RaN62 「プレアデス星訪問記」を読んで
RaN62 After Reading Visiting Account to Pleiades Star
黒月樹人のランダムノート (Random Note by Kinohito KULOTSUKI)

 森の図書館で借りた「プレアデス星訪問記」[1] を読んだ。

この本の著者は巻末の「著者紹介」で写真を添えて自己紹介している。すでに職を退いた人で、もとは、公務員だったという。

この本に書かれた物語は、著者が「十六歳」のときの体験なのだそうだ。

山へと栗拾いにでかけたときの昼食後、「急に眠気に襲われ」「半分眠って半分起きているような、そんな感覚になった」とき、空に「天使」が現れてメッセージを伝え、次に宇宙船が現れて、「グリーンの光の帯が降りて」「光に引っ張り上げられ」「宇宙船の中に」入ったのだと言う。それから「葉巻型巨大宇宙船」へと移り、光を越えるスピードで宇宙空間をワープし、プレアデス星へと向かったとある。

 私(黒月樹人)は、これらの記述の中に、古典的な物理体系に潜んでいた矛盾がないかどうかを確認した。以下、興味を引いた記述部分をまとめる。

 

(1) 地球の科学で「真空」だと考えているところにも、光が通過するように、そこには何らかの物が存在している。(p13

(2) 宇宙空間は限りなく宇宙エネルギーのつまった空間であり、無ではない。(p13

(3) 空間は星の重力によりゆがめられ、光は屈折する。(p13

(4) 地球人類が把握している宇宙と、把握できずにいる宇宙の間は、光も届かない漆黒の闇で、「ダークマター」と呼ばれている。(p14

(5) 宇宙の九十何パセントは、そのダークマターで占められている。(p14

(6) 宇宙空間から無尽蔵に得られる宇宙エネルギーの利用が開発された。(p21

(7) 爬虫類、鳥類、魚類、昆虫、植物などの生態から進化した人間(p22

(8) 人間の肉体を活かしているのは、幽体であり、霊体であり、魂なのです。(p27

(9) 人間の本体は霊魂なのです。(p27

(10) 大宇宙には進化した知的生命体が多種多様に存在している。(p28

(11) テレポーテーションのおかげで、光より速く宇宙船が飛べるようになった(p33

(12) 思考は見えないが「一定の作用と力」を持っている。(p34

(13) 宇宙船はこの大宇宙に遍満する宇宙エネルギーを吸収しながら飛んでいる。(p50

(14) 地球人類の科学には基本的なところに大きな誤りがあります。(p51

(15) 宇宙の果てや、ダークマターについては、いまだに解明できていない。(p56

(16) 銀河同士の銀河連合も存在している。(p56

(17) 鳥、爬虫類、牛などの特徴を持った人間。(p70

(18) ミルクの木(p91

(19) 爬虫類から知的生命体に進化したSRX星(p157

(20) 核戦争で生物が滅亡したキロSX星(p160

(21) 植物の幹の上に人間の顔が乗っている状態の生命体(p166

(22) この太陽系で生命体が自然繁殖し、知的生命体にまで育まれているのは地球以外にはありません。(p172

(23) あらゆる生命に意識があるごとく、宇宙は巨大な意識をそなえて活発に活動している。(p173

(24) 星には星の意識があり、太陽系には太陽系の、銀河系には銀河系の、その上の銀河団には銀河団の意識があり、さらに上のマクロな宇宙が存在しています。(p173

 

これらの中で私(黒月樹人)が疑問に思ったのは(22)である。「この太陽系で、生命体が自然繁殖し、知的生命体にまで育まれているのは地球以外にはない」というが、土星の衛星であるタイタンには、何らかの知的生命体による文明が存在しているはずである。また、物質世界としての生命体は存在していないかもしれないが、物質世界とは異なる空間密度の世界において、何らかの生命体が存在しているという情報もある。

(14) 「地球人類の科学には基本的なところに大きな誤りがあります。」 この記述部分が意味していることが、具体的にどのようなことかは記されていなかった。ひょっとすると「アインシュタインの特殊相対性理論」のことであろうか。50年前だと、このように表現されていてもしかたがない。もちろん、それ以外にも、私たちが「物理空間」として認識している世界が、ずいぶん制限されたものであろうというところに「誤り」があるという可能性はある。

(4)(5)に記述されている「ダークマター」についての情報も、もう少し具体的に知りたいところである。私(黒月樹人)は、NASAなどが撮影している宇宙の画像の、何も写っていないように見える暗い部分に、かすかな色差による、多色の雲のようなものが存在することを調べている。すでに観測されている暗い星雲などの画像の端に、このようなものが見つかる。これまでの地球の天文学者たちは、明るく光っているものだけを見ようとしてきた。そのため、このようなものを、あえて、見ないでやりすごしてきたようだ。

(1)(2)(6)のところに、地球の科学で「真空」だと見なされているところにも、「宇宙エネルギー」が満ちていると記述されている。これに関して、新しいエネルギーシステムが開発されたとか、闇にほうむられたとかの情報がある。ここのところは、ぜひとも、はっきりさせてほしいところである。

宇宙人の形態に関して、(7)(10)(17)(19)(21)に記述がある。ゾクチェンの資料の中に、「ゾクチェンは、地球以外の十三の太陽系で教えられている」というものがある。また、ゾクチェンの伝統などで「牛の頭をもった神」が伝えられている。あるいは、エジプトの壁画には「鳥の頭をもった神」が描かれている。これらの「牛人間」や「鳥人間」は、ほんとうに存在するのかもしれない。ほかには、爬虫類、魚類、昆虫などから、高い知性の存在へと進化した宇宙人もいるという。さらには、植物のような形態に人間の顔がついているという生命体の記述まである。

(8)(9)に人間というものが、ただの肉体だけの存在ではないことが記されている。これも、私たちの科学が、ほとんど無関心をよそおっているところである。人間についての科学的な研究をどのようにするのかということは、一つの難問である。私(黒月樹人)は、植物の物質体の周囲に、背景の空とは異なる領域があることをつきとめた。それらは、何層かに分かれている。最も外側に、空よりも明るい領域がある。これらの領域について、いくつかの文献調査による知識と照らし合わせ、古代から言い伝えられている「カー体」や「オーラ」ではないかと推定した。これについての研究を、今後、どのように展開してゆけばよいのか。これも、私(黒月樹人)にとって、難問の一つである。

このような本を著者が出版するようにと、およそ五十年前に、著者はプレアデス星を訪問したということだが、どうして、このことを再び思い出すまで、五十年もかかったのだろうか。現在においても、地球上に核兵器が存在していて、核戦争で滅亡する危険性は消え去っていない。また、地球上で広くいきわたっている資本主義経済のシステムを、この時点で、かつての共産主義経済のシステムへと、そう簡単には戻せないだろう。

確かに、プレアデス星に代表される、先進宇宙人たちの社会は素晴らしい。まさにユートピアとも言えるだろう。だが、現実として私たちが生活している、この地球での状態とは、あまりにかけ離れてしまっているので、私たちが、いったいどのようにすればよいのかということが、よく分からない。

この本には「愛の奉仕活動を基本とする社会」という言葉が記されている。「貨幣経済からの脱却」というフレーズもある。理想的には、そうなのかもしれない。しかし、まだまだ、私たちの現実社会では、生活費として幾らかの「お金」を稼がなければならないし、生活に必要な物や住処を獲得する必要がある。半農半工(あるいは他の仕事)で暮らしてゆけるような農地を、だれもが確保できるような状態ではなくなってしまった。私(黒月樹人)が住んでいる山奥の田舎でも、そうなのだから、何階建てかのマンションの一室で暮らしている都会人なら、もっと身動きはとれない。

「戦争好きな地球人」という表現もある。確かに五十年前というのは、第二次世界大戦が終わって何年もたっていない。まさに、戦争ばかりやってきたという印象はあるのだろう。2010年の現在でも、危険な状態になっているところが、あちこちに存在している。

この本の著者は「おわりに」のところで、この地球の世界や、日本の現状についての問題点を、わずか数ページで、一気に語っている。これに反論する気持ちはない。しかし、著者が述べるような、理想的な世界へと、どのように向かってゆけばよいのだろうか。難問は、たくさん残ってしまう。

参照資料

[1] 「プレアデス星訪問記」上平剛史著, たま出版 2009