GA30 光学顕微鏡とゴブリンアートで白血球を見ると…
When I see the white blood cells by optical microscope and goblinart

黒月解析研究所 & 西尾美術研究所

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 はじめに

 前回、血液の中の赤血球を観察しました。凝固する準備なのか、横向きになって、まるでコインを束ねたように集まっている赤血球ばかりでしたが、それらの間の血漿の中に、ぽつりと離れて、丸い輪郭を見せている赤血球がありました。横向きの赤血球では、壁の厚みがじゃまをして、中は見えませんでしたが、ひとつだけで、丸くなっている赤血球で、その内部を覗くことができたようです。
 赤血球につづいて血液の中にたくさんあるものというと、白血球でしょう。
 今回は、その白血球について観察しようと思います。

 白血球(1)

 白血球として、ウェブのあちらこちらに表示されているものを見て、それを探そうとしたのですが、見当たりません。なぜかということに気がつきました。ウェブで表示されている白血球の画像は、ほぼすべて、染色された後のものだからです。だから、白血球の中に、大きめの「まだらパターン」が染色され、そのような何かが白血球の中にあると分かり、それによって、より細かな分類ができるようです。
 今回撮影した画像の中に白血球らしきものが写っているものを探しました。次の図1は、対物レンズx40として、1000万画素のデジタルカメラで撮影したものです。ここにおさめるため、0.2倍くらいに縮小しています。
 図2は、この図1からの切り出しA(一つ目)です。これも0.4倍くらいに縮小して、ここに表示しています。

図1 画像3(対物レンズx40, 1000万画素)

図2 画像3A(画像3の切り出しA)

 赤血球がすべてくっついていて、広い血漿の隙間があり、そこに異質な粒子が何種類か見られます。右のほうにある、ややうすめの水色の球体のようなものが白血球だと考えられます。その左上に、丸い粒子がありますが、これは、ピントがあっていず、よく分かりません。この画像の左端中央あたりに、小さな白ゴマのような粒子がいくつかあります。これはソマチットかもしれませんが、ここでは、詳しく調べません。
 図2をゴプリンアートに取り込み、マップで[4]倍に拡大したB(2枚目)が、次の図3です。
 図4から図6は、この図3をベースとして、色々解析したものです。

図3 画像3Aの[4]倍拡大B code=3A[4]B (この画像の横幅は33ミクロン)
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図4 (図3の)ゴブリンアイX4解析とマイルドライス(2-124)解析 
code=3A[4]B_GE(X4)_MR(2-124)
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図5 (図4の)ゴブリンアイX4解析とストライプash(0)解析
code=3A[4]B_GE(X4)_MR(2-124)[2]_GE(X2) _ash(0)
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図6 図3から別のルートで解析したもの
code=3A[4]Bprism4[2]_GE(X5)_MR(4-56)_MF(4-144)_GE(M2)_BGR(88-100-88)
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 どうやら球体のような形状ですが、その内部に、ここでは白く見えている、少し大きめの何かがあるようです。それらの隙間に、空間のようなものが見られます。
 図6における「別のルート」を順に説明すると、次のようになります。◇は「意味上での等号」を示す記号としています。

 (1) 3A[4]B  ◇ 3A画像の [4] 倍拡大のB(2つ目)
 (2) prism4[2] ◇ (色収差を抑える)プリズム4解析と [2] 倍拡大
 (3) GE(X5)  ◇ 暗ゴブリンアイX解析を5回
 (4) MR(4-56) ◇ マイルドライス解析の4-56(色収差の変化なしで最も鈍い)
 (5) MF(4-144) ◇ マイルドフルーツ解析の4-144(色収差の変化なしで最もシャープ)
 (6) GE(M2)  ◇ 双ゴブリンアイM解析を2回
 (7) BGR(88-100-88) ◇ BGR(青緑赤)の比を88対100対88として色変換(色分解)

 かなり複雑な手順となりますが、対象画像によってケースバイケースなので、変化の結果の状況を見ながら、次にどのような解析を加えてゆけばよいか、考えながら行うこととなります。

 白血球(2)

 他の画像についても調べたいと思います。
 図7は画像4です。図8は、画像4からの切り出しAです。
 その下の図9は、図8の中に見られる白血球を中心として [4] 倍拡大したものです。
 この図9をベースとして、図10から図14で、いろいろな解析を行います。

図7 画像4(対物レンズx40, 1000万画素)

図8 画像4A(画像4からの切り出しA)

図9 画像4Aの [4] 倍拡大A code=4A[4]A(この画像の横幅は33ミクロン)
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図10 (図9の)ゴブリンアイX4解析とマイルドフルーツ(2-124)解析  code= 4A[4]A_GE(X4)_MF(2-124)
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図11 (図10の)[2] 倍 code=4A[4]A_GE(X4)_MF(2-124)[2]
(この画像の横幅は17ミクロン)
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図11-2  図11からのさらなる解析
code=4A[4]A_GE(X4)_MF(2-124)[2]_MR(4-56)_MF(4-144)_GE(M2)_BGR(88-100-88)_L&D(128)
(この画像の横幅は17ミクロン)
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 「さらなる解析」の内容は、次のようになっています。

 (1) 4A[4]A_GE(X4)_MF(2-124)[2] ◇ 図11 
 (2) MR(4-56) ◇ マイルドライス解析の4-56(色収差の変化なしで最も鈍い)
 (3) MF(4-144) ◇ マイルドフルーツ解析の4-144(色収差の変化なしで最もシャープ)
 (4) GE(M2)  ◇ 双ゴブリンアイM解析を2回
 (5) BGR(88-100-88) ◇ BGR(青緑赤)の比を88対100対88として色変換(色分解)
 (6) L&D(128) ◇ 明暗解析で明るさ1.28倍

 図11で、この白血球の斜め左上(時計の10時あたりの位置)に、白い粒子が突出しているのが見えます。このあと、この白い粒子に着目して解析してゆきます。
 まず、それを含む部分を、さらに [4] 倍拡大します。次の図12となりますが、このとき、この画像の横幅は4ミクロンとなります。
 図13は、図12をゴブリンアイX4解析したものです。
 図14は、その図13について、光核(144-240)解析とプリズム4解析を行ったものです。

図12 (図11の)[4] 倍拡大A code=4A[4]A_GE(X4)_MF(2-124)[2][4]A
(この画像の横幅は4ミクロン)
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図13 (図12の)ゴブリンアイX4解析 code=4A[4]A_GE(X4)_MF(2-124)[2][4]A_GE(X4)
(この画像の横幅は4ミクロン)
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図14 (図13の)光核(144-240)解析とプリズム4解析
code=4A[4]A_GE(X4)_MF(2-124)[2][4]A_GE(X4)_LC(144-240)prism4
(この画像の横幅は4ミクロン)
(画像をクリック → 拡大解析原画像へ)

 この図14の左上に見えている何かは、ひょっとすると、ソマチットかもしれません。
 次の図15は、図14の色加味64解析(配色H)です。色加味解析の色は、微妙な濃淡値の変化を見やすくするため、意図的につけたものです。
 下のほうにも、図14で明るく見えている部分がありますが、上のもと白い粒子によるパターンは、あるていどまとまっており、その中心に何かが存在しているように見えています。

図15 (図14の)色加味64解析(配色H)
code=4A[4]A_GE(X4)_MF(2-124)[2][4]A_GE(X4)_LC(144-240)prism4_Add64(H)
(この画像の横幅は4ミクロン)
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 考察

 今回の解析では、白血球らしきものを調べましたが、まだ2例にすぎません。
 白血球の光学顕微鏡画像を調べると、そのほとんどは、染色されたものです。
 今回、染色することなく、生きたままの白血球について観察してみると、やや緑色の、まだらのパターンとして見えます。
 (Written by KLOTSUKI Kinohito, November 23, 2017)

 

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