RaN12  遠方銀河からの光の赤方偏移はビッグバンの証拠か?
黒月樹人のランダムノート (Random Note by Kinohito KULOTSUKI)

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 RaN09RaN11で、ポール・デイヴィスの「幸運な宇宙」の読書感想文を記した。雑多なものであり、このランダムノートに、いかにもふさわしい。ここで私は、「遠方銀河からの光の赤方偏移」が、かならずしも「ビッグバン」に由来するわけではないと考えた。どこかで、このような説を読んでいたのかもしれない。

そこで、光のスペクトルにおける「赤方偏移」の原因を調べてみたが、@「光源の運動によるドップラー効果」A「強い重力」の他に、B「星間物質によるエネルギーの吸収」というものがあることが分かった。私が考えたことは、このBになるようだ。まったくの勘違いではなかったので、とりあえず、ほっとした。

すでに提案されているBの考え方が、これまで強く支持されてこなかったのは、宇宙空間には物質がほとんどないと判断されてきたからであろう。ところが、ハッブル宇宙望遠鏡による宇宙の画像を調べてみると、これまで何もないと考えられてきた、漆黒の宇宙空間に、「カラフルなダークマター」のようなパターンがあふれていることが分かった。

これらは、ごく弱い光のものなので、星や銀河や星雲といった、強く光るものを撮影していたときの銀塩写真では、まったく見えなかったのも無理は無い。

ここ最近の天文画像は、CCD素子の発達により、ほとんどデジタル化している。このようなデジタル画像においては、観察する光の範囲を、いろいろと限定して調べることができる。銀塩写真では、何も写っていないと思っているものに、貴重な印画紙を使ったりしなかったことだろう。

一般に、デジタル画像を拡大すると、モザイクブロックのパターンが現れる。これから、もとのなめらかなイメージを復元する技術は、10年以上前 (たとえば、Windows2000OSについていたソフトのpicture gear) から存在していたが、この処理にともなう技術上の問題により、すこしピンボケぎみの画像にしかならなかった。この技術の壁は、最近まで、乗り越えられていなかった。

有名なフォトショップ (Photoshop) では、「アンシャープマスク」という手法を組み込んでいるが、これは本質的な解決法ではなく、暗部と明部の境界を検出して、その境界付近の色差を広げるというもの。出来上がった画像は、とても自然なものとは言い難い。

実は、ワード(WORD)なども、この技術を、わずかに加えて、よりシャープな画像が得られたように見せている。明暗の境界部分の、とくに明るい領域のほうに、やや明るいゾーンが作られているのである。しかし、これは、元の画像には無かったもので、まるで、建物にも「オーラ」があるかのように見えてしまう。

私が偶然に発見したゴブリンアイの技術は、これらのものとは違って、この問題に正面から立ち向かったものである。画像をピンボケ気味にしている、「色の霧」のようなものを認識して、これらを処理するのだ。これ以上詳しいことは言えないが、この技術によって、これまでピンボケのまま、何が写っているのか、よく分からないとされていた画像を、さらに詳しく調べることができるようになった。

 ゴブリンアイ技術を適用すれば、天文画像を、より詳しく調べることができるので、さらにサイズの大きい鏡をもった、巨額の天体望遠鏡を、急いでつくる必要がなくなる。これまで観測されてきた画像も、ゴブリンアイを使って調べ直すことにより、新たな発見を期待することができるだろう。ここでのテーマに戻ろう。

「赤方偏移」の原因がB「星間物質によるエネルギーの吸収」によるものだという仮説は、星間には、この仮説を支持するだけの物質がないと考えられて、あまり取り上げられなくなっていた。しかし、最近生まれたハッブル宇宙望遠鏡の画像を、今年の夏に生まれたばかりのゴブリンアイという技術で調べ直すと、暗黒の宇宙空間にも、パターンが見えるほどの、何かが存在することが分かった。霧やスモッグや黄砂のとき以外は、何もないようにも見える地球大気下層においても、空気という物質が充満している。宇宙空間の闇には、まさに、これらが集まって、やがて強く光り出す前の(このストーリーはまさに仮説)、星という「樹木」に対する、「芝生」か「コケ」のようなものが、ぎっしりと存在しているのである。明らかに、地球の空気より密度が大きそうだ。

 これらが光に対して「カーテン」や「壁」のようになっており、ここを通ってこようとする光のエネルギーを奪っているという仮説は、一気に、強いものとなってきた。しかも、「赤方偏移」の観測結果を、宇宙空間の膨張という現象にむすびつけるという、「ビッグバン仮説」より、はるかに単純である。

 これまで、この、遠い銀河からの「赤方偏移」が、銀河までの距離に比例して大きいという観測結果を説明するための仮説として、「ビッグバン仮説」と「準定常宇宙仮説」が議論されてきたようだが、これらのいずれも、「赤方偏移」がドップラー現象によるものだとして、「銀河間の宇宙空間が膨張している」と考えている。フレッド・ホイルが提案した、「最も初期の定常宇宙仮説」でも、膨張している宇宙空間において、何もないところから、物質と反物質が現れて、宇宙の物質密度を補っているとしている。

 これらに対して、「赤方偏移」の原因がB「星間物質によるエネルギーの吸収」によるものだという仮説では、宇宙は膨張も収縮もしていると考える必要がない。フレッド・ホイルが提案したものでもない、「言葉通りの定常宇宙仮説」ということになる。

 ウェブを調べると、日本人の方が、この、「言葉通りの定常宇宙仮説」をホームページで主張しておられることが分かる。Hirokazu Nagata である。この人のThe New Static Cosmology が、この分野で、多くの人に読まれているらしい。遠方からの宇宙マイクロ波背景輻射のゆらぎが、宇宙全体で均一であり、近くの宇宙でのゆらぎより、はるかに小さいことを、「ビッグバン仮説」に付随する「インフレーション仮説」によらずとも、かんたんなメカニズムとして、明快に説明している。それと、宇宙マイクロ波背景輻射の2.725Kという黒体輻射値を、「ビッグバン仮説」によらず、やはりシンプルに説明している。ここでの説明の基盤は、「赤方偏移」の原因がB「星間物質によるエネルギーの吸収」によるということである。

 この研究分野に関して、私は明らかに、「観測屋」のほうに位置しているようだ。宇宙の理論については、まだまだ勉強不足で、詳しいことは、まだ、よく分からない。

これまで、「特殊相対性理論」や「一般相対性理論」にまつわることについては、思考言語コアを使って、構造的に分析してきた。そして、「特殊相対性理論」も説明しようと目指していた「ローレンツ変換」が、まったくの空論であることの根拠を示した。これは、おそらく、ポアンカレによる数学的な操作の混乱によるミスであったようだ。

私が気づいたのは、ローレンツ変換を導くときに使われていた、x = f($, %, #) という形の式において、関数f($, %, #)の中の変数の一つがxであったということである。つまり、x = f($, x, #) の形のものである。このような式を偏微分した式を処理し、ローレンツ変換の式が生み出されていたのであるが、x = f($, x, #) の形では、xについて、まだ整理されていないので、そのような偏微分の公式を適用することはできない。そこで、この式をxについて整理したところ、x = xしか残らなかった。かくして「ローレンツ変換が空論」であることは明らかになった。正式な論文「幽霊変換」では、これらのことを、具体的な式で、数学的に説明している。

 「一般相対性理論」については、まだ、はっきりとした矛盾は見つかっていない。しかし、これを適用したとされる観測画像の幾つかが、それに値しないものであるということが分かってきた。「重力レンズ」として公表されている天文画像の多くが、そのモデルの条件を満たしていない。「レンズ」より遠方の天体だとされているものは、その「レンズ」とほぼ同じ距離のところにあるように見えるのである。これらのことを確認するのに、ゴブリンアイの技術が役立っている。実は、これらのことを明らかにするために、画像解析プログラムの技術を独自のアルゴリズムで発達させてきた。「一般相対性理論」の支持陣営の「城」の「外堀」を埋めているわけである。

 これらの研究と並行して、「思考言語コア」という、複雑な思考を整理して記述する道具のシステムを改善し、「ゴブリンアイ」という、何やら怪しげで、言葉からはすぐに内容が分からないような、画像解析の、新たな技術を生み出してきた。

 このページも「黒月樹人のランダムノート」らしく、なってきた。さまざまなトピックスの要素が、ランダムに書きこまれている。キメラミームのページやクールペッパーページに加えるものであれば、出典や参照資料についても、詳しく調べてリストをつくるのであるが、ここでは、その責任を果たさないことにしよう。この作業が、けっこうしんどい。おそらく、ここに書いてある、ほぼユニークな単語については、グーグルで調べれば、それなりのランキングで見つけることができるだろう。treeman9621 も添えれば、私のホームページにおける出典箇所を見つけることができると思う。

 さあ、そろそろ、現在の「仕事」となっている、新しいプログラムの制作へと戻らねば。

(2009_12_07)

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