ChMd19 月には大気があるのではないか(3)
ChMd19 Does The Moon Have The Atmosphere (3)?

黒月樹人(KULOTSUKI Kinohito)

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PDF ChMd19 月には大気があるのではないか(3)
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 月の重力はほんとうに地球の1/6なのか

 月には大気が存在しないという考えが広まっている。その根拠の一つとして、月の重力が地球の1/6しかないので、大気としての気体分子を引きつけておけないというものがある。地球表面での重力の大きさを1Gと呼ぶことがあるので、月の表面の重力は(1/6)G ≒ 0.17G ということになる。このような値は、ニュートンの引力公式に基づき、地球と月の推定質量や半径などの大きさによって求められた[1]。
 ところが、月の重力は、この0.17G という値ではなく、0.64G だという説がある。しかも、これは、NASAの探査機が月に向かうとき、地球と月の引力に関するニュートラルポイントを観測することによって求められたというのである。
 月の重力0.64G説は、NASAによって正式に公表されてはいないそうだ。しかし、この値を裏づけるための、地球と月の引力ニュートラルポイントの位置については、はっきりと言明されているという。これらの情報は、ウィリアム・ブライアン(William L. Brian)の著書MOON GATE に記されている。
この本についてのウィキペディア[2] によると、どうやら、自費出版らしい。ジョージ・アダムスキーの著書のほとんどを翻訳している久保田八郎氏の息子さんがGAsite [3] を運営している。このarticles の左にある「最新更新記事」の一番古いところに「ムーンゲイト」(本文ではムーンゲートとも記載されている)がある。第14章の末尾に記された「訳者(久保田八郎)付記」によると、ブライアン氏から「無償で翻訳連載権を与えられた」そうである。どうやら、このサイトのMOON GATE by William L. Brianの内容は、要約などではなく、完全記載文らしい。

 MOON GATE by William L. Brian 第2章 月探査以前の月の引力

 この2章のところに、ニュートンの引力公式や、従来の月の表面引力が0.17Gとしたときの、地球と月との引力ニュートラルポイント(判断点、平衡点とも表現されている)の位置が示されている。地球と月の重心間を9:1に内分するところだ。地球の重心からニートラルポイントまでの距離が215,100 mile で、月の重心からニュートラルポイントまでの距離は23,900 mile となっている。

 MOON GATE by William L. Brian 第3章 平衡点の矛盾

 アメリカやソビエト連邦の月探査機が失敗を続け、なかなか月にたどり着かなかったという歴史について語られている。ニュートンの法則は役に立たないのだそうだ。
 この3章のところに、上記ニュートラルポイントの位置に関する、新しい情報が示されている。
 『タイム』誌1969年7月25日号に掲載された記事によるもの。アポロ12号についてNASAが公表したことらしいが、月からニュートラルポイントまでの距離は43,495 mile とある。
 ヴュルナー・フォン・ブラウンとフレデリック・オードウェイ共著の『ロケット工学と宇宙旅行の歴史』の1969年版によるもの。「月から 43495マイルの距離でアポロ11号はいわゆる平衡点を通過した」とある。
 この「月からニュートラルポイントまでの距離は43,495 mile」は、月の表面重力が0.17Gであるとして求められた215,100 mileより、かなり大きい。この43,495 mile という数字に基づいて月の表面重力を求めると0.64G となるのだそうだ。

 月の表面重力が0.64Gなら、ニュートンの引力公式に疑問が生じる

 月の表面重力が0.17Gではないことは、アポロ月探査において、月面に降り立って活動した宇宙飛行士たちの「動き」から判断でき、0.64Gであるとすると、うまく説明がつく。
 この0.64Gという値が正式に公表されたわけではないが、「月からニュートラルポイントまでの距離は43,495 mile」という公表値によれば、月の重力がもっと大きいことになる。
 この「月からニュートラルポイントまでの距離43,495 mile」という値は宇宙探査機による観測値なのだ。ニュートンの引力公式を使って求めたときの「月の重心からニュートラルポイントまでの距離23,900 mile」という値には、幾つかの推定値が使われている。下記の参照資料[1]にまとめた中で、推定値と呼べるものは、地球の質量1に対する月の質量0.0123という値になろう。地球や月の半径は観測されたものとなる。
 この「地球の質量1に対する月の質量0.0123」という比は、どのようにして求められたのだろうか。理科年表によれば、地球の体積を1としたときの月の体積が0.0203とある。これは地球と月の半径が分かっているので、観測値からの計算で求められる。そして、これらに、地球や月の密度を掛けたものが、それぞれの質量となる。地球の密度は5.52 g/cm3で、月の密度は3.34 g/cm3となっている。こちらは推定値ということになる。この月の密度が3.34 g/cm3というのは、月の表面重力が0.17Gであるという体系で求められたものである。すると、月の表面重力が0.64Gであるという体系では、月の密度が3.34×0.64÷0.17=12.6 g/cm3となってしまう。鉛の密度11.35 g/cm3よりも大きいことになる。これはおかしい。だから「月の表面重力0.64G」説を捨てるというわけにもいかない。これは観測値から求められる値なのだ。
 ウィリアム・ブライアンは、この問題に対して、ニュートンの引力公式が、地球や月のような天体には適用できないのではないかと考えている。
 一つの仮説は、月や地球の内部が空洞になっていて、月や地球の質量が、半径の3乗に比例する体積によるのではなく、半径の2乗に比例する表面積に基づくというもの。月の内部が空洞になっているかもしれないというのは、観測された月震のパターンからも推定されている。しかし、地球の内部も空洞だというのは、どうだろうか。地球における地震のパターンによると、地球の内部には「核」と呼ばれる、密度の大きな領域があると推定されている。
 もう一つの仮説がある。地球や月の内部は、それぞれの密度で詰まっているのだが、「引力」というものが、まるで「放射線」のように、あまり深いところからは作用せず、表面に近いところにある物質によって生み出されるというもの。これは驚くべきアイディアだ。そもそも「引力」や「重力」という力のメカニズムは、まだよく分かっていない。「重力子」というものが存在して、これの作用によって伝わると仮定されることもあるが、これもまだ見つかっていない。
 G・アダムスキーの体験記に刺激されて、日本では、清家新一や早坂秀雄らが、「反重力」の研究を進めてきた。いずれも、重力を弱めるような実験が行われ、重力のメカニズムについて、すこしずつ知識が増えてきている。しかし、まだ、すっきりとした説明にはたどり着いていない。
 G・アダムスキーの体験記によれば、地球をのぞく、この太陽系の各惑星人たちは、重力をコントロールすることができて、大気圏や宇宙空間で動き回れる飛行艇を生み出しているし、惑星表面での移動においても、車輪のない、浮いて移動する乗り物を使っているという。
 電波がシールドされるというのは、よく知られている。それでは、磁場はどうなのだろうか。そして、引力については、何らかの場の変化によってシールドされることがあるのだろうか。そのようなことに電磁場が関連しているという可能性はないのだろうか。清家新一や早坂秀雄の実験は、このような観点で見比べてゆくと、ある種の共通点が見えてくるかもしれない。

(Written By Kinohito KULOTSUKI, Aug 7, 2011)



 参照資料


[2] MOON GATE のウィキペディア(英文)
 http://en.wikipedia.org/wiki/Moongate_%28book%29
[3] GAsite
 http://www.gasite.org/index.htm
[4] ムーンゲート第1章
 http://www.gasite.org/library/moongate/index.html
[5] MOON GATE by William L. Brian 第2章 月探査以前の月の引力
 http://www.gasite.org/library/moongate/index02.html
[6] MOON GATE by William L. Brian 第3章 平衡点の矛盾
 http://www.gasite.org/library/moongate/index03.html

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