もし2種類のスカラー電磁波が存在するとしたら
(RaN168)If 2-Typed Scalar Electromagnetic Waves Exist

黒月樹人(Kinohito KULOTSUKI, treeman9621)

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 はじめに

 これから述べることは空想である。
 そもそも「スカラー電磁波」というものが存在するかどうかということについても、あいまいな状態になっており、「物質波」や「重力波」も、ほんとうに存在しているのかどうか、よく分かっていない。

 スカラー電磁波

 「スカラー電磁波」のウィキペディアでは、「テスラ波をもとにトーマス・ベアデンが提唱した(仮説的な)電磁波の一種」(中略)「但し具体的な実証はなく、もっぱら疑似科学においてバズワード(buzzword, 一見、専門用語のようにみえるが、明確な合意や定義のない用語)として使用されている」と記されている。「パナウェーブ研究所」という言葉を持ち出しているにもかかわらず、ここで行われた実験などの内容については、まったく無視している。また、「無誘導コイル」を発案して実験し、幾らかの知識を確認した「大橋正雄」のことについては、まったく触れていない。
 「スカラー電磁波」は「スカラー波」と略されることがあるが、これはまぎらわしい。「スカラー波」という一般的な概念がすでにあって、「音波」や「地震のP波」や「水面波」が、これに含まれているからだ。
 「スカラー波」のウィキペディアには、「スカラー波はスカラー場上の波」と、きちんと定義している。これに続けて、「スカラー波に対し、ベクトル場上の波をベクトル波、テンソル場上の波をテンソル波と言う」と、豊富な知識を積み上げている。まあ、これらの言葉は、数学の定義のようなもの。
 「スカラー波」のアンサイクロペディアというページがある。これはジョークであることがすぐに分かるが、なかなか面白い。ここでは、「スカラー波はトーマス・ベアデンが発見した電磁波の一種」と、明らかに、「スカラー電磁波」を短縮し、誤解の連鎖をスタートさせている。このページに「スカラー波を用いたデバイス」という項目があり、その一つに「スカラーエンジン」というものがある。「宇宙空間でスカラー波を発射することによって推進力を得るエンジン。光子エンジンの方がましだといわれる。」このように解説されている。このページの著者はジョークのつもりなのだろうが、なにやら意味深である。
 「スカラー電磁波」についての「パナウェーブ研究所」の実験においては、清家新一の「メビウスコイル」が使われたらしい。このころ私は、海外の知人からの要請で、清家新一の業績などを調べていたところだった。
 「スカラー電磁波」の情報をたぐってゆくと、「トーマス・ベアデン」へとつながり、そこから、「ニコラ・テスラ」にさかのぼるか、日本でのつながりとしては、「実藤 遠」や「大橋正雄」へと進むことになる。この二人の日本人は何冊か本を出している。情報としてつかみやすい。森の図書館で探して、それらを読んだ。
 「スカラー電磁波」についての実験を行ったのは「大橋正雄」のほうである。「実藤 遠」は「トーマス・ベアデン」や「大橋正雄」の情報をくわしく解説しているが、自ら実験のようなことを行ってはいないようだ。
 「スカラー電磁波」のウィキペディアの著者は、せめて、「大橋正雄」が行った実験と、彼が発案したという「無誘導コイル」のことくらいは学習して、コメントすべきである。

 原子の中の2つの電子(スカラー電磁波生成メカニズム)

 「大橋正雄」は、この「スカラー電磁波」の成因について、一つの仮説を提案している。原子のなかにある、同じエネルギー準位をもつ2つの電子が、180度離れて回転している。このとき、これらの2つの電子が生み出す(ベクトルの)電磁波の位相も180度ずれることとなり、ちょうど打ち消し合って、原子の外には(ベクトルの)電磁波が出ないことになる。しかし、ベクトルとしてはゼロベクトルになるものの、スカラーとしての絶対値を考えると、波のようになっており、これが外へと伝わる。ざっと要約すれば、このようなことだろうか。
 「大橋正雄」は、このようなメカニズムを仮説として考え、このときのスカラー波を「物質波」と呼んだ。さらに、物質はすべて「万有引力」をもつのだから、この「物質波」が「重力波」であろうと考えた。このように考えてゆくための根拠は、あまりはっきりしたものではないが、直感的には分かりやすい。
 「万有引力」の大きさFについてのニュートンの法則は、重力定数G、二つの物体の質量Mとm、二つの物体の距離rをつかって、F=G・Mm/r2と表現される。いくつかある距離の逆二乗法則の一つである。
 距離の逆二乗法則は、私たちが存在している、この物理空間が3次元であることと、何らかのものが1点を中心として、この空間の全ての方向へと広がることに由来したものである。一つの光源から出た光の強さが減ってゆくのも、距離の逆二乗法則となっている。 静電気についての「クーロンの法則」や、磁石の強さを表わした「磁荷」についての「クーロンの法則」も、やはり、距離の逆二乗法則となっている。
 「大橋正雄」の考えへと戻ろう。呼び名が「物質波」であろうと「スカラー電磁波」であろうと、あるいは「重力波」であろうと、何かが原子の中で起こっており、その結果として、外にはベクトル波は出てこないものの、スカラー波が出てくるというのが、おおざっぱにとらえた、「大橋正雄」の考えだ。ここで、同じエネルギー準位の2つの電子に着目したというのが、彼のアイディアである。確かに、このようなとき、うまく打ち消し合うことになるかもしれない。
 ところが、このアイディアでは説明できないことがある。電子を1つしかもっていない水素原子はどうなるのかということである。万有引力の法則は、水素原子にも適用されるはずである。それが説明できないというのでは困る。
 ここが気がかりなところだった。大橋正雄のアイディアは、大筋で、とても分かりやすい。しかし、細かいところをつきつめると破綻する。いや、これらのストーリーのどこかで、異なる道を見出すことができれば、うまく説明してゆけるのではないだろうか。私は、このように考えた。考えたところで、ここで止まっていた。これより先へと進むことはできなかった。

 ボーアの原子模型

 「ボーアの原子模型」では、次のような3つの仮定をする。

  @定常状態にある電子にはニュートン力学の運動方程式が適用できる。
  Aプランクの定数を組み込んだ量子条件により、電子は、ある種の離散的な値に対応する状態しかとれない。(「ニュートン力学の因果律」の放棄)
  B定常状態にある電子は、加速度運動をしても電磁輻射をしない。 (「マクスウェルの電磁方程式」に反する)
(これらの情報は「現代物理学」江沢 洋(著)、朝倉書店(刊)1996による)

 このような仮定が、現実問題として現れる、原子内における電子のふるまいを、うまく説明するのだろう。しかし、次のような疑問が生じる。

  疑問A:@ではニュートン力学を肯定しておきながら、何故、Aでは否定されるのか。
  疑問B:Bにおいては、マクスウェルの電磁方程式に関する現象が否定されている。原子の外では成立することが、何故、原子の内部で成立しないのか。

 疑問Aについては、素粒子が波の性質をもつということが関係してくるのだろう。素粒子についての「弦模型」が、このことに対する説明を生み出すかもしれない。
 一方、疑問Bについての説明は、どこかにあるのだろうか。量子力学を学び直して、この疑問の答えとなりそうなものを探しているところだが、まだ、見つかっていない。
 上記の「原子の中の2つの電子」において、大橋正雄が考えたことが、この疑問Bに関係してくる。大橋正雄のモデルでは、マクスウェルの電磁方程式の現象は、原子の内外を問わず成立しているとしている。その上で、原子の内部では、同じ軌道を占める2つの原子が、互いの電磁輻射のベクトルを打ち消し合っているというわけである。
 このモデルは、電子を1つしかもたない水素原子では成立しないものの、マクスウェルの電磁方程式の現象に、魔法のような範囲制限を行っていない点で、考慮に値する。
 原子核にある陽子は正電荷をもっており、電子は負電荷をもっている。これらは、ときとして独立し、原子という枠の外へと飛び出してゆくこともある。とくに、電子は、それだけで流れたり飛んだりして、電流や電子線となってゆく。このとき、これらの電子は、マクスウェルの電磁方程式にしたがって行動する。原子の外でのルールと、原子の中でのルールが違うのでは、電子は、どのようにして、このルールの違いを認識するのだろうか。

 重力はなぜ引力だけなのか

 この疑問は「重力」を「電磁気力」と比較することによって生じる。
 「電磁気力」は、電磁誘導によってむすびつけられ、マクスウェルによって統一的に理論化されるまでは、「静電気の力」と「磁力」とに分けて考えられていたことだろう。
 静電気の力は、正の電荷や負の電荷の間で作用する。髪の毛をセルロイドの下敷きでこすって逆立てたことがあるかもしれない。おそらく、髪の毛のほうが正の電荷を帯び、セルロイドの下敷きのほうが負の電荷をおびるのだろう。
 「静電気と電流」とタイトルづけられたページに分かりやすく説明されている。ここのページの「(参考)」と記されたところに、「毛皮でエボナイト棒をこすったときに毛皮に生じる電気を+の電気、絹布でガラス棒をこすったとき絹布に生じる電気を−の電気と定義したそうです」とある。また、「帯電列(参考)」のところに、「(+に帯電しやすい)毛皮―ガラス―絹布―木材―コハク―エボナイト(−に帯電しやすい)」「2つの物質を摩擦するとき、左にあるほうが+の電気、右にあるほうが−の電気を帯びる」と説明されている。
 静電気の力は、プラスの電気を帯びたものどうしや、マイナスの電気を帯びたものどうしでは反発し、プラスの電気を帯びたものと、マイナスの電気を帯びたものとでは引き合う。さきほどの髪の毛が逆立つのは、髪の毛の一本一本がプラスの電気を帯びて、互いに反発し、離れようとするのだが、一本ずつ頭の皮膚にくっついているので、逆立つしかないということになる。この現象を、もうすこし抽象的にまとめると、「同種の電気は反発しあい、異種の電気は引き合う」となる。反発する力を「斥力」と呼び、引き合う力を「引力」と言うので、「同種の電荷間には斥力が働き、異種の電荷間には引力が働く」と表現すれば、専門的な文献にあるような表現となる。
 磁力についても「斥力」と「引力」の違いがある。磁力をもっている磁石にはN極とS極がある。電気のプラス電荷とマイナス電荷のようには、これらのN極とS極は分離しないというところが、電気とは異なるところであるが、棒磁石を考えて、N極とS極が両端に離れているものを考えよう。このとき、一つの棒磁石のN極と、別の棒磁石のN極を近づけようとすると反発する。S極どうしても反発する。同種の磁極間では斥力が働くのである。これらの現象に対して、一つの棒磁石のN極と、別の棒磁石のS極を近づけると、もっと近くへ行こうとして、互いに引き合う。異種の磁極間では引力が働くのである。静電気の現象とそっくりである。
 ここまでは、中学校の理科で学ぶ内容である。退屈かもしれないが、きちんと確認しておかなければならないので、くどくどと説明した。
 ところが、重力の場合、引力しかないのである。ニュートン力学における重力の公式のことを「ニュートンの万有引力の公式」とも呼ぶ。この公式の形は、静電気や磁気についてのクーロンの法則と、よく似ている。分母の項に、二つの因子間の距離rの2乗がくる。分子の項には、二つの因子の積がくる。ここで「二つの因子」と表現しているところが、「静電気の力」では「プラスの電荷」と「マイナスの電荷」などとなる(他の組み合わせもある)。「磁力」では、それぞれの棒磁石の「N極の磁荷」や「S極の磁荷」というものになる(他の組み合わせもある)。「重力」では、二つの物質の、それぞれの「質量」である。ここに、「プラス」や「マイナス」、あるいは「N極」や「S極」のような違いはない。
 私たちの物理世界における通常の「質量」を、あえて「正の質量」と考えたとき、これの対となる「負の質量」を、「重力公式」の「一つの因子」にすれば、「ニュートンの万有引力の公式」ではなく、「ニュートンの万有斥力の公式」へと変えることができるかもしれない。このような発想により、「負の質量」を実現しようとした人がいた。
 清家新一である。
 彼が発案した「メビウスコイル」や「クライン巻き」を利用した機器を組み上げ、実験を続けてゆき、そのような装置の質量が少しずつ減っていったそうである。古い資料を調べてゆくと、この考えで実験を進めてゆけば、やがて「負の質量」が実現でき、その装置に働く力が「反重力」となって、地表から浮くはずだと記されていたりする。しかし、そうはならなかったようだ。ほんの少しばかり、重さが軽くなったらしいが、はたして、それが「反重力」によるものかどうかは疑わしい。
 しかし、「重力」に対する「反重力」は、地球の科学では知られていないが、おそらく、そのようなものが実在するだろう。なぜかというと、世界中で観測されているUFOの飛行パターンが、「反重力」によるものと考えないと、うまく理解できないからである。
 地球の科学においては、依然と、「重力は引力だけ」なのであり、「なぜ引力だけなのか」ということは、よく分かっていない。ところが、地球の外にあるらしい、謎の宇宙文明においては、「反重力」というものが理解され、技術的に応用されて、宇宙航行に利用されているようだ。それでは、いったい何が違うのだろうか。「負の質量」などというものがあるというのだろうか。UFOに乗ったとされる、アダムスキーやダニエル・フライなどの資料を調べてみても、彼ら地球人だけでなく、同乗している宇宙人たちも、ごくごく普通の状態でUFOに乗っているようだ。質量や物質としての何かが変わったという様子はない。何かが変わるのは、UFOの内部を含めた、UFOそのものではないように思える。つまり、搭乗員を含めたUFO全体の質量が「負」になっているわけではないようだ。しかし、UFOの飛行パターンからは、「反重力」に関わる、何らかの効果を利用していると考えざるをえない。
 重力はなぜ引力だけなのか。そのように私たちが思うのは、おそらく、重力が斥力となる条件を知らないからではないだろうか。いったい何が違うのだろうか。

 原子の中の陽子と電子(もう一つのスカラー電磁波生成メカニズム)

 森の図書館で、朝永振一郎の「量子力学T」と「量子力学U」を借りた。これらの本は持っていたはずだった。30年以上前の話だが、私が大学生のとき、これらの本を買って持っていた。なぜなのだろう。私は某大学の理学部だったが、物理学科ではなく、生物学科だった。しかも、生物学科でありながら、数学の単位を集めて卒業したという変わり者だった。物理学にも首を突っ込んでいたが、走高跳の踏切の力学を明らかにするということに心を奪われていたので、「力学」と「解析力学」だけにしか関心がなかった。
 第二外国語をロシア語としていた。そこに、理学部物理学科に所属していた学生がいた。私が量子力学の本を読んでいるということが知られ、そのコメントを求められたことがあるが、何と答えたのか忘れてしまった。朝永振一郎の「量子力学T」を読んでいた記憶はあるが、「比熱の理論」のところに現れる、積分の表現が、よく分からなくて、その本を閉じたというものだった。ほとんど何も理解していない。カッコをつけるためにだけ、その本を求めたわけでもないだろう。そのとき、何が知りたくて、その本を買ったのだろうか。
 その本は、もう、どこにもなかった。何度かの引っ越しのときに、ごみといっしょに捨ててしまったのかもしれない。まさか、57歳になってから読みたいと思うなぞとは、ついぞ考えなかった。
 57歳の今、それを、森の図書館で借りて読んでみると、どんどんページが進む。知りたいことがあって、それを探しているからだ。数式の展開や変形をきちょうめんにたどるのは、すこし保留して、ストーリーの流れを追うことにした。もし私が学生であって、朝永振一郎教授の講座をとっていたとしたら、このような数式の展開や意味も、きちんと理解し、なおかつ、それらを記憶して、どのような応用問題が投げかけられたとしても、それに応える体制をとっておかないと、この講座の単位を取得できないだろうから、これは、なかなかたいへんな試みとなるはずだ。しかし、私は学生ではないし、試験を受けて単位を取る必要もない。これらの知識を学ぶ狙いは、別のところにある。すこしリラックスしてもよいだろう。
 上記の「ボーアの原子模型」に記したことは、江沢 洋の「現代物理学」から拾っている。ここに記されていることと同じことが、朝永振一郎の「量子力学T」に載っていた。おそらく、ここからの引用なのだろう。
 「ボーアの原子模型」について、少しまとめたわけが、このモデルにおける3つ目の仮定「B定常状態にある電子は、加速度運動をしても電磁輻射をしない。」というところが、なんとも不思議に思える。これは、マクスウェルの電磁理論に反している。原子の外で成立しているマクスウェルの電磁理論が、原子の内部では、なぜ、適用されないのだろうか。このような、まさに「勝手なルール」が成立するための理由は、どこにあるのだろうか。
 このような疑問をもちながら、朝永振一郎の「量子力学T」を読んでいった。この答えが得られたのではない。その逆だ。謎はかえって深まるばかりだった。
 朝永振一郎の「量子力学T」で「ボーアの原子模型」の説明がある。ボーアの原始模型の仮定Bでは、原子の内部ではマクスウェルの電磁理論が成立しないと述べられている。「B定常状態にある電子は、加速度運動をしても電磁輻射をしない」というところだ。ところが、その少し前のところに、原子の内部で、マクスウェルの電磁理論が成立していることを明らかに述べている現象についての項目がある。
 「ゼーマン(Zeeman)効果」と「ラザフォード(Rutherford)のα線の散乱実験」である。
 「ゼーマン(Zeeman)効果」とは、原子を磁場の中において発光させたとき、もともと1本であったスペクトル線が、等間隔の3本に分かれるというもの。これについての説明もなされてゆくが、ここで重要な点は、原子の中に、磁場H が作用するというところである。明らかに、マクスウェルの電磁理論が成立している。磁場は、原子の中でも、やはり磁場としてふるまっているのだ。
 「ラザフォード(Rutherford)のα線の散乱実験」において重要な点は、電場の力が、原子の内部でも成立しているというところである。ヘリウム原子核と同じ、陽子2個と中性子2個からなるα線が、もっと原子量の大きな原子の内部へ打ち込まれたとき、その原子核がもつプラスの電荷の影響を受けて、α線の+2eの電荷が反発されて、進行方向に対して90度も進路を変えられてしまう。このようなことが観測され、それは、原子核が集中したものであって、そこに正電荷をもっているからであると説明されることとなった。このような現象が生ずるということは、原子の内部でもマクスウェル理論が成立しているということなのである。
 ところが、そのような実験観察のあとで成立した「ボーアの原子模型」では、「B定常状態にある電子は、加速度運動をしても電磁輻射をしない」とされ、マクスウェルの理論が無視される。
 これは、やはり、おかしい。あまりに「勝手」すぎる。
 このような疑問をもちつつ、朝永振一郎の「量子力学T」を読み進めてゆく。まだ、読み切るところまでゆかないが、これらの、「ゼーマン(Zeeman)効果」と「ラザフォード(Rutherford)のα線の散乱実験」の説明のあとに、「ボーア(Bohr)の理論」のことが述べられていた。
 この「ボーア(Bohr)の理論」のところで説明されている、3つの仮説を、次に引用しよう。

 仮説(T) 原子は、古典的な理論で信じられていたように連続的にあらゆる値のエネルギーW1, W2…だけをとることが許される。そして、この状態で原子は光の放出を行わない。この状態を定常状態と名づける。この可能なエネルギーの値Wnをその原子のエネルギー準位と名づける。
 仮説(U)原子が光の射出や吸収を行うのは、原子が一つの定常状態から他の定常状態へ遷移を行うときである。(後略)
 仮説(V)定常状態において電子は通常の力学の法則に従って行動する。

 原子外で電子が加速度運動をするならば、それに応じた電磁輻射をする。
 ところが、原子内で電子が加速度運動(具体的には、常に向心力を加えられる、円運動)しても、それに応じた電磁輻射(具体的には、光の放射)を行わない。
 このような違いが、なぜ、原子の内と外とで起こるのだろうか。
 「ゼーマン(Zeeman)効果」と「ラザフォード(Rutherford)のα線の散乱実験」のところでは、マクスウェルの電磁理論が原子内でも成立していると述べて、その計算も詳しくしているのに、「ボーアの原子模型」では「マクスウェルの電磁理論(の一部)は原子内で成立しない」と言っているのだ。
 このような論理が、ほぼ100年間も通用して来ている。不思議だ。

 この謎を解くための、もうひとつの疑問がある。そのことを説明するには、少しばかり準備がいる。
 水素の原子核と電子の質量比が求められている。おおよその値で、水素原子における電子の質量は、水素原子の原子核(1個の陽子であると知られている)の、1/1800であるという。このため、電子の運動に対して、原子核は、ほぼ固定されているものとして、議論や計算が進んでゆく。これは正しいことなのだろうか。
 電子と陽子を、地球と太陽になぞらえても、このことは、同じようになってしまうことだろう。しかし、宇宙空間のペアのなかには、月と地球のような、互いの大きさや質量がよく似たスケールのものとなっているため、片方を特別視するわけにはいかなくて、共通の重心に対する、それぞれの運動という視点で考えなければならないというケースもある。地球の海は、月の重力に影響されて、満ち引きを起こし、月は、地球の重力の影響のため、片側の面しか見せなくなっているという。月が地球を引っ張るとき、地球も月を引っ張っているのだ。二つの惑星(月も惑星の仲間だと考える説がある)は、それらの共通重心のまわりで、あるていどの距離を保ちつつ、ダンスしながら、宇宙空間を移動しているのだ。
 水素原子のストーリーへと戻ろう。これまで、物理学のテキストでは、原子と原子核との質量比のため、まるで、原子核が空間に固定され、そのまわりを電子が回転しているのだと説明されてきた。そのようなモデルで描かれた電子の振る舞いが、まったく理解できないということで、勝手なルールが組み込まれてきたのかもしれない。
 このような考えかた、あるいは、視点は、間違っていないだろうか。
 たとえ、水素原子の電子に対して、原子核である陽子の質量が1800倍もあるとしても、その陽子は、空間のどこかにくっついているわけではない。どちらかというと、浮かんでいるのだ。そうして、電子の動きを受けとめている。
 このとき、げんみつに考えると、原子核がぴったりと、どこかに静止していると考えるのはおかしい。原子核の周囲を電子が回転して飛びまわっているのなら、それに応じて、かすかに揺れているはずだ。
 陸上競技のハンマー投げを想像してほしい。ハンマーの先にある鉄球が電子で、投擲者が原子核というところか。このとき、投擲者も動いている。
 それなら、原子の中の原子核も、電子の動きに対応して動いているはずではないか。
 これまでの物理学のテキストでは、原子核が静止して、電子だけが動いているとされて、このモデルで計算されてきた。これでは、明らかに「片手落ち」だ。
 ようやく、ここでのテーマへとつながることになる。
 水素原子を考えよう。原子核として陽子が一つ、その周囲を回る電子が一つ。このとき、ボーアの原始模型においても、定常状態においては、この電子は、原子核を中心として、円軌道を描いて回っている、と考えられるのだそうだ。
 このとき、電子には、電磁力によって、中心の陽子へと向かう「向心力」が作用しているはず。空間に浮かんでいるだけの陽子には、その身を支えるところがあるわけではないから、この「向心力」の反作用となる、「電子から引かれる力」が働いているはずである。もちろん、マクスウェルの電磁力によって。
 電子に作用する「向心力」と、陽子の「電子から引かれる力」とは、ベクトルとして、向きが反対で、一直線上にある。そして、これらを合成すると、ゼロベクトルとなる。
 ここがポイントだ。マクスウェルの電磁理論で取り扱われているのは、電場や磁場のベクトルである。原子の外から見ると、これはゼロベクトルとなるのだ。
 ところが、陽子も電子も、ある大きさの電磁力を作用させ続けている。これの大きさだけを考えれば、これらはゼロではない。
 マクスウェルの電磁方程式を、ベクトルポテンシャルAとスカラーポテンシャルΦで表わすことができる。このときAがゼロベクトルであっても、Φはゼロでないということが起こりうる。仮に、電子がげんみつには円軌道ではなく、波の性質をもって、原子核に対して、近づいたり遠ざかったりしているとしたら、このような距離の変化に応じた力を、原子核が生み出していることだろう。このとき、Φは波の性質をもつ状態となる。このようなものをΦの波動関数と理解することができるのではないだろうか。
 これが、原子の中での、陽子と電子による、もうひとつのスカラー電磁波生成メカニズムである。
 原子内の陽子と電子は、マクスウェルの電磁理論にしたがって、それぞれの電磁輻射を生み出そうとするのだけれど、それらの原因となっている二つの力が「作用」と「反作用」の関係になっているため、結果として打ちし合うこととなって、原子の外には、ベクトルとしての電磁輻射は何も出さない。ただし、互いに作用し合っているという努力の結果は、スカラーの波動として生み出される。
 これが、電磁力に比べると、ごくごく小さなものではあるが、つもりつもって、宇宙空間では大きな影響力をもつ、「重力波」というものとして生み出される。
 このような「空想」(あるいは「仮説」)が、ふと、私の「意識のプール」へと、「しずく」となって落ちてきたわけである。
 ただし、これはやはり「空想」かもしれない。
 それを「仮説」と呼ぶためには、物理的な何らかの現象について、数量的にも説明がつくようにしなければならないのだろう。
 私自身、論理の鎖が切れているように思えるのは、上記のシステムにおいて、ベクトル波動はゼロベクトルとなってしまうが、スカラー波動がゼロではなく、これが重力波となるとしたところである。
 このときの「スカラー波動」と「重力波」の間に存在するはずの、数量的な推移を説明することができるだろうか。これについては、かなりむつかしい理論などを組み合わせて、応用してゆく必要があるだろう。今はまだ、このようなストーリーについて思い描くことはできない。これは保留にしておくことにしよう。
 論理の鎖は、ブツブツと切れているかもしれないが、「空想」の物語のあらすじは、まだ語りつくせていない。

 2種類のスカラー電磁波

 「スカラー電磁波」となるかもしれない、ベクトル電磁波のパターンが2種類あるということを説明しよう。
 1つ目は「原子の中の陽子と電子(もう一つのスカラー電磁波生成メカニズム)」で述べたパターンである。プラスの電荷をもった陽子と、マイナスの電荷をもった電子とで、「スカラー電磁波」を生み出すもの。このとき、原子核にある陽子の周りに、電子が円軌道を描いて飛んでいる。電子が円軌道で飛ぶためには、中心への「向心力」が作用しなければならない。この力が、電子の加速度を生み出す。電子を引く「向心力」を生み出しているものは、原子核の陽子である。この力は、電磁力から生じている。プラスの電荷とマイナスの電荷は引き合うことになる。陽子が電子を引いているのと同じ力が、逆向きに、陽子にも作用している。電子は陽子に引かれることにより、ベクトルの電磁波Aeを生み出す。同じように、陽子も電子に引かれることにより、ベクトルの電磁波Apを生み出す。ところが、これらのベクトル電磁波の方向は、常に、一直線上にあって、逆向きとなっている。よって、ベクトル演算により、AeApO(ゼロベクトル)となる。このため、原子の外に電磁輻射が生じることはない。
 ところで、マクスウェルの電磁方程式を、任意のスカラーポテンシャルΦと任意のベクトルポテンシャルAの組み合わせで表現することができる。このとき、スカラーポテンシャルΦとベクトルポテンシャルAの間の条件としてローレンツゲージを採用すると、スカラーポテンシャルΦの波動方程式と、ベクトルポテンシャルAの波動方程式が導かれる。ベクトルポテンシャルAの波動方程式は、ベクトルの電場や磁場などで構成される電磁波のベースとなるものと考えられる。一方、スカラーポテンシャルΦの波動方程式が残ることになる。こちらは「スカラー電磁波」のベースとなっているのではないだろうか。
 「スカラー電磁波」の存在を保証する根拠というものは、今のところ、このような理論式からの推測しかない。これまでの科学理論というものも、このような推測だけが先行して、あとから実体となるものが見つかったということがいくつもある。今は、そのような可能性を信じておくことにしよう。
 このパターンは、宇宙に満ち溢れている。物質の基本的な構造が、正の電荷をもった陽子と電荷をもたない中性子による原子核と、その周囲を飛びまわる、負の電荷をもった電子によって成り立っている。つまり、通常の物質にありふれたパターンなのである。それなら、この「スカラー電磁波」が「重力波」ではないか、と初めて考えたのは、私ではなく、大橋正雄である。ここのところの根拠は、もうすこし学習して、数値的な説明が可能かどうか検討する必要があるだろうが、今のところは、まだよく分からないと述べておく。
 「スカラー電磁波」となるかもしれない、ベクトル電磁波のパターンの2つ目は、上記の「原子の中の2つの電子(スカラー電磁波生成メカニズム)」だと考えてしまうかもしれない。しかし、これは水素原子において成立しないという、大きな困難をもっている。このパターンを提案したのは、大橋正雄であった。
 ところで、大橋正雄の本を読むと、彼は「無誘導コイル」というものを発案し、これを使った装置を組み立てて、「スカラー電磁波」についての基礎実験を行っている。このとき使われた「無誘導コイル」というものは、通常のコイルにおいて、導線を右まわりに100回巻いたとしたら、同じものの上に、導線をつなげたまま、左回りに100回巻くというものである。ここには、同じ電流が流れることになる。すると、電流を構成している電子は、コイルの右まわりの部分で、これに応じた電磁波ER を出し、コイルの左まわりの部分で、これに応じた電磁波EL を出すことになる。マクスウェルの電磁方程式では分かりにくいが、電磁誘導に関する、ファラデーの右手則を使って考えると、電磁波ER と電磁波EL のベクトルは、互いに逆向きとなり、同じコイルを利用しているので、このコイルの軸に平行な直線上に乗ることとなる。つまり、ベクトル演算でERELO(ゼロベクトル)となるはずである。
 このとき、この状態に応じた「スカラー電磁波」がでるだろうということの根拠は、上記の理論的な推測しかないが、こちらは、実際の装置を作用させ、微生物などにテストして、「スカラー電磁波」が効果をもって作用していると見なせる実験を行っている。
 2つ目のスカラー電磁波生成メカニズムをまとめると、マイナスの電荷をもった電子と、別のマイナスの電荷をもった電子によって、ベクトル演算でERELO(ゼロベクトル)となるようにして生み出されるものである。これは特殊なパターンであるが、「無誘導コイル」を用いることにより、比較的容易に実現することができる。
 これらのスカラー電磁波生成メカニズムを2種類として区別したのは、プラスとマイナスの電荷の組み合わせパターンが異なるからである。1つ目のパターンでは、プラスの電荷をもった陽子と、マイナスの電荷をもった電子とで、「スカラー電磁波」を生み出す。2つ目のパターンでは、マイナスの電荷をもった電子と、別のマイナスの電荷をもった電子とで、「スカラー電磁波」を生み出す。これらの「スカラー電磁波」が同じようなものであるのか、異なったものとなるのかは、まだよく分からない。ここで、このページのタイトルを思いだしてほしい。それは「もし2種類のスカラー電磁波が存在するとしたら」というものであった。このあたりも、単なる「空想」になるだろう。上記の説明で明らかになったように、「スカラー電磁波」を生み出す、2種類のパターンにおいて、いずれもゼロベクトルになるが、それらのもとにあったベクトル波動のパターンは、まったく同じというわけではないのである。
 このあとの考察を説明するには、さらに、次に示すような内容を経る必要がある。

 電磁気力のホモ場(Homo EM Field)とヘテロ場(Hetero EM Field)

 なにやらむつかしそうな用語を持ち出してきているが、これらは、説明のために、私が生み出したものである。
 「電磁気力」とは、「電場における力」と「磁場における力」をまとめて表現したものである。「ホモ場」とは、「同種の要素によって生み出される場」のことで、「ヘテロ場」とは、「異種の要素によって生み出される場」のことを示す。
 もう少し具体的に説明することにしよう。
 プラスの電荷をもった陽子や、マイナスの電荷をもった電子の周囲に「電場」というものが生じる。もっと具体的なものとしては、磁石の周囲に生じる「磁場」がある。こちらのほうがイメージしやすいので、これによって説明しよう。
 N極とS極を両端にもつ棒磁石が2本ある。1本目のN極と、2本目のS極を、向かい合わせに、少し離して置く。他の磁極のことを考えなくてもよいように、これらの棒磁石はじゅうぶん長いものとする。これらの2本の磁石は、一直線上にある。磁場の様子を表わすため、磁力線を描いてみると、1本目のN極と、2本目のS極を、まっすぐにつなぐ磁力線を軸として、ラグビーボールの断面のような曲線が広がる。このような状態の磁場を「ヘテロ場」と呼ぶことにしたい。
 これに対して、1本目のN極と、2本目のN極を、向かい合わせに、少し離して置こう。このとき、これらの磁極間に現れる磁力線は、互いに反発しあって、磁石を置いた直線に対して垂直な方向へと曲がってゆく。これらの2極の、ちょうど中間地点の様子を磁力線でげんみつに描くのは難しい。ここには、何らかの意味で「特異点」が存在している。なんらかの「無限大」のパターンが、ここには潜んでいる。このような状態の磁場を「ホモ場」と呼ぶことにしたい。もちろん、この「ホモ場」は、S極とS極の間にも生じる。
 プラスの電荷とマイナスの電荷についても、このような「ヘテロ場」や「ホモ場」を考えることができる。
 磁極や電荷の周囲の、「磁場」や「電場」の、「力の大きさ」については、「磁場についてのクーロンの法則」や「電場についてのクーロンの法則」で統一的に表現される。数式として抽象的にまとめられてしまったため、上記の「ヘテロ場」や「ホモ場」といった、状態の違いがあまり注目されずに、見逃がされてきたのかもしれない。
 これらの「ヘテロ場」や「ホモ場」の違いとして明らかなことがある。
 「ヘテロ場」においては「引力」が作用し、「ホモ場」においては「斥力」が作用するということである。この関係は、「磁場」でも「電場」でも成り立っている。
 それでは、一般的には「引力」しか知られていない「重力場」では、どのようになっているのだろうか。上記の対応を比喩(あるいは、アナロジー)として考えたとき、この「引力」に対応する「ヘテロ場」を、いったい何が生み出しているのだろうか。

 スカラー電磁波のホモ場(Homo SEW Field)とヘテロ場(Hetero SEW Field)

 ここの説明は、まったくの空想となるだろう。
 「電磁気力のホモ場(Homo EM Field)とヘテロ場(Hetero EM Field)」の内容は、ほんとうのことについて、新たな用語を定義したにすぎない。
 磁石のN極とS極の間は自然なものと見なすことができる。一つの棒磁石におるN極とS極だけでなく、異なる棒磁石のN極とS極の間も、自然な磁力線がつながってゆく。このような状態を「ヘテロ場」と呼ぶことにした。
 ところが、異なる棒磁石の、N極とN極、あるいは、S極とS極を、少し離して置いたとき、これらの間に描かれる磁力線は、互いに反発して、ごくごくせまいところに、何本もの磁力線があることになる。このような状態を「ホモ場」と呼んだ。
 このように言葉を定義したのも、静電気の力も磁石の力も、「ヘテロ場」では「引力」が作用し、「ホモ場」では「斥力」が作用するということを、抽象的にまとめたかったからである。
 これらは「電磁力」に関するものであった。マクスウェル理論におけるベクトル電磁波に対応する現象である。何度も繰り返すが、マクスウェル理論においては、ベクトル電磁波の波動方程式だけでなく、スカラー値だけについての波動方程式を導くことができる。
 あくまで理論的な推測の域を出ないものであるが、ベクトル電磁波で起こっていることのアナロジーとして、(まだ実体としては不確かなものではあるものの)「スカラー電磁波でのホモ場(Homo SEW Field)とヘテロ場(Hetero SEW Field)」を考えることができる。
 このあとはアナロジーであって、空想の一種として理解してもらってよい。
 スカラー電磁波におるホモ場とヘテロ場をどのように対応づければよいかということを考えた。このとき、上記の「2種類のスカラー電磁波」という観点を思い浮かべた。スカラー電磁波の生成メカニズムを検討すると、@自然な原子の中での「プラスの電荷をもつ陽子と、マイナスの電荷をもつ電子」の組み合わせによるもの、A「無誘導コイル」の中を流れる電流としての「あるマイナスの電荷をもつ電子と、他のマイナスの電荷をもつ電子」の組み合わせによるものとがあった。このとき、電荷のプラスとマイナスに着目すると、@は異種の組み合わせ(ヘテロ)になっており、Aは同種の組み合わせ(ホモ)になっている。
 定常状態の原子から電磁波が出ないという現象を、「ボーアの理論」では、説明抜きの「仮説」としていた。
 大橋正雄は、これを原子内の同軌道を回る2つの電子が、180度離れて飛ぶことにより、結果的にベクトル電磁波が打ち消し合うと考えた。そして、このときに、スカラー値としての波が残るとして、これを「物質波」と呼んだ。さらに、自然な原子が、スカラーの波動を出しつづけていることを、物質がもつ「万有引力」へと結びつけて考えた。
 大橋正雄の「2つの電子説」は、電子を1つしかもたない水素原子について無理があった。水素原子でも成立するメカニズムを考えたところ、陽子と電子が互いに引き合っているということに着目すれば、マクスウェル理論にしたがって生じたベクトル電磁波が打ち消し合うと理解することができる。このとき、スカラー値の波が生じる可能性がある。すると、これが「物質波」に対応し、さらには「重力波」として存在しているのではないだろうか。
 このようなストーリーを考えてきたわけである。このとき、「陽子と電子」→「スカラー電磁波」→「物質波」→「重力波」→「万有引力」というつながりを考えることができる。ここで、「陽子と電子」は、「プラスの電荷をもつ陽子と、マイナスの電荷をもつ電子」の組み合わせなのであるから、「ヘテロ」な組み合わせである。そして、→の流れをたどってゆくと、「引力」へとつながってゆく。
 「電磁気力におけるヘテロ場」は「引力」を生み出している。「生成要素のヘテロな組み合わせによるスカラー電磁波」も「引力」へとつながっている。自然は、このような、調和的な対応を好むのではないだろうか。
 このような対応を生み出す、電荷のヘテロな組み合わせ(@)によって生じたスカラー電磁波のあるところを「スカラー電磁波のヘテロ場(Hetero SEW Field)」と呼ぶことにしてはどうだろうか。すると、もう一つの、A「無誘導コイル」の中を流れる電流としての「あるマイナスの電荷をもつ電子と、他のマイナスの電荷をもつ電子」によって生み出されるスカラー電磁波は、ホモ場(Homo SEW Field)を生み出すのではないだろうか。
 強引な論理かもしれない。アナロジーによる言葉の対応だけで推理しようとしている。まるで、SF推理小説のプロットのような雰囲気である。このような考えが、何も生み出さないということになっても、SF小説のネタにくらいはなるかもしない。ただし、そのときは、これまでに述べた、科学論文調の説明を、くどくどと書いて、はたして読者が読み続けてくれるかということが問題となるだろう。

 重力と反重力の違い

 幾つものエピソードを書き込むことを忘れているということに気づいた。しかし、それらを考慮しだしたら、この長いページが、いつまでたっても終わらなくなる。ここのところは、かんたんに、ストーリーの結末を締めくくることにしよう。
 重力に対して反重力が存在すると考えなければ、UFOの動きを解釈することはできない。UFOは、定義どおり、未確認飛行物体であって、詳しいことは分からないことになっているものの、世界中で観測されており、一部の地球人との交流もあって、その存在を否定することのほうがむつかしい。
 清家新一は、アダムスキーの情報なども手がかりとしながら、UFO機関の実現を目指した。早坂秀雄は、右回転して落下するジャイロが、左回転のものと異なり、よりゆっくりと落下することを実験的に見出した。重力とは逆向きの作用となる反重力が存在するとして、それが、どのようにときに現れるのか、どのようにすれば生み出すことができるのか、このようなことを調べようとした先駆者たちが日本には存在したのである。残念ながら、お二人(清家新一と早坂秀雄)とも他界された。反重力についてのエピソードに触れてしまった。しかたがないかもしれない。この二人についての情報がなかったら、上記の考察なぞ、何も生まれなかったにちがいない。
 もっとストレートに述べることにしよう。
 スカラー電磁波のヘテロ場と呼ぶことにしたものは、原子内の陽子(プラス電荷)と電子(マイナス電荷)によって生み出されると空想(仮定)した。これは、マクスウェル理論における静電気の力のうち、正電荷と負電荷の間に作用する、互いに引く力が、もとにある。ただし、これらの力は打ち消し合ってゼロベクトルになると見なせる。このとき、理論的に考えられるスカラーポテンシャルの波動方程式が、理論上だけでなく、ほんとうに存在したとすれば、それが引力となるのは、自然な成り行きなのではないだろうか。大きさについての考察は、まったく見当もつかないが、自然界に存在している「万有引力」と、あまりにも、いろいろなことがかみ合ってくる。
 このような対応が、もうひとつの「スカラー電磁波メカニズムのパターン」に及ぶと空想(仮定)してみよう。つまり、スカラー電磁波のホモ場と呼ぶことにしたものである。これについての具体的な発生装置がある。大橋正雄が発案したという「無誘導コイル」である。ここに電流が流れたとき、スカラー電磁波が発生するらしい。これは、コイルの回転方向が逆になっているところを流れる、2つのパターンの電子が生み出す電磁波が、互いに打ち消し合ってゼロベクトルになるというものである。このときも、理論的に考えられるスカラーポテンシャルの波動方程式に対応する、スカラー電磁波が生じているかもしれない。このときの、もともとの力を考えると、マクスウェル理論における、同種の電荷が反発しあう「斥力」である。
 それなら、このような、スカラー電磁波のホモ場においては「斥力」となるのではないだろうか。これは単なる、空想物語の、調和的な「対称性」を述べているだけかもしれない。スカラー電磁波のヘテロ場が「万有引力」としての重力につながったのだから、スカラー電磁波のホモ場は「反重力」につながると考えるのは、あまりに都合がよすぎるのかもしれない。しかし、これは単なる空想である。ほんとうのことは調べてみなければ分からない。
 もし、ここで考えたことが、ほんとうのことの一面だけでもとらえていたとしたら、私たちは、未知の可能性への手がかりをつかんだことになる。そうでなかったとしたら、まったくの空想物語ということになる。そのときは、「これが私(黒月樹人)の、実験的な、新しいSF小説の試みだった」と、うそぶいてしまえばよい。
 (Written by KULOTSUKI Kinohito, as treeman9621, Jan 29, 2012)

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