GA54 新しいゴブリンアートでソマチットの姿がくっきりと見えた
I saw the shape of the somatids clearly by New Goblin Art

黒月樹人(本名 田中 毅)@ 黒月解析研究所

ゴブリンアート2ブランチページへ戻る

 はじめに

 ゴブリンアイズから移植した解析法をベースとし、ここに「百色マットと百色アート」という色変換のアルゴリズムを思いついて加えたものをゴブリンアートと名づけました。
 映画の「アバター」の1シーンの配色を、この「百色マットと百色アート」で変えて、◆01 芸術・美術・デザインのためのゴブリンアート開発中 としたのが、「ゴブリンアートのブランチページ」の始まりでした。そのあとga02.html">◆02 ゴブリンアートでUFO画像を調べると… で、奇妙なUFO画像を調べたあと、◆03 ゴブリンアートでソマチット画像を調べると… からは、血液の中にあるものをはじめ、光学顕微鏡で観察できるものについて調べてゆきました。
 ゴブリンアートで、通常の光学顕微鏡で得られる画像の分解能を、可能な限り引き上げようとしていたのです。

 百色マットから五百色マットへ、さらには、千八百色マットと九百色マットへ

 百色マットは、色加味解析をベースとしていますが、少し違うところがあります。
 色加味解析は、対象画像の各画素の色値について、その濃淡値を求め、その値について色を指定するというものです。
 これに対して、百色マットは、対象画像の各画素の色値について、これらの色値に応じた色を指定するというものです。
 百色マットのために用意する配色は、色値の0から255を16段階に分けた、16色を7種類組み合わせたものでした。
 2019年になって突然、16段階では、あまりに粗すぎる、もっと細かくしようと思いつきました。
 とりあえず、色値の0から255を64段階に分けて7種類組み合わせることにしました。これは64×7=448 [色] となりますが、少しサバを読んで五百色マットと名づけることにしました。
 次に試みたのは、一気に究極の256段階にするというものです。256×7=1792 [色] なので、これは千八百色マットとしても心苦しくありませんでした。
 ところがここで大問題にぶつかりました。
 これまで、ゴブリンアートの色加味解析や百色マットなどで使っている配色のデータは、プログラムの中に書き込んでいたのですが、千八百色マットのデータを3種類書き込んだところで、直すことができないエラーが生じて、プログラムをビルドできなくなってしまいました。
 この問題をクリアーするため、このように大きなデータは、プログラムの外に保存して、それを使うときにだけ読み込むという方式を採用することにしました。
 かくして、千八百色マットのための配色は、何種類でも用意することができるようになりました。
 五百色マットは64色で、千八百色マットは256色で構成されています。これらの中間に、128色で構成する九百色マットを作ることができます。一瞬、必要ないかな、とも思いましたが、データは外に保存して読み込むことができ、プログラムソフトとしての負担はほとんどないので、これも組み上げることにしました。
 血液の中などに存在する、いろいろな微粒子を、これらの百色マット系の解析法で観察してゆくと、ソマチットに関しては、九百色マットがもっとも適しているということが分かりました。五百色マットではやや粗くなり、千八百色マット(のそのまま)ではやや細かすぎたということです。まあ、それほどげんみつな違いというわけではありませんが。

 対象画像

 今回解析する対象画像を示します。
 次の図1は、2018年の3月18日に撮影した血液画像を、ゴブリンアートで読み込めるサイズに切り出したものです。この画像は、接眼レンズ×10として対物レンズ×40のときのものです。対物レンズを×100としたときの画像は暗くなりすぎて、うまく解析することができません。

図1 2018-03-18 対物×40で見た血液画像の1A(画像1A)
(赤い枠は、ゴブリンアートのマップでの×[32]の拡大枠)

図2 画像1Aの赤枠(×[32])の拡大 code=1A[32]B
(この枠の横幅は4μm)

図3 (図2の)さらに×[2]倍 code=1A[32]B[2]
(この枠の横幅は2μm)

 ゴブリンアートによる解析

 上記図3の画像を対象画像として、ゴブリンアートの百色マット系で解析します。
 比較のため、百色マットによる解析を図4として示します。
 この赤い粒子が球状をしているということぐらいは分かりますが、細かなところはよく分かりません。
 図4では黄色い雲のようなものが現れています。これは、光学顕微鏡で観察したときの、色の収差という現象に由来するものです。
 色加味解析やストライプ解析では、濃淡値に基づいて色の置き換えをしますので、このようなパターンは現れません。そのかわり、色加味解析やストライプ解析による解析画像では、パターンが平板な模様のようになって、もとの立体的な画像の特徴が失われてしまいます。
 ところが、百色マット系では、色の収差による「雲」か「布団」のようなパターンが現れるので、立体的なイメージとつながります。
 この後の画像では、理解を高めるため、解析プログラムのスイッチ領域などを含めたものとしています。ゴブリンアートの操作として、解析画像だけを保存することもできます。

図4 百色マット解析 code=1A[32]B[2}_HC_9O
(画像をクリック → 拡大画面へ)

 次の図5は五百色マット解析の結果です。ベースとなる配色の区分を16から64へと4倍にあげたので、解像度が4倍になりました。
 この丸い粒子の中央部に、突然パターンが異なる領域が現れ、その中に、周囲のグラデーションパターンに対して、異質な「影」のようなものがうかがえます。

図5 五百色マット解析 code=1A[32]B[2]_5HC_12O
(画像をクリック → 拡大画面へ)

 次の図6は九百色マット解析です。タイトル後半に添えたcodeの、1A[32]B[2]は対象画像の識別記号で、9HCが九百色マットを意味し、最後の14Sが配色の区別です。14番目の配色における、O-P-Q-R-S の色変化の中のSということになります。
 14番目の配色では、暗い部分だけストライプとなるようにしてあります。

図6 九百色マット解析 code=1A[32]B[2]_9HC_14S
(画像をクリック → 拡大画面へ)

 次の図7は千八百色マット解析です。これの12番目の配色は、明暗を反転させてあります。
 千八百色マット解析の配色は、まだ仮のもので、未調整です。先に九百色マット解析の配色をいろいろと直して、stripe, reverse, mirror, zone stripe などの変化法を生み出すことができました。図6は zone stripe ですが、図7は reverse の stripe ということになります。
 図8はすべての百色マット系解析にすべて備えてあるスポット解析を使ったものです。スポットを当てる濃淡値を探して、白、黒、強い色、の3種類の色に置き換えます。このときの色は、強い色(PowerのPo)です。
 この部分だけを残して、全体の色加味レベルとして、原画像の配色を強くしたものが、図9です。
 ここのところに、このように異質なパターンをもつ何かが存在しているということになります。
 この赤い粒子は、血液の中で自由に動き回るものでしたから、おそらくソマチットだと考えられます。
 すると、図9に現れている異質なパターンの何かは、ソマチットの正体あるいはソマチットの姿となるのではないでしょうか。

図7 千八百色マット解析 code=1A[32]B[2]_18HC_7O
(画像をクリック → 拡大画面へ)

図8 千八百色マット解析 code=1A[32]B[2]_18HC_7O_SpotPo
(画像をクリック → 拡大画面へ)

図9 千八百色マット解析 code=1A[32]B[2]_18HC_7O_SpotPo_soft
(画像をクリック → 拡大画面へ)

 考察

 図9に現れている、まるで虫のようなパターンのものは、この赤い粒子がソマチットと呼ばれているので、ソマチットの正体とか、ソマチットのほんとうの姿と呼ぶべきものかもしれません。
 まるで何らかの「虫」のようにも見えます。
 この時の画像の横幅が2マイクロメートル(ミクロン)なので2000ナノメートルです。
 赤い粒子の境界は決めにくいのですが、おおよそ横幅の1/3くらいとみると667ナノメートルとなります。
 青く浮かび上がっている虫のようなパターンのもののサイズを求めると、斜めに測ったときの全長は154ナノメートルとなりました。
 とても小さなものです。
 それの姿が、このようにとらえられるということから、ゴブリンアートによる分解能が、通常の光学顕微鏡での(図3や図9での)分解能に比べ、とんでもなく高いものとなっていることが分かりますが、げんみつに数値化する方法は、まだよく分かりません。
 ともあれ、通常の接眼レンズ×10と対物レンズ×40が使えて、それをデジタルカメラで撮影できるシステムがあれば、あと、このゴブリンアイを使うことによって、通常の光学顕微鏡の分解能を何桁か上回ることができると考えられます。
 (Written by KLOTSUKI Kinohito, Jan 20, 2019)

 

ゴブリンアート2ブランチページへ戻る