RaN238 エッジ保存平滑化とbear解析で見る偽物UFOの証拠
Fake UFO Evidence judged by
Edge Preserving Smoothing and bear Analysis

黒月樹人(KULOTSUKI Kinohito @ 9621 ANALYSIS)

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 はじめに

 画像などの情報に含まれる、周波数の大きなノイズ成分を取り除くフィルターの、もっともかんたんなものは移動平均(ランニングアベレージ)でしょう。ここから発展して、ある種の性質を保存しながら、平均化(あるいは平滑化)するフィルターがいくつか考えられています。
 エッジ保存平滑化というのは、そのようなものの一つです。この言葉にあるように、画像の中のエッジ(色の境目)を保存しながら、内部について平滑化してゆくものです。移動平均では、エッジのところも関係なく処理してゆきますから、エッジのところも、さらに滑らかになってしまいます。この点をなんとかしようと考えられたものです。
 このページでは、このエッジ保存平滑化フィルターの結果がとくべつ見やすくなっている、ウェーブレットbear解析を組み合わせると、ある種の偽物UFOにおいては、これが偽物であるという証拠が現われるということを示します。

 移動平均とエッジ保存平滑化フィルターの違い

 図1は「キメラミームの蜂で比較する各種平滑化フィルターの効果」について、解析結果を並べることで示したものです。
 (a) 原画像は、私が描いたイラストで、キメラミームというブランチページのシンボル画像として使っているものです。もともとは単色のペン画です。ここにある雑多なペンによる線はノイズというわけではありませんが、仮に、このような生物がほんとうにいて、それを見本としてペン画で描いたとすると、写真でとった画像が、ほんものの姿としてあることになります。
 (b) 移動平均(Running Average)のアルゴリズムは、ひとつの画素の値を決めるため、その画像を中心とした小さな領域の画素の値の平均値とするという操作を、画素の並びに沿って、順に移動させながら行うものです。
 (c) メディアンフィルター(Median Filtering)のメディアンとは中央値のことです。移動平均で画素の代表値として平均値をとっていたのに対して、中央値とするものです。
 (d) エッジ保存平滑化(Edge Preserving Smoothing)のアルゴリズムは、対象画素の周辺領域をいくつかに分割し、それらの中での色値の分散(散らばりぐあい)が最も小さな領域で代表値(ここでは平均値)を決めるというものです。エッジがどこかに含まれているとしたら、そこでは色の変化が大きいはずだということを分散という統計量で判断して、その影響を避けるという考え方です。
 (e) メディアンエッジ保存平滑化というのは、(c) メディアンフィルターと(d) エッジ保存平滑化を組み合わせたものです。
 (f) ヒステリシス平滑化というのは、濃度方向に小さな窓を設定して、画素の濃度値(濃淡値)がこの窓に入っているかぎり、この窓の中央値としてゆくものです。さらに、この窓から外れてしまったら、そのときは新しい窓を設定してスコープしてゆきます。

図1 キメラミームの蜂で比較する各種平滑化フィルターの効果

 (a)の原画像に対して、(b)移動平均ではピンボケ化が進んでいます。これに対して(d)エッジ保存平滑化ではくっきりとしたイメージとなっています。ただし、この(d)では、小さな面が集まって、まるで、このような小さな面を集めたガラス(曇りガラス・凹凸ガラス)に写したようなイメージとなります。ちょうど、彫刻家が小さな面で構成したままにしたようなところです。これの角をとってゆけば、滑らかな曲面となります。
 図2(*)は、(d)エッジ保存平滑化の画像のあと(c)メディアンフィルターの処理を続けて行ったものです。もともとはペン画でしたが、水彩画のようなものになりました。
 図2($)は、(f)ヒステリシス平滑化と(d)エッジ保存平滑化を続けたものです。エッジ保存平滑化のため、四角い領域が目立ちます。こちらは貼り絵のようなものになりました。
 いずれも、それらの解析画像の下に、色加味(1C配色)解析を行ったものを加えました。

図2 各種平滑化フィルターの組み合わせの効果

 このことだけでページを完結するわけにはいきませんから、これ以上深入りするのはやめて、次の説明に移ります。

 ウェーブレットbear解析

 ウェーブレットbear解析はレリーフ解析の一つです。ここでは、ウェブで探してきたスチロール球体の画像について、いろいろなレリーフ解析した結果を図3に示しておきます。

図3 スチロール球体の各種レリーフ解析

 swan解析に対して、eel解析では細かな部分が見えやすくなります。bear解析では、輝きが強く現われます。

 私が作った偽物UFO画像実験による証拠

 次の図4(k)は「紙片を透明ものさしに貼って撮影した偽物UFO」です。私が実験的に生み出したものです。ここに至るまでに、画像を縮小したり拡大したりして、実際に何か小さなものを撮影したものを解析するときの状況と同じようになるようにしてあります。
 (l)は画像Kのエッジ保存平滑化です。これを画像Lとします。
 (m)は画像Kのbear解析で、(n)は画像Lのbear解析です。

図4 紙片を透明ものさしに貼って撮影した偽物UFOの解析

 この紙片偽物UFOは、私が作ったものですから、もともとの姿が分かっています。平らな紙片に赤いボールペンで色を塗ってから切ったものです。ほぼ三角形です。透明なプラスチックのものさしの上で作業しましたので、切るときの痕が背景に残っています。
 (m) 画像Kのbear解析では、3辺のところに斜面のようなイメージが現われています。これは、画像が撮影されるときや、その画像が拡大されるときの「拡大なめらか補間」によって、色値が異なるところで生み出される、色の勾配によるものです。
 エッジ保存平滑化を行うと、このような色の勾配のところが、小さな面を集めたガラス(曇りガラス・凹凸ガラス)に写したようなイメージへと変換されます。このような小さな面のところが、bear解析では、キラキラと光っているように現われてくるのです。
 このようなキラキラ面を見出す方法をエッジキラキラ解析と呼ぶことにします。ここでともに使っているbear解析は補助的なもので、同じような処理はdeer解析でも得られます。また、ハロー解析のKing解析やQueen解析でも強く浮きあがらせられることができます。

 (仮想)本物UFOでは現われない

 次の図5は「仮想本物UFOの801[2][32]についてのエッジ保存平滑化とbear解析」です。
 (r) 画像Pのbear解析が、原画像の801[2][32]をエッジ保存平滑化してからbear解析したものです。つまり、エッジキラキラ解析を行ったということです。
 しかし、ここでは、キラキラした小さな面が現われません。

図5 仮想本物UFOの801[2][32]についてのエッジ保存平滑化とbear解析

 証拠がはっきりと現れる偽物UFO

 次に、これまで集めてある偽物UFOについてエッジキラキラ解析を行います。

図6 韓国の小学生が撮影したUFO

 この「韓国の小学生が撮影したUFO」は、一時、本物に違いないという評価がなされていたそうです。
 しかし、私が解析してみたところ、いろいろな解析で偽物としか考えられない結果が現われました。たとえば、この原画像を光核解析で断層化して観察してみると、このUFOの本体がいやに平板となって現われ、まったく立体的なものの証拠が出てきませんでした。
 しばらくして、これは、UFOの形に切り抜いた紙を、透明なガラスなどに貼りつけて、遠景にピントを合わせて撮影したものではないかと思い浮かびました。それなら実験してみようと考えて行ったのが、上記の「紙片を透明ものさしに貼って撮影した偽物UFO」です。

図7 マサチューセッツ州の母UFOから子UFOが生まれるビデオのUFO

 USAのマサチューセッツ州でたびたび記録された「母UFOから子UFOが生まれる」ビデオシリーズがあります。中でも有名なのが、上空に浮かぶ母UFOから子UFOがいくつか生み出され、それらの子UFOが地表近くの空に並び、それらが1つだけを残して、左右に消え去り、残った1つを、降りてきた母UFOが再び吸収してしまうというストーリーです。女性が「オーマイガー」と大声で連呼している音声つきのビデオです。
 上記の図7(a)は、これとは別のビデオのものです。
 これらの光るUFOも、光核解析などをおこなってみると、本体の中身が空っぽで、ほとんど平面として現われてきます。

図8 フィールドアスレチックの遊具がある公園上空の三角UFO

 このUFOが偽物だという決定的な証拠は、それまで上空の高いところを飛んでいたはずのUFOが、とつぜん、地表にあるフィールドアスレチックの遊具の柱に、その姿の一部をひっかけてしまったことです。柱のこちら側を飛んだことになります。そのあとこのUFOは、空へと戻り、公園の樹木の向こう側へと消えるのでした。

図9 ワープする光る三角UFO

 このUFOも三角形です。雲間に浮かんでいるこのUFOは、突然斜めに動き始めると、一瞬消えて、ほんの少し移動した位置に現われます。

図10 ロンドン上空で雲間から現われるUFO

 ロンドン上空のUFOビデオは、とてもよく出来たビデオです。これまでにも何回か解析しています。これが偽物UFOであることの証拠は、これまでにいくつか確認されていますが、今回のものが、もっとも強いインパクトがあるものかもしれません。

図11 巨大な黒い天使UFO

 この「巨大な黒い天使UFO」はアメリカ合衆国のカリフォルニア(California)に現われたものとなっています。ビルの谷間の空を背景として、小さめに写っています。
 巨大な黒い天使は「ベルギーのUFO」と同じデザインです。「ベルギーのUFO」の画像は、あまりに細かく、はっきりとしているものですが、これを解析してみると、立体的な性質はまったくなく、現われてくるのは輪郭線だけです。これくらいのサイズと解像度で写っている、本物の立体であるなら、その立体的な特徴が浮かび上がるものです。

図12 ベルギーUFO

 次のUFOは立体的なところまで、見事に構成されています。この原画像をエッジキラキラ解析してみると、この立体の構成部分の境界にキラキラ面が集まりました。このUFO画像は、ビル群も作られたものでした。コンピュータグラフィクスで作られてから合成されたものです。その証拠の一つは、背景画像との接合部分に現われるモヤモヤです。ほかにもいろいろと確認できます。

図13 ビルに向かってゆく巨大UFO

 次の図14にある、太陽の近くに現われた惑星級UFOがコンピュータグラフックスで描かれたものであることは、影の部分の描写が甘いことにより、容易に判定することができます。また、これは球体のつもりのようですが、球体としての立体的な情報が現われていません。

図14 太陽の近くに現われた惑星級UFO

 偽物UFOの作り方において、平面的な形を何かに貼り付け、それをベースとして、縮小や拡大を繰り返すことによりピンボケ化を進めるとか、色を変換して濃淡値を強引に引き上げて光らせるとか、あるいは、コントラストを低下させることによってぼんやりさせるというような手法が用いられることがあるようです。それらの単独画像を組み合わせて、動きのあるビデオに構成しているようです。
 このようなケースにおいては、エッジキラキラ解析で、偽物の証拠を浮かび上がらせることができます。
 もう一つの偽物UFOの制作法として、コンピュータグラフィックによるものがあります。こちらも、エッジキラキラ解析で証拠が現われることがあります。

 このような証拠があらわれない偽物UFO

 確かな偽物UFOの中に、このエッジキラキラ解析の目をかいくぐるものがあります。そのサンプルを次の図15から図17に示します。

図15 巨大な茶色い物体GBO(レンズについたゴミ)

図16 レンズの前にかざした赤い糸の影

図17 ニュースな晩餐会TVで分析者が作った偽物小光体UFO

 巨大な茶色い物体GBOはゴブリンアイ解析とコントラスト解析を組み合わせて調べてゆくことにより、レンズについたゴミの形状が浮き上がってきました。
 レンズの前にかざした赤い糸の影は、私が実験的に生み出したものです。
 ニュースな晩餐会TVで分析者が作った偽物小光体UFOの作り方は公開されていませんが、おそらく、暗いところで光っている灯りなどの、自然に存在する光を使ったものと推定されます。
 このようなものについては、エッジキラキラ解析の手法は歯が立ちません。しかし、テクスチャーGEMINI解析などの、他の方法で識別できるようになってきました。

 あとがき

 この解析ページの出発点は、「韓国の小学生が撮影したUFO」の画像を実験的に再現することができるのではないか、と思いついたことにあります。
 このアイディアを検証してみようと、目の前にあった透明なプラスチックのものさしに、塗装のための紙テープを少し切り取って貼り、赤いボールペンで塗りつぶして、さらに小さくするためにナイフで切り、三角形の偽物UFOシルエットを作りました。これをカメラの前にかざして空を撮影すればよいのですが、最近のカメラは焦点距離を自動で判定してしまうので、なかなかむつかしい実験でした。透明なガラスの窓に偽物UFO紙片を貼りつけて、それを通して、遠景の風景を撮影すればよいかもしれません。偽物の紙片は、画像の端のほうに位置させておけば、てきどにピンボケ化することでしょう。
 しかし、このような紙片を切り抜いてガラスに貼り付けるというのは、かなりむつかしいことです。それよりも、透明なガラスにマジックなどで直接UFOを描いて、それを使って遠景の風景を撮影するという方法も考えられます。
 さっそく実験してみました。
 次の図18は、透明な窓ガラスに黒のマジックでUFOを描き、それを画面の隅に入れながら、遠景の風景ごと撮影したものです。うまく遠景のほうにピントがあってくれました。
 図19は、図18をまず1/8に縮小したものをつくり、小さくしたその画像のUFO部分を拡大して解析したものです。

図18 透明な窓ガラスに黒マジックで描いたUFOと遠景

図19 透明な窓ガラスに黒マジックで描いたUFOについての解析

 黒マジックでUFOらしき影を描いて撮影するだけで、「韓国の小学生が撮影したUFO」や「巨大な黒い天使UFO」レベルの偽物UFO画像を作ることができるということが分かりました。
 図20は画像WのRGB反転です。このときの背景は自然な空ですが、完全な白い背景の前でガラスにUFOを黒マジックで描いて撮影し、それをRGB反転させれば、内部が白く輝くUFOを作ることができます。「マサチューセッツ州の母UFOから子UFOが生まれるUFO」や「ワープする光る三角UFO」レベルの偽物UFOも、かんたんに作れそうです。

図20 画像WのRGB反転

 これらの偽物UFOについては、エッジキラキラ解析で判定することができます。また、これまでの解析法をいろいろと組み合わせて、本体の内部に立体的な構造が見られないことを確認することで判定することができます。

 「ニュースな晩餐会」というTVで、その番組における解析者が、ハワイで撮影されたという小光体UFOと同じようなものを、かんたんに作ることができるということを示しました。図17(a)が、それです。
 これまで私は、このような方法では、はじめから映っていた小光体UFOが偽物だということを証明していないと考えていました。この判断は間違っていないのですが、そう考えることにより、このようなプロセスで見えてくる世界を、あえて見ないようにしてしまったようです。

 今回、「韓国の小学生が撮影したUFO」の生み出し方を推定するために、紙片を切り抜ぬく方法や、窓ガラスに黒マジックで描くという方法で、私なりの偽物UFOを作って、よく似た偽物UFOを作ることができました。
 このようなプロセスの中で、エッジ保存平滑化を行ってbear解析で調べてみれば、もともとの偽物UFOの境界に沿って、キラキラと輝く小さな領域が密集した帯が現われることを見出しました。
 このエッジキラキラ解析という解析プロセスは、本物らしいUFOや、自然な光源を利用した偽物UFOに関しては無力ですが、平面的なシルエットを利用して生み出された偽物UFOに関しては、とても強力なツールとなりそうです。
 (Written by KLOTSUKI Kinohito, Feb 16, 2016)

 

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