RaN336 グルテンアウト(7) 薬をやめれば病気は治る
(3) サリドマイド事件は繰り返される

黒月樹人(◇田中タケシ)@黒月解析研究所

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 第4章 薬を飲むと寿命が短くなる

 この章のタイトルが、ただの「脅し」や「オーバーな強調」ではないことを、著者が述べていることを、かんたんに要約することによって示そうと思います。

 サリドマイド事件は繰り返される

 まず、これまでに日本で起こった、薬害に関する事件のことが、いろいろと語られてゆきます。
この本では、サリドマイド事件と薬害エイズ事件とが詳しく取り上げられています。次の要約は本文からの編集です。
 ところで、これに類似する薬害事件が、次々と起こっていると、それらの事件名だけが挙げられている箇所があります。それらについては、ウェブで調べて、かんたんにまとめました。

 サリドマイド事件 … 「妊婦さんにも安全な睡眠薬」として1958年使われる。それまでの睡眠剤は赤ちゃんに奇形が起きる危険があった。しかし、サリドマイドも奇形を誘発することが分かる。このとき、日本では1962年の9月まで、この問題を放置したため、数千人の子供に重い奇形をもたらした。([6] pp100-102より編集)

 薬害エイズ事件 … 血友病患者に対し、加熱などでウイルスを不活性化しなかった血液凝固因子製剤(非加熱製剤)を治療に用いたことにより、多くのエイズウイルス感染者およびエイズ患者を生み出した。([6] pp102-103)

 薬害ヤコブ病事件 … ヒト乾燥硬膜→薬害ヤコブ病事件(1996年-2001年) 病原体(伝達性海綿状脳症)に汚染された疑いのあるヒト乾燥硬膜(医療器具)の移植による薬害([7]より)

 陣痛促進剤事件 … 人工的に子宮の収縮を引き起こす薬で、最近では「子宮収縮薬」と呼ばれる。子宮収縮薬は、感受性の個人差が200倍以上あるとされており、感受性の強い妊婦がこの薬の投与を受けると、非常に強過ぎる陣痛(過強陣痛や硬直性子宮収縮)が母子を襲い、母体には、子宮破裂や弛緩出血、DIC等による死亡、胎児には、陣痛の間欠期が無くなるなどの理由から胎盤を通した酸素の供給が十分にできなくなる低酸素脳症から、胎児仮死、胎児死亡、重度の脳性麻痺などが頻発してきた。([8])

 クロロキン事件 … クロロキンはもともとマラリアの特効薬。1961年(昭和36年)小野薬品が慢性腎炎の特効薬「キドラ」として大量に宣伝販売するようになり、同年から主に腎臓病患者に、視野のごく中心部しか見えない「クロロキン網膜症」という眼障害をひきおこした大型薬害事件。([9])

 ソリブジン事件 … ソリブジンは、がん患者や手術後の患者で免疫力が低下したときに、ヘルペスウイルスが増殖し、皮膚に帯のように水膨れができる帯状疱疹の新薬として開発された。内服で使用でき、既存の抗ウイルス剤よりも1日の服用量が少なくて済む利便性があるとされた。しかし、1993年9月の発売後1年間に15人の死者を出した事件。その後、治験段階で投与された患者3人が死亡していたことが判明した。([10])

 著者はお医者さんですから、これらの薬害事件のことも、名前を挙げるだけで、それがどのようなことだったのか分かるのでしようが、私のような、世間のことに「うとい」人間には、ほとんど初耳のことばかりでした。
 このようなことを調べてゆくと、これらのことが述べられた「節」(サリドマイド事件は繰り返される)における、著者の、最後に記された一文が、ずしりと、私の心に響いてきます。

 つまり薬に関していえば、製薬会社はもちろんのこと、肝心の政府もまったく信用できないということです。そのあたりを考慮して、私たちは薬と向き合わなければいけないのです。([6] pp103-104)

 1年間に数万人が薬の犠牲になっている

 ここのところは、アメリカで公表された数字を、日本に適用して推定したものだそうです。これは、命を亡くす、という意味での数字だそうです。
 交通事故死の約10倍ということなのですが、ほんとうに、「薬をめぐる環境が私たちにとって安心安全とはいえないことが大問題」([6] p104)です。
 (Written by KLOTSUKI Kinohito, January 20, 2017)

 参照資料

[1]「長生きしたけりゃ パンは食べるな」、フォーブス 弥生(著)、稲島 司(監修)、SBクリエイティブ株式会社(刊)2016-11-15
[2]「いつものパン」があなたを殺す、Grain Brain、デイビッド・パールマター&クリスティン・ロバーグ(著)、白澤卓二(訳)、三笠書房(刊)2015年1月
[3] 小麦は食べるな! 原題WHEAT BELLY(小麦腹)、Dr. ウイリアム・デイビス(著)、白澤卓二(訳)、日本文芸社(刊)2013-7-10
[4] 白米中毒、白澤卓二(著)、アスペクト(刊)2013年2月5日
[5] 食べ物を変えれば脳が変わる、生田 哲(著)、株式会社PHP研究所(刊)2008-10-29
[6] 薬をやめれば病気は治る、岡本 裕(著)、株式会社幻冬舎(刊)2013-3-30
[7] ウィキペディアの「薬害」
[8] 連載 薬害事件ファイルE 陣痛促進剤(子宮収縮薬)
[9] 薬害エイズの前史(3) クロロキン事件
[10] ソリブジン事件からの教訓

 

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