GA20 ゴブリンアートのいろいろな解析(1)
Various analyses of Goblin Art (1)

黒月解析研究所 & 西尾美術研究所

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 はじめに

 ゴブリンアートゴブリン魔法のようなを象徴する言葉として使っています。アートの意味は、さいしょ「美術」のつもりでしたが、科学画像を詳しく観察するための解析法を充実させるようになり、技術の意味合いが強くなりました。
 (1) ゴブリンアートはビットマップ画像しかとりあつかうことができません。ジェーペグ画像などを調べたいときは、ウィンドウスOSに備えられているペイントソフトなどで、ビットマップ画像に変換しておいてください。
 (2) ゴブリンアートを使うためには、コンピュータのCディレクトリに、goatという名のディレクトリが必要です。この中に、ライセンスキーを保存しておくファイルや、解析のために一時保存するG.bmp画像などを保存します。
 (3) 解析画像の一時保存ファイルとしてのKEEP.bmp画像は、読み込んで使っている対象画像と同じディレクトリに保存します。これは、ゴブリンアートを終了するときに削除しますが、別の対象画像を使うために、他のディレクトリに移動したときは、削除されません。ご注意ください。
 (4) ゴブリンアイ(goat###.exe, ###部分はバージョン番号)をダブルクリックして起動すると、画像を読み込むためのダイアログボツクスが開きます。これを使って、対象画像(ここではミジンコの画像)を指定すると、図1のトップページが現れます。

 ゴブリンアートのトップページ

図1 ゴブリンアートのトップページ
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 トップページは、次の図2に示した領域で、表示やスイッチの使い分けをしています。
 Aの領域はタイトルバーです。読み込んだビットマップ画像の名称と、ソフトの名である「ゴブリンアート goat」が「/」で区別されて表示されます。
 Bは解析ページを選択するためのスイッチバーです。初期のころのソフトでは、これだけでよかったのですが、ゴブリンアートでは、本解析ページとガイドページをあわせて80ページほどになりましたので、ここには、よく使う基本的なものだけを並べることにしてあります。

図2 トップページのスイッチなどの表示領域
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 Cは、解析ページにおける、各種のスイッチを表示する領域です。  縦長でやや幅広いのでスイッチカラム(柱)と呼んでいます。
 このトップページのスイッチを図3として(横に並べて)示します。

図3 表示領域Cのスイッチ

 リセットマークは、これらのスイッチをデフォルトに戻します。
 画像呼出は、画像を呼び出します。
 表示言語は、日本語表示と英語表示を入れ替えます。
 Displayは、ガイドページのサイズを指定します。
 Screen Rateは、本解析の解析結果の画像についての、表示サイズを指定します。

 Dは、おもにガイドページ(G)を指定するための領域です。(G)がついていないものは、本解析へと進みます。
 トップページにおいても、もともとは解析領域でした。今は、左上の縮小原画像以外はスイッチ領域となっています。ここはスイッチエリアと呼んでいます。

 このあと、トップページのD領域から、基本的な解析についてのガイドページと本解析ページについての、かんたんな説明をします。

 ゴブリンアイ(G.アイ)

 ゴブリンアイは、もともと、拡大した画像につきものの「色のカスミ」をとりさるための解析法です。このミジンコ画像のような、拡大していない画像では、濃淡値の変化が目立つだけです。

図4 G.アイのガイドページ
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 光核(通常)

 光核解析は、もともと、明るく輝く星の、その奥にあるものを調べるために生まれたものです。光が強すぎる画像や、はんたいに、暗すぎる画像で、その効果がきわだつものです。このミジンコ画像のような、通常の画像では、あまり役立ちません。

図5 光核(通常)のガイドページ
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 色の強弱

 このミジンコ画像のような、ふつうの画像でも、ほんの少し色を強くしたいとか弱くしたいというとき、「弱く」や「やや強く」で確認して、色の強弱の本解析ページへ進んでください。

図6 色の強弱のガイドページ
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 平滑化

 平滑化の解析目的は、画像に乗っているノイズの消去です。このガイドページのDからJは、表示のための時間がかかることと、ここでの見た目がほとんど変わらないことから、Cの画像で代用してあります。

図7 平滑化のガイドページ
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 光核(MIX)

 光核(MIX)解析というのは、光核(通常)による解析画像と、もとの原画像との、5対5の比率での平均合成です。

図8 光核(MIX)のガイドページ
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 ライス

 ライス解析は、もともと、フルーツ解析のはんたいの効果を生み出すためのものでしたが、いろいろと工夫を重ねてゆくうちに、フルーツ解析とよく似たものとなってしまいました。

図9 ライスのガイドページ
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 現像(変換)

 現像(変換)という解析は、「マップ」で領域を指定して拡大したときの、拡大結果の画像を表示するページに添えた、付録のような解析法です。
 この中でもっとも有名なのが、色の全反転でしょう。「色の反転」のほかに、「色の交換」という解析もあります。

図10 現像(変換)のガイドページ
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 フルーツ

 フルーツ解析の由来は、土星の衛星タイタンに着陸して撮影された画像を、自然な太陽光のもとでの画像に変換するというものでした。ここから、いろいろなバージョンのものが生まれました。
 このガイドページのスイッチとして「Fr.basic」「Fr.weak」「Fr.power」「Fr.sharp」「Fr.mix」の5つが用意してあります。Frはフルーツ解析の記号です。
 Fr.basicは、いろいろなバージョンの基本状態です。
 Fr.weakは、弱い効果のものです。
 Fr.powerは、色が強く現れるものです。
 Fr.sharpは、コントラストが強くなるものです。
 Fr.mixは、これらの変化とバージョンを組み合わせたものです。

図11 フルーツのガイドページ
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 対照(コントラスト)

 フルーツでもコントラストがよくなりますが、色が変化してしまいます。
 対照(コントラスト)解析は、色の変化をともなわずにコントラストを変化させるものです。
 ctrt.D&Lは、暗い部分と明るい部分の両方でコントラストを高めます。
 ctrt.Darkは、暗い部分だけでコントラストを強くします。
 ctrt.Lightは、明るい部分だけでコントラストを強くします。
 ctrt.dullは、逆に、コントラスト弱くします。

図12 対照(コントラスト)のガイドページ
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 コンター

 コンター解析は、拡大した画像で、その効果が期待できます。拡大した画像では、同じ濃淡値の画素がよくつながっており、それらの色を変えることにより、地図のコンターのようなパターンが現れるのです。
 コンター解析の機能は、発展的に変化して、色加味解析などに引き継がれています。
 最近あまり使わなくなったコンター解析ですが、それでも、これをとりのぞかないでいるのは、以前は、いろいろな解析ページに備えてあった「アポイント解析」が、ここにだけ残っているからです。
 この「アポイント解析」は、画像の濃淡値を読み取るためのものです。「アポイント」をクリックしてから、画像の1点をクリックすると、その画素の濃淡値が表示されます。

図13 コンターの解析ページ

 明暗

 明暗解析は、画像を少し明るくするとか、少し暗くするためのものです。
 とても平凡な解析法ですが、このミジンコのような、ごく普通の画像を観察するときの要望に応えるために加えました。

図14 明暗のガイドページ
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 画紋

 画紋解析は、画像における画素の、赤緑青の色値のようすを調べるためのものです。
 色値分布のグラフは、いろいろなソフトでも使われているようですが、画紋グラフのこのようなスタイルはあまりみかけません。
 これらのグラフのパターンを見ることにより、その画像がたんに撮影されただけのものか、何らかの加工が加えられたものかを調べることができます。

図15 画紋の解析ページ

 正規化

 この解析法は、意図的に濃淡値を変えられてしまった画像を調べて、その濃淡値をさいしょの状態に戻すためのものです。

図16 正規化の解析ページ

 色紋

 色紋解析は画紋解析の発展形です。赤緑青の色値について、画紋解析とは異なる視点で調べます。

図17 色紋の解析ページ

 色味

 色味解析も、とてもシンプルな解析法です。
 以前は「染色」と呼んで解析ページを構成していましたが、シンプルな機能だけを残して使いやすくしました。

図18 色味の解析ページ
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 まとめ

 ここでは、ゴブリンアートのトップページの説明と、そのD領域に並べてある、ガイドページや本解析ページの中で、基本的なものとされるものについての、かんたんな説明を行いました。
 光学顕微鏡を手に入れ、まずはプランクトンからと、水槽の中の藻(ランソウ)を見て、いっしょについてきたミジンコを撮影してゆくうちに、このような、あまり拡大しないで、通常の観察対象として見るものを、もっとよく見たいと思うようになり、これまであまり必要としなかった、平凡なアルゴリズムの解析を加えることにしました。
 これまで生み出してきていたフルーツ解析やライス解析なども、わずかな違いをガイドページとして整理しておくと、プランクトンなどを観察するときに役立ちます。
 このページで取り上げた解析は、このような、あまり拡大しておらず、その正体もよく分かるものについての、細部や全体を見やすくするための、基本となるものです。
 次からは、これまでの手法では分からなかったことを明らかにするための解析について説明してゆきます。
 いわゆる、基本に対する、応用のようなものです。
 (Written by KLOTSUKI Kinohito, October 21, 2017)

 

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