GA32 光学顕微鏡とゴブリンアートでソマチットを探すと…
When I seek the somatid by optical microscope and goblinart

黒月解析研究所 & 西尾美術研究所

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 はじめに

 光学顕微鏡で血液を観察し、撮影した画像をもとに、ゴブリンアートを使って、血液の中にあるものを調べてきました。
 まずは赤血球、そして、白血球、血小板、ついでに、フィブリンというタンパク質の繊維が見つかりました。
 このほかにも、あるていど大きなものとして、白血球の一種として分類されている、リンパ球も見つかっています。また、その正体がよく分からないものもあります。
 しかし、あまり、回り道をしているわけにはいきません。
 はたして、血液の中に、ソマチットと名づけられている、小さな粒子があるのかどうか、確かな試料にもとづいて確認したいという思いから、光学顕微鏡と専用のデジタルカメラを手に入れたわけです。
 今回は、撮影した画像の中にソマチットと考えられるものが写っているかどうかを調べてゆきます。

 画像3A

 図1は、血液を、対物レンズx40として、1000万画素のデジタルカメラで撮影した画像3の切り出しA(1つ目)[1] に写っていた、小さな粒子の一群を、[4] 倍拡大したもののA(1つ目)です。このとき、この画像の横幅は33ミクロンとなります。
 図2は、この図1(3A[4]A)の中にある、もっとも強く現れている粒子を中心として [8] 倍に拡大したときのA(1つ目)です。この画像の横幅は4ミクロンとなります。

図1 画像3Aの [4] 倍拡大 code=3A[4]A
(画像をクリック → 拡大解析原画像へ)

図2 (図1の)[8] 倍拡大 code=3A[4]A[8]A
(この画像の横幅は4ミクロン)(画像をクリック → 拡大解析原画像へ)

 図3は、図2(3A[4]A[8]A)について、色収差を抑えるためプリズム14解析(prism14)を行ってから、求める対象を探すため、暗い部分と明るい部分を少しずつとりさって、残った濃淡値128から224の画素について、もとの0から255へと広げ直した、光核(128-224)解析を行ったものです。
 図4は、これについて、さらに光核(80-176)解析を行ってから、[2] 倍に拡大したものです。この画像の横幅は2ミクロンとなります。

図3 (図2の)プリズム14解析と光核(128-224)解析
  code=3A[4]A[8]A_prism14_LC(128-224)
(この画像の横幅は4ミクロン)(画像をクリック → 拡大解析原画像へ)

図4 (図3の)光核(80-176)解析と [2] 倍拡大
code=3A[4]A[8]A_prism14_LC(128-224)_LC(80-176)[2]
(この画像の横幅は2ミクロン)(画像をクリック → 拡大解析原画像へ)

 ここまでは、撮影された画像について、プリズム解析で色の収差を抑えることと、光核解析で、不要な部分の情報を切り捨てつつ、コントラストを高めるということを行ってきました。どのように変えてゆけば、もっと見やすくなるか、という観点で解析してきたものです。
 これに対して、次の2つの色加味解析は、「見やすさ」を追求するのではなく、「どのようになっているのか」という視点を追求したものです。
 対象となる画像がもつ、濃淡値の変化を調べるため、その濃淡値に応じて意図的に色を置き換えます。
 次の図5では、梵字のような黒いパターンが現れています。これは、光核解析と色加味解析の相乗効果で、色加味解析でスリット状に並べてある黒いゾーンが、この対象の表層らしきものをとらえているところです。
 この黒いパターンの間に、意図的に変えてある色が作るパターンが見えています。まるで、このものの内部が示されているかのように思えてきます。ただし、たしかにそうなのかということは、まだよく分かりません。
 この図5は色加味256解析でしたが、その下の図6では、色加味64解析を行っています。このように、異なるステップ数の、よりおおまかな色加味解析では、表層らしきパターンをとらえることなく、内部にあるかもしれないものについて表現します。

図5 (図4の)色加味256解析(配色A)
code=3A[4]A[8]A_prism14_LC(128-224)LC(80-176)[2]_Add256(A)
(この画像の横幅は2ミクロン)(画像をクリック → 拡大解析原画像へ)

図6 (図4の)色加味64解析(配色H)
code=3A[4]A[8]A_prismp14_LC(128-224)LC(80-176)[2]_Add64(H)
(この画像の横幅は2ミクロン)(画像をクリック → 拡大解析原画像へ)

 図5と図6の色加味解析が、はたして、そのように、表層と内部を表現しているのか、まだよく分かりませんが、図4について、さらに光核(80-176)解析してみると、図7となります。図4では、ぼんやりとして、雲かカスミの中に隠れていたように見えるものが、この図7に現れています。
 この操作を続けてゆくと、さらにはっきりとしてくるわけですが、デジタル解析の限界に近づきすぎて、モザイクタイル状のパターンとなってきます。
 リアルなイメージを維持して解像度を高めてゆくのは、このあたりが限界のようです。

図7 (図4の)光核(80-176)解析 
code=3A[4]A[8]Ap14_LC(128-224)LC(80-176)[2]_LC(80-176)
(この画像の横幅は2ミクロン)(画像をクリック → 拡大解析原画像へ)

 光学顕微鏡は光を使って観察します。そのため、得られた像についての分解能は、およそ0.2ミクロンだと言われてきました。
 図7の画像の横幅は2ミクロンです。その10分の1の0.2ミクロンの「違い」は識別できないと考えられてきたわけです。
 しかし、図7では、それよりもっと細かな構造が「見えて」います。
 光学顕微鏡とゴブリンアートを組み合わせて使えば、これまで考えられてきた「分解能」の限界を超えることができるのです。

 ところで、ここにとらえられた小粒子の、図7のあたりまで解析されたものが、はたしてソマチットかどうかということは、まだよく分かりません。
 図1に写っている小粒子群が、顕微鏡で観察している間に、独自の動きをしてくれれば、もっと状況証拠は増えるわけですが、残念ながら、このような小粒子群は、接眼レンズx10で見たときや、コンピュータのディスプレイにビデオモードで表示されているときにきは、小さすぎて、よく見えないのです。1000万画素の静止画像として記録してから、細部を拡大して初めて観察できるわけです。
 さらなる解析研究が必要です。
 (Written by KLOTSUKI Kinohito, November 26, 2017)

 参照資料

[1] 画像3(対物レンズx40として、1000万画素のデジタルカメラで撮影)

図A 画像3

 

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