元素名と元素記号を覚えよう(2)

黒月樹人(Kinohito KULOTSUKI, Tree Man on Black Moon)

RaN53 元素名と元素記号を覚えよう(2)

 元素記号の覚え方

 

#

元素名

英語名

元素名と元素記号をむすびつける「むりやり理由」

元素記号

31

ガリウム

Gallium

ガリ(Galli)ガリのサイ(31)生む(um)ガリガリのサイ

Ga

32

ゲルマニウム

Germanium

ゲル(Ger)ゲル(ゲロゲロとも聞こえるように発音すべし)言う間に(mani)卵を産む(um)カエル

Ge

33

ヒ素

Arsenic

ヒソヒソ話しても、明日(As)になったら知れ渡る。

As

34

セレン

Selenium

中にレンズ。望遠鏡で世界の果てから月を見る。

Se

35

臭素

Bromine

汗臭いブラジャー(Br)

Br

 

 ガリウム1875年フランス人のボア・ボードランが、ピレネー山脈産閃亜鉛鉱ZnSの中から発見した。そこで、フランスのラテン名Galliaよりガリウム(Gallium)と名づけられた。ガリウムヒ素(GaAs)の化合物半導体として利用されている。この半導体は、発光ダイオード、半導体レーザー(レーザープリンタ、光通信、レーザーディスク、CDなどで利用)など、現代科学文明において多用されている。

 ゲルマニウム1885年ドイツ人のウィンクラーが銀鉱石の分析から発見した。ウィンクラーの母国の古い名前であったゲルマニア(Germania)にちなんでゲルマニウム(Germanium)と名づけられた。ゲルマニウムは半導体の素子として利用されている。ゲルマニウムは、ゲルマニウム・トランジスタ、赤外線透過ガラス、歯科用合金などにも利用されている。

 ヒ素は化合物としてギリシャ人やローマ人にもよく知られていた。十六世紀には、南イタリアのトファーニアという老女が美顔薬として「トファナ水」が作られて売られた。この水の主成分は亜ヒ酸であったらしい。「トファナ水」は、毒薬として利用されたそうだ。夫の暗殺に用いたという。殺鼠剤として、無水亜ヒ酸をふくむ、石見銀山の湧水が利用されていた。1955年には、日本で、粉ミルク製造過程でヒ素が混入したことによる中毒事件が起こった。私は1歳であったが、母乳を飲んでいたので、この難には巻き込まれなかった。友人の中には中毒した者もいる。

 セレン1817年スウェーデンの化学者ベルセーリウスとガーンにより、テルルに似た未知の元素として発見された。テルルがラテン語の地球(tellus)から名づけられたのに対して、ギリシャ語の月(selene)にちなんで、selenium(英語)Selen(ドイツ語)と名づけられた。

 臭素1826年フランスのバラールが、濃縮した塩湖の水に塩素ガスを通じて赤黒色の液体を得て発見した。この赤黒色の液体は臭素の単体(Br2)であった。バラールは「海水中にあるもの」という意味で、ムライド(muride)と名づけたのであったが、新元素の命名が国際的な合意によってなされるようになってきていて、これは不採用となり、ギリシャ語の「刺激臭、悪臭」(bromos)を語源として、bromineと命名された。臭化銀(AgBr)が写真の感光剤の主成分として利用されている。日本語の「ブロマイド」は、この臭化物の意味から名づけられたもの。

(これらの知識は、主に「元素111の新知識」桜井 弘_編、講談社ブルーバックス[1]による。一部、私の経験からの知識も含んでいる。以下同じ。)

 

#

元素名

英語名

元素名と元素記号をむすびつける「むりやり理由」

元素記号

36

クリプトン

Krypton

(Kry)6でも9でもなくpトン(ton)収穫する。

Kr

37

ルビジウム

Rubidium

ルビーの赤い(Red)ボディ(body)

Rb

38

ストロンチウム

Strontium

ストローん(Stron)で血(ti)を吸うと膿む(um)

Sr

39

イットリウム

Yttrium

イット→糸巻き→Yの上のところに糸を巻く

Y

40

ジルコニウム

Zirconium

ジル子(Zirco)→汁粉 煮て(ni) うめぇー(um)

Zr

 

 クリプトン1898年ラムゼーとトラバースによって、液体空気から、キセノン(Xe)とともに、スペクトル分析により発見された。クリプトンの元素名は、ギリシャ語の「隠れた」(kryptos)より。単原子分子で、電子配置が閉殻構造であるので、化学的にきわめて安定。このような化学的な知識よりも、「スーパーマン」の故郷星が「クリプトン星」であるということのほうが有名。SFなので、ほんとうにある星ではないだろう。

 ルビジウム1861年にブンゼンとキルヒホッフにより、鉱物の紅雲母から、光や熱で赤いスペクトルを与える成分として見出され、その後、この鉱物から単体が分離された。ラテン語の「赤い」(rubidus)が語源となっている。宝石のルビー(ruby, 紅玉)もラテン語の赤(rubeus)に由来。成分的には無関係。

 ストロンチウム1787年にイギリスのホープが発見したそうだが、1808年イギリスのデービーが電解法で金属ストロンチウムの単離に成功して、ストロンチウムと命名したとある。このストロンチウムの語源は、炭酸ストロンチウム(SrCO3)が含まれるストロンチアン石が、スコットランドのStrontian地方で産出していたことからのよう。私は陶器の釉薬を調合して製造する仕事についていたことがあり、そのとき、この炭酸ストロンチウムを使っていた。白いさらさらとした粉である。ストロンチウムは炎色反応で赤色を示すので、花火の成分として、硝酸ストロンチウム(Sr(NO3)2)が使われる。

 イットリウムは複雑な発見物語がある。元素名の由来は1794年にガドリンがスウェーデンの小さな町イッテルビー(Ytterby)で発掘さた鉱石から、新元素を含む酸化物を発見したことによる。このときの鉱石はのちに「ガドリン石」と、この酸化物は「イットリア」と、それぞれ名づけられた。1843年にスウェーデンのモサンダーが、酸化物イットリアを分別して、純度の高いイットリウムを得た。

 ジルコニウム1824年にジルコニウム金属として単離された。この語の由来は、アラビア語の宝石ジルコン(zarqun, 金色の意味)だそうだ。ジルコニウムの酸化物は、白色顔料として、染料、釉薬、化粧品に含まれている。釉薬では確か「酸化ジルコニウム」を使っていたとおもうが、古くからの人たちは「ジルコン」と呼んでいた。釉薬の成分として混ぜると、焼きあがったときの色が白く濁る。

 

#

元素名

英語名

元素名と元素記号をむすびつける「むりやり理由」

元素記号

41

ニオブ

Niobium

匂い(Nio)ぶっとび(bi)生む(um)

Nb

42

モリブデン

Molybdenum

(Moly)→ブタ(b)→デン(den)デンムシ生む(um)

森で出会ったブタがデンデンムシを生んでいる

Mo

43

テクネチウム

Technetium

テク(Tech)ニック 寝違え(neti) 生む(um)子かな

Tc

44

ルテニウム

Ruthenium

(カレーの)ルー(Ru)手に(theni)生む(um)カレー

Ru

45

ロジウム

Rhodium

路地(Rhodi)で生まれた(um)(R)(hito)

Rh

 

 ニオブの名前の由来は複雑である。詳しい歴史は割愛する。名前そのものは、ギリシ神話のタンタロス(Tantalos)の娘ニオベ(Niobe)にちなんでいるそうだ。同族のタンタル(Ta)は、このタンタロスから名づけられたようだ。ニオブは合金として広く使われている。ニオブ合金の中には、超伝導磁性材料として優れたものがある。

 モリブデンは、もともと、方鉛鉱(Molybdaina)の名前だった。1781年スウェーデン人イエルムが、モリブデン土(酸化モリブデンMoO2)を炭素で還元して、新金属モリブデンを単離した。イエルムはこれをモリブデヌム(Molybdenum)と名づけた。日本では「モリブデン」として通用している。モリブデン金属はニッケルやクロムとの合金としてステンレス鋼に使われている。

 テクネチウムのところの、周期表の43番目にあたる元素には、安定な核種が存在しないことが分かってきた。自然にないのであれば、人工的につくろうと考えられた。そして、原子番号42のモリブデン(Mo)に、陽子1個と中性子1個からなる水素の原子核である重陽子を、サイクロトロンで照射した。この実験の照射後にできた試料の中から、新しい元素の存在が確認された。1937年のことである。名前が決められたのは1947年のこと。人工的に作られた最初の元素であることから、ギリシャ語の「人工の」(technikos)から、テクネチウム(Technetium)と名づけられた。

 ルテニウム1828年にロシアのオサンが発見したと信じられ、ロシアの古い地名Rutheniaから名づけられた。正式な発見は1844年のこと。ロシアのクラウスがオサンの実験を追試して、新しい貴金属ルテニウムを取り出したことによる。ルテニウム金属は白金(Pt)やパラジウム(Pd)との合金として、装飾貴金属、電気接点材料として利用されている。オスミウム(Os)との合金は、万年筆のペン先として使われている。

 ロジウム1803年にイギリスのオラストンによって発見された。白金鉱を王水に溶かして、白金やパラジウムを分離した残液から得られた物質を還元して、金属ロジウムを単離した。ロジウムの、塩としての水溶液がバラ色であることから、ギリシャ語の「バラ色」(rodeos)をもとに名づけられた。ロジウムは、光学系の機器、カメラ部品、装飾品などの表面メッキに使われている。

 

#

元素名

英語名

元素名と元素記号をむすびつける「むりやり理由」

元素記号

46

パラジウム

Palladium

パラ(Palla)パラ漫画で字(di)生む(um)

Pd

47

Silver

銀のスプーンで味(Ag)見する。

Ag

48

カドミウム

Cadmium

(机の)(Cad)に足打って身(mi)膿む(um)

イタイイタイと歌うCD

Cd

49

インジウム

Indium

インジゴブルー(Indi)のジーンズが生ま(um)れたのはインド()

In

50

スズ

Tin

チン(Tin)となるスンズ(= )(Sn)

「スンズ」は東北弁で「なまる」べし。

Sn

 

 パラジウム1803年にイギリスのウオラストンによって発明された。前年(1802)に小惑星Pallasが発見されて話題になっていたので、これにちなんでパラジウム(Palladium)と名づけられた。パラジウムは銀白色の金属で、白金族元素(ルテニウムRu、ロジウムRh、パラジウムPd、オスミウムOs、イリジウムIr、白金Pt)の一つ。

 は紀元前3000年ころから知られていた。Agの由来は、ギリシャ語での「輝く」という意味のアルギュロス(ラテン語ではaruentum)。銀食器、宝飾品、写真の感光性材料としての臭化銀(AgBr)などに利用される。

 カドミウム1817年にドイツのシュトロマイヤーによって発見された。カドミウムという名前は、フェニキアの伝説上の王子カドムスにちなむという説があるらしい。しかし、ウィキペディアによると、菱亜鉛鉱(炭酸亜鉛)から不純物として発見されたらしく、ギリシャ語で菱亜鉛鉱を意味するカドメイア(Kadmeia)が由来だと書かれていた。カドミウムの中毒事件が「イタイイタイ病」として社会に大きな問題をなげかけた。

 インジウム1863年にドイツのリヒターとライヒによって、閃亜鉛鉱の発光スペクトルの中に発見された。その輝線スペクトルがインジゴ色(ラテン語でindicum)であるところからインジウム(Indium)と名づけられた。インジゴ色とは藍色のこと。インジウムはやわらかい銀白色の金属で、メッキ材料として用いられる。

 スズは古代から知られている元素。元素記号のSnは、スズのラテン語名Stannumによる。「青銅」は、スズ(130%)と銅の合金。スズは原鉱石のスズ石から得られる。スズそのものは、やわらかい銀白色の金属。船底に海藻や貝類が付着するのを防ぐための塗料に有機スズ化合物として含まれていた。これは、ある種の貝の性転換を引き起こす「環境ホルモン」であることが分かり、1990年以来、使用が自粛されている。鉄板にスズをメッキしたものがブリキ。有機スズ化合物は神経障害性をもつ有毒であるが、他の状態でのスズの毒性は、あまり高くないそうである。

 

#

元素名

英語名

元素名と元素記号をむすびつける「むりやり理由」

元素記号

51

アンチモン

Antimony

アンチ(Anti, 反対) 門に(mony) 行く

→台所の勝手口

S&Bカレーを作っている。

Sb

52

テルル

Tellurium

青山テルル(Tellur…)の手(Te)

Te

53

ヨウ素

Iodine

ヨウ子は私(I)、ほんとうはイオ(Io, = 木星の衛星)(dine)

I

54

キセノン

Xenon

季節なくなる→Xmasもなくなる→えー(e)と驚く

Xe

55

セシウム

Caesium

摂氏生まれた温度計、裏をかえして見ると、

コマーシャル(CM)だらけ(sは複数形のs)

Cs

 

 アンチモンは古代から知られていた元素のよう。語源は確かではない。古代ギリシャやアラビアの女性たちが、眉墨やアイシャドウとして黒色の鉱物粉末を用いていた。クレオパトラも使っていたそうだ。これは現在の輝安鉱で、主成分は硫化アンチモン(Sb2S3)と考えられている。この眉墨はstibiとかstimmiと呼ばれていた。元素記号のSbは、ラテン語のstibiumからきている。このような説もある。アンチモンは100mgで中毒症状を示す。非常に毒性が強い。アンチモンを含む酒石酸カリウム・アンチモンなどは、梅毒や住血吸虫症の治療に用いられている。

 テルル1782年オーストリアのミュラー、1783年ルーマニアのライヘンシュタインによって発見さたという。ただし、これを新元素として名づけたのは、1798年に確認したクラップロートによる。クラップロートは、この10年前にウランを発見していた。ウランは、新しく発見さていた惑星ウラノス(天王星)から名づけられている。これに対して、テルル(Tellurium)は、ラテン語の地球(tellus)から名づけられたのだそうだ。SF漫画などで地球をテラと呼ぶことがあるのも、このラテン語に由来しているのだろう。テルルは陶磁器、エナメル、ガラスの、赤や黄色の色づけ用の材料として用いられている。致死量が2gの有毒物質。

 ヨウ素1811年フランスのクールトリアによって発見され、1813年ゲイリュサックにより、新元素であることが確認された。ヨウ素の語源はギリシャ語で「スミレ色」を意味するイオーデス。ヨウ素が熱せられたとき発する蒸気がスミレ色であるから。ヨウ素は黒紫色の非金属元素であり、水には溶けにくいが、有機溶媒によく溶けて紫色や茶褐色を示す。ヨードチンキは、ヨウ化カリウムとヨウ素をアルコールと水の混合液に溶かしたもの。ヨウ素の欠乏は甲状腺機能の低下をもたらす。ヨウ素は海産食品に多く含まれているので、日本では欠乏症はほとんどない。

 キセノン1898年イギリスのラムゼーとトラバースによって発見された。不活性ガスのヘリウムHe、ネオンNe、アルゴンAr、クリプトンKr、キセノンXe、ラドンRnの一つ。ラドン以外の5種はすべてラムゼーが発見した。キセノンの語源は、ギリシャ語のクセノス(xenos)で、「異邦人」や「なじみにくいもの」という意味。キセノンの揮発しにくさを象徴しているという。キセノンガスを発行させるキセノンランプは、ストロボスコープ、スライド映写機、スポットライト、内視鏡、集魚灯など、広く用いられている。

 セシウム1860年に、ドイツの物理学者キルヒホッフと化学者ブンゼンによって、鉱泉中から発見された。鉱泉水の炎色反応の中に、既知のものとは異なる輝線スペクトルを発見したことが手掛かりとなった。この輝線スペクトルが青色だったので、「青空色」を意味するラテン語「カエジウス」(caesius)から、ブンゼンがセシウムと名づけたらしい。セシウムはC(a)esiumと書かれている。セシウム原子は時間の「1秒」を定義するために用いられている。

 

#

元素名

英語名

元素名と元素記号をむすびつける「むりやり理由」

元素記号

56

バリウム

Barium

バリ(Bari)島で生む(um)

Ba

57

ランタン

Lanthanum

(Lan)タン(than)料理を生み(um)出す

La

58

セリウム

Cerium

競り(Ceri)あって生み(um)出す世(Ce)界一

Ce

59

プラセオジム

Praseodymium

プラ(Pra)モデル背負って(seo)

ジム(dym)ヘゆく(ium)

Pr

60

ネオジム

Neodymium

(Ne)ズミ男(o)がジム(dym)へゆく(ium)

ノー(No)とドア(door)のところで拒否される。

Nd

 

 バリウムを含む鉱石は17世紀から知られていた。イタリアで見つかっていた「ボローニャ石」は、炭と灼熱すると、暗所で赤く光る。この「ボローニャ石」の発光源が新元素であることを、1808年イギリスのデービーがつきとめた。バリウムの化合物は地殻に比較的多く含まれている。

 バリウムの語源は、ギリシャ語の「重い」(barys)である。すでに知られていたアルカリ土類金属のベリリウム、マグネシウム、カルシウムに比べて重かったから。

バリウムの主要鉱物としては、重晶石(BaSO4, 硫酸バリウム)、重毒石(BaCO3, 炭酸バリウム)がある。胃のレントゲン検査で飲むのは硫酸バリウムで、もちろん、毒性は低い。これは、硫酸バリウムが水や希酸に解けないことによる。

一方、水溶性の炭酸バリウムのほうは猛毒である。私が釉薬の仕事をしているときには、この炭酸バリウムを25klg入りの紙袋で何袋も取り扱っていた。このような猛毒が釉薬に使われているのだが、焼成されてガラス状の釉面となると、他の原子と複雑に組み合わさっているので、バリウム原子が溶けだすことはない。

バリウムは炎色反応が緑なので、花火の材料として硝酸バリウム(Ba(NO3)2)が用いられる。

 ランタンは原子番号57のランタン(La)から原子番号71のルテチウム(Lu)までをまとめたランタノイドというグループを代表する元素である。これらを希土類元素ともいう。周期律表では、これらが同じ「席」にある。その理由は説明が難しいので割愛する。ランタンという名前はギシャ語の「隠れる」(lanthanein) に由来するそうだ。一つの「席」に沢山の元素が「隠れている」からだろうか。

ランタンを含む希土類元素の混合物に鉄を加えて「発火石」が作られ、使い捨てライターの点火部に用いられているそうだ。

 セリウムはランタノイドの2番目の元素。1803年に新たな元素の酸化物として分離された。1801年に小惑星のケレス(Ceres)が発見されていたので、これにちなんで「セリウム」(Cerium)と名づけられた。ガラスの研磨剤として酸化セリウム(CeO2)が用いられる。

 プラセオジム1885年オーストリアのウェルスバッハによって発見された。このとき、ジジミウム(双子)と呼ばれていた物質から、プラセオジムとネオジムとして分離された。プラセオジムは、明るい緑色をしていたので、「緑の双子」という意味で「プラセオ+ジジミウム→プラセオジム」と呼ばれた。「プラセオ」のところはギリシャ語の「青みがかった緑」(prasios)から名づけられている。ギリシャ語での「双子」はdidymosだそうだ。

 プラセオジムは陶磁器の釉薬として用いられていると記されているが、私は使ったことはない。

ネオジムの発見物語はプラセオジムと同じ。ネオジムは「新しい双子」の意味で、ギリシャ語の「新しい」(neos)+「双子」(didymos) ネオジミウム(Neodymium)と名づけられた。ネオジムは通称らしい。

ネオジムは「ネオジム磁石」として利用されている。これは、ネオジム、鉄、ホウ素から成っており、Nd2Fe14Bの組成式で表わされる。通常のフェライト磁石(酸化鉄磁石)10倍以上のパワーだそうだ。

原子番号の覚え方

 

 上にまとめた、5つずつのグループごとに覚えます。原子番号は、グループの先頭だけを覚えておき、この表で覚えた並びを思い出して数えます。

 

#(先頭)

元素記号

「むりやり理由」

31

GaGeAsSeBr

サイ(31)が→

(Ga)ギクゲ(Ge)操で汗(AsSe)臭ブラシャー(Br)

36

KrRbSrYZr

サル(36)が→

(Kr)食ってルーブル美術館(Rb)見学

(喉が渇いて)ストロー(Sr)いじる(YZr)

41

NbMoTcRuRh

(41)茸→

匂う(ニオブNbとナマルべし)餅食って(MoTc)流浪(RuRh)の旅

46

PdAgCdInSn

(46)で開催→

パラジン(リンをジンとナマルべし)ピック(Pd)で銀(Ag)メダル

(柔道の)「指導(Cd)」中(In)に鈴(Sn)がなる

51

SbTeIXeCs

ご飯(5)の碗(1)と→

S&Bカレー(Sb)(Te)にした私(I)

X(Xe)検査でシースルー(Cs)

56

BaLaCePrNd

ゴム(56)のドライバーで→

バラせ(BaLaCe)プラモデル(Pr)のネジ(Nd)

 

 感想

 なじみのない元素がたくさんあるので、本を調べて、記憶に役立ちそうな知識を書きだすことにしました。これが意外とたいへんでした。色々と書きましたが、記憶のために役立ったようなところは、ほとんどありませんでした。ただ、これらをまとめていて、名前の由来を知ることができ、へえぇ、そうだったのかと、何度も驚かされました。記憶の足しになれば幸いです。

 5つずつのグループに分けて覚えるという方法も、このあたりになると、かなり苦しくなってきました。原子番号と元素名や元素記号を、それぞれ、一つずつ覚えたほうがかんたんなのかもしれません。これまでの、「かってに語源」法や「むりやり理由」の手法を応用して、自分の頭の中にある「連想のくさり」で結びつけてください。

(2010.05.16 Written by Kinohito KULOTSUKI [@] KULOTSUKI ANALYSIS INSTITUTION)

 参照資料

[1] 「元素111の新知識」桜井 弘_編、講談社ブルーバック1997