RaN228 ロンドン上空UFOをテクスチャーBOON解析で調べる

黒月樹人(KULOTSUKI Kinohito @ 9621 ANALYSIS)

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 はじめに

 ロンドン上空UFOをテクスチャーBOON解析で調べることにします。
 ロンドン上空UFOのビデオは、編集に関しての、いくつかのバージョンがあります。おそらく、次の[A]のものが、アップロードの日付や、これを見た人の数(500万以上)から推定して、オリジナルのものと考えられます。

 [A] UFOs Over London BBC Radio 1 Building
 2011/06/24 にアップロード

 テクスチャーBOON解析の標準偏差プロット

 テクスチャーBOON解析についての全景ページの説明は、あとの解析で詳しく説明します。
 ここでは、ある画像についての、ウェーブレット解析による出現率の広がり方を示す標準偏差(SD(AR))と、その出現率についての、仮想本物UFOグループのデータを母集団とした偏差値の広がり方を示す標準偏差(SD(DV))が、その画像の種類によって、どのような位置にプロットされるかについて、図1に基づき、かんたんに説明します。

図1 テクスチャーBOON解析の標準偏差プロットの凡例

 仮想本物UFOグループの位置は、標準偏差(X, Y)プロットの、ほぼ右下あたりです。図1では「907 Canberra100」についての解析データを代表として赤丸でプロットしてありますが、901から909の色丸プロットが並んでいるところです。植物解析のいくつか(rye, hop, wheat, pineなど)で、ほとんど鈍感な反応しか見せないという性質が、現時点でほぼ本物とみなされる、仮想本物UFOグループの画像で、共通して現われていることにより、このような位置を占めることとなるようです。
 919 GBO 巨大な茶色いオーブは、カメラのレンズについたゴミによる偽像と考えられるものですが、いくつか異常な植物解析を持つため、このような位置となるようです。
 917 ラボック光や914 SunP5など、多くの灰色の丸が集まっているところがあります。人工的に作られた偽物UFO画像のプロットは、このあたりとなるようです。この理由は、ryeやhopにおいても、比較的感度の高い現われ方をするからです。
 もっと徹底して人工的な描写線を組み合わせた916 キメラミームの蜂は、私が描いたイラストです。自然な風景写真なども、緻密な描写による大きな情報量をもっているため、出現率はまとまってしまい、この標準偏差SD(AR)は小さな値となりますし、仮想本物UFO画像についてのデータと照らし合わせたとき、いろいろな植物解析で異常な値となってしまうわけです。
 こちらのイラストや自然な風景のほうを基準として解析システムをまとめようとしたZOO解析では、仮想本物UFOも、偽物UFOも、いずれも異常なものとなり、これらの違いを分離することがむつかしかったのです。
 しかし、視点を変えて、仮想本物UFOの画像を厳選し、こちらのデータを基準とすることにより、分かりやすい解析システムを見つけることができたというわけです。

 ロンドン上空UFO(100[32])のBOON解析

 ロンドン上空UFOビデオには、いくつかの状況証拠としての疑問点があります。あまりにできすぎている構成も、その一つです。交差点で人々が空を見上げているから、ビデオを撮影モードにして、そこまで走ってゆくときの画像も写し込むというのは、あまりにドラマチックで、映画のワンシーンのような構成です。もし私が撮影者だったら、とにかく肉眼で確認できるまで、その場所へと向かい、何が起こっているのかを、自分の目で確認してから、ビデオのスイッチを入れて、撮影するものを、できるだけアップで追跡しようとします。なぜかというと、人間の目という、視野の広い装置は、今のところ、どこにもないからです。ビデオカメラは、記録こそできますが、視野がきょくたんに狭くなります。ズームしない状態なら、拡大率は肉眼と同じで、視野が狭められるので、対象物をとらえることがむつかしくなります。
 ときどき、交差点で空を見上げている人々を撮影しているシーンがあるのも、インチキくさいものです。私が撮影するとしたら、そんな、地上の人の様子なんかより、空を走っているUFOを一つももらさず記録しようとします。小さなUFOが飛び回っているのなら、全部をパンして記録するより、一つだけでもいいから、できるだけズームして、画像から逃さないように追いかけます。そして、見失ったら、また肉眼で目標物を探して、それを記録しようとします。あとからテレビで放映するとしても、そのほうがきっと見る人の関心を呼ぶはずです。
 しかし、このようなUFO画像は、先入観をもって見てしまうと、判断を誤ってしまいますので、これまでは、あまり、このような状況についての判断を考慮しないようにしてきました。
 とにかく、私が開発してきた画像解析の技術によって、どのようなことが分かるのかということを、考察の骨子とするように心がけてきたわけです。
 このような視点で解析を進めてゆくことにしましょう。
 次の図2はビデオ[A]の1分00秒の原画像(code=100)とUFO拡大(code=100[32])です。この白いUFOは雲間から現われて、青い空を背景として、しばらく浮かび、その姿勢を変えたのか、細長くなったり、丸くなったりして、やがて、雲の向こうへと隠れてしまいます。
 もし私が撮影者だったら、もし、可能ならもっとズームしますし、隠れた雲のあたりを追跡します。ところが、このビデオでは、まるで、次のシナリオが分かっているかのように、何もない、同じ空を写しているのです。そして、その雲から、もう一度、これと同じものと考えられるUFOが現われるのです。
 中立な立場に戻って、この100[32]について解析することとしましょう。

図2 ビデオ[A]の(a)1分00秒の原画像(code=100)と
その(b)UFO拡大(code=100[32])

 図2(b)の画像を対象画像としてBOON解析したページ全景が図3です。

図3 100[32]のBOON解析(ページ全景)
(画像をクリック → オリジナル画像へ)

 中央にある4×3の植物解析ユニット群だけを切り取ったものが、次の図4です。これを、かんたんに、BOONマップと呼びます。

図4 100[32]のBOONマップ

 植物解析(algae, bean,…, wheat)の解析結果が4×3で並んでいます。これらの強さにあまり違いがないということを確認してください。このことが異常となります。このUFOは横に細長くなく、丸くなっています。だから、これらの解析結果に偏りがないと考えるべきなのでしょうか。
 とりあえず、形式的に解析した結果、hop解析やrye解析、それに続いてpine解析のところで、(棒グラフの下の段)異常な偏差値が現われています。黒やえんじ色が異常な値に対応しています。

図5 100[32]のBOONグラフ

 図5は100[32]のBOONグラフですが、スペースの関係で、図3のものの配置を変えて表示してあります。
 赤い縦線が対象画像のもので、黒い縦線は、それに最も近い参照画像のデータです。
 この対象画像では、hop解析の偏差値が176、pine解析の偏差値が88、rye解析の偏差値が193と、大きな異常値となって、このため、偏差値の標準偏差がSD(DV)=54.1となります。
 図4を見ればわかるように、12の植物解析での現われ方に大きな差がないため、出現率の標準偏差はSD(AR)=12.2と、比較的小さなものとなります。
 このときの、X= SD(AR)=12.2と、Y= SD(DV)=54.1の値でプロットすると、次の図6の赤丸の位置となります。図1の、ラボック光やSunP5などの、偽物UFOの位置のところです。

図6 100[32]のBOON解析の標準偏差プロット(SD(AR)×SD(DV) PLOT)

 図1(b)100[32]の画像について、1eZの暗ゴプリンアイ解析とCpdnc32のコントラスト解析を行ったものが、図7(c)で、この画像についてswan解析を行ったものが、図7(d)です。
 この図7(d)のswan解析を見ると、UFOの中央部が平坦であることが分かります。ひょっとすると、このUFOの底が平らで、それを観察しているのでしょうか。

図7 100[32]の(c)ゴブリンアイ解析(+)コントラスト解析と(d)そのswan解析

 ロンドン上空UFO(113[32])のBOON解析

 次の図8は1分13秒(code=113)のもので、雲の中から再び現れたところです。図9は図8(b)の113[32]についてBOON解析したときのページ全景です。この画像をクリックすると、オリジナルの画像ページへと進みます。このあと、BOONマップやBOONグラフを取り出して提示しませんので、細かなところは、このオリジナル画像で確認してください。

図8 ビデオ[A]の(a)1分13秒の原画像(code=113)と
その(b)UFO拡大(code=113[32])

図9 113[32]のBOON解析(ページ全景)
(画像をクリック → オリジナル画像へ)

 4×3の小さなユニットがまとまったBOONマップのところを見ると、図4とほぼ同じような現われ方をしていることが分かります。下側の棒グラフが偏差値(DEVIATION VALUE)ですが、黒いバーが2つ、えんじ色のバーが1つ、これらは大きすぎるほうの異常ですが、小さすぎることを示した紺色のバーも6つあります。これらの異常値により、偏差値の広がりを示す標準偏差のSD(DV)が大きくなります。
 次の図10における、この対象画像の赤丸プロット位置は、SD(AR)=11.3, SD(DV)=71.1となり、916 キメラミームの蜂と917 ラボック光の中間となっています。

図10 113[32]のBOON解析の標準偏差プロット

 次の図11は「113[32]の(c)ゴブリン解析(+)コントラスト解析と(d)そのswan解析」ですが、ここで奇妙なことが起こっています。向かって左の(c)は1eZというモードの暗ゴブリンアイ解析を行ってから、Cpdnc32というモードのコントラスト解析へと進んだ画像です。色の「かすみ」がとれて、見やすくなっています。光と影のバランスにより、立体感もあります。ところが、立体的なふくらみぐあいが現われてくるはずの、(d)のswan解析では、このUFOの中央部が凹んでいるように見えています。しかも、このあたりに、UFOの機体にかかわる何らかのパターンのようなものは、まったく見えていません。

図11 113[32]の(c)ゴブリンアイ解析(+)コントラスト解析と(d)そのswan解析

 ロンドン上空UFO(118[32])のBOON解析

 次の原画像118は、このあと雲の中へ隠れてしまう、ほんの少し前のものです。

図12 ビデオ[A]の(a)1分18秒の原画像(code=118)と
その(b)UFO拡大(code=118[32])

図13 118[32]のBOON解析(ページ全景)
(画像をクリック → オリジナル画像へ)

図14 118[32]のBOON解析の標準偏差プロット

図15 118[32]の(c)ゴブリンアイ解析(+)コントラスト解析と(d)そのswan解析

 このUFOの、この丸く見えている面は、底なのでしょうか、それとも上部でしょうか。どちらにしても、swan解析で凹んでいるというのは不思議なことです。

 雲の向こうで移動するUFO

 ゆらゆらと形を変えて、青い空を背景として、姿を現していた、このUFOが雲の向こう側に隠れたあと、このビデオは、しばらく、その視野を保ったまま、ズームもパンも行わず、何もUFOが写っていない状態で撮影されてゆきます。
 そのように思っていましたが、ここのところを何度か観察してみると、右のほうにある、やや陰った雲のところを、何か光るものが斜めに移動していました。次の図16に描いてある赤い円の中央です。

図16 陰った雲のところで移動するUFO(赤円の中)code=131(c)

 これは「発見」でした。このあと、このビデオの撮影者は、これに気づいていないようなふるまいをしています。このUFOについてズームしていないし、まだ画像の枠内に写っているのに、地表へと画面を移してしまっています。
 これが偶然に記録されたものであるとみると、このビデオが本物である可能性が高まります。
 このUFO画像について調べておく必要があります。このとき、このUFOは雲の向こう側にあるようですので、この画像をBOON解析したとしても、雲の影響が強く出て、仮想本物UFOのパターンとはなりませんでした。このような結果に基づいて議論するのは無意味です。
 とりあえず、雲の向こう側にあるUFOのところを拡大した画像を作り、ゴブリンアイ解析とコントラスト解析で調べることにしました。
 図17を画像Cとしたとき、そのゴブリンアイ解析が図18(画像CGとします)で、さらにコントラスト解析したものが図19(画像CGCとします)です。

図17 雲の向こうで移動するUFOの拡大(画像C) code=131(c)[32]

図18 画像Cのゴブリンアイ解析(画像CG) code=131(c)[32]GE(1eZ)

図19 画像CGのコントラスト解析(画像CGC)
code=131(c)[32]GE(1eZ)Cpdnc32

 ここに写っているUFOに何らかの異常がないか、いろいろと調べましたが、いずれの解析画像においても、そのような異常は見つかりませんでした。
 しばらく、このページの解析が、ここのところでストップしてしまいました。
 しかし、あるとき、この図19を見て、おや、変だぞ、と思いました。
 ここで白く輝いているUFOは、どうやら、雲の向こう側に存在しているのではなく、雲の色パターンを背景として、こちら側にあるようです。もし、このUFOが雲の向こう側にあるのだとしたら、紺色や暗い緑色で見えている、雲の配色パターンが、それに応じて変形していなければならないはずですが、そうはなっていません。
 このことから、このUFOのパターンは、先に撮影された、雲の画像の上に、あとから重ねられたものと考えられます。雲の向こう側にあると見せかけて、実は、雲のこちら側にあったわけです。

 建物のこちら側を飛ぶUFO

 上記の解析結果と対応する現象が、すでに見つかっていました。
 これはHayashiさんという方が、どなたかから指摘されて、ビデオで説明されていたことです[H]。
 次の図20は「建物の手前側を飛んで消えた小光点UFO」の変化をまとめたものです。1分51秒のところの画像を2つ取り出して151(a)と151(b)としていますが、形式的に(a)と(b)としただけで、この間にも画像はあります。
 151(a)では青い空を背景として、この小光点UFOが飛んでいるはずでしたが、151(b)では、建物のこちら側に写ってしまったというところです。
 このUFOは、この建物の手前を横切って飛ぶことはなく、このあと消えてしまいます。

図20 建物の手前側を飛んで消えた小光点UFO

 この現象から、Hayashiさんは、このビデオ画像がフェイクであると、直ちに判断されていました[H]。印象的なシーンなので、そのように言い切られてしまうと、それで「決まり」と考えてしまいそうです。
 私は、ここのところを追試として調べ直しました。確かに、151(b)で、この小光点UFOは、建物のこちら側にあります。このような現象について、別の解釈も成立します。このUFOは、もともと、高い空を飛んでいたのではなく、これらの建物がある、低い高度で飛んでいて、建物の影にはいったところで消えてしまったというストーリーです。かなり苦しいものですが、このような仮説を否定する証拠も見つかりません。
 しかし、他の小光点UFOが、ことごとく、雲の向こう側で飛んでいて、雲から出て雲へと隠れています。青い空の途中から現われる小光点UFOもありましたが、途中で突然に消えたのは、これだけのようです。

 まとめ

 このビデオにある、ロンドン上空のUFOについて、これが偽物UFOである証拠がいくつか上がってきました。

 (1) BOON解析での標準偏差プロット
 楕円形や円形に変化する大きく写っていたUFOについてBOON解析したところ、いずれもhop解析やrye解析で強く反応しすぎており、これらの結果、これまで調べた偽物UFOのプロット位置となった。
 (2) swan解析での凹み
 これらの大きなUFOについて、レリーフ解析としてのswan解析で、UFOの中央部分が凹んだように見えている。
 (3) 陰った雲のところのUFO
 陰った雲の向こう側を飛んでいたと見えていたUFOについて調べたところ、雲のパターンを変化させることなく、それらの手前に重ねられたものであった。
 (4) 建物の手前を飛ぶUFO
 地表の建物の壁の手前を少し飛んで消えた小光体UFOの画像がある。

 今回の解析で新たに分かったのは(1)と(3)で、(2)と(4)については、これまでに分かっていました。
 4つもの否定的な証拠が分かってきましたということから、ロンドン上空のUFOが本物である可能性は、とても小さいものとみなされます。
 (Written by KLOTSUKI Kinohito, Jan 18, 2016)

 参照資料

[A] UFOs Over London BBC Radio 1 Building
 https://www.youtube.com/watch?v=QDIF-ZwJbF0
 2011/06/24 にアップロード
[H] 747B UFOs over London いたずらか本物か(ロンドン上空のUFO)byはやし浩司
 https://www.youtube.com/watch?v=TYFniLuAAwk

 

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