GA52 海王星の衛星ネレイドの形状
The Shape of Nereid as a satellite of Neptune

黒月解析研究所 & 西尾美術研究所

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 はじめに

 太陽系の惑星である海王星にネレイドという衛星があります。この衛星の観測画像が、ボイジャー2号により、1989年に記録されています(図1)[1]。しかし、この画像でネレイドは、輝きをともなっているためか、その形は、すこしぼんやりしています。

図1 衛星ネレイド(ボイジャー2号により、1989年)(画像A)

 2009年ごろ、当時開発していた、初期の画像解析プログラムで、この画像を調べ、CPP137「海王星の衛星ネレイドの巨大な螢光灯という解析ページを作りましたが、当時の解析プログラムの能力の限界のため、ネレイドには細長く光るものがあると主張することになりました。今思ってみると、これは明らかに失敗作です。
 2018年の今、まだ完成してはいませんが、この9年間に発展させてきた画像解析の技術を組み込んだゴブリンアートを使って、ネレイドがいったいどのような形状をしているかを調べることにしました。

 ネレイドの形状

 図1の画像Aを[2]倍に拡大したものが、次の図2です。これを画像Bとします。かなり光のハローが乗っていて、中心にあるものの形が分かりにくくなっています。
 この画像Bをゴブリンアイの暗X解析で5回処理したものが、図3です。インターネットの画像として、もとの画像がジェーペグ画像で記録されていたため、ジェーペグ画像にともなう四角い領域の影響が重なっているようです。
 もう少し暗い色調とするためアズキ解析を行い、ジェーペグ画像化にともなう縦横の偽像を打ち消すため、移動平均処理を重ねることにしました。その結果が図Dです。

図2 ネレイド(画像Aの[2]倍拡大)(画像B)

図3 画像Bのゴブリンアイ(X解析5回)(画像C)

図4 画像Cのアズキ解析と移動平均(画像D)

 画像Dについて、ある種のウェーブレットを行ったものが、次の図5です。これらのウェーブット解析は、もとの画像の情報に基づいて、立体的に見えるような性質を持っています。レリーフ解析と呼んでいます。

図5 画像Dについての各ウェーブレット解析

 次の図6は、図4の画像Dと、そのdeer解析を並べたものです。画像Dでの、周囲の暗い部分にも、ネレイドの形状としての情報が隠れているらしく、それについても解析したウェーブレットdeer解析では、少し太めに見えます。

図6 (d)画像Dと(e)そのdeer解析

 どうやらネレイドという衛星の形状は、全体的に落花生の殻のようになっていて、その中央部分に突起のようなものがあるようです。表面に幾何的なパターンが浮かび上がっていますが、これは解析にともなう偽像という可能性もあり、まだ確かなものであるとは言えないと思われます。
 (Written by KLOTSUKI Kinohito, June 6, 2018)

 参照資料

[1] Nereid, by Voyager 2 at August 1989, being 340 km across.
 Nereid is seen here in a Voyager 2 image taken in August 1989 from a distance of 4,700,000 km. Nereid is 340 km across and orbits Neptune in a distant, highly eccentric orbit. (Credit: NASA, JPL)
 ネレイドは1989年8月に4,700,000kmの距離から撮影されたボイジャーの画像として、このように観測されました。ネレイドは海王星から340km離れた軌道にあり、とても偏った軌道となっています。(クレジット:NASA、JPL)
 A Solar System Photo Gallery
 Neptune and Its Satellites
  http://www.johnstonsarchive.net/astro/gallery-6.html

 

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