RaN348 うつ病もそう病も薬にたよっていては治らない

黒月樹人(◇田中タケシ)@黒月解析研究所

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 はじめに

 私は医者ではありません。
 ただの平凡な一般人です。
 ただ、若いころに、あまりのストレスに耐えきれず、そう病になって、ものごとの判断がうまくできなくなり、そのころの仕事であった教職を辞めました。
 辞めたとたんに、深い深い、うつ状態へと落ち込みました。
 これは、しかたがない変化だとも言えます。
 ほんとうは、やりがいもあって、生徒たちや、仲間の先生たちからも信頼されていたのに、そのような人間関係を、きっぱりと打ち切ってしまったのです。
 このときは、自分から辞めたということですが、40歳台の仕事として働いていた、地質調査の会社を、政治家がかんたんにリストラできるように制度を変えたため、そのリストラで辞めさせられたときも、退職金などのお金は積んでもらえていましたが、それまでに積み上げてきた仕事上の実績などを、きっぱりと削り落とされてしまったのです。
 そのときの うつ状態は、失業保険の支給が切れると同時に起こりました。
 まだ何百万円(これでは少ないですか)というお金は持っていたし、住むところも失っていなかったのですが、ふと、もう、自分が生きてゆく世界は、ここには無いのだと思うことにより、この世界のすべてのことに意味が見いだせなくなりました。
 私は大都市近辺で仕事をして生きていくということができなくなり、たまたま田舎の故郷があったし、相談できる家族(母)もいたので、都市での狭い部屋に詰め込んだ本や荷物をできるだけかたづけ、故郷の実家の一部屋に「下宿」のようにして住み始めました。
 そうして、少しずつ、まずは、うつ状態から抜け出すための生き方を模索してゆきました。

 内臓の病気になって

 15年ほど前の状態から、いきなり、最近のことへととびますが、昨年の夏、私は、腐った天ぷらによる食中毒を起こしてしまいました。
 はじめは食べたものがなかなか消化されず、ずうっと胸やけ状態だというところから始まったのですが、ここで胃薬を買ってきて飲んだのが、あとから分かったことですが、まったくの逆効果で、胃薬で胃酸を抑えてしまい、胃袋に入ったばい菌の繁殖を助けてしまったのです。
 それから、どうやら、そのときのばい菌は、十二指腸につながっている経路を逆に進んで、胆のうとすい臓へと侵攻し、それらに炎症をおこし、胆のうの壁を攻撃して穴を開け、肝臓へと侵略し、そこで大きなコロニーをつくったようです。ずうっとあとから分かったことで、入院中は気がつかなかったようですが、そのころの検査によるCTスキャンの画像をゴブリンアイズで調べたところ、すい臓にもばい菌が侵攻していたようで、動くこともできない激痛は、どうやら、肝臓の病変のためではなく、すい臓が痛めつけられていたからのようでした。
 この内臓の疾患は、入院時の処置が的確だったらしく、どんどん快方へと向かってゆきました。
 ところが、この入院による、生活の変化がもたらしたと考えられる、まったく別の病気に、私は向かっていったのです。
 その一つは、生涯最悪の痔でした。
 もう一つは、生涯最悪というほどのことではなく、私としては「ほんの少し」と評価できる程度の そう状態でした。

 退院して

 このときの入院は3週間ほどで終わりましたが、私の病気は「胆のうがガン化」したためだと診断され、そのガンが肝臓に病変を起こしたのだから、「胆のうの全部と肝臓の半分を切り取る手術をする必要がある」と言い渡されていました。
 ところが、これらのことがすべて「誤診」であったということが、退院後の通院時に検査してもらったCTスキャンを、ゴブリンアイズで解析して調べることによって明らかになりました。
 私は、「誤診」による「命がけの大手術(と医師たちが言っておられました)」をすることを、自分の行動で回避することができました。
 このようなドラマを体験していたころ、私は、小麦のグルテンが、私たちの世界のいろいろなことに影響しているということを学んでゆくことになりました。

 凶変グルテンが多くの病気をおこし、老化を進める

 これまでに、多くの「まとめ」のページを記してきたので、くわしくおさらいすることはしませんが、遺伝子操作によって、背が低くなり、病気にも抵抗性が増した、現代の小麦が、収穫を高めることができるという理由で、世界中の小麦の99パーセントまで広がったそうです。
 ところが、この遺伝子操作により、小麦のグルテンの性質が大きく変わってしまったのに、その影響についての検査は、まったく行われなかったのだということです。
 一部の医師が気づいて調べたところ、このような凶変グルテンによる小麦アレルギーの人が増えていて、いろいろな病気にかかっているそうです。
 そのことに気づいた医師が、患者に、小麦に入っているグルテンを摂らないようにと、治療の指示を出して、その後の経過を観察したところ、いろいろな病気が治ってゆくことになったのです。
 ここでのテーマに沿って言いますが、そのような病気の中に、子供がじっとしていられないという、注意欠如多動性障害(ADHD)というものや、うつ病やそう病、それらをあわせた そううつ病、さらには、かつては精神分裂病と呼ばれていた、統合失調症までもが含まれているということなのです。
 つまり、このようなことになります。
 精神的な疾患とみなされてきた症状は、そのようになった本人の遺伝子や、性格や、意志の弱さや、考え方などが悪いのではなく、ただ単に、それまでに食べてきたものが悪かったということなのです。
 また、現代小麦の凶変グルテンを摂ることにより、顔にシワが増え、白内障になり、認知症になり、小脳が侵されて手足が自由に動かせなくなり、そうそう、頭髪が抜けてゆくということが分かってきました。
 これは、ほんの、ここ数年のことです。
 それまで私たちは(知らなければ今でも)、老化はしかたがないことだとあきらめ、記憶の衰え、手足の不自由さや関節のリウマチなど、肉体の衰えも、みんな、しかたがないことだと信じ込んでしまい、それらの病変を加速するために、せっせと凶変グルテンの入ったパンを食べ、栄養分も食物繊維も空っぽの白米を食べているのです。
 知らなかった、では、すみません。
 もう、ずいぶんと老化は進んできていますし、子供や若者への影響も広がっています。

 「あなたの体は9割が細菌」

 本日図書館から電話がかかってきて、予約しておいた本が、ようやく届きました。
 「あなたの体は9割が細菌」[1] という本です。
 本屋さんの書棚に並んでいたのを、ぱらぱらと眺めて、これはぜひ読みたいと思ったものの、この本を買う経済的な余裕がありません。そこで、図書館で予約しましたが、今借りている人の貸出期限が終わるまで待つことになりました。
 まだ読んでいないわけですが、この本に至るまでに読んだ、いろいろな医学啓蒙書の知識から、おおよその流れは推測できると思います。
 その「おおよその流れ」というのは、腸の中に住む細菌などが、人間の身体としての細胞と連携して、私たちの身体や心に強く影響している、ということだと思われます。
 この本の外側についていたはずの「帯」が、表紙をめくったところに切り貼りされています。そこには、このようなフレーズが記されています。
 「肥満も、アレルギーも、うつ病も、微生物の問題だった!」
 詳しくまだ読んでいませんが、この本の目次のところに、重要なフレーズがいくつもあります。
 「第2章 あらゆる病気は腸からはじまる」
 「第3章 心をあやつる微生物」
 「第6章 あなたはあなたの微生物が食べたものでできている」
 これらの章から推定される、この本のテーマを考えたとき、私は一つの謎が解けそうだと思いつきました。

 抗生物質が私の心も変えたのかもしれない

 内臓の疾患で入院したとき、入院する前から数えて、7日ほど、水分以外は摂っていない、いわゆる断食状態でした。
 そこで、医師の問いかけに応じて答えた、「断食明けには、玄米の重湯がいいのです」ということが、あっさりと却下され、やむなく、まるで糊を薄めたような、白米の重湯を2度摂ったあとの、3度目の食事の前に、きたぁーと感じて、広いトイレに置かれていた、携帯用の便器に、生涯初の「宿便」を、私はずるずると、それが連ねて伸びるままに、出したのです。
 1m以上はあったかもしれません。
 まるで黒いヘビのようでもありました。
 これで私の腸は空っぽのはずです。
 その後しばらくして受けた、大腸カメラよる画像を見せてもらいましたが、まるでロウ細工でできた人形のように、つるつるで、何の汚れもありませんでした。
 同時に検査した胃カメラによる胃の内壁も、とてもきいなものだということでした。
 少し時間を戻して、私が宿便を出したころから、私の腕から点滴の針が抜かれ、治療の流れが、抗生物質のカプセルを飲むというものに変わりました。
 退院後に学んだことですが、このときの抗生物質は広域抗生物質に分類されるもので、微生物の種類を問わず、何でも殺してしまうものです。
 もちろん、この抗生物質の効果で、私の肝臓の中の、ばい菌のコロニーが小さくなったのでしょう。
 しかし、同時に、私の腸に住んでいた、私の身体の細胞たちと共生していた細菌のコロニーも小さくなっていったと考えるのは自然なことです。
 そうして、私はどうなったのか。
 医師が、私のことを、「そう病かもしれない」と考えるような状態になった。
 そして、私は、他の病院から呼び寄せられた、精神科の医師と話すことになりました。あちら側の視点では、私についての精神科の診断です。
 私は、彼らに「そううつ病」だと決めつけられ、手術後に発病する可能性があるので、術後の入院は、精神科の病棟で、と言い寄られました。
 でも、私は、私の「胆のうはガンでない」というCTスキャンの解析画像を見せて、内科の医師に、その診断を下してもらって、手術も入院もすることなく、自宅での生活へと戻ることができました。
 ざっとまとめると、このようなことだったと思われます。
 私は、抗生物質という薬と、(味は良くなったものの)貧弱な内容の病院食、そして、やむなく食べることになった、間食としての(凶変グルテンが潜む)サンドイッチやグミのために、自分の家で生活しているときの、静かにコンピュータプログラムを組み上げているときとは異なる、少々、もしくは、かなりハイな精神状態になってしまったと考えるのが、おそらく自然な解釈だと思われます。
 このような、私の病変ストーリーの、ミッシングリング(失われたつながり部分)が、退院後にいろいろと学んだ、ごくごく最近の知識によってつながりだしてきました。

 もし、そう病やうつ病になったとしたら

 私のそう状態がひどくなったときのことを思い起こすと、そのとき私が勝手にそうなったというよりは、何らかの「敵」か「攻撃相手」に立ち向かう必要があって、そのような、いろいろな状態がハイになっていたと考えられます。
 具体的な物語をつけることもできますが、長くなってしまいますので、割愛します。
 でも、きっと、そうだと思えます。
 かつて、私たちがもっと野蛮だったとき、目の前に「敵」や「攻撃相手」が現われたとき、何もしなかったら、相手に殺されてしまうかもしれないのですよ。
 そんなとき、自分の状態をおもいきりハイにして、体中に血液を巡らせ、体温も高く保ち、声も大きく出して、無駄な争いが起こらないように、相手を声や態度で威嚇したほうが、生き残る可能性が高くなります。
 現在の私たちに現れる、そう状態というコンディションは、そのようなときのモードではないでしょうか。
 幸いにして、現在の私たちの世界は、時と場所と場合にもよりますが、多くのケースにおいて、それほどの危機的な状況にはなりません。
 ですから、そう状態がひどくなっても、その結果を変えてゆくことができるような、別の方法をとることができるはずです。

 ひとつ考えておくべきなのは、ここ最近の食事体系が、どうだったかということです。
 凶変グルテンが含まれたパンをたくさん食べてきていないか。(2008年に起こった、最後の激しいそう状態のころ、私は、干しブドウから培養した酵母を使って、天然酵母パンを焼くことに、はまっていました。)
 野菜をほとんど摂らず、四つ足動物の肉をたくさん食べてきていないか。(バブル絶頂期の頃、私は都市にでて、一人暮らしを始め、牛のテールなどを煮込んだスープなど、牛肉をたくさん使ったカレーを作ることに、はまっていいました。そして、コレストロール値がとても高くなりました。)
 白砂糖がたくさん含まれている食品を食べてきてはいないか。(砂糖がいっぱい入っているのは、お菓子だけではありません。都市生活のころ、駅前の立ち食いそば屋で、うどんやそばのだし汁を飲んで、上の前歯に、その中の砂糖の甘味がしみ込み、虫歯にうずいた覚えがあります。そうして、上の前歯は、ほとんど差し歯になってしまいました。)
 食べるというだけではなく、砂糖で、あるいは人工甘味料で甘味をつけてある飲料水をがぶがぶ飲んでいないか。(若いころは、しっかりと飲んでいました。今はもう飲まない、ファンタやスプライトなども、がぶがぶと。)
 おそらく、多くの人は、そうだと思われますが、白米だけを食べていないか。(都市生活のときは、まったく、そうでした。外食産業のごはんと言ったら、白米の銀シャリしかありません。ところどころにあった、牛タン定食で、麦飯が出てきたくらいです。)
 これらのことを振り返り、ビタミンやミネラルや食物繊維の必要量がきちんと摂れるような、自然な「生きた」食品の重要性を知って、食生活を改善してゆけば、まずは身体が変化し、腸内細菌(叢、フローラ)が変わり、そうして、精神と呼ばれているシステムがうまく働くようになるかもしれません。(どうやら、そのようです。抗生物質によって腸内細菌叢が変わってしまうと、精神疾患が生じるということが、ごくごく最近のこととして、分かり始めてきました。[1]より)

 うつ状態についても、まずは、自分の考え方とか、生き方といったような、立派な宗教家や哲学者でも答えられないようなことは、まず置いといて、腸内細菌がうまく活動してゆけるような食生活をしているかどうか、という問題を先に解決すべきだと思われます。

 たとえば、私にも経験がたっぷりありますが、都市生活をしていて、仕事に追われ、一人暮らしで、食事のことを考えている余裕がなく、自分で野菜や魚を買ってきて調理するなんて、まったく想像すらできず、コンビニで買ってきた、弁当やカップめんや、ああ、かの、凶変グルテン満載の、菓子パンや総菜パン(専門店のフランスパンも)を摂っているとしたら、精神的なバランスが狂ってしまう可能性は、とてもたくさんあると思われます。
 実際、私が、そうでした。
 朝食は(朝レンに出てゆくために、車の中でかじった)パンで、昼は学校給食で、夜は残業のため、近所の食堂に配達してもらった丼めし、そんな生活を続けていて、(教師時代の)私は、ストレスに対応できない状態になったのかもしれません。

 少し逆手にとって、うつ気分のときは、甘いものや、グルテンが入っているサンドイッチを食べて、ハイになるのも、そんなに間違っていないことかもしれません。
 少なくとも、精神科の医師が処方する、中毒症状におちいるのが必然の、向精神薬を飲むよりは、ずうっと安全だと思われます。

 ネットで読んだのですが、あるファッションモデルが、経済的に危機的な状況になって、夫婦で、もう自殺してしまおうと、そんな行動をしようとしたそうですが、そのとき、ふと目にとまったアイスクリームを食べて、ああ、美味しいと感じ、もう一度やりなおしてみようかと、考えが変わったそうです。
 これって、ひょっとしたら、甘いものがもつ中毒症状だったのかもしれません。
 砂糖やグルテンは、腸で分解されて、血液の流れに乗って、脳にたどり着き、どこかに定着して(グルテンの場合は、脳の中にある、モルヒネ受容体と同じところ)、もっと甘いものを食べろ、グルテンが入ったものを食べろという指令を出すのだそうです。
 だとすれば、死ぬのをやめて、もっとアイスクリームが食べられるように、がんばってみようと考えたのは、アイスクリームに入っていた砂糖の「指令」だったのかもしれません。(そうではなくて、このような「砂糖」を餌として欲しがっている、腸内細菌の「戦略」として、その宿主としての私たちに、化学物質の形で「指令」が出されていると考えられます。[1]より)
 だから、みなさん、最後の晩餐に、ちょっと甘くて美味しいものを食べようと思うのは、そんなに悪いことではないかもしれません。
 もし、小麦アレルギーになっていないとしたら、美味しいサンドイッチやハンバーガーを食べてみましょう。
 小麦アレルギーのときは、ココアの純度の高いブラックチョコレートがおすすめです。
 (Written by KLOTSUKI Kinohito, March 1, 2017)

 参照資料

[1] あなたの体は9割が細菌 原タイトル10% HUMAN、アランナ・コリン(著)、矢野真知子(訳)、河出書房新社(刊)、2016-8-30

 

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