RaN339 グルテンアウト(10) 薬をやめれば病気は治る
(6) 高血圧の薬は体に悪い

黒月樹人(◇田中タケシ)@黒月解析研究所

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 高血圧とは?

 ところで、「高血圧」というのは、いったい、どのような状態のことを言うのでしょうか。
 私はこの夏、内臓の疾患のため3週間入院していましたから、毎日、看護師さんの担当が変わると、そのつど、血圧を測定してもらっていました。
 はじめの頃はメモしておかなかったのですが、途中から、血圧も血糖値もみんな記録しておこうと思い、それらの記録を残しておきました。
 血糖値についても、いろいろなドラマがありますが、入院中は気がつかなかった、血圧についても、あとから値を取り出して一覧表にまとめ、どのように変化していったのか、突然高い血圧になったのは何故なのか、などについて、そのとき何が起こったのかを思い出し、その一覧表に書き加えていったところ、このような血圧の変化についても、ある種のドラマがあるということが分かりました。
 この間私は、血圧降下剤というような薬はいっさい飲んでいません。入院の初めのころ、熱が高く、まったく眠れなかったので、看護師のすすめで解熱剤を飲んだのですが、夏なのに、まるで冷凍庫に入ったような悪寒におそわれ、さらに、脚の筋肉もけいれんを起こして、その痛みに苦しみました。だから、私は「こんな薬はもう飲まないぞ!」と宣言したのです。ただし、医師の指示による、抗生物質と整腸剤に関しては受け入れました。
 仮退院のあと、しばらく、高い血圧の状態が続いていました。上の値が180台で下が90台です。これは、私の体が、体内での「ばい菌との戦い」のために、血液を増量しているのだと理解しました。だから、この状態を、薬で変えようとは思いませんでした。
 ゴブリンアイズの営業のため、車や自転車で、案内のチラシを配っているころのある日、ドラッグストアのユタカにおいてある血圧計で測ってみると、上が130台、下が80台となっていました。
 血圧の一覧表を整理し直し、この間に、どのような変化があったのか、考えてみました。
 そして、私がたどりついた結論が、食生活を変えた、ということです。
 退院後の私は、自分の家で玄米を炊いて食べられるようになったのでしたが、ゴブリンアイズの営業活動のため、朝から外に出て、あちこちのお医者さんたちの病院を回り、夕方帰って来て、翌日のチラシをつくるために、バローへ行ってカラーコピーをして、ついでに食材を買い込み、夜はというと、翌日のチラシ作りをする、といった、いそがしい毎日でした。そこで、ついつい、食事も、コンビニで買ったパンとコーヒーですませてしまうということになっていたのです。
 そのころの血圧は180-90くらいでした。
 ところが、130-80くらいになる1ヶ月ほど前、私は「長生きしたけりゃ パンは食べるな」[1] を書店で見つけ、そうだ、パンなんか食べてないで、もっときちんと玄米を食べなきゃ、と決心し、それから、自然と、グルテンフリーの食生活へと移行していったのでした。
 これだ、と私は思いました。
 あらためて、入院中の血圧の記録を見ると、上の値が180を超えたのは2日だけで、ちょうど、そのころ私は、あまりに激しい体重減の変化をなんとかしようと、あてにならない病院食には見切りをつけて、病院の購買で買っておいたパンを、夜食として、せっせと食べたのです。なぜ夜食かというと、朝の血糖値検査までには時間があるので、影響がすくないだろうと考えていたからでした。
 このような、血圧に関する、自分自身の体験がありましたから、「薬をやめれば病気は治る」[6] の、ここのところの内容は、私にとっては、よく分かります。
 しかし、ここのところの記述の進め方は、かなりごちゃごちゃとしていて、なかなか分かりにくくなっています。
 ここでの私の問いは、「高血圧」という状態の定義のことでした。

 高血圧の定義は変わったらしい

 「薬をやめれば病気は治る」の「高血圧の薬は体に悪い」の節([6] pp118-121)には、次のように記されています。

 もともとは上の血圧(収縮期血圧)が160mmHg以上、下の血圧(拡張期血圧)が95mmHg以上が続く場合に高血圧と呼び、治療の対象としていたのですが、最近では、「上は130mmHg、下は85mmHg未満に下げよ」ということになっています。([6] p118)

 著者は、このことに「違和感」を覚えるそうです。
 昔私は、健康診断でいろいろ言われるのが納得できないので、本屋さんへ行って、健康に関する書物を何冊か買って読んだことがありますが、そのころ読んだ本でも、この、高血圧に関する定義が変わったことがおかしいと書かれていました。
 ここのところのドラマの謎は、著者が、さりげなく記述している、次の一文を読めば、なんとなく分かります。

 高血圧の薬、つまり降圧剤は製薬会社にとってはドル箱商品です。([6] p118)

 心筋梗塞や脳梗塞の原因は高血圧ではない

 このあたりの内容について、著者は、この「心筋梗塞や脳梗塞の原因は高血圧ではない」のひとつ前の「高血圧の薬は体に悪い」の節のところから、いろいろなことを書き並べ、かなり未整理な状態で記しています。
 もっとはっきり書いてください、と言いたいところです。
 まず、ここで押さえておくことは、「血圧」というものについての「因子」が2つあるということです。
 つまり「血圧」は、「心臓から出る血液量」(心拍出量)と、「血管の硬さ」(抹消血管抵抗)の2つの因子の掛け合わせで、その値が変わるということです。
 このときの2つ目の因子が、よく言われるところの「動脈硬化」です。

 血圧が高いというとき、それが、2つの因子、心拍出量と抹消血管抵抗の、どちらの影響なのかということを、きちんと判断しておくべきです。
 たとえば私のケースでは、抹消血管抵抗が大きくなっているとは考えられず、心拍出量の変化が強く影響していたと考えられます。「黒塗りのフォルクスワーゲン」の事件があって、「なぐったろか」と言ってくる男を、言葉と態度でだけで追い払ったときのあと、看護師さんが血圧を測って、上が200を超えていたので、「もう一度測りますから、ベッドで寝て、じっとしていてください」と言われましたが、これは明らかに体が血液量を増やしておいて、臨戦態勢になっておこうとしたと考えられます。
 その前日にも180を超えていたときがあったのですが、それはおそらく、夜食で食べたパンの中のグルテンの影響だと推定できます。退院後しばらく続いた180越えも、血液量が増えていたことと、パンを食べ続けていたことが、要因として考えられます。

 もう一つの要因の動脈硬化のほうは、私には実感がありません。でも、入院中に、前の病室に運ばれてきた患者さんが、鼻から血をどくどく流していて、その奥さんや息子さんと話す機会があったので、また、ご本人とも、治療が進み、容体が安定してから、患者仲間として、何度もおしゃべりしました。脳梗塞だそうです。この人は、入院中に、もう一度倒れてしまいました。奥さんに聞きました。食事が、やはり、何も考えず、好きなものだけを食べていたそうです。

 私が昔働いていた陶器会社の部長は、私の近所の人でしたが、陶器祭りのメイン行事である、たいまつを担いで愛宕山に登って降りる「火祭り」というお祭りに参加する社員の労をねぎらうという意味で、そのあと、部長の家で焼肉パーティのようなものがもよおされたとき、「おれは魚は食わん。魚は嫌いだ」と、近所の魚屋の息子である私に向かって、何の気遣いもなく言っていました。その部長は、社長の家の畑仕事を(するように社長が私に言ったとき)、(陶器の風呂を作る部署の主要な社員が心臓病で入院してしまい、私はその部署の仕事を手伝っていたので)「今の会社の状況では、それどころではありませんよ」と言って断った私を呼び出して、私の説明を突然遮って、真っ赤になって逆上し、「もう、お前はいらん」と言いきって、一方的に私をクビにした人です。その部長は、その後、会社の金を(競馬などで)使い込んだという、おそらく「濡れ衣」をかぶせられて追い出され、ハローワークで仕事をみつけて、何かしら働いていたようですが、最近近所で見かけないなと思っていたら、「脳梗塞で倒れたらしいで」と母から聞かされました。

 もう一人、脳梗塞で倒れたらしい人のうわさを、ご先祖さまの墓に植えてあるコケの様子と、生けてある草花をチェックしにいったとき、べつの墓の掃除に来たという人から、あいさつのついでの世間話として聞きました。あるお寺の住職のことでした。くわしいことは知りませんが、おそらく、経済的には満たされていたので、好きなものばかり食べていたのでしょう。伯母が永代供養として、かなり高額のお金をまわした、その寺の住職です。これも、ギリシャ悲劇の仲間入りしそうなストーリーです。

 著者は、このような血圧についての関係を、文字で構成した式のようなものとして記していますが、その前に、ここのところの本質的な結論を述べています。

 そもそも動脈硬化が進んで、特に抹消の血管が硬くなってしまうことが、脳梗塞や心筋梗塞の原因であって、血圧が上がるのは、その結果です。([6] p120)

 結論を先に記してから、その理由を述べるというスタイルでは、結論がぼんやりしてしまいますし、分かりにくい展開です。

 動脈硬化で高血圧になったと分かったら

 結論をまとめてしまうのは避けて、著者の記述から、ここのところに関する部分を引用しましょう。

 心筋梗塞や脳梗塞の主犯は、動脈硬化です。
 まずは動脈硬化を治す必要があります。
 その治療法は、食をはじめとした生活習慣を改善することであって、降圧剤を飲むことではありません。
([6] pp123-124)

 血圧は下げるのではなく、自然に下がるのです。
 生活習慣を正していくと、次第に動脈硬化も是正され、結果として、血圧も自然に下がってくることになります。
([6] p124)

 ここのところは、私の血圧ドラマを読んでもらえば、納得してもらえると思います。まさに、血圧は、自然に下がったのです。
 パンを食べないようにして、グルテンをアウトにして、ゴブリンアイズのセールスという、忙しい仕事に取り組んでいましたが、それほどストレスは感じていませんでしたし、精神的にもかなり安定して、病院の事務のカウンターのところで、チラシの入った封筒を手渡すときに一言挨拶するとき以外は、ほとんど何も話さず、黙々と、次の行動の手順を確認して、動き回っていました。これって、普通のセールスマンの生活ですよね。
 上司に文句を言われることもないし、帰りに酒を飲みにゆくわけでもありません。
 もともと、動脈硬化が起こるような食生活ではありませんし、ときどきオールウェザーのトラックで、ほぼ全力で100mなどを何本も走ってきたのです。血管が硬くなるなんて、まったく考えられません。
 「肉を食べるときには、野菜もいっしょにとらなあかん」と、小さなころから、母に言われてきましたし、もともと魚屋なので、肉よりは魚のほうが好きです。

 病院で実際に、脳梗塞で倒れた人と、患者仲間として仲良くなりましたので(かの元部長や、手抜き住職とは、仲良くなれないと思いますが)、脳梗塞の人に、親切心で言いたいと思います。
 食生活で守るべきことがいくつかあるのです。
 それを無視して、自分の好きなものだけを食べようとすると、中毒の因子を隠し持っている、危険な食材の「罠」にはまってしまうのです。
 その最も典型的な食材が、パンの成分となっている、遺伝子操作によって変身してしまった、現代小麦の中のグルテンです。

 どうか、いろいろと健康のために役立つ知識(とくに最近分かって来たようなもの)を知って、自分の命をおろそかにしないでください。
 自分の命をどうするのかということは、自分の意志で決めてほしいと思います。
 何も考えず、まわりの邪悪なものの罠にはまるのではなく。
 (Written by KLOTSUKI Kinohito, January 23, 2017)

 参照資料

[1]「長生きしたけりゃ パンは食べるな」、フォーブス 弥生(著)、稲島 司(監修)、SBクリエイティブ株式会社(刊)2016-11-15
[2]「いつものパン」があなたを殺す、Grain Brain、デイビッド・パールマター&クリスティン・ロバーグ(著)、白澤卓二(訳)、三笠書房(刊)2015年1月
[3] 小麦は食べるな! 原題WHEAT BELLY(小麦腹)、Dr. ウイリアム・デイビス(著)、白澤卓二(訳)、日本文芸社(刊)2013-7-10
[4] 白米中毒、白澤卓二(著)、アスペクト(刊)2013年2月5日
[5] 食べ物を変えれば脳が変わる、生田 哲(著)、株式会社PHP研究所(刊)2008-10-29
[6] 薬をやめれば病気は治る、岡本 裕(著)、株式会社幻冬舎(刊)2013-3-30
[7] ウィキペディアの「薬害」
[8] 連載 薬害事件ファイルE 陣痛促進剤(子宮収縮薬)
[9] 薬害エイズの前史(3) クロロキン事件
[10] ソリブジン事件からの教訓
[11] コエンザイムQ10のウソホント

 

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