まるでゲーム理論のような「魂のチャート」
THE MICHAEL HANDBOOK like as Game Theory

黒月樹人(KULOTSUKI Kinohito)

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 THE MICHAEL HANDBOOK

 ようやく、中位コーザル界の存在、マイケルの「教え」もしくは「メッセージ」に基づいてまとめられた、「魂のチャート」[1] を読み終えた。これの原題はTHE MICHAEL HANDBOOKというもの。なるほど、「ハンドブック」か。調べやすく、整理されて語られている。
 マイケルの「教え」もしくは「メッセージ」というものは、これまで、ここまで体系化されて明かされてはこなかったものを、まるで手品の種明かしのように、びっくりするほどかんたんな仕組みになっていたと、説明している。かんたんな仕組みではないかもしれない。慣れないうちは、ひどく複雑なもののようにも思える。

 「ゲーム理論」

 数学か社会学かは微妙なところだが、「ゲーム理論」というものがある。コンピュータプログラムの分野にも関わってくるかもしれない。この「ゲーム理論」においては、構成物や、その振る舞いについての、ルールを幾つか決めたとき、そのゲームが進むにつれて、どのような変化が起こるかを研究するものである。
 生物連鎖や生態学のような、生物の世界で起こっている、いろいろなことも、「ゲーム理論」で説明される。草食動物と肉食動物の数の変化や、生産物の害虫と、その天敵となるものについての、ふるまいも、この「ゲーム理論」の得意分野の一つだ。
 スタニスワフ・レムは「新しい宇宙創造説」というSF小説の中で、私たちが存在する、この宇宙の構造は、かつて存在したかもしれない、この宇宙の第一世代の文明が、ゲーム理論の戦略にのっとって決めたものだという学説を、登場人物によって展開させている。
 あるいは、ここから発展したものと思えるが、「遺伝アルゴリズム」という手法がある。これも、「何らかのルール」を設定しておき、これを「遺伝」させていって、どのように変化してゆくかをたどるものだ。
 「SOM(自己組織化マップ)解析」の手法も、この「遺伝アルゴリズム」から派生しているかもしれない。
 「魂のチャート」によって整理されて説明されている、魂をやどす、「分別ある存在」の一種である、私たち人間の、さまざまな行動も、ある種の「ゲーム理論」のルールによって影響されていることのように思える。
 抽象的にまとめすぎたかもしれない。もっと具体的な内容について説明してからでないと、このような議論は、何が何だか分からないことだろう。

 「一なるものの存在」あるいは「タオ」

 ラーが説く「一なるものの存在」あるいはマイケルが好んで使う「タオ」は、私たちの多くが「神」と名づけているもののことらしい。ただ、私たちが使ってきた「神」という言葉には、私たちが勝手にイメージした特性が「染み込んでいる」が、それは、ほんとうのことを的確に言いあらわしていないということで、「一なるものの存在」とか「タオ」という言葉が用いられるらしい。ここでは、「マイケルからのメッセージ」による「魂のチャート」について論じているので、「タオ」という呼称を使うことにしよう。
 「マイケルからのメッセージ」[2] によれば、私たちの「本質」としての「魂」は、タオの「断片」なのだそうだ。「神は私たちの内に存在している」と、古くから言い伝えられていることの、具体的な根拠は、このことにあったらしい。「私たちは神の子」だと表現されてきたことは、「タオの断片としての魂が、私たちの本質である」ということを喩えたものだろう。

 固定された「魂の役割」

 「タオの断片としての魂」が、物質体としての生命体に宿るときの、一つ目のルールは、7つの「役割」の一つを選択し、何度も生まれ変わっても、この「役割」を変えずに過ごしてゆくということ。この「役割」には、「奉仕者」「聖職者」「職人」「賢者」「戦士」「王」「学者」の7つがある。THE MICHAEL HANDBOOK としての「魂のチャート」には、これらの特徴が整理されて、詳しく解説されている。なるほど、ハンドブックとして読みやすいものである。ちなみに、私(黒月樹人)の、これまでの半生を振り返って、私の「魂の役割」が何であるかを考えたが、私は、ある種の(意識的な)多重人格ではないかと思われるほど変化の多い人格に振り回されてきた。絵を描くことが得意で、手先も器用だったし、何か新しいものを生み出すことに秀でていたので、「職人」なのかと思ったが、スポーツに打ち込み、自己やチームの成績を引きあげ、他と競い合うことに夢中になっていたときのことを思うと、「戦士」なのだろうかとも思えたものの、これらの活動において、一本の幹があるとしたら、これらの活動の中から、何か本質的なものを見出そうとしてきたことに思い当った。最終的には、「魂のチャート」にあった指針を参照して、どうやら、私の「魂の役割」は「学者」だと考えられる。「学者」は、さまざまなことを観察し、それによって得られる知識を、もう吸いつくしてしまったと思ったとき、何かよくわからないものに突き動かされて、生きる世界を変えてしまうのだそうだ。これは、私の、これまでの半生を、うまく言い当てている。

 変わりうる「オーバーリーフ」

 二つ目からのルールは、総じて(上記の「役割」も含む)「オーバーリーフ」と呼ばれるもので、原則として一回の人生において、あるタイプのものを、それぞれ選んで生きてゆくらしいが、これは、その人生において決して変えられないものではなく、克服するなり、バランスをとることにより、意図的に変化させることができるそうだ。
 「オーバーリーフ」の大まかな分類としては(固定された)「役割」(以後、変わることもある)「目標」「態度」「主特性」「モード」「主センター(これに関連して高次センター)」「ボディタイプ」がある。

 「オーバーリーフの7要素」

 「オーバーリーフの7要素」としてまとめられている説明によると、次のようになっている。
 役割「基本的な生き方。転生しても変わらない。」
 目標「基本的な動機付け。それぞれの人生で、この目標の達成を目指す。」
 態度「基本的な考え方。物事を見る見方。」
 主特性「基本的な障害。目標を見失わせ、その達成を邪魔する。」
 モード「基本的な表現法。目標を達成する方法。」
 主センター「基本的なエネルギー源。行動の基礎となるセンター。」
 ボディタイプ「基本的な身体特徴。人生の中で変化してゆく。」


 「目標」

 「目標」の7つの小分類には、「再評価」「成長」「識別」「受容」「服従」「支配」「停滞」というものがあるらしい。これらの、それぞれについて詳しく解説するのは「魂のチャート」にまかせておいて、私(黒月樹人)のことについて述べよう。私の「本質」は、おそらく「成長」を選んでいると思われる。これが、私の半生を理解するのに、もっともふさわしい。私のことから離れて、ここに「支配」という目標があるということに驚く。そう言えば、これを目標としているとしか思えない人を、ときどき見かけることがある。「独裁者」と呼ばれている人のほとんどは、この「支配」を目標としていることだろう。もうひとつ、「停滞」というものが目標になっていることにも驚かされる。人生において、何も変化せず、何も学ばないということが、目標の一つになっている人もいるのだ。いったい何のために。このように考えてしまうのは、私の目標が「成長」だからかもしれない。この「成長」の指標として、次のような一文がある。「学び続け、どんどん新しい経験をして、変わってゆくことが好きです。」 これこそ、私にぴったりの指摘だった。

 「態度」

 「態度」の7つの小分類は、「禁欲主義」「精神主義」「懐疑主義」「理想主義」「皮肉主義」「現実主義」「実用主義」というもの。ここは、なかなか難しいところであるが、私(黒月樹人)の「本質」が選んだのは、「理想主義」ではなく、「懐疑主義」かもしれない。「幽霊変換」という論文ページが、「黒月樹人のホームページ」の「看板ページ」であるが、ここには、「特殊相対性理論で論じられてきたローレンツ変換は、なんだか疑わしい」というテーマを突き詰めたものである。他にも、現代科学が陥っている「なんだか疑わしい」と思われることにチャレンジしようとしている。

 「主特性」

 「主特性」というものが設定されている理由が、「オーバーリーフ戦略」が「ゲーム理論」に似ている根拠の一つである。「魂」が肉体に宿って進化しようとしているのに、これを妨害するものを組み込んでおくという考え方が、普通には考えられないことである。「成功」だけではなく、「失敗」のための「種」も蒔いてあるわけだ。かくして、「成功」と「失敗」の2極の間の、いろいろなパターンへと広がることになる。
 「主特性」の7つの小分類としては、「卑下」「傲慢」「自己破壊」「貪欲」「殉教」「せっかち」「頑固」があるようだ。これまで観察してきた、他人の中に、「傲慢」や「せっかち」を選んでいる人がいる。悪口になってしまうので、これについてのエピソードは控えておこう。ちなみに、私(黒月樹人)の「本質」が選んだ「主特性」は、よくよく分かっている。私は、かちかちの「頑固」者なのである。これまでの半生でやってしまった、数々の失敗の中には、このことに由来しているものが多くある。もし、私が、それほどに頑固な性格ではなかったら、もっと、たやすい生き方をしてこられたはずなのに、どういうわけか、私が選んだ生き方は、私を「変化の嵐」へと突きとばしてきた。

 「モード」

 「モード」の7つの小分類には、「自制」「情熱」「注意」「力」「忍耐」「攻撃」「観察」というものがある。私(黒月樹人)の「本質」が最初に選んだのは、いったい何だったのだろうか。「情熱」「力」「攻撃」については、幾つか思い当たるエピソードがある。どうやら、これは変わるものらしい。現在の私が選んでいるのは、明らかに「観察」である。科学的な現象だけではなく、人々の態度や生き方についても、私自身の存在の理由についても、この「観察」というモードが生きているようだ。

 「主センター」

 「主センター」についての7つの小分類は、「知性」「高次の知性」「感情」「高次の感情」「運動」「高次の運動」「本能」となっている。若いころの私(黒月樹人)は「感情」と「運動」を主センターとしていたに違いない。「知性」へと変化しだしたのは、ごく最近のことのように思える。

 「ボディタイプ」

 「ボディタイプ」というオーバーリーフのことは、「マイケルからのメッセージ」には何も語られていなかった。「魂のチャート」で詳しく説明されている、この「ボディタイプ」には、この太陽系の「月」「土星」「水星」「木星」「金星」「火星」「太陽」が、影響を及ぼしているのだという。ここで私は、ふと思うのだが、この「オーバーリーフ戦略」というものは、私たちの太陽系だけに限定されたことなのだろうか。それとも、他の恒星系、たとえばシリウスの周りの世界では、そこにある、何らかの惑星や衛星などの「ボディタイプ」が決められているのだろうか。あるいは、他の恒星系にも、「月」「土星」「水星」「木星」「金星」「火星」に対応するものがあるというのだろうか。まてよ、宇宙が広大だというのは幻で、魂がやどる意識体が存在するのは、私たちの太陽系だけだというのだろうか。ここのところは、ぜひ、「マイケル」に質問しておいてほしいところである。
 7つの主要なボディタイプとしては、「月」「土星」「水星」「木星」「金星」「火星」「太陽」があるらしいが、他の惑星である「天王星」「海王星」「冥王星」も影響するのだそうだ。ここのところの体系は、あまり厳格なものではなく、中心的な影響を受ける星を一つと、補助的に影響を受ける星も組み合わせて、かなり複雑なパターンが生み出され、しかも、一つの人生において、少しずつ変化してゆくのだそうだ。
 私(黒月樹人)の、この半生におけるボディタイプを理解するのに、これらの体系は、あまり、しっくりとはこない。私のボディタイプは、若いころ、「バッタ」のタイプであったのだが、年老いてゆくうちに、「ゴリラ」のタイプへと変化してきている。「魂のチャート」による説明に沿うとしたら、運動選手に多い「火星」タイプから、サンタクロース(皇帝という表現もある)に象徴される「木星」タイプへと変化しているようだ。この生涯において取り組んでいる「十種競技」としての得意種目が、若いころは「走高跳」と「110mハイハードル」であったものが、このごろでは「円盤投」に変わってきている。次の人生で再び陸上競技を行うとしたら、もちろん、この「円盤投」が得意種目となるだろう。

 「13章 まとめ」より

 この「魂のチャート」には、「13章 まとめ」がある。ここは、この「ハンドブック」の本質のようなものである。これを最後にもってくるのではなく、最初に置いておくと、ずうっと引き締まるように、私には思える。
 ここには、私たちの先輩が、修行や瞑想によって追い求めてきた、私たちの存在や生き方についての秘密が、幾つも語られている。
 グルジェフが開発したという、「ステップ@ 経験する 」「ステップA 観察する」「ステップB 考察する」という方法は、あまりにシンプルなものであるが、なるほどなあと思える。
 「この教えの意義」として、「この知識体系の目的」が4つにまとめられている。
 ◆1. <偽の人格>を認識する。 ◆2. カルマに精通する。 ◆3. 助け合う。
 ◆4. 人生で欲しいものを手に入れる。

 また、5つの「諸原則」も、まとめられている。
 ◇1. 人生に新しい流れをつくりたかったら、まず、古い流れを終わらせる。
 ◇2. <本質>が決めたとおりの経験をするまで「課題」は決して終わらない。
 ◇3. 誰かが非常に早く成長し、空白を残したならば、そばにいる誰かも、その空白を埋めるために、早く成長することになる。
 ◇4. 物質界には手遅れなことやつまらないことなど一つもない。
 ◇5. 自分を愛しなさい。そうすれば何でもできる。

 私が、自分の半生を振り返って、なるほど、そうだったと強く思うのは、◇1と◇2かな。◇3から◇5にかけては、これから味わうのかもしれない。
 「結語」「<<補遺>>地球のシフト」「マイケルの箴言」も、なかなか意味深い。
 (Written by Kinohito KULOTSUKI, Dec 25, 2011 )

 参照資料

[1] 「魂のチャート」マイケルが教える 人類の進化と自己理解, ホセ・スティーブンス/サイモン・ワーウィック・スミス(著), 伯井アリナ (訳), ナチュラルスピリット (刊) 2010
[2] 「マイケルからのメッセージ」チェルシー・クィン・ヤープロ (著)、鈴木里美 (訳)、ナチュラルスピリット (刊) 2010

 

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