RaN248 地球人はどこにいるのか(2)カルロス・カスタネダ「夢見の技法」
Where is the earthian? (2)THE ART OF DREAMING by Carlos Castaneda

黒月樹人(KULOTSUKI Kinohito @ 9621 ANALYSIS)

ランダムノート2016ブランチページへもどる

 はじめに

 3週間前の土曜日に森の図書館へ行って、「リサ・ロイヤル・ホルト」と「カルロス・カスタネダ」の本を検索し、それらを4冊ずつ借りて読み始めました。
 「リサ・ロイヤル・ホルト」の本のつもりが、まっさきに読み終えた一冊の著者は「ジャーメイン&サーシャ」となっていて、それに続いて「リサ・ロイヤル・ホルト」の名がチャネルとして添えられていました。これは「ギャラクティックファミリーと地球のめざめ」という本 [1] です。
 「カルロス・カスタネダ」の本の一冊は「力の話」[2] というタイトルになっており、最近出版されたものですが、これは、以前「未知の次元」[3] というタイトルで出されていたものの改訳だそうです。ここのはじめのあたりに、夢見に入る手続きとして、夢の中で自分の手を見るという手法が記されていました。このあたりは昔読んだ記憶がうかびあがってきました。
 ところで、「カルロス・カスタネダ」の本は、これと「呪術と夢見」[4], 「沈黙の力」[5], 「夢見の技法」[6]を借りてきたのでしたが、すでに何冊か読んでいたはずなので、読んでいないことが確実な「夢見の技法」から読み始めることにしました。
 比較的かんたんな内容の本なら、一冊を一日とか、長くて三日くらいで読んでしまうのですが、これは無理でした。一日に一章を読みこなせれば上出来でした。30年ほど昔の私は、きっと何も分からずに、書かれている事件やエピソードの中で、なんとなく分かったと思えるところだけを追っていったのだと思います。いろいろな、特殊な表現の意味も、ほとんど理解しないまま、ただの比喩のことばとして、どこかにストックしていたのだと考えられます。
 それから30年経つ間に、思考言語コアでのトレーニングや、関連する、いろいろなことについての情報が増えたことにより、一つ一つの言葉の意味や、関連してゆく全体的な何かを想像してゆくことになって、いっこうにスピードがあがりませんでした。
 あと数日で図書館に返すこととなり、せめて、この一冊だけでも、この本のおおよその内容をメモのようなものとして記しておこうと考えました。
 それがこれです。
 かつて、思考言語コアでレムのSF小説を分析したようなレベルでノートを作ることは無理だと思いました。
 この後に記したものは、あまり構造的なものとはなっていません。
 たとえば、この本の内容についての講義があったとして、それをノートに書き連ねたようなものとなっています。まるで、これについての試験があるとしたときの、重要ポイントをまとめたようなものです。
 文体もいろいろですし、かなり規則をゆるめた思考言語コアによる表現もあります。ここで使った記号の ◇ は、A ◇ Bで、AとBが同じような意味であることを示すものです。数式でのA=Bを、文章で表現するときの記号です。
 @は場所などを示す記号として、英語での、at, in on などをざっくりとまとめたものです。
 [→]は「ならば」でしょうか。論理や思考の流れを意味します。
 変化>は方向をもった関係語です。これまではしっぽをつけて、--変化> としていましたが、キーボードで入力しにくいので、しっぽをとってみました。
 やがて、このような変換をするより、日本語のまま、あるていどまとめたものを、全体的な構造を見るための、◇ や [→] と@だけを使って表すことにしました。
 そのままぬきだした文章もたくさんあります。引用だらけです。
 とにかく、これはノートにすぎません。(そのような予定はありませんが)何らかの作品とするときは、あらためて書き直すこととなります。

 (0) まえがき

 メキシコのヤキ・インディアンの呪術師フアン・マトゥス

 第二の注意力 ◇ 目に見えない世界
   (ここで使い始めた◇は、等しい関係を示す<>の代用です。日本語での「は」の働きをします。)

 たんにエネルギーの状態によって、私たちはこの日常の世界が唯一存在する世界であるという観念に縛り付けられている。

 ドン・ファンの最後の四人の弟子
  @フロリンダ・グラウ、Aタイシャ・エイブラー
  Bキャロル・ティッグス、Cカルロス・カスタネダ

 (1) 古代の呪術師・導入

 物のエネルギー的本質を知覚する ◇ 直接エネルギーを知覚すること

 ドン・ファン「知覚の社会的部分を取り除くことによって、すべての本質が知覚できる。何であれ、わしらが知覚しているのはエネルギーだ。だが、わしらはエネルギーを直接知覚することができないから、知覚を鋳型にはめるという過程をとる。この鋳型が知覚の社会的部分だ。それを取り除かなければならない」(p16)

 ドン・ファン「わしがいっているのは、世界はまずエネルギーであり、そして物質であるということだ。この前提から始めなければエネルギーを直接知覚することはできない。」(p17)

 宇宙の本質はあらゆる方向に無限に延びている白熱した糸に似ている

 人間本質 ◇ 巨大な卵に似た輝く姿 ◇ 輝く卵
                 ◇ 輝くボール
                 ◇ 輝く墓石

 集合点 ◇ 強烈に輝く丸い点
    ◇ テニスボール大 @ 輝く球
    ◇ 表面が輝いている 
    ◇ 右肩甲骨から2フィート(60cm)背後にある
    ◇ 肩の高さで、腕の長さだけ背後に位置している
    ◇ 知覚を促す
    ◇ 知覚と認識が普通 @ 常駐点にあるとき
    ◇ 知覚と認識が変わる @ 常駐点を離れているとき

 人間の集合点 >> 集合点の周囲の光輝
         集中する> 集合点を直貫する宇宙のエネルギー糸
         組み込む> その糸 > 正しい世界の認識

 集合点の移動(転移) @ 輝く球体の内部で
  [→] 生ずる世界 @ 人間の領域
 集合点の移動(離動) @ 輝く球体の外部へ
  [→] 生ずる世界 @ 人間の領域を超えてゆく想像もつかない世界

 第一の注意力 ◇ 私たちの日常世界の意識(集合点@常駐する位置)
 第二の注意力 ◇ 集合点を新しい位置へ固定することによって生じる結果

 睡眠中の集合点はごく簡単に移動するようになる (p33)
 集合点の大きな移動 ◇ 異常な夢
     小さな移動 ◇ 普通の夢
 夢見 ◇ 夢を操ること <&> 別な意識状態を作り出す植物の摂取
            <&> 空腹、疲労、ストレスの状態に身をおく

 夢見 ◇ 知覚できる領域を高め広げるために
     集合点を常駐点から意のままに移動させる技

 (2) 夢見の第一の門

 夢見の注意力
 ◇ 集合点を夢のあいだに移動した位置へ固定することによって身につく制御力

 夢見の七つの門 ◇ 夢見には七つの門がある (p37)

 ドン・ファン「最初の門を抜けるには、深い眠りに入る前にある感覚を自覚することだ」「目を開けられない心地好い重さのような感覚だ。眠りに落ちつつある、闇と重みのなかで宙吊りになっている、と自覚した瞬間に門にたどりついているんだ」(pp37-38)

 ドン・ファン「夢見の目的はおまえのエネルギー体におまえが眠りに落ちるのを気づかせるように意図することだ」(p41)

 ドン・ファン「夢は、扉でないとしたら、別の世界へのハッチだ」「わしらの意識もそのハッチを通って他の領域へ行くが、他の領域からもわしらの夢に偵察を送ってくる」(pp44-45)

 偵察 ◇ 普通の夢に出てくるものと混じっているエネルギー的負荷 
    ◇ わしらの夢の中に入り込んできた外のエネルギーの炸裂

 ドン・ファン「ある瞬間、夢見の注意力が夢のなかにそれを見つけ出してそれに集中すると、外部のエネルギーだけを残して夢全体が崩れるんだ」(pp45-46)

 ドン・ファン「眠りに落ちることを自覚するか、あるいはおまえのように恐ろしく現実的な夢を見ることによって、夢見の第一の門に到達する。門に到達したら、今度は夢のなかのあらゆるものをそのまま保つことよって、それを越えなければならない」(p46)

 ドン・ファン「イメージが変形しはじめて制御を失ったと感じるようになったら、出発点のものに戻り、最初からやり直すのだ」(p46)

 エネルギー体 ◇ 肉体と対になっているもの 
       ◇ 純粋エネルギーからなる幽霊のようなもの 
       ◇ 形はあるが質量がない 
       ◇ 肉体の可能性を超えた活動ができる 
       ◇ 一瞬のうちに宇宙の果てまで移動することができる

 (3) 夢見の第二の門

 自尊心 ◇ 呪術師の最大の敵 ◇ 人間の大敵 ◇ わたしたちのエネルギーの大半が消費されているもの

 自尊心をなくすこと
 ◇ 自分が偉大であるという幻想を保っているエネルギーを開放することができる 
 ◇ 第二の注意力に入るために充分なエネルギーを供給することができる
 ◇ 宇宙の本物の偉大さを かいま見ることができる

 夢のなかで夢の要素を見るのを忘れないようにしつこくガミガミいう声を聞くという現象
 ◇ ドン・ファン「夢見る者には別の複数の世界、総体としての世界がある。その総体としての世界からときどきエネルギー的存在がやってくるんだ」
 ◇ ドン・ファン「夢見の第二の門にたどりついたようだな」(pp55-56)

 ドン・ファン「夢から覚めてもうひとつ別の夢に入ったときに夢見の第二の門にたどり着く」(p56)

 ドン・ファン「第二の門にはひとつ問題がある」 ◇ 「致命的な深さまでいってしまう」

 第二の門を越える
 ◇ まず夢を見ている夢を見て、それからその夢から覚める夢を見るという方法
 ◇ もうひとつは、夢のなかのあるものを別の夢への引き金にするやり方(カスタネダかやった方法)

 ドン・ファン「非有機的存在はペストより質(たち)が悪い。彼らは恐怖をとおしてやすやすとわしらを支離滅裂に狂わせてしまうんだ」「非有機的存在に関する秘訣は恐れないことだ」(p67)

 ドン・ファン「非有機的存在は優れた意識を使い、夢見る者に大きな吸引力を及ぼし、ことばにできないような世界へやすやすと運んでいくことができる」(p68)

 カスタネダの友達としての非有機的存在 ◇ 凝縮されたほとんど黒に近い暗さの二本の恐ろしい棒 

 (4) 集合点の固定

 借家人
 ◇ ナワール・セバスチャンからエネルギーをもらって生き延びた、古い時代から生き続けている呪術師
 ◇ お返しとして、力の贈り物を捧げる

 夢見の使者 ◇ 非有機的存在の領域からやってくる力

 夢見の技 ◇ 集合点の移動に関連がある
 忍び寄りの技 ◇ 集合点が移動しているときに任意の場所へ固定する技

 ドン・ファン「夢見る者に集合点を固定させることによって、夢見は凝集力をも持つ」(p91)

 集合点の固定 ◇ 夢のなかの任意の事物に視点を保ったり、夢を思うように変えることによって

 ドン・ファン「夢の映像がはっきりすればするほど、凝集力も強いんだ」(p92)

 足が地についているもの ( 自分たちの価値の正当な結果であると考えているもの ) は集合点が常駐点に固定された結果にすぎず、それが強固なものであればあるほど、自分自身に対する自信や世界を理解しているという感覚やものごとを予測できるという感覚が強くなるのだ(p95)

 ドン・ファン「可能性にすぎないことを現実と考えることがいかにむずかしいかはわかっている。だが、新たな世界は存在するんだ! ちょうどタマネギの皮のように、一方が他方を包みこんでいるんだ。わしらがいるこの世界はその皮の一枚にすぎん」(p102)

 (5) 非有機的存在の世界

 異質なエネルギーをもつ、カスタネダの夢の中の「偵察」
 ◇ アンティークの杖の把手(もっとも硬い物質の一つであるイリジウム製)
 ◇ (カスタネダが翡翠ではないかとうだったので)デパートの店員がセメントの床に力いっぱい投げつけると、ボールのように弾み、フリズビーのように回転しながら飛んで行ってしまった。
 [→] カスタネダが探しにゆくと、地面に突き刺さっており、並外れて美しい緑と黒の一本の杖に変わっていた。
 [→] カスタネダが、その杖のまわりを掘ると、それは溶けだし、最後には緑色の水溜まりが残った。とつぜん弾けそうになり、白い泡になって、やがて消えた。(p108)

 ドン・ファン「わしらは破壊的だ。地上の生き物を虐待してきた。だから友人がいないのさ」(木の投影が非有機的存在の投影よりも非友好的だという理由)

 偵察の分離  ◇ 焦点を合わせる
  [→] それを追うという意図を叫ぶ
  [→] 異質なエネルギーに引っ張られる

 @ カスタネダの夢で
 通りかかった池から飛び出した魚
 [→] カスタネダの足を引っ張ってから色鮮やかな鳥のように飛んで枝にとまった
 [→] その魚鳥が光の点に変わる
 [→] カスタネダはそれを追うという意図を叫んだ。
 [→] カスタネダは別の世界へと入っていった。
          ◇ 暗いトンネルのようなものの中を軽い羽虫のように飛ぶ。チューブから吐き出されたような感じ
          ◇ 巨大な塊
         ◇ 巨大なスポンジのようなもの
          ◇ 多孔質で海綿状
 [→] 闇に浮かぶ蛍のように見えた偵察 押し込む> カスタネダ > 塊の中へ ◇ 数えきれない数の幾何学的なトンネルがあらゆる方向へ走っていた
 使者の声「おまえは非有機的存在の内部にいる。トンネルを選んでそこで生活することもできる」
 [→] カスタネダはこのあと不思議な体験をするが、このトンネルにとどまることを意図しなかった。
   そして、この夢見は終わった。
 ドン・ファン「わしにいえるのは、それは夢ではなかったということだ。道への旅だ」(p118)

 ドン・ファン「完璧な夢見のためにまずしなければならないことは、頭の中で話すことをやめることだ」
        そのためにいいのは「指の間に2, 3インチの水晶か、滑らかで薄い河原の小石をいくつか挟むことだ」(pp118-119)

 夢見の注意力の鋭さと正確さを保つ
 ◇ 夢見のあいだに舌の先を口蓋に押しつけられるように練習すること

 ドン・ファン「(トンネルの中が)ほんとうに天国に思える者もいるが、わしは違う。わしには支えや手すりはいらない。わしは自分を知っている。敵意に満ちた宇宙でわしはひとりだ。そして、それでいいんだ、ということを学んだ」(p122)

 ドン・ファン「あの世界はわしらの世界と同じく現実だ。古代の呪術師は非有機的存在の世界を暗い空間に浮かぶ空洞と孔の球体として描写している。(中略)古代の呪術師はその巨大な束を影の迷宮と名づけたんだ」(p126)

ナワール・エリアスと、その恋人、魔女アマリアが、非有機的存在の世界で行方不明になった。

 (6) 影の世界

 ドン・ファン「夢見る者が別な夢のなかで目覚めることを学んだときや、日常生活の世界で目覚めることなしに夢を変えることを学んだときに第二の門にたどり着いて、それをくぐるというのは、正しくないということだ」(p133)

 偵察に従ってゆくのは高度な技であり、夢見る者がそれができるようになると第二の門がさっと開いてその向こうにある宇宙へ行けるようになる(p133)

 本質的には夢見の第二の門は非有機的存在の世界への門であり、夢見はその門を開く鍵なのだ(p134)

 夢見の規則の3つの段階
 (1) 夢見る者は夢を変える訓練をとおして偵察について知る。
 (2) 偵察のあとについていくことによってもうひとつの宇宙へ入る。
 (3) 夢見る者はその宇宙でみずからの行動によってその宇宙の法と規則を見出す。

 夢見の道にはそこいらじゅうに落とし穴がある。

 ドン・ファン「わかっているのは第二の門の向こう側の宇宙がわしらの宇宙にいちばん近いということと、わしらの宇宙がひどく悪賢くて非常だということだけだ。」
 「非有機的存在の宇宙はいつでも攻撃をしかけてこようとしている。だが、わしらの宇宙も同じだ。だからこそ、おまえは交戦地帯へ行くようなつもりで彼らの領地へいかなければならないんだ」(p137)

 使者「ここは影の世界だ」「我々はここにいる別の種類の非有機的存在なのだ。それには3つの種類がある。」
 @ 動くことができないトンネルのようなもの
 A 動くことができる影のようなもの(使者)
 B 訪問者が我々とともに選んだときにだけ姿を見せる(p141)

 偵察がカスタネダを連れて行った、非有機的存在の別の部分 ◇ 太古の獣、剣歯虎の世界

 カスタネダの確信 ◇ エネルギーの青い小塊は非有機的存在の領域に囚われた者にちがいない

 カスタネダの夢見 ◇ 青いエネルギーの形 @ 影の世界 ◇ 以前見た少女に変わった ◇ 「助けて!」と囁いた。(p154)

 少女「自分はその世界のクモの巣に捕らえられた偵察」(p156)

 カスタネダは、その少女をもちあげてつれてゆくつもりだったが、うまくいかなかった。
 カスタネダは、自分のエネルギーをその囚われた偵察のエネルギーと融合させてそれを解放する、という自分の意図を大声ではっきりと叫んだ。(pp156-157, この章の最後の文章)

 (7) 青い偵察

 カスタネダは、目が覚めて、ドン・ファンの家のカスタネダのベッドで眠っていたことに気づく。

 ドン・ファン「非有機的存在が仕掛けた罠にかかったんだ」(p162)
 ドン・ファンと仲間たちが実際にあの世界へ入って、非有機的存在に捕まっていたカスタネダを助け出した。

 ある日の昼過ぎ、(中略)非有機的存在のあの少女がベッドのかたわらに立ち、冷たい鋼青色の目でカスタネダを覗きこんでいた。
 カスタネダが大声で叫び、3人のドン・ファンの仲間が駆けつけてきた。
 (中略)
 ドン・ファンが部屋にやってきた。少女とドン・ファンが見つめ合った。何もいわずに、ドン・ファンは部屋から出て行った。少女も彼を追うように出て行った。(p166)

 カスタネダは、自分のエネルギーをあの偵察(少女)に溶け込ませるために、存在することをほんとうにやめてしまったのだ、とドン・ファンは説明した。
 その少女は、彼女を非有機存在の世界に閉じ込めている障壁を破るのに必要なエネルギーを手に入れるには、カスタネダのエネルギーをすべて吸い取らなければならなかった、と言ったという。
 そのあと彼女は、ドン・ファンのところに現われた。
 ドン・ファンは、少女を見た瞬間、カスタネダが消耗していることが分かったという。そして、近くにいる者を全員集め、非有機的存在の領域へ向かった。
 その偵察(少女)が、半ば死んでいるカスタネダのところへ連れて行ってくれた。そして、(女ナワールの)キャロル・ティッグスが、カスタネダをひっぱりだした。
 ドン・ファン「非有機的存在は、おまえ(カスタネダ)を身代わりにとって、あの偵察(少女)を解放したんだ」(p171)

 (8) 夢見の第三の門

 ドン・ファン「眠っている他人を見つけたときに、第三の門にたどり着く。そして、その他人というのも、じつは自分自身なんだ」(p173)

 反復
 ドン・ファン「反復はわしらのなかに閉じ込められているエネルギーを解放するんだ」(p181)
整理するというのは、その出来事を再構築するのではなく、周囲の物理的細部をひとつひとつ思い出すことから始め、自分自身や、自分の感情の吟味として進んでいくことだった。(p181)

 過去の行動や感情を再検討するというインパクトのもとで、集合点は現在の位置と反復されているできごとが起きたときの位置とのあいだを往復する。(p182)

 新しい反復のパターン
 ◇ 特定の順番なしに人生のさまざまなできごとを反復することによって、ある種のジグソー・パズルを作り上げてゆくというもの

 ドン・ファン「ほんとうに寝ている自分を見ているかどうか確かめるために、確実な基準を作らなければならない」
 「本物の自分のからだを見つめてほんとうの自分の部屋にいなければならないんだ。そうでないと、ただの夢になってしまう」(p184)

 謎 ◇ エネルギー体を動かすことがいかにむずかしく、同時にいかにやさしいか(p187)

 どうしたらいいか
 ドン・ファン「完全無欠になれ」
 「完全無欠になるということは、自分の決定を支えるために自分の人生を賭けるということだ」
 「その決定を実現するために最善を尽くす」

 ドン・ファン「おまえは夢見の第三の門の訓練を終えた」
 「今度は、ほんとうの訓練をするんだ。おまえのエネルギー体でエネルギーを見るということだ」(p199)

 (9) 探検の新領域

 ドン・ファンは、夢見の中で見るには、見ることを意図するだけでなく、その意図を大声で口にしなければならない、といった。(p202)

 偵察 ◇ 巨大な黄色いトパーズ 
 私--say> 声(見る意図);
[→] @巨大な黄色いトパーズ 変化> エネルギーの塊 ◇ 音(ジュージュー);
  A水槽(熱帯魚) 変化> 女性のポートレート 放つ> 緑がかった光
            まとう> 宝石(<描く?シュールレアリスト)
  B黒いマネキン 輝く>
  C女性店員   輝く>        (p204)

 夢見の第三の門の訓練 ◇ エネルギー体をそれ自身で動かすこと (p205)

 ドン・ファン「世界はタマネギみたいなもので、皮がいく層にもなっているんだ。わしらが知っている世界は、その皮のひとつにすぎない。わしらは境界を越えて別の皮へ入っていく。それが別の世界だ。この世界とそっくりだが、同じじゃない。おまえは、独力でその世界へ入ったのだよ」(p208)

 ドン・ファン「呪術者の見方では、宇宙はいくつもの層からなっている。エネルギー体はそれを超えて行くことができるんだ。」(p208)
 ドン・ファン「夢見は極度に危険なものだと思え!」(p212)
 ドン・ファン「進化するために人間はまず自分の意識を社会秩序に縛りつけているものから解放されなければならない。
 (中略)意識が解放されれば、意図がそれを新しい進化の道へと向け直すからな」(p214)
 ドン・ファン「呪術師の集合点を動かすのに必要なエネルギーは、非有機的存在の領域からやってくるんだ」(p219)

 (10) 忍び寄る者に忍び寄る

 この章では「夢見の第三の門の最後の課題」がドン・ファンから出されます。
 それは「忍び寄る者に忍び寄るというもっとも複雑な課題だ」と説明され、さらに具体的な説明として「呪術的な技を実行するために非有機的存在の領域から意識的にエネルギーを引き出してくるということ」だと付け加えられます。
 カスタネダが「呪術的な技」の内容を問い直すと、「旅だ」と言ってから「環境の要素として意識を使う旅だ」とドン・ファンは続けます。次のフレーズは意味深です。ドン・ファンは次のように語ります。「意識という媒体をとおして、宇宙のあらゆるところから偵察がわしらのところへやってくる。その逆もある。意識をとおして、呪術師は宇宙の果てへと行くんだ」(pp223-224)

 他の世界へ行く旅には二種類ある(p225)
 (1) 意識が呪術者のエネルギー体を拾い上げてそれを連れていく旅
 (2) 呪術師が意識の道を利用しようと自覚的に決定する旅

 「夢見の第三の門の最後の課題」をカスタネダひとりでこなすには、カスタネダは充分なエネルギーをもっていないが、カスタネダとキャロル・ティッグスが協力して試みればうまくいくと、ドン・ファンは考えました。
 そこで、キャロル・ティッグスが呼ばれたというわけです。
 どん・ファンによれば、「非有機的存在は女を追うことをしない」、なぜなら、「非有機的存在は女で、宇宙全体も女だ」からだそうです。
 この後の、この章の展開は、カスタネダとキャロルがともに夢見を行い、奇妙なドラマ展開になってゆきます。複雑なので、ここでくわしく分析しようとすると、説明の終わりが見えなくなってしまいます。
 最後に二人の意識は、目覚めて、この現実世界へと戻ってきますが、このときの夢見の内容をドン・ファンが聞いて判断したところ、「忍び寄る者に忍び寄るという課題」は、うまくいかなかったようです。このことは、次のようにまとめられています。
 ドン・ファン「おまえたちの旅が失敗したのは、意識を旅の要素として利用するだけの時間がなかったからだ。非有機的存在の世界へたどり着く前に、ふたりとも別の世界に入ってしまっていたんだよ」(p240)

 (11) 借家人

 夢見の第四の門 ◇ エネルギー体は特定の具体的な場所へ旅をする。
 第四の門の利用法は三つある。
 (1) この世界で具体的な場所へ旅をすること。
 (2) この世界の外の具体的な場所へ旅をすること。
 (3) 他人の意図のなかにしか存在しない場所へ旅をすること。

 借家人は贈り物として、集合点を特定の位置へ移動させるための地図のようなものや、その位置で固定して凝集力を得るにはどうしたらいいかというマニュアルのようなものももっていた。(p250)

 ドン・ファンはカスタネダを借家人に合わせる時期だと考えていた。
 このあとドン・ファンは、そのような行動に出るのですが、ここで思いもつかないことが起こって、カスタネダは混乱します。
 このことについて、ここで具体的な説明をするのをひかえておきます。

 (12) 教会の女

 この章の内容と、次の章に続くところは、この本のクライマックスなので、ここでくわしく説明するのはひかえておきます。

 (13) 意図の翼で飛ぶ

 この章で起こったことは、とてもむつかしいことなので、うまくまとめることができません。
 この章にあった、意味深い文章を次に抜き出しておくにとどめておきます。

 キャロル「宇宙には過去も未来もないのよ。あるのは今だけ」(p297)
 キャロル「宇宙にあるのはエネルギーだけよ。エネルギー体にはこの場所と今しかないの。永遠につづくこの場所と今しかね」(p297)

 あとがき

 「宇宙人はどこにいるのか」でプレアデス星人のサーシャが語ることについて、いくつかテーマを選んで説明しました。
 それまでにも、私たち地球人ではない、何らかの異世界の存在からのチャネリング情報を、いくつか集めて読んできました。
 しかし、このときのサーシャによる、脳波のパターンと、それによって認識される現実が異なるという視点は、これまでの混乱した情報の中に隠れていた、しっかりとした骨組みを見せられたような、まさに、目からウロコが落ちる思いのものでした。
 サーシャの表現は、私たちの物理世界における視点に沿ったものとなっており、私たちの意識からすると、とても科学的なもののように感じ取れます。
 サーシャも少しふれていたように、この地球では、アメリカのインディアンたちや、オーストラリアのアボリジニたちが、夢の中で見るものも、ある種の現実としてとらえていることは、私たちの科学の視点を広げるための、重要な手がかりになると思われます。
 世界的なベストセラーにもなっている、カルロス・カスタネダの膨大な著作に記されているドン・ファンらの呪術の体系は、とても貴重なものです。
 これらの物語がカルロス・カスタネダの空想であるという考えがあるそうですが、それは、ほんものの科学者がとるべき視点ではないと思います。
 そのようなことが言えるかどうかは、カルロス・カスタネダが試みたことを、追って確認してから判断すべきことです。
 しかし、そのようなことは、おそらく、ひとりで独学できることではないようです。おそらく、うまくいかなくて、途中で投げ出してしまうか、あるいは、適切な指導のないまま、危険な状態になってしまうことでしょう。
 彼らの呪術は、心理学や宗教学だけではなく、もっと総合的な科学の対象として研究されるべきものだと考えられます。  (Written by KLOTSUKI Kinohito, Feb 27, 2016)

 参照資料

[1] 「ギャラクティックファミリーと地球のめざめ」、ジャーメイン&サーシャ(著)、リサ・ロイヤル・ホルト(チャネル)、鏡見沙椰(訳)、VOICE(刊)、2013
[2] 「力の話」、カルロス・カスタネダ(著)、真崎義博(訳)、太田出版(刊)、2014
[3] 「未知の次元」カルロス・カスタネダ(著)、名谷 一郎(訳)、講談社(刊)、不明 [→] ハードカバーは絶版らしく、現在は、講談社学術文庫となっています。
[4]「呪術と夢見」イーグルの贈り物、カルロス・カスタネダ(著)、真崎義博(訳)、二見書房(刊)、1982
[5]「沈黙の力」意識の処女地、カルロス・カスタネダ(著)、真崎義博(訳)、二見書房(刊)、1990
[6]「夢見の技法」超意識への飛翔、カルロス・カスタネダ(著)、真崎義博(訳)、二見書房(刊)、1994

 

ランダムノート2016ブランチページへもどる