ChMd197 ufocasebook.comのUFO画像の真偽(2)1870-1959 再考(A)
The truth on the UFO images
in 1870-1959 group of ufocasebook.com(2A)

黒月樹人(KULOTSUKI Kinohito)

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 はじめに

 ChMd195では偽物UFOについての、ChMd196では本物UFOについての、これまでに調べてきた知識を述べてきました。
 ときとして、確信をもって、これは偽物、これは本物と判断できるケースもあるのですが、そのような強い証拠を提示できるのは、ごく稀なことです。
 これまでに分かっている偽物UFOや本物UFOの、画像解析上の知識を応用して、画像そのものを調べ、その真偽を評価してゆくことが、次の課題となります。
 試みとして、これまでの解析法に疑問が生じたため取り下げてある「RaN220 ufocasebook.comのUFO画像の真偽(2)1870-1959」のUFO画像を取り上げ、再考したいと思います。

 ufocasebook.comのUFO画像の真偽(2)1870-1959

 ufocasebook.com の 1870-1959 にある画像の [16] から [30] までの15ケースをとりあげたのが「ufocasebook.comのUFO画像の真偽(2)1870-1959」でした。次の図1は、このときの、[16] から [30] までの15ケースの原画像です。


図1  ufocasebook.com 1870-1959の [16] - [30] の原画像

 「RaN220 ufocasebook.comのUFO画像の真偽(2)1870-1959」では、「本物のUFOを撮影したものは、[20]と[24]と[30]の3ケース」と評価しています。
 これは、このあと変わるかもしれません。

 UFOフリート

 この[17]と[19]と[21]と[23]は、いくつかのUFOが編隊を組んで飛行しているものです。このようなUFOはUFO フリート(fleet)と呼ばれています。これらを見比べながら解析してゆこうと思います。

 [17]の解析

 原画像17で白くなっているUFOを、識別のため、向かって左からA, B, C, …, Rと名づけることにします。図2は、そのAを[16]倍用の赤枠拡大領域で指定したところです。これを17[16A]と記号化します。図3は、その17[16A]すなわち、識別記号AのUFOを16倍に拡大したものです。これを画像Aとします。


図2 原画像17における17[16A]の拡大領域(赤枠)


図3 17[16A](識別記号AのUFOの16倍拡大)(画像A)

 次の図4は、図3の画像Aについてエミュー解析を行ったものです。
 エミュー解析で、UFOの本体から出て本体に戻るような、太い帯のようなもの(仮想外部磁場と呼んでいます)が見られたら、本物UFOである可能性が高まりますが、ここでは現われていません。
 UFO本体の周囲に、何やら小さなごみのようなパターンが見られますが、仮想外部磁場とみなせるものは、これではありません。一般に、背景空間を構成しているものの、ゆらぎのようなものが記録されていると考えられます。しかし、ここでの、ゆらぎパターンの配置は、ある種の疑問を浮かび上がらせます。
 その次の図5は、もう少し広い範囲で見た時の、AからGまでの[4]倍拡大のNslash解析ですが、UFOと、それを取りかこむ、ゆらぎパターンが、おおよそ四角い領域のセットとなっていて、それ以外のところからは何も検出されていません。コントラストを強調しすぎて、暗い闇夜の「黒」の色値を0へと下げてしまったとしたら、このような四角いところだけが残るのは不自然です。このような、四角いゆらぎパターンのことを「バリ領域」と呼ぶこともあります。
 このような画像を説明する、もっとも簡単なストーリーは、ゆらぎのある背景世界での光源まわりを四角く切り取ってきて、黒い画像へと貼ったというものです。もちろん、それらの加工を終えてから、あらためて写真にとれば、肉眼で見る限り、自然なUFO写真として見えることでしょう。
 あるいは、これらは、ウェブで使われるためにジェーペグ画像化されたために起こった現象だという可能性もあります。
 このため、UFOの周囲にバリ領域があるということだけで、すぐに偽物と決めつけることはできません。


図4 画像Aのエミュー解析 code = 17[16A]_onACI(Emu)32(0)


図5 AからGまでの[4]倍拡大のNslash解析
code = 17[4AG]_onACI(Nslash)8(64)

 図6は画像Aのχ15解析です。UFOの境界に沿って、太くて密になっている領域が見られます。外部には、ゆらぎパターンに基づく模様がありますが、これはよいとして、UFOの中心部も、おなじくらいの密度の模様しかないのは問題です。チリ銅山上空UFOの画像を解析すると、中心部あたりまで、それなりに模様が浮かび上がりますし、境界だけが、何かが熔けたように濃くなるということも起こっていません。


図6 画像Aのχ15解析 code = 17[16A]_onACI(kai15)32(0)

 図3の画像Aに写っているUFOが、背景世界の中で、配色上「浮かんでいる」ということが、図7のKing解析によって示されます。このときのKing解析は、振幅が8で基礎色が64としてあります。
 このようなKing解析で、UFOの輪郭に沿って、太い二重の帯領域が現われていますが、このようなパターンは、このUFOが本物でもなく、立体模型でもなく、何らかの平面的な、異質な配色の切り貼りであるということを示しています。


図7 画像AのKing解析 code = King解析
 code = 17[16A]_onACI(King)8(64)

 次の図8はKing解析の「つれあい」であるQueen解析ですが、これまで使っていた標準バージョンではなく、振幅値96で基礎色0となっています。これを高感度Queen解析と呼ぶことにしました。
 基礎色が0ではないときQueen解析は、King解析の感度を少し落としたようなとらえ方で、色が赤系統になります。しかし、この高感度Queen解析においては、UFOの外部輪郭の(このようなケースでは)外側に、かなりタッチに乱れがある、サイケデリックな配色の太帯(サイケデリックベルト)が現われます。標準のKing解析で現われていた内側の帯のところは、暗くなって見えにくくなっています。
 この解析パターンは、本物UFOと偽物UFOを区別する指標となるかもしれません。図9は、本物UFOとしての評価が高い、チリ銅山上空UFOの高感度Queen解析です。UFOの境界あたりに、図8のようなサイケデリックベルトはまったく現われていません。


図8 画像Aの高感度Queen解析 code = 17[16A}_onACI(Queen)96(0)


図9 チリ銅山上空UFOの高感度Queen解析
code = [3][32][2]_onAGI(Queen)96(0)

 図10はワープする△UFO TR-3Bの高感度Queen解析で、図11はドイツのカッセル△UFOの高感度Queen解析です。
 ドイツのカッセル△UFOは、地表のアスレチック遊具の柱の向こう側を飛んでいたあと、最後に、それから離れる前に、UFO機体の一部を、この柱のこちら側に重ねるという「失態」を起こしてしまいました。これは偽物UFOとしての確かな証拠です。
 ワープする△UFO TR-3Bのほうは、確かな証拠は見当たらなかったのですが、いろいろな怪しい状況証拠と、偽物UFOに近い解析結果を照らし合わせて、ほぼ偽物UFOと評価することができるものです。
 これらはおそらく、最近よく発達したコンピュータグラフックスの技法によって巧妙に作られたUFOだと考えられます。図8のサイケデリックベルトほど、はっきりとはしていませんが、色の濃さや配色によって、図9のチリ銅山上空UFOの高感度Queen解析とは似てもつかないパターンであるということが分かります。


図10 ワープする△UFO TR-3Bの高感度Queen解析
code = 013f[4][2]_onACI(Queen)96(0)


図11 ドイツのカッセル△UFOの高感度Queen解析
code = 002[8][2]_onACI(Queen)96(0)

 [19]の解析

 ワシントン州議事堂の向こう側の夜空に現われたUFOフリートと呼べばよいでしょうか。ここには、やや強く光っている5つのUFO(向かって左からA. B, C, D, E)と、少し上に弱い光の2つのUFO(同F, G)が写っています。


図12 原画像19

 次の図13は、原画像19に写っている機体Bの拡大です。これを画像Bとします。
 図14は画像Bのエミュー解析です。仮想外部磁場と呼べそうなパターンではありませんが、自然な背景の中の、UFOの近くに、雲や煙のパターンに近いものが数多く浮かんでいます。これは、意図的に作られたものではなさそうです。
 図15は画像BのKing解析です。少し強く浮き上がっているところがありますが、人工的な配色による太帯ではありません。
 図16は画像Bのegg解析です。GrayモードのII色で、全体が見やすくなっています。egg解析はハロー解析の一種ですが、レリーフ解析の性質をもっていので、立体的な様子が分かります。配色はこちらが勝手に決めたものなので、このような色をしているわけではありません。


図13 原画像19のBの拡大(画像B)code = 19[8ABC][4B]


図14 画像Bのエミュー解析 code = 19[8ABC][4B]_onACI(Emu)32(0)


図15 画像BのKing解析 code = 19[8ABC][4B]_onACI(King)8(64)


図16 画像Bのegg解析 code = 19[8ABC][4B]_onAGII(egg)32(0)

 原画像19に写っている機体CのUFOについて上と同じような解析をしましたが、図19のところで、標準のKing解析ではなく、高感度のQueen解析としました。サイケデリックベルトは現われていません。どうやら、本物UFOの可能性が高いようです。


図17 原画像19のCの拡大(画像C)code = 19[8ABC][4C]


図18 画像Cのエミュー解析 code = 19[8ABC][4C]_onACI(Emu)32(0)


図19 画像Cの高感度Queen解析 code = 19[8ABC][4C]_onACI(Queen)96(0)


図20 画像Cのegg解析 code = 19[8ABC][4C]_onAGII(egg)32(0)

 [21]の解析

 図21の原画像21は、1952年のマサチューセッツ州セイラムにある護岸上空の4つのUFOです。識別記号は、上から下へとA, B, C, Dとします。
 図22は原画像21のBCD拡大です。これを画像BCDとします。


図21 原画像21


図22 原画像21のBCD拡大(画像BCD) code = 21[4][2BCD]

 次の図23は画像BCDの低振幅エミュー解析です。UFO機体の周囲の様子を調べているのですが、仮想外部磁場のようなパターンは見られません。
 図24は画像BCDのegg解析です。これによると、このUFOは立体的な構造をもったものではないようです。UFOの輪郭部分が少し盛り上がって見えていますが、これは、背景に対する白い領域の変化に基づくものだと考えられます。


図23 画像BCDの低振幅エミュー解析
 code = 21[4][2BCD]_onACI(Emu)8(0)


図24 画像BCDのegg解析
 code = 21[4][2BCD]_onAGI(egg)32(0)

 図15はKing解析で、太い二重の帯は現われていません。ただし、中央に水平なドット線のようなパターンが現われています。これはかなり不自然なものです。太い二重の帯が現われるのは、意図的な配色の境界をもっている画像です。たとえば、人工的な光源などを使った偽物UFO画像のときは、このような、はっきりとしないパターンとなることもあるので、このような解析結果だけでは、どちらとも判断しかねます。


図25 画像BCDのKing解析
 code = 21[4][2BCD]_onACI(King)8(64)

 次の図26は画像BCDの低振幅χ15解析です。その下に図27として、チリ銅山上空UFOの低振幅χ15解析を添えましたが、これと比べると、図26のBCDのUFOは、中央に白い描写空白部分をもっているだけで、UFO本体やUFO境界あたりの描写がはっきりしません。
 どうやらこのUFOは実体をもったものではないようです。人工的な光を使って生み出されたものと考えられます。


図26 画像BCDの低振幅χ15解析
 code = 21[4][2BCD]_onACI(kai15)8(0)


図27 チリ銅山上空UFOの低振幅χ15解析
 code = [3][32][2]_onAGI(kai15)8(0)

 [23]の解析

 この画像が収録されているufocasebook.comでの(かなり分かりにくい英文の)コメントを読むと、この写真には嫌疑がかかっている、とあります。「合成写真」というフレーズも出てきます。「前の目撃が1954年10月30日に聖マリア大聖堂の教会(ローマ)の上に」とあって、なんとなく、この画像のストーリーが推測できてきました。
 おそらく、この画像に写っている、手前の人々は、あとから合成されたもので、UFO写真としての原板は、奥に写っている「聖マリア大聖堂の教会(ローマ)」とその上空のUFOだけなのでしょう。
 これなら理解できます。


図28 原画像23


図29 原画像23のUFO拡大 code = 23[4]

 図29は原画像23のUFOを拡大したものです。識別記号として、向かって左の 〉 の上からA〜G、同右の 〈 の上からH〜Oを添えて区別することにします。
 次の図30は機体Lの拡大です。右側の上から5つ目です。これを画像Lとします。
 図31はその画像Lのエミュー解析です。驚きました。仮想外部磁場らしきものが写っています。これは本物のUFOを撮影した写真だったようです。少なくとも、この空と、そこに写っているUFOのところは、意図的に作られたものではないと考えられます。


図30 原画像23のLのUFOの拡大(画像L) code = 23[4][8L]


図31 画像Lのエミュー解析 code = 23[4][8L]_onACI(Emu)32(0)

 図30の画像LのUFO部分を中心としてさらに[2]倍に拡大したものが、次の図32です。これを画像L2とします。
 図33は画像L2のKing解析です。これは人工的に作られたものではないようです。
 図34は画像L2のegg解析です。見やすくするため、GrayモードのII色で解析しています。


図32 画像Lの[2]倍拡大(画像L2) code = 23[4][8L][2]


図33 画像L2のKing解析 code = 23[4][8L][2]_onACI(King)8(64)


図34 画像L2のegg解析 code = 23[4][8L][2]_onAGII(egg)32(0)

 まとめ

 「RaN220 ufocasebook.comのUFO画像の真偽(2)1870-1959」において、これらの[17]と[19]と[21]と[23]は、すべて偽物UFOと判定していました。


図35 [17]と[19]と[21]と[23]の原画像

 少し前まで本物UFOとしての判断に用いていた解析法に疑問が生じたため、関連するページを探して、これらを取りさげ、あらためて、より確実な判定方法を調べてきました。
 これまで使っていた解析法がまったく誤っていたというわけではありません。拡大のレベルによって、その解析結果の見え方が異なってくるので、より厳密な取り扱いが必要であるということが見逃されていたのです。
 また、本物UFOを見出すための条件として、エミュー解析などで「仮想外部磁場」とみなせるパターンが現われるということを発見しました。これは、常に存在するものではなく、速く移動しているときなど、特殊な状態のときにだけ現われたので、十分条件とはなりませんが、必要条件の一つとして考えてゆくことができます。
 偽物UFOをより分かりやすく判定することができる解析法として、高感度Queen解析による、サイケデリックバンドを利用することができるようにもなりました。
 このような解析法の改善により、すべて偽物UFOと判定していた[17]と[19]と[21]と[23]の中で、自然な空の中に浮かぶものとして確認された、[19]と[23]が、どうやら本物UFO画像らしいということが分かりました。
 この時点で[19]の原画像を見ると、これは本物UFOなのかも知れないと思えるようになってきましたが、[23]は何度見ても、ただのイラストとしか思えませんでした。人物の左あたりを見ると、建物の基礎あたりのところが、完全な「余白」になっていて、基礎や地面が消えています。写真としたら、これは不思議なことです。まさに、このあたりは、ただのイラストだったようです。でも、建物については詳しく調べていませんが、その上の空は、ゆらぎもきちんととらえられており、本物の空を撮影した写真であるとみなせます。そして、そこに浮かんでいるUFOは、本物UFOに特徴的な、なだらかなグラデーションをもった配色によるものであり、仮想外部磁場によく似たものまで周囲にしたがえていたのです。
 現在では、このような合成写真は作らないことでしょう。偽物UFOの合成写真というのは、UFOが偽物で風景が本物なのですが、[23]はどうやらこれの反対で、UFOが本物で風景が偽物なのです。これは意外な展開でした。
 RaN220で取り上げたufocasebook.comのUFO画像の真偽(2)1870-1959の中で、わずか4つのケースについて調べただけです。15-4=11ですから、まだ11も残っています。
 (Written by KLOTSUKI Kinohito, Nov 19, 2015)

 追記

 この解析後、これらの画像について調べたところ、「インチキUFO写真展」というサイトの「1950年代」に、上記の[17]と[19]と[21]についての解説がありました。

 [17]はラボック光と呼ばれているものだそうです。
 [19]はワシントン空襲事件と呼ばれているものだそうです。
 これが偽物UFO画像だという根拠は、もう少し下まで撮影されている画像によるもので、建物の灯りが「レンズ内で反射したゴースト」であるそうです。
 「意図的に作られたものではない」というところはあっていたようですが、「偶然に生み出されたもの」だったということになります。
 [21]は「室内の照明がガラスに反射したもの」と判定されているそうです。
 (Written by KLOTSUKI Kinohito, Nov 21, 2015)

 参照資料

[16] http://www.ufocasebook.com/1951riverside.jpg
[17] http://www.ufocasebook.com/lubbock1951.jpg
[18] http://www.ufocasebook.com/brazil1952large.jpg
[19] http://www.ufocasebook.com/washingtondc1952.jpg
[20] http://www.ufocasebook.com/sepralarge.jpg
[21] http://www.ufocasebook.com/salem1952.jpg
[22] http://www.ufocasebook.com/passiacnj1952large.jpg
[23] http://www.ufocasebook.com/moumraitaly12011953.jpg
[24] http://www.ufocasebook.com/eiffeltower1953.jpg
[25] http://www.ufocasebook.com/australia1954large.jpg
[26] http://www.ufocasebook.com/sicilyitaly1954large.jpg
[27] http://www.ufocasebook.com/belgium1955a.jpg
[28] http://www.ufocasebook.com/belgium1955b.jpg
[29] http://www.ufocasebook.com/belgium1955c.jpg
[30] http://www.ufocasebook.com/southafrica1956large.jpg

 

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