RaN335 グルテンアウト(6) 薬をやめれば病気は治る
(2)西洋薬もエビデンスはない

黒月樹人(◇田中タケシ)@黒月解析研究所

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 西洋薬と漢方薬とエビデンス(科学的根拠)

 ほとんどの病院で出される薬は西洋薬です。
 西洋薬というのは、単一の化学成分からなっているものです。
 これに対して、漢方薬では、単一の化学成分というようなものはありません。主要な化学成分というものも、分かっていないと思います。
 西洋薬も漢方薬も、うまく使えば、どちらも病気に効きます。そうでなければ、この世界で生き残ってゆけません。でも、効くことは効くのですが、その「効き方」は違うようです。西洋薬が対処療法として、目の前に現れている症状を、その薬の力によって消そうとするのに対して、漢方薬では、体がもっている、その症状を消そうとする能力を助けるのです。
 このような性質の違いが、現代医学が「錦の御旗」([6] p91)としている「エビデンス(化学的根拠)」◇「誰の目にも明らかな、科学的な根拠」([6] p91)に関わってくるのです。

 ランダム化比較試験(RCT◇ランダム・コントロール・トライアル(意訳))

 このようなエビデンス(科学的根拠)というものが、どのようにして評価されるのか。
 これは、たぶん、二重検盲法として、新薬(A)と旧薬もしくは偽薬(B)が、同じような症状の患者に、ランダムに与えられ、それを評価する医師は、どの患者に与えられた薬がAかBかが分からない、という手順で評価されるはずです。
 このときの前半部分の、「ランダムに与えられ」までのところが、ランダム化比較試験(RCT◇ランダム・コントロール・トライアル(意訳))のようです。
 このような試験で「Bに対してAのほうが、効果がある」という結果がでることを一つの条件とし、その「効果の程度」や「副作用の有無」などが、さらに考慮されて、新薬Aが承認されるのだそうです。
 このあとに、著者が指摘する「問題点」があります。それを説明するための、2つの事実について、次に引用します。

 (1) 現代の医療においては、エビデンスの判断が、ほぼRCT(ランダム化比較試験)だけに基づいて行われている([6] p93)
 (2) RCTで、薬のエビデンスが判断できるのは、現在の科学技術では、薬の成分が1種類か、多くても2種類と言われている([6] p93) 

 この(1)と(2)の事実から、著者は「問題点」を、次のようにまとめています。

 (1)と(2) → そのため、生薬を複数組み合わせた漢方や中医薬、そして民間療法などは、「RCTができない」=「エビデンスがない」として、正式な医療としては、なかなか認められなくなっている([6] p93)

 西洋薬もエビデンスはない

 それから著者は、これがなぜ「問題点」となってしまっているかということの理由として、何がおかしいのか、ということを、追って説明しています。
 ここのところは、著者の記述を取り出すことによって構成したいと思います。

 (3) 3種類以上のRCTは、ほとんどありません([6] p94)
 (4) 現実の臨床現場では、3種類や4種類はおろか、もっと多くの種類の薬が、平然と出されている([6] p94)
 (5) RCTでエビデンスがあるとされる西洋薬も、数種類同時に飲んでしまえば、何もエビデンスがないということになる([6] p94,一部編集)

 つまり、現代医学では、西洋薬はエビデンスが得られているが、漢方薬は得られていないとされているものの、実際の医療現場では、西洋薬のほうも、エビデンスなぞ何も得られていない、ということになっているのに、西洋薬だけを認め、漢方薬を否定しているのは、「おかしい」ということです。
 これに対する著者の意見を、次に引用します。

 漢方や中医薬、そして民間治療などは、(中略)いずれも数百年や千年単位という、重みのある歴史を持っています。
 その長い歴史の時間の中で、膨大な数の人たちに試みられ、その効果と副作用の程度が、じゅうぶん検証され、それでも、淘汰されずに生き延びてきた治療法なのです。
 それだけでも、エビデンスがあることには、ならないのでしょうか。
([6] p95)

 ここで切っておきます。
 この「つづき」は、次のリーフページで説明します。
 (Written by KLOTSUKI Kinohito, January 19, 2017)

 参照資料

[1]「長生きしたけりゃ パンは食べるな」、フォーブス 弥生(著)、稲島 司(監修)、SBクリエイティブ株式会社(刊)2016-11-15
[2]「いつものパン」があなたを殺す、Grain Brain、デイビッド・パールマター&クリスティン・ロバーグ(著)、白澤卓二(訳)、三笠書房(刊)2015年1月
[3] 小麦は食べるな! 原題WHEAT BELLY(小麦腹)、Dr. ウイリアム・デイビス(著)、白澤卓二(訳)、日本文芸社(刊)2013-7-10
[4] 白米中毒、白澤卓二(著)、アスペクト(刊)2013年2月5日
[5] 食べ物を変えれば脳が変わる、生田 哲(著)、株式会社PHP研究所(刊)2008-10-29
[6] 薬をやめれば病気は治る、岡本 裕(著)、株式会社幻冬舎(刊)2013-3-30

 

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