100までの素数を覚えよう

黒月樹人(Kinohito KULOTSUKI, Tree Man on Black Moon)

RaN48 100までの素数を覚えよう

 かつて私が中学校で数学を教えていたとき、授業参観がありました。ちょうど、最小公倍数や最大公約数を教えていました。このような問題を解くとき、100とまではいかなくても、50くらいまでの素数を使うことがあります。そのころ私は、世の中に出始めたばかりの、16ビットのコンピュータを使って、「エラトスセネス(Eratosthenes)のふるい」のアルゴリズムで計算した素数を、おおげさに折り曲げたロール紙に印字しておき、それを、まるで、秘伝の巻物であるかのように取り出し、そこに印字されている素数を、50100までの分、黒板に書き出しました。そこで私は、「それでは、これらを覚えよう」と言ったのです。教室の後ろで見ていたお母さんたちが、どっと笑いました。数学で記憶を強要するというのが、意外だったようです。しかし、私は、そのまま、平然として、並んだ数字に、それぞれ意味のある単語をあてはめ、それらを順にイメージでむすびつけてゆくという、記憶術の講義を続けたのでした。私が真剣に教えているので、お母さんたちも、黙って見ていたようです。おそらく、他の数学の先生たちは、素数の覚え方まで教えなかったことでしょう。しかし、数学でも何でも、学ぶことの基本は、理解して覚えるということなのです。知識だけでなく、考え方も、どんどん覚えてゆくのがいいのです。そうしているうちに、もっといろいろなことを考えるための、思考のピースが増えてゆきます。それらを組み合わせても、まだ空いているところを、新しいピースで埋めてゆくというのが、「発見」とか「創造」と呼ばれていることです。話が、どんどん飛躍してゆきそうです。ここで、タイトルのテーマに戻りましょう。

 100までの素数を書きだします。

2 3 5 7 11 13 17 19 23 29 31 37 41 43 47 53 59 61 67 71 73 79 83 89 97

 
 このまま覚えるのは難しいと思います。たとえば、電話番号を覚えてほしいとき、言葉でのゴロあわせが使われます。
日本語では数字の読み方が幾種類かあります。次の表のようなものです。最後の列は英語での数字の読みからの連想です。

数字

読み

カナ

0

レイ、ゼロ

オー

1

イチ、ヒトツ

ワン

2

ニィ、フタツ

ツー

3

サン、ミッツ

スリー

4

シー、ヨッツ

フォ

5

ゴゥ、イツ

 

ファ

6

ロク、ムッツ

シッ

7

ヒチ、ナナツ

 

 

8

ハチ、ヤッツ

エィ

9

ク、ココノツ、

ナィ

 

 これらを一覧表にしてみると、7の読みが、あまりないので、すこし苦しいなあと思います。

 数字に何らかの意味がある単語を対応させる方法は、これ以外にも、幾つか考えることができます。それらについては、別のテーマで取り上げることにして、ここでは、上の表を使った方法を説明してゆくことにします。

素数のシンボルを決めます。


素数

シンボル

素数

シンボル

素数

シンボル

2

もの

29

67

もと

3

(さん)もの

31

サイ

71

ナイロン

5

37

サナ

73

7

41

シイタケ

79

鳴く

11

ワンワン

43

染み

83

ハサミ

13

胃酸

47

ナー

89

白紙

17

イナビカリ

53

ゴミ

97

救難信号

19

一休

59

()悟空

23

兄さん

61

無一

 


 2つずつのシンボルをむすびつけるイメージを思い浮かべます。

ここでは、3つ以上のイメージを組み合わせたところもあります。


2357

もの(さん)もの飯の

711

っぱを山盛り食べるワンワン

1113

ワンワン(碗碗と何杯も)食べ過ぎ胃酸のげっぷ

1317

胃酸(単体のナトリウムが)爆発イナビカリ

1719

イナビカリつるつる頭の一休さん

1923

一休ヘッドのお兄さん

2329

兄さんは血の気が多くてが好き

2931

何のかというと、サイの肉

3137

サイの皺が伸びてサナギへと変身

3741

サナギが腐ってシイタケが生える

4143

シイタケに病気発生、まだらの染み

4347

染み抜きはナー

4753

ナーかかったゴミ燃える

5359

ゴミの化石の中から現れた孫悟空

5961

悟空はいつも無一

6167

無一文でもとのサイフからっぽ、向こうが見える

6771

もとに入れたパットがわりのナイロンパンスト

7173

ナイロンパンストを新体操のリボンとして、を描く

7379

間に鳴くのはローレライ

7983

鳴くハサミ(クチバシがハサミとなっている鳥)

8389

ハサミ白紙答案を切り刻む

8997

白紙を地面にSOSと並べて救難信号


 このようなイメージの連鎖を思い浮かべながら、2(煮もの)? というように、97(救難信号)まで、続けてゆけるか、試してください。

次のように、シンボルの言葉だけをつなげて、唱えられるようにします。


煮もの → 山(さん)もの → ご飯 → 菜 → ワンワン → 胃酸 → イナビカリ → 一休

 → 兄さん → 肉 → サイ → サナギ → シイタケ → 染み → シンナー → ゴミ

 ()悟空 → 無一文 → 胸もと → ナイロンパンスト → 波 → 鳴く → ハサミ

 → 白紙 → 救難信号


 このような物語を何度か唱えて、できれば、暗誦することができるようになったら、もちろん、完ぺきです。しかし、完全に暗誦することができなくても、こういう「遊び」をやっておくと、実際に、素数や、そうではない数が現れたとき、これは素数、これは素数ではないと判断できるものです。

 テストしてみましょう。次の箱の中の素数は、どれでしょうか。


 

 7  61  45  81  87  31  47  67  95  13 

 

 

 

 9  75  49  41  37  55  21  17  65  5

 

 

 

 83  77  11  39  51  73  59  43  6  2

 


(2010.05.05 Written by Kinohito KULOTSUKI [@] KULOTSUKI ANALYSIS INSTITUTION>)