日)における「ウェーブレット画像解析ページ」のスイッチです。


図2 ウェーブレット画像解析ページのスイッチ

 テスト画像とX解析


図3 (a)テスト画像と(b)X解析

 解析ソフト改良のねらい

< 次の図4は、数字の5を大きくした図3(a)のテスト画像についてのVA解析の結果です。VA解析では、縦線と横線を点としてとらえることになり、斜めの線がクローズアップされます。
 自然な世界においては、完全な縦線と横線はほとんどないのですが、カメラが画像を保存するときデータ量の問題から、画像をジェーぺグ(jpg, jpeg)処理してしまいます。また、ウェブの世界でとりあつかっている画像も、データ量の関係でジェーペグ画像が使われています。このジェーぺグ画像は、画像データをフーリエ変換して、四角い大きな領域の色値から、順に小さな領域の色値へと振り分けて保存します。画素ごとに色値を保存するビットマップ(bmp)画像に比べ、きょくたんにデータ量が少なくなるからです。ただし、画像の質は落ちてしまます。
 もうひとつ、肉眼では識別できないのですが、四角い領域を区別する線が、拡大やコントラストの変化によって現れてきてしまいます。画像のデータを読みとって増幅する、ウェーブレット画像解析のシステムでは、このようなジェーペグ画像由来の 縦横線がじゃまになってくるわけです。


図4 VA解析

 ところが、このVA解析のように、画像の中の斜めに走るデータに敏感で、縦横のデータには鈍感なものでは、じゃまなジェーペグ画像由来の 縦横線の影響を弱めてくれます。
 このことにあらためて気がついたのが、前回の解析のときでした。そして、いろいろな解析結果のサンプル画像を見て、VA解析の仲間が、あと、NИ解析(こちらのほうが先に生まれていたものですが)しかありませんでした。いずれも高周波解析のものです。
 そこで、中周波解析や低周波解析でも、斜めに走るデータに敏感で、縦横のデータには鈍感なものを生み出しておくべきだと思い立ったというわけです。
 ここから先の物語は、いわゆる「企業秘密」となりますから、詳しく説明するわけにはいきませんが、ほぼ調べつくした3×3の画素から構成される高周波ウェーブレット関数のパターンを見比べ、VA解析とNИ解析のものが、他と異なる性質は何かと推測し、それを5×5のウェーブレット関数へと拡張することにしました。
 このように述べても、実は理論的な体系なぞなく、すべては実験によって調べてゆかなければなりません。さいしょに推定した関数モデルは12種類あったのですが、その中で「当たり」だったのは3つだけでした。それらの違いを見て、なんとか、もう一種類を見出すことができました。
 次は7×7への拡張です。画素の領域が広くなるので、「当たり」のための可能性が少し大きくなりますが、本質的なパターンの数は限られていますので、こちらも少しだけ見つかりました。
 ここまでくると、本質的な条件が見えてきますので、9×9から15×15まで組みあげてある低周波ウェーブレット関数への応用もできるようになりました。

 高周波ウェーブレット画像解析

 前回の解析サンプルの図では、色モードIでの、完全な白黒画像でしたが、今回は色モードIIで示すことにします。一般に2つの解析を組み合わせているのですが、1つ目の解析に由来する部分が緑色に、2つ目の解析に由来する部分が赤色に染まるようにして、データの質をさらに細かく分析できるようにしたモードです。


図5 NИ解析


図6 RA解析


図7 VA解析




 中周波ウェーブレット画像解析

今回、シグマ(Σ)解析を斜め線に敏感、縦横線に鈍感なものへと変えました。


図8 Σ解析

 このあとの6種が、5×5画素のウェーブレット関数のテストから残したものです。斜め線敏感、縦横線鈍感の、ジェーペグライン無視タイプのものを探すのが目的だったのですが、現れるパターンがユニークだったので、この目的と外れますが、あえて残したものというものがあります。


図9 *a解析


図10 *b解析


図11 *i解析


図12 *j解析


図13 *k解析


図14 *l解析

 このあとの6種が7×7画素によるウェーブレット関数によるものです。6番目の$rはとても感度の弱いもので、(a)単独のものでは、ほとんど何も現れませんが、(b) X解析と掛け合わせたものではユニークなパターンとなります。


図15 $m解析


図16 $n解析


図17 $o解析


図18 $p解析


図19 $q解析


図20 $r解析

 低周波ウェーブレット画像解析

 低周波ではZとAのシリーズをジェーペグライン無視型にしました。15×15画素のウェーブレット関数で解析すると時間がかなりかかります。画面に大きく広がって薄めになっている対象に関しては、このような、低周波ウェーブレット関数が効果を生み出します。


図21 Z9解析


図22 Z15解析


図23 J9解析


図24 J15解析


図25 A9解析


図26 A13解析


図27 D11解析


図28 D15解析

 (Written by KLOTSUKI Kinohito, Jan 6, 2015)

 

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