ChMd195 本物UFOや偽物UFOの条件について(1)偽物UFO概論
On the conditions of genuine UFO or fake UFO(1)

黒月樹人(KULOTSUKI Kinohito)

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 はじめに

 ウェブのどこかで「ウェブで紹介されているUFOはほとんど偽物ですか」と問われていました。このような質問に対して「すべて偽物です」と言い切っている回答がナンバーワンの評価を受けていました。
 確かに、最近のウェブにあふれている(偽物)UFOビデオは、とてもよくできていて、ついつい信じてしまうものがたくさんあります。しかし、それだからといって、何の証拠画像もなく、偽物であることの理由もなく、言葉だけで「すべて偽物です」と言い切ってしまうというのは、あまりに無責任です。
 かくいう私も、口で言うほど、自信をもって責任を負えるというものではありません。偽物UFOについては、ときとして、明らかな証拠をつかむことができるものもあるのですが、本物UFOだということを検証できる、「答え合わせ」のような確かな知識は、ほとんど期待できないという現状があります。
 ですから、これから述べようとすることも、まだまだ完全に信頼できることではないという「但し書き」を了解しておいていただきたいと思います。
 ビデオもふくめて偽物UFO画像が生み出される方法 を考えたとき、そのプロセスから、偽物UFOの条件(証拠)を見出すことができることがあります。今回のページでは、このような視点から、偽物UFOについて考えてゆきます。

 模型のUFOを針金や糸で吊るして写真撮影

 (1) 模型のUFOを針金や糸で吊るして写真撮影している。

 このようなとき、肉眼では見えない針金や糸を、コンピュータによる画像解析の技術で明らかにすることができるときがあります。
 billymeierufocase.comType1andType2DigitalWithWire に、これは検証実験なのかもしれませんが、ワイヤーが見えている画像があります。

 あるいは、吊るしている部分を、画像の枠外にもってきて、見えなくしてしまっているケースと考えられるものがあります。おそらく、次の画像は、そのようにしているのではないかと考えられます。


図1 ビリー・マイヤーのUFO No.829

 このUFO画像は、下の車にピントが合っていますが、上のUFOはややピンボケです。このことから、このUFOは、撮影されたカメラの近くに吊るされた模型だと判断されているようです

 UFOとして見える形の紙を透明のガラスや背景写真に貼って

 (2) UFOとして見える形の紙を透明のガラスに貼って、ガラスの向こうの背景といっしょに撮影する。あるいは、背景としての写真の空に、UFO型の紙などを直接貼り付けて、それを写真撮影する。あるいは、窓ガラスに写った室内の灯りを撮影する。

 このようなときは、UFOに立体としての情報がないことや、配色が一様すぎるということを調べることで、偽物だと判定することができるようです。


図2 ufocasebook.com 1960-1969より1960 - Italy, September

 このUFO画像では、3つの暗いUFOが写っていますが、背景の明るさに対して違和憾があります。もともと黒いUFOであり、光を反射しない物質でおおわれているとも考えられますが、この時代の撮影技術を想像すると、やはり無理があります。このころのUFO研究家は、黒いUFO形の紙を背景写真に貼ってから、再度カメラで撮影したのではないかと考えたようです。
 次の解析画像は、中央(記号のCはCenterのC)のUFOを拡大してから、3Cモードのエミュー(Emu)解析を行ったものです。この写真のベースとして、小さな突起が現われていますが、そのような背景の中に、黒くて太い輪郭線が浮き出ています。これは、色の変化がここにだけあるということを示しています。黒いUFO形の紙を背景写真に貼ったものだという推測に、よくあてはまっています。


図3 中央UFO拡大のEmu解析 [2]Cx8_onACI(Emu)8(64)

 次のケースは窓ガラスに写った室内の灯りを撮影したものだそうです。この画像の撮影者が、はっきりと偽物であると述べておられるものです。 


図4 ちょい悪オヤジの戯言UFO

 空に浮かぶ風船など

 (3) UFOに見える物体を空に投げあげて、それを写真撮影する。あるいは、風船など、空に浮くものを写真撮影する。空に打ち上げて光らせる照明弾を撮影する。模型飛行機やドローンなどに光源をつけて、夜空で撮影する。

 これらのケースでは、何らかの物体が実際の空にあるので、立体感もあり、ワイヤーなどのトリックネタも見出されず、判定に苦しむこととなります。
 本物UFOの条件を調べ上げておき、それらの条件を満たしているかどうかということで区別できることがあります。
 横浜アリーナUFOと名づけた画像には、空に白く光るものが数多く浮かんでいます。この画像中の小光体を一つ選んで拡大し、次に示すmole解析など、いろいろと試みてみましたが、あまり複雑な構造は見られません。これは白い風船の可能性が大きいと見なされます。


図5 横浜アリーナUFO
UFOの大群も聴きにきた、宇宙への目覚め宣言


図6 横浜アリーナUFOの拡大


図7 横浜アリーナUFOの拡大mole解析 1[32a][2]_onACI(mole)8(64)

 次の「滋賀県朽木村UFO」はビデオからの1シーンです。夜空に光体が現われ、しばらく光って、やがて消えてゆき、その横に、新たな光体が現われるというものでした。
 自衛隊の今津駐屯地が滋賀県の高島市にあり、その饗庭野演習場が旧朽木村を縦断する国道367号線を北上する車から見て、右前方のほうにあることから、このビデオは、そこを走っている車から、自衛隊による照明弾の打ち上げを撮影したものと考えられます。
 次の画像は、光体が消えてゆくところを拡大して解析したものです。照明弾にまとわりつく煙のようすがとらえられています。
 強く光っているときの照明弾の解析結果が得られ、参照データとして貴重なものです。


図8 滋賀県朽木村UFO
UFOか?隕石か?謎の発光体を捉えた!!


図9 mole解析 237[16b][2]_onACI(mole)8(64)

 偽物UFO画像の合成

 (4) 写真の暗室技術を利用して、あるいは、コンピュータグラフィクスの技術で、本物の背景画像の上に、偽物のUFO画像を合成する。

 次のUFO画像はufocasebook.com1870-1959にある1954 - Sicily, Italy, December 10です。イタリアのシシリー島で1954年に撮影されたものとなっており、かなり有名なものです。
 これがどのように制作されたものかは、よく分かりませんが、偽物であることは、空に浮かぶ2つのUFOの影のつきかたが矛盾していることで分かります。人々の影も考慮に入れると、太陽は、写真の撮影者にとって、右後方の上のほうにありますが、下のUFOは、向かって左下から照らされています。


図10 ufocasebook.com1870-1959より1954 - Sicily, Italy, December 10

 人工的な光源をベースとして偽物UFOをつくり、これを本物の背景画像に合成したものがあります。これも判定が困難なケースです。
 「ニュースな晩餐会」(2014のTV番組)では、ハワイで撮影されたという3つの小光体のビデオの1シーンに、赤い矢印で示した、人工的な偽物1つを合成して、このようなUFO映像を作ることができることを示していました。
 論理的には、このようなことで、3つの小光体UFOが偽物であると判定することはできないのですが、TVの流れとしては、これでまとめることができたのでしょう。
 ともあれ、ここで作られた4つめの小光体は、明らかな偽物UFOです。これも参照データとして貴重なものとなります。


図11 「ニュースな晩餐会」(2014のTV番組)より人工偽物UFO
ニュースな晩餐会 最新UFO映像徹底解析


図12 人工偽物UFOの拡大


図13 人工偽物UFOの拡大のMole解析 3(1958)[16D]_onACI(mole)8(64)

 完全描写

 (5) 背景やUFOを含めた、すべての画像を、筆やコンピュータグラフィックスで描く。

 最近のUFOビデオで多いのは、このような方法によるものです。この方法には、技術レベルの違いによって、さまざまなケースが見られます。

 画像を拡大して観察するだけで、イラストの質感であることが分かることもあります。
 次の「歯車UFO」(私が名付けたニックネーム)とその次の「海底生物UFO」は、いずれもブラジルで現われたとされるものです。見事なデッサン力とタッチにより、おそらく、同一人物によって生み出されたものと推定されます。
 いろいろと解析してみれば、これが描かれたものであるという証拠は出てきますが、そうと知って、これらの原画像を見ると、イラストの質感であると見えてきます。偽物とはいえ、鑑賞にたえる、見事な作品です。


図14 歯車UFO


図15 海底生物UFO

 ウェーブレット解析のいろいろな手法によって、画像の性質を強調して取り出すことにより、このようなケースであることを判定できることがあります。
 たとえば、そのような解析画像によって、@立体感がとぼしい、Aラフスケッチのラインが浮き上がる、B自然な立体画像には見られない配色が見つかる、などの証拠が得られるというものです。

 次の画像は、スペースシャトルのような機体が破壊されて浮かんでいるところですが、これのレリーフ解析(下の白黒画像)を見ると、立体感にとぼしいものとなっています。
 イラストとして完全な立体を描くということは、とても難しいことであると、このような解析をいろいろと行って思い至りました。
 このビデオでは、背景として地球の海が写っているシーンがありますが、このあたりをしっかりと眺めれば、これがイラストとして描かれたものだということを感じ取ることができることでしょう。
 これも、作品として、なかなかのものです。


図16  NASA宇宙施設はUFOに攻撃されたか(原画像)


図17 NASA宇宙施設はUFOに攻撃されたか(レリーフ解析)

 次の作品も、なかなかレベルの高いものです。
 ケーブルカーに乗って室内の女性を撮影していると、その女性が突然驚き、視線をたどると、ケーブルカーのすぐ近くに、巨大なUFOが浮いているのです。それはまるで、スポーツカーからUFOに進化したかのようなデザインで、ヘッドライトに対応するくぼみが両目に見えますし、ナンバープレートに対応したものまでついています。後方にジェットノズルのようなものが見えますが、ジェット噴射はしていません。ボディの金属光沢が見事です。また、鳥が飛んでゆくシーンや、ケーブルが揺れたために画像が揺れるシーンもあって、リアリティ満載です。
 この難題を調べるため、初期のウェーブレット解析のシステムをいろいろと進化させることとなりました。原画像の下に沿えた白黒画像は、そのようにして見出したラムダ解析です。これにより、このUFOの下書きのようなラフスケッチのパターンを浮き上がらせることができました。


図18 ケーブルカーUFO(原画像)


図19 ケーブルカーUFO(ラムダ解析)

 確かな証拠(1)太陽光線の角度

 もっと確かな証拠を見出すことができるケースもあります。
 UFOだけでなく、背景の建物などを含めて、すべてコンピュータグラフィックスで描かれているというときがあって、どこにも偽物の証拠がないように見えていたのですが、ふと、UFOとそのUFOが作る地表の影から、太陽光線のラインを求めてみると、短い時間なのに、その方向が大きく異なっていることが分かりました。太陽が空で動く速さはわずかなものですから。自然現象として、このようなことは起こりません。
 次に示した広場に着陸UFO(影とその対象から調べた太陽光線のラインを表示)に、その解析例を示します。


図20 広場に着陸UFO(影とその対象から調べた太陽光線のラインを表示)

 もっとシンプルに、背景の建物や人物の影から測定した太陽光線の角度と、UFOが作る影による太陽光線の角度が異なっているケースもありました。
 黒い△UFO TR-3B(影とその対象から調べた太陽光線のラインを表示)では、水色の線と赤い線の角度が大きく異なっています。


図21 黒い△UFO TR-3B(影とその対象から調べた太陽光線のラインを表示)

 確かな証拠(2)同時に写っている建物などとの違和感

 メキシコでのUFOビデオとして、ビルの近くで飛ぶものがありました。これが偽物UFOだと判定されたときの根拠は、撮影されたときの手振れによる動きと、UFOの動きがシンクロしていないというものだったようです。


図22 Mexico City UFO footage ? 1997

 この知識を頭の片隅において、南京上空不明飛行物というUFOビデオを観察したとき、UFOと同時に写っている建物がカメラのズームによって大きくなっているのに、UFOそのものの大きさが変わっていないということに気づきました。このことから、あらかじめ撮影しておいた風景画像に、UFOをあとから合成したものと考えられます。


図23 南京上空不明飛行物

 確かな証拠(3)同時に写っている建物などとの距離の違和感

 ドイツのカッセル上空△UFOの1シーンでは、高い空を飛んでいるはずのUFOが、突然、地表近くの、もっと低い建物などに、機体の一部を重ねてしまい、UFOまでの距離が変化しています。これも、あらかじめ撮影しておいた風景画像に、UFOをあとから合成したものと考えられます。


図24 ドイツのカッセル上空△UFO

 つづく

 このページの最後あたりで紹介しましたが、偽物UFOとしての確かな証拠が見つかるようなケースは、ごく稀なことです。
 しかし、このような、はっきりと偽物UFOが判定できたものがあるわけです。
 また、[3] ちょい悪オヤジの戯言にあるUFOや、[7] ニュースな晩餐会というTV番組で制作された、明らかな偽物UFOというものがあります。
 他にも、もう少し弱い根拠のものですが、偽物UFOの画像があります。
 このような偽物UFOの対極として、本物UFOがありそうですが、こちら側のケースが何もないと、偽物UFOか本物UFOかを調べる試みが、まったく無意味なものとなります。
 この「つづき」としては、どのような条件のもとに本物UFOと推定するのかということを語ろうと思います。
 (Written by KULOTSUKI Kinohito, Nov 15, 2015)

 参照資料

[0] billymeierufocase.com
http://www.billymeierufocase.com/phillangdontype1type2ufogallery.html
[00] billymeierufocase.comのType1andType2DigitalWithWire
http://www.billymeierufocase.com/Type1andType2DigitalWithWire/index.html
[1] ビリー・マイヤーのUFO No.829
http://www.tjresearch.info/Wedcake.htm
[2] ufocasebook.com 1960-1969より1960 - Italy, September
Three dark UFOs http://www.ufocasebook.com/italy1960large.jpg
[3] ちょい悪オヤジの戯言 http://www.sakurasake.info/choiwaru/cat20/ufo.html
[4] 横浜アリーナUFO UFOの大群も聴きにきた、宇宙への目覚め宣言
http://the-liberty.com/article.php?item_id=786
[5] UFOか?隕石か?謎の発光体を捉えた!!(滋賀県朽木村UFO)
https://www.youtube.com/watch?v=SnLDxUbKgn0
[6] ufocasebook.com1870-1959より1954 - Sicily, Italy, December 10
http://www.ufocasebook.com/sicilyitaly1954large.jpg
[7] ニュースな晩餐会 最新UFO映像徹底解析 http://qmusica.info/yzkY1G0szhk/ufo-c/
[8] 歯車UFO https://www.youtube.com/watch?v=5KwuZE_QO2A
[9] 海底生物UFO https://www.youtube.com/watch?v=Aa6nKpgnGo4
[10] NASA宇宙施設はUFOに攻撃されたか http://www.youtube.com/watch?v=VZiarwflXdo
[11] ケーブルカーUFO http://www.youtube.com/watch?v=hTd3F2MxukQ
[12] 広場に着陸UFO AVVISTAMENTO UFO http://www.youtube.com/watch?v=OteH-OHKvw8
[13] 黒い△UFO TR-3B  実験中のTR-3B? 
http://livedoor.blogimg.jp/toorigakarinohito-hayabusa/imgs/9/0/90179883-s.jp
[14] Mexico City UFO footage ? 1997 https://www.youtube.com/watch?v=9H6sEbDLb1o
[15] 南京上空不明飛行物 https://www.youtube.com/watch?v=L6bQfPhwSWM
[16] ドイツのカッセル上空△UFO Triangular UFO Over Kassel, Germany
https://www.youtube.com/watch?v=n-GfAP2yecA

 

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