ChMd128 三角形のUFOは実在するか(2)
Does the triangle UFO exist? (2)

黒月樹人(KULOTSUKI Kinohito)

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 はじめに

 「ChMd127 三角形のUFOは実在するか(1)」では、三角形とみなされるUFOについての画像を集め、それらの中で、明らかに[単なる三角形の切り紙細工]のパターンであるものについて、それらの偽物証拠を示しました。それらは、影の部分などに立体的な情報をもっていないとか、幾つかの画像で構成されたものによる切り貼り画像である、ジェーペグ画像変換にともなう、明るい帯状の境界領域が出現するといった条件によるものでした。
 ここでは、偽物UFOの証拠をつかむための、これまでに調べた方法を使ったのち、(この技法は古くからあるのですが)新たな方法について説明します。

 解析対象

今回取り扱うUFOの画像を次にまとめます。


図1 光が1つあるUFO

 [14]は前回集めたものですが、これとよく似た画像として[22]と[23]を見つけました。
 [14]はufocasebook.comからのもので、[22]と[23]はworldufopotos.orgからのものです。
 [22]は[14]と同じもののようですが、[23]ではUFOは柱の右側に位置しており、窓が切り取る背景の様子も少し違っています。

 光が1つあるUFOについてのウェーブレット解析

 図2は「光が1つあるUFOの拡大画像」です。これらはいずれもworldufophotos.orgからのものです。柱の左に見えるもの(d)と右に見えるもの(e)ですが、これらを見比べてみると、三角形UFOの「三角形の辺の比」が違います。このことは、UFOの姿勢が異なっているからだと説明できるのかもしれません。また、中央にある「光のパターン」も違います。


図2 光が1つあるUFOの拡大画像


図3 光が1つあるUFOのテキスタイルast-oh(*oh)解析

 図3は光が1つあるUFOのテキスタイルast-oh解析です。(f)では見づらいかもしれませんが、(g)を見ると、三角形UFOの輪郭線が二つの三角形で二重に現れています。しかも、その二つの三角形が「ずれて」いるのです。


図4 光が1つあるUFOのクリスタルkeel解析

 図4は「光が1つあるUFOのクリスタルkeel解析」です。
 三角形UFOの輪郭をなぞるように、明るいカラ―ハロー(bright collar halo)が現れています。中央の光の周囲 には暗いカラ―ハロー(dark collar halo)が見えます。これらは画像合成にともなって生じるものです。
 また、光の部分に、交差するカラ―ハロー(crossing collar alo)があります。これは、この光が自然なものではなく、作られたものであることを示唆しています。(偽物である)バルト海上空のUFOやマヤのUFOなどでくっきりと現れています。


図5 光が1つあるUFOのテキスタイルラムダ(Λ, lambda)解析

 図5は「光が1つあるUFOのテキスタイルラムダ(Λ, lambda)解析」です。三角形の頂点のところに描写線がありません。また、この三角形UFOの底面には光のほかに何も構造が見られません。


図6 光が1つあるUFO[14]の各解析

 [14]はufocasebook.comにあったものです。worldufophotos.orgの[22]と同じもののようですが、[14]のほうが、解像度が良いようです。
 解像度が良いため、中央の光に複雑な構造があるように見え、しんぴょうせいが高いように思えてくるわけですが、ベースとなる三角形UFOについての情報量は大きくなっていません。このことは、ベースとなる三角形UFOが、ただの「切り貼り」であることを意味しています。光以外には何の構造も見られません。(m) 画像Cの*oh解析では三角形の輪郭線が二重になっており、頂点のところがやはりうまく描かれていません。(n) 画像CのクリスタルKar解析では、UFOの輪郭の外側に、合成にともなう、明るいカラ―ハロー(bright collar halo)がくっきりと現れています。(o) 画像Cのラムダ解析では、解像度が良いため、緻密な描写となっていますが、三角形の頂点のところがスカスカなので、これは立体的なものではないということが分かります。

 光が1つあるUFOについての画紋解析

 上記の各解析で、不思議な光をもつ、この三角形のUFOが作りもの(偽物)であることは明らかなのですが、今回示そうと思っていた、ここまでの解析とは異なる手法について、このあと説明します。


図7 [14] の画紋解析 code = [14][8]Gamon

 図7は[14] の画紋解析です。画紋解析というのは、ゴブリンクォーク4にもありますし、もっと初期のソフトから存在する、私が独自に開発した解析システムです。以前は(ゴブリンクォーク4までは)「画紋グラフ」における「白黒画像」のラインが左下から右上への対角線となっていたのですが、ゴブリンクォーク9では中央の上下をつなぐ位置となっています。
 自然なワンショット写真を画紋解析で調べると、次の図8のようになります。このようなパターンから出発して、フルーツ解析などで(あるいはフォトショップなどの画像加工ソフトによって)画像の色情報に何らかの手を加えると、それが画紋グラフのパターンとなって現れます。実は、フルーツ解析などのシステムは、この画紋解析によってチェックしつつ構成しました。
 このような画紋解析における知識に照らし合わせると、図7として示した[14]は、完全にワンショット写真ではなく、かなり複雑な加工履歴があると判断できます。下段中央と右のヒストグラムを見ると、色のピークが2つずつ存在しています。これも不自然な現象です。


図8 自然な風景のワンショット写真の画紋解析

 図7の不思議な解析パターンの意味を理解するため、画像[14]を分解して「(p) 光を切り取ったベース三角UFO」と「(q) 光だけ」を作ります。


図9 [14]の分解

 これらについての画紋解析の結果が次の図10と図11です。


図10 [14] の光を切り取ったベース三角UFOの画紋解析 code = [14][8]Gamon2


図11 [14] の光だけの画紋解析 code = [14][8]Gamon3

 図10でとりあつかった「(p) 光を切り取ったベース三角UFO」も、赤色成分のヒストグラムが左へ、青色成分のヒストグラムが右へと、それぞれ加工されていることが分かりますが、まあ、これくらいの加工はよく見られるもので、それほど不自然なことではありません。
 しかし、図11で示したように、中央の光のほうは、めいっぱい加工されたものだということが分かります。青と緑が弱められ、赤が強められています。このような加工パターンはこれまでに見たことがありません。あきらかに人の手によって、何らかの画像ソフトを使って作られたものです。
 もちろん、これらを元に戻した画像[14]が自然なワンショット写真ではないことが、これらの、分解して調べた画紋解析によって分かります。これらは、まったく別のものとして加工されたのちに合成されたものです。

 まとめ

 三角形UFOの一つとして、形が三角形で、中央に謎の光をもつものをとりあげて調べました。
 ウェーブレット解析として構成してある、テキスタイルast-oh(*oh)解析、クリスタルkeel解析、テキスタイルラムダ(Λ, lambda)解析により、このUFOが合成による偽物であることの証拠が得られました。
 さらに、画紋解析で調べたところ、まったく由来の異なる加工履歴をもつ画像を合成したものであると分かりました。
 (Written by KLOTSUKI Kinohito, Apr 22, 2015)

 追記

 このあと、このUFOの原画像(図1の(a)[14])からUFO部分を切り取って画紋解析すれば、このUFO画像がいかに異質なものかを示すことができると気づきました。
 図1の(a)[14] はかなり大きなサイズなので、これを50パーセントに縮小して、ここからUFOあたりを切り取ったものをつくりました。これを[14]050ButUFOとします。次の図12は、これの画紋解析です。


図12 [14]050ButUFOの画紋解析

 UFOそのものは自然な樹木や岩石とは異なるものと見なせますから、これの画紋解析が異質であっても偽物であるとは言えません。
 上記の解析では、UFOそのものが、ベースと光という、異なる色加工をもつものから構成されているので、偽物合成画像であると証明できたわけです。
 図12のような、自然な風景にはめ込んだものだとしたら、そのことが画紋解析で証明できるかもしれないと考え、次のような解析を行いました。
図13は「背景の空とUFOの境界領域についての画紋解析」です。画紋グラフにおける空の色成分は、図12の画紋グラフの真ん中あたりにあるものです。図13にもあります。画紋グラフの下辺中央あたりは「黒」の「原点」に相当しますが、それに向かって赤と緑と青の3つの筋が集まってゆくようになっています。下段右端の「重(RGB)色値分布」ヒストグラムで3色が重なって白く見えている帯があります。これが合成のために設けられた色の変化領域です。「図6(n) 画像CのクリスタルKar解析」で赤く解析されているものに対応します。このときの赤色はKar関数の性質によるもので、原画像には関係のない色ですが、自然な風景のパターンではないことを示しています。
 このようなわけで、図13の解析により、このUFO画像が合成されたことが、あらためて証明されました。


図13 背景の空とUFOの境界領域についての画紋解析

 参照資料

[14] http://www.ufocasebook.com/2010/greenvillesc031610b.jpg
Compelling Photographs of Triangle Taken over Greenville, South Carolina
[22] http://worldufophotos.org/site/#/gallery/top-200-ufo-photos/3-16-10-greenville-south-carolina-world-ufo-photos-org-ken-pfeifer-pic-2/
[23] http://worldufophotos.org/site/#/gallery/top-200-ufo-photos/3-16-10-greenville-south-carolina-world-ufo-photos-org-ken-pfeifer-pic-1/


 

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