ChMd170 ゴブリンクォーク9のウェーブレット解析で見る
本物UFOと偽物UFOの違い
The difference on genuine UFO and fake UFO
seen by Wavelet Analysis of Goblin Quark 9

黒月樹人(KULOTSUKI Kinohito)

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 はじめに

 ゴブリンクォーク9のウェーブレット解析は、まだまだ進化中で、いろいろなものが生まれ続けています。UFO画像が本物か偽物かということを、もっと明確に見ようとするために、可能な方法を追い求めているのですが、やるべきことがいくらでもあって、いつまでたっても完成するというところへとたどり着く見通しがたたないのです。この技法はUFO画像だけでなく、最近少しやってみた、巨人発掘画像の偽物判定にも効力を発揮するということが分かりました。きっかけはUFO画像なのでしたが、おそらく、すべての画像について、偽物か本物かを調べることができるようになってゆくことでしょう。
 このページでは、現時点でのゴブリンクォーク9のウェーブレット解析が、具体的にどのような表現をして、UFO画像が本物か偽物かということを調べてゆくのかということを示そうと思います。

 ゴブリンクォーク9のウェーブレット解析のあらまし

 これまで「ゴブリンクォーク9のウェーブレット解析」を分類するときは、「テキスタイル解析」「レリーフ解析」「クリスタル解析」「ハロー解析」などについてのべてきましたが、実は、これらの上位にある分類項目がありました。
 それは「解析対象として画像のどのようなデータを利用するか」という項目です。
 これまで主に利用してきたのは、Grayと記号化してある濃淡値でした。これは白黒画像としてのデータです。もともとの画像はたいていカラーなので、赤緑青の、Red, Green, Blueの3つの色成分をもっています。これを配列(r, g, b)として取り扱います。濃淡値gray(これは小文字で表しておきます)は、これらの成分を使って、次のような式で求められます。
   gray = 0.299 r + 0.587 g + 0.114 b (式1)
 ゴブリンクォーク9のウェーブレット解析のGrayでは、もとの画像がもっていた色情報の(r, g, b)からgray値を式1によって求め、これについて「テキスタイル解析」などの解析を行った結果としてのana(gray)を、結果画像としての配列(r, g, b)のところへ、r=ana(gray), g=ana(gray), b=ana(gray)として入力するわけです。ただし、このような流れが基本ですが、「レリーフ解析」「クリスタル解析」「ハロー解析」などでは白黒画像ではなく、色のついた画像になっています。これは配列(r, g, b)へ入力するとき、意図的にいろいろなパターンを考えて、変化をつけているからです。
 「解析対象として画像のどのようなデータを利用するか」という問いに答えるものとしてgray値があるわけですが、ときどきしか使ってきませんでしたが、もっとシンプルに、赤色版として、配列(r, 0, 0)を使うものがあります。このような使い方で、緑色版(0, g, 0)や青色版(0, 0, b)を設定することもできます。さらに、これらの配列の2つずつを使って、シアン版(0, g, b), イエロー版(r, g, 0), マゼンタ版(r, 0, b)を設定することもできるようにしてありました。それなのに、3色をすべて、そのままで使うバージョンが無かったというのが、大きな盲点でした。
 3色をそのまま使うというのは、配列(r, g, b)のデータから、それぞれの色情報について解析し、ana(r), ana(g), ana(b)を求め、結果画像としての配列(r, g, b)のところへ、r=ana(r), g=ana(g), b=ana(b)として入力するものです。とてもシンプルなアルゴリズムなのですが、これを組み込んでいなかったわけです。
 このような解析を3C解析と呼ぶことにし、「ゴブリンクォーク9のウェーブレット解析」へと組み込むことにしましたが、このためには、ゴブリンクォーク9のアルゴリズムのいろいろなところを直す必要があります。これは、たとえば、すでに立っている家について、これまではなかった床暖房へと変更するようなもので、全体的な暖房システムを作るだけでなく、ひとつひとつの部屋の床をはがして、そのための装置を組み込み、最後に床を張り直すという、めんどうな作業です。しかし、ゴブリンクォーク9は、いわば、大邸宅に相当しますので、初めから建て直すというわけにはいきません。
 このようなわけで、3C解析化のための修理は、まだ、「テキスタイル解析」と「レリーフ解析」でしか行えていません。それもまだ完成の域にはたどりついておらず、「レリーフ解析」では、解析結果の画像が白や黒の2極へと飛んでしまうことが多く、使いづらいものとなっています。
 このような状況なので、説明が込み入ったものとなってしまいました。
 もっとかんたんにまとめておきます。


図1 ゴブリンクォーク9のウェーブレット解析のスイッチ

 図1は「ゴブリンクォーク9のウェーブレット解析のスイッチ」ですが、これは全体の一部です。
 「小波」というのはウェーブレット(wavelet)の直訳です。ウェーブレット解析のページを示しています。
 [小波] の真下にあるイラスト記号は「リセットマーク」です。その近くにファイルの保存などのスイッチがあります。ここではこれらの説明を略します。
 [ALL] [TXS] [Halo] というのが、ウェーブレット解析の数多くの解析を表示するページ選択のスイッチです。[ALL]というのは、ある時点での「すべて」を意味しているだけで、このときの解析スイッチを [TXS](テキスタイル解析など)と [Halo](ハロー解析など)の2群に分けて、新しく生み出す解析のための、スイッチスペースを確保したわけです。
 [off] [mix] [on] の中で、[off](解析しない)と[on](解析する)は、そのままのものですが、[mix] というのは、@解析結果の画像とAもとの画像とを、平均合成(画素ごとに50パーセントずつの色値を組み合わせたもの)したものです。図1の上から3行目の [mx] というスイッチは、[mix] と [保存on] とを同時に処理するためのものです。
 「様式」の右にある [Nor] と [Ant] は、解析結果画像をそのまま表示する(Nor)か、画像を反転させて表示する(Ant)か、を選択するためのものです。
 [3C] から [Mznt] までの3行では、[分解] の意味が少し異なっています。これは原画像の色情報を分けて取り出すためのスイッチです。[分解] をオンにして、[Blue] を指定すると、原画像の青色版が表示されます。他の色指定も同様です。
 [分解] を指定しない(オフにしたまま)とき、[3C] [Gry] [Blue] [Green] [Red] [Cyn] [Ylw] [Mznt] が、解析のために使う色情報と、その解析システムを選択するスイッチとなります。
 原画像の色情報(r, g, b)に対して [3C] では、それぞれの色情報について解析した結果をana(r), ana(g), ana((b)として、解析結果画像の色情報(R, G, B)へ、R=ana(r), G=ana(g), B=ana(b)として入力します。
 これに対して [Gry] では、原画像の色情報(r, g, b)からgray = 0.299 r + 0.587 g + 0.114 bの式に基づいて(白黒画像としての)濃淡値grayを求めてから、これについてのana(gray)を解析で生み出し、解析結果画像の色情報(R, G, B)へ、R=ana(gray), G=ana(gray), B=ana(gray)として入力します。
 [Blue] から [Mznt] までは、[3C] の部分集合のようなものです。たとえば [Blue] のとき、原画像の色情報(r, g, b)に対して、ana(b) だけを求めて表示へと進めるものです。[Cyn](シアン) [Ylw](イエロー) [Mznt](マゼンタ)は、2つずつの色について処理してゆくものです。
 ここまで説明して、ようやく「かんたんな定義」となりました。
 このような色情報と解析システムの選択をしたうえで、上記の「解析 ana(*)」というところが、「テキスタイル解析」「レリーフ解析」「クリスタル解析」「ハロー解析」などの、具体的なそれぞれの解析になるわけです。たとえば「ハローKing解析」とか「テキスタイルΧ(kai)15解析」などです。

 本物UFOの解析

 具体的な解析の説明に移ろうと思います。
 本物UFOのサンプルとして、図2を使います。これを画像Aとします。


図2 チリ銅山上空UFO(画像A)

 次の図3と図4は、画像Aについてのテキスタイル解析です。
 テキスタイルNslash(N/, もとはNИ)解析のウェーブレット関数は3×3画素によって構成されていて、(具体的な構成は企業秘密となりますが)とてもシンプルなものです。それでも、図3を見ると、本物のUFOがもっている、まるで日本の家紋のような、ユニークな記号のようなパターンが現われていることが分かります。
 図4のテキスタイルΨ(プシー)解析を見ると、このUFOが、まるで車のホイールのような構造をもっていることが分かります。このような構造は、日本で撮影された、「青海南ふ頭公園のUFO」(ChMd109, RaN207)にも見られます。RaN207のほうにホイール構造の解析結果が示してあります


図3 画像AのテキスタイルNslash(N/, もとはNИ)解析


図4 画像AのテキスタイルΨ(プシー)解析

 次の図5と図6は、ハロー解析として開発したものでしたが、レリーフ解析の性質をもつものとなり、しかも、これまでのレリーフ解析より見やすいものとなりました。
 図5のハローegg解析では、細部の表現がより緻密なものとなっています。
 図6のハローduck解析では、色の対比があざやかなものとなっています。


図5 画像Aの(レリーフ解析の性質をもつ)ハローegg解析


図6 画像Aの(レリーフ解析の性質をもつ)ハローduck解析

 さらに工夫を重ねて生み出した、ハローKing解析を使ってみると、本物UFOのとき、次の図7のように、ほとんど情報が得られないということが分かりました。ハローKing解析を生み出すとき、実は、偽物UFOというものに対して敏感に反応することを想定して、いろいろなこと(これも企業秘密です)を考えたわけです。ここでは解析結果を示しませんが、偽物UFOのとき、ハローKing解析は、とてもはっきりと、その特徴を浮かべてくれます。
 ところが、本物UFOのときは、図7のように、ほとんど何も感じないわけです。これはヒット(あるいはホームラン)でした。このようなKing解析の「ねらい」が正しかったことが分かったので、このような性質をもっとつきつめてゆくことにし、さまざまなハロー解析を生み出したのです。
 後期ハロー解析の一つが、図8のハローWhale(クジラ)解析です。これには何も現われていません。完璧です。偽物UFOや、それと同じ仕組みの、人工的な描写物に対して、このWhale解析は、あざやかな解析結果を生み出してくれます。


図7 画像AのハローKing解析


図8 画像AのハローWhale解析

 本物UFOと人工的な線

 次に、偽物UFOについての解析を行う代わりに、図9「本物UFO(チリ銅山上空UFO)と人工的な線」をとりあげます。中央にある白いかたまりが「チリ銅山上空UFO」です。ただし、図2の画像Aに比べ、少し質の悪いものとなっています。おそらく、原画像を縮小カラーコピーなどをして、そこへ、説明のための白い指示線(左上に2本)と黄色い矢印(左下に2本)を書きこんだのでしよう。ペイントソフトのようなものを使ってデジタル操作で書き込むという方法も考えられますが、このあと示す解析結果によると、どうやらペンなどで直接書き込まれたものと考えられます。


図9 本物UFO(チリ銅山上空UFO)と人工的な線(画像B)

 このあと、上記の説明で用いた解析法に対応する画像Bの解析結果を並べます。
 図10のテキスタイルNslash解析や、図11のテキスタイルΨ(プシー)解析では、「UFO」と「指示線や矢印」の違いがよく分かりません。


図10 画像BのテキスタイルNslash解析


図11 画像BのテキスタイルΨ(プシー)解析

 図12の(レリーフ解析の性質をもつ)ハローegg解析では、「指示線や矢印」が、あざやかな緑色や赤色で構成されています。このような色領域を「襟状光輝」(カラーハロー, collar halo)と呼ぶことにし、光輝を意味するハロー解析というジャンルが生まれたわけです。
 図13の(レリーフ解析の性質をもつ)ハローduck解析では、「指示線や矢印」のところに白い領域が現われています。これが人工的な描写を示す「指標」なのです。


図12 画像Bの(レリーフ解析の性質をもつ)ハローegg解析


図13 画像Bの(レリーフ解析の性質をもつ)ハローduck解析

 図12のハローegg解析では、緑に輝く「指示線」をはさんで暗い領域の帯があります。図13のハローduck解析では、「矢印」が、一様な色値のもとでの、白と赤と緑で構成されています。これらがカラーハローの特徴なのですが、このような描写をもっとシンプルにして、全部白くしたものが、次の図14に示した、ハローKing解析です。
 Kingと名づけたのは、将棋の王やチェスのキングが、自分の位置に対して全方位に1つずつ進むという性質が、このKing解析のアルゴリズムをうまく象徴していると考えたからです。ハローegg解析やハローduck解析では、進む方向が違えば、色も変わっていたということになります。King解析では、人工的な描写だと気づいたとき、どの方向でも白く描くことにしたわけです。
 図15のハローWhale解析では、これまでの特徴を組み合わせ、自然なものと人工的なものとの違いをさらに強く区別しようとアルゴリズムを変化させたものです。
 King解析では、自然なものである、本物のUFOについても、いくらか白い描写が残ってしまい、自然なものと人工的なものとの違いが、微妙な判断にゆだねられることになります。
 これに対して、Whale解析では、人工的な描写である「指示線と矢印」にのみ、特徴的な青色のパターンが現われます。自然なものがもつ色の変化に対しては、あまり強く反応せず、黄色でかすかに描写するようになっています。


図14 画像BのハローKing解析


図15 画像BのハローWhale解析

 まとめ

 今回は[Gry](濃淡値grayを使うもの)のモードについて、いくつかの解析をとりあげ、「本物UFO」や「本物UFOと人工的な線」について、それらの解析結果を見比べました。
 図8「画像A(チリ銅山上空UFO, 本物UFO)のハローWhale解析」での白い画像と、人工的な「指示線や矢印」を含めて解析した、図15「画像B(本物UFOと人工的な線)のハローWhale解析」を見比べてもらえばわかると思いますが、ハローWhale解析は、自然な物体がもつ色のパターンに覆われた本物UFOに関しては、とことんまで鈍感で、人工的な描写領域がもつ色のパターンに対しては、しかるべく敏感なものとなっています。
 今回とりあげたWhale解析のほかに、同じような性質をもつハロー解析がたくさんあります。Shrimp解析、Turkey解析、Rook解析、Bishop解析、Godzilla解析、Jellyfish解析などなど。
 ハロー解析を生み出すきっかけになったものとしてクリスタル解析というものがありますが、これはこれで、ハロー解析とは異なった解析効果をもっています。
 [Gry] の「先祖がえり」とも言える [3C] の解析効果も不思議なものです。
 これらについての説明は、タイトルを変えて、続けてゆこうと思います。
 (Written by KLOTSUKI Kinohito, Oct 28, 2015)

 

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