GA09 蛍光顕微鏡の画像をゴブリンアートで見ると…(2)
When I see the images of the fluorescence microscope
by goblinart.exe, …(2)

黒月樹人(本名 田中 毅)@ 黒月解析研究所

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 この解析ページのねらい

 前回のGA08では、図1に示した「蛍光顕微鏡による全菌数測定」の源画像の中にある、領域Aについて解析しました。
 今回は、もう少し多くの領域について解析しようと考えていましたが、領域Bについて解析してゆくと、興味深い結果が現れてきましたので、画像数の多さから、この領域Bについてだけということになりました。
 今回も、解析の流れは、次の3つの手順となります。
 (1) 拡大なめらか補間(自由な拡大率での「ひずみ」ノイズを生じないもの)
 (2) ゴブリンアイ解析(暗ゴブリンアイX解析もしくは双ゴブリンアイ解析M)
 (3) 色加味128解析(配色Hと新たに開発した配色L)

 「蛍光顕微鏡による全菌数測定」の源画像における解析領域

 次の図1は、「蛍光顕微鏡による全菌数測定」の源画像 [2] に解析領域を描いたものです。

図1 「蛍光顕微鏡による全菌数測定」の源画像における解析領域
L03[ ]

 領域Bに含まれる小領域

 図1の領域Bは [32] 倍拡大のために設定したものです。
 これを [32] 倍なめらか補間拡大すると、図2のようになります。
 このようなイメージでは、「菌」と呼ばれているものは、まるで、カイコの繭のように、何かでおおわれているかのように見えます。このため、これらは、バクテリアの一種である「桿菌」とみなされていたのでしょう。
 ところが、これらの「繭のように見えるもの」は「バクテリアの細胞膜」ではなく、画像を拡大するときに生じる「色のカスミ(あるいは雲)」なのです。

図2 領域Bの[32] 倍なめらか補間拡大(画像B) L03[32]B

 図2のような画像に対してゴブリンアイ解析を行うと、このときの「色のカスミ」がとれてきて、ピンボケ状態だったものが、少しずつクリアーになってゆきます。
 次の図3は、図2(画像B)について暗ゴブリンアイX解析を6回繰り返したものに、解析対象を指定する拡大領域を描いたものです。このときのa〜iは、個々の解析対象について名づけた記号です。
 大きな領域は [4] 倍で、a, h, i の、小さめの領域は [8] 倍のものです。もともとの図2が [32] 倍でしたから、それぞれについて拡大したものは、 [32]×[4]=[128] 倍、[32]×[8]=[256]倍となります。
 図1のスケールより、[32] 倍に拡大した図2の画像の横幅が、およそ10ミクロンですから、このあとさらに [4] 倍したものの横幅は10÷4=2.5ミクロン、[8] 倍だと1.25ミクロンとなります。

図3 画像Bの暗ゴブリンアイX解析(6回)に描いた小領域
L03[32]B_GE(X6)[ ]

 領域a

 領域aについて解析します。
 図4は [8] 倍のなめらか補間拡大ですので、この拡大領域の横幅は1.25ミクロンです。
 図5は(図4の)双ゴブリンアイM解析を6回繰り返したものです。
 図6は、これに色加味128解析で、意図的な色を加えたものです。本来の黄色い画像も、単色の画像にあとから黄色へと変換したものと考えられますので、ほんとうの色ではないはずです。

図4 小領域aの [8] 倍(なめらか補間, 以後略)拡大
L03[32]B_GE(X6)[8]a

図5 (図4の)双ゴブリンアイM解析(6回)
L03[32]B_GE(X6)[8]a_GE(M6)

図6 (図5の)色加味128解析(H配色)(hard & mat, 以後略)
L03[32]B_GE(X6)[8]a_GE(M6)_Add128(H)

 ここには、右上のあたりに、不思議なものが現れています。
 このようなサイズ、そして、その形状から、おそらく、バクテリアのような「菌」ではないと考えられます。
 とらえられた画素における色の組み合わせから生じたパターンかもしれませんが、細長いものの両端に、角のような突起が出ているように見えています。
 そして、それらを包みこむような、細長い領域があり、さらに、左下にあるものと共通の、ここでは赤く配色されている領域があります。
 これらが何を意味しているのかは、まだよく分かりません。

 領域bc

 領域bcについて、上記の領域aについての解析と同じような解析をします。
 拡大倍率が [4] 倍なので、このときの拡大領域の横幅は2.5ミクロンです。

図7 小領域bcの [4] 倍拡大
L03[32]B_GE(X6)[4]bc

図8 (図7の)暗ゴブリンアイX解析(6回)
L03[32]B_GE(X6)[4]bc_GE(X6)

図9 (図8の)色加味128(配色H)
L03[32]B_GE(X6)[4]bc_GE(X6)_Add128(H)

 このときのbとcの「中心体(あるいは本体)」となるものは、いずれも丸みがあって、特別複雑なパターンとはなっていません。

 (領域bcについての)[ 追記 ]

 コンター解析にバグがあったので、これを直して画像でテストしたとき、上記図7を使ったところ、コンター解析のアポイント解析において、次の図22の画像が浮かび上がってきました。
 上記のゴブリンアイ解析と色加味解析では見えていませんでしたが、右側cの「中心体」の左端に「角か口器のようなもの」が見えています。
 そこで、この右側cを [2] 倍に拡大し、あらためてコンター解析(アポイント解析で範囲を決めて)を行ったところ、図23のようになりました。
 上記の色加味解析では、ゴブリンアイ解析による色の調整ため、ちょうどこの「角か口器のようなもの」の情報をもっている濃淡値の範囲が「地の色」のほうに組み込まれてしまったようです。

図22 (図7の)コンター解析(202-213)step2
L03[32]b_GE(X6)[4]bc_Cntr(202-213)step2

図23 (図7の)c部分 [2] 倍拡大のコンター解析(196-208)step2
L03[32]b_GE(X6)[4]bc[2]c_Cntr(196-208)step2

[ 追記 ] (Written by KLOTSUKI Kinohito, August 20, 2017)

 領域de

 領域deについて同じように解析します。

図10 小領域deの [4] 倍拡大
L03[32]B_GE(X6)[4]de

図11 (図10の)暗ゴブリンアイX解析(6回)
L03[32]B_GE(X6)[4]de_GE(X6)

図12 (図11の)色加味128(配色H)
L03[32]B_GE(X6)[4]de_GE(X6)_Add128(H)

 右側のeについての「中心体」のパターンが、やや複雑です。小さな丸が2つ並んでいます。もともとは四角い画素が並んでいたものなのに、このようなパターンが現れるというのは、ちょっと驚きです。

 領域fg

 領域feについて解析します。

図13 小領域fgの [4] 倍拡大
L03[32]B_GE(X6)[4]fg

図14 (図13の)暗ゴブリンアイX解析(6回)
L03[32]B_GE(X6)[4]fg_GE(X6)

図15 (図14の)色加味128(配色L)
L03[32]B_GE(X6)[4]fg_GE(X6)_Add128(L)

 これらの「中心体」の形状が、やはり、ただものではありません。

 領域h

 領域hについて解析します。

図16 小領域hの [8] 倍拡大
L03[32]B_GE(X6)[8]h

図17 (図16の)暗ゴブリンアイX解析(6回)
L03[32]B_GE(X6)[8]h_GE(X6)

図18 (図17の)色加味128(配色L)
L03[32]B_GE(X6)[8]h_GE(X6)_Add128(L)

 「中心体」を包む領域は丸みを持っていますが、その「中心体」は丸くありません。

 領域i

 領域iについて解析します。

図19 小領域iの [8] 倍拡大
L03[32]B_GE(X6)[8]i

図20 (図19の)双ゴブリンアイM解析(6回)
L03[32]B_GE(X6)[8]i_GE(M6)

図21 (図20の)色加味128(配色L)
L03[32]B_GE(X6)[8]i_GE(M6)_Add128(L)

 このとの「中心体」は、なんらかの「結晶」のようにも見えます。しかし、その中にあるパターンは不思議な形をしています。
 図3から分かるように、このときのiはcとつながっています。これがいったい何を意味しているのか、よく分かりませんが。

 考察

 これらは、この画像を撮影した科学分析のコメントによれば、「培養できない菌」とされていますが、はっきりとバクテリアとして撮影されたものをウェブで探して、同じような解析を行ってみましたが、それらでは、細胞膜の中に複雑なものが詰まっているという結果がえられました。
 ところが、ここにある「培養できない菌」と呼ばれているものでは、細胞膜はありません。そのように見えていたのは、ただの「色のカスミ」です。ゴブリンアイ解析で取り除くことができます。
 さらに、「中心体」として確認できるものは、ある種の領域をもって、ユニークな形をしているように見えます。
 これらの観察結果から、これらのものは、「バクテリアなどの細菌」ではなく、「ソマチット(あるいはソマチッド)」と考えられます。
 ただし、ソマチットが何であるかは、まだよく分かりません。
 小さな生物のようにも見えますし、たんなる結晶のようにも見えます。
 ひょっとすると、それらの両方の性質をそなえたものかもしれませんが。
 (Written by KLOTSUKI Kinohito, August 19, 2017)

 参照資料

 [2] 蛍光顕微鏡による全菌数測定

 

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