RaN361 アメーバの原形質流動とソマチット
Protoplasmic flow of Amoeba and Somatid

黒月樹人(◇田中タケシ)@黒月解析研究所

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 このページのねらい

 ソマチット(あるいはソマチッド)について調べています。
 ソマチットというナノサイズの小粒子が、血液の血漿中に存在していることが、ほぼ確認されています。ただし、そのことが認められているのは、科学の世界において、ごく限定的です。
 さらに、私が調べて見出した現象も、本格的な学会に、論文のような形式で表現しているわけではないので、さらに限定的なものとなっています。
 これまで分かってきたことの中に、血液の血漿中に存在するソマチットについて解析を進めていったところ、ソマチットは赤血球の壁にも存在することが分かりました。血漿の中に存在するソマチットの解析パターンと同じ特徴を持っていますし、赤血球の縁に付着してから、一体化するソマチットも観察できます。
 このようにして得られた、ソマチットの色加味解析における配色パターンの特徴(characteristic)が2つあります。

(c1) 密な等濃淡値ゾーンに取り囲まれている
 ソマチットは周囲に対して粒子状になって存在しており、ソマチットが明るいときや暗いときも、その濃淡値の変化が急なものとなっているので、色加味解析のパターンにおいて、狭い等濃淡値帯のパターンに取り囲まれています。
(c2) 中央部に不思議な不規則パターンが見られる
 このような、たとえば天気図での台風における密集した等圧線の中央に、台風の目のようなところ、あるいは、地形図における山や岡の頂上あたりに相当する、やや平坦な領域があって、そこに不思議なパターンを持っています。このパターンは、かなり複雑で、なぜこのようなパターンが現れるのか、まだよく分かっていませんが、山のたとえを使うならば、山頂に建てられた、修道院や寺社建築のように、周囲の状況とは違うものです。

 このような特徴をしっかりと考慮して、血液の画像を観察してゆくと、そこにたまたま写っている白血球と想定されるものにおいては、その内部にソマチットが密集していました。
 このことを確認するため、ウェブで検索して、確かな白血球画像を採取して解析しましたところ、白血球の内部に見られる粒子状のものの中に、多くのソマチットのパターンが存在することが分かりました。
 白血球の画像は、まるで標本のように、ほぼ丸くなっているものでしたが、白血球が活動しているとき、体内に入って来た異質な細菌やウィルスなどを取り込んで消化するといいます。そのときの戦いで死んだ白血球が集まって「膿」となると言います。
 少し戻って、白血球は活動しているとき、アメーバ運動をすることが知られています。
 そのような活動中の白血球の画像が見つからなかったので、アメーバ運動の「本家」である、微生物のアメーバの画像を探して、これを調べることにしました。

 解析対象

 アメーバの動画をウェブで探し、次のサイトを見つけ、図1の画像を採取しました。
 「珪藻を捕食したアメーバ」[1]
 4つの画像に記した 005, 007, 010, 016の下2桁は、この動画における「秒」を示しています。最初の桁の0は「分」として区別するつもりでしたが、その必要はありませんでした。

図1 「珪藻を捕食したアメーバ」[1] より各秒での画像

 「珪藻を捕食したアメーバ」というタイトルのように、このアメーバは、すでに、2〜3体の珪藻を取り込んでいます。細長い棒状のものが2本(これで1対かもしれませんが)と細いひし形のものが1つです。
 このアメーバは、画像の右上に向かって、「仮足」と呼ばれるものを伸ばそうとしているようです。そのとき、中央あたりにあった、やや大きな粒子が、その仮足の先端近くまで移動しているようです。
 このあと、このアメーバの全体像について、色加味解析したあと、仮足部分を拡大して、これらの色加味解析を行って、その内容物の様子を観察します。

 アメーバの全体

 原画像はじつはYouTube画像をウィンドウズのプリントスクリーン機能(Prt Sc)でコピーしたものですが、それをゴブリンアートのマップで [2] 倍に拡大してから、枠組などを取り除いたものを、ここでは全体像としています。
 次の図2は、この編集ページにおさめるため、縮小したものです。
 この画像をクリックすると、もとの画像へ進みます。そして、このサイズにおいて、005, 007, 010, 016の画像へと変わり、このページへと戻ります。
 図3は、図2について、色加味128解析(X配色)したものです。
 この画像をクリックすると、もとの画像の色加味解析へ進みます。そして、このサイズにおいて、005, 007, 010, 016の各色加味解析へと変わり、このページへと戻ります。

図2 アメーバ005の全体像
(画像をクリック → 連続拡大原画像へ)

図3 アメーバ005の全体像の色加味解析
(画像をクリック → 連続拡大原画像へ)

 アメーバの白い粒子

 次の図4と図5は、アメーバの中央から右の部分について [4] 倍に拡大して解析したものです。

図4 アメーバ005の中央から右の部分
(画像をクリック → 連続拡大原画像へ)

図5 アメーバ005の中央から右の部分の色加味解析
(画像をクリック → 連続拡大原画像へ)

図6 アメーバ005の中央から右の部分の色加味解析
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図7 アメーバ005の中央から右の部分の色加味解析
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図8 アメーバ005の中央から右の部分の色加味解析
(画像をクリック → 連続拡大原画像へ)

図9 アメーバの白い粒子の変化

 これらがはたして同一のものか確認するため、もとの動画を見直しました。
 連続的に、位置と形状を変化させ、移動していました。
 このアメーバにとって、何らかの意味をもつ、同じもののようです。
 しかし、アメーバ研究の専門家(「アメーバ屋さん」というそうです)ではない私には、この白い粒子の正体が、よく分かりません。
 ともあれ、この白い粒子は、他の小さな粒子の動きとは無関係に、まったく独自の動きで、アメーバの中央部から、仮根の先端まで移動しています。
 他の小さな粒子の動きを「原形質流動」と呼ぶとしたら、まったく、この言葉とは無関係な動きと考えられます。たとえば「原形質内自由移動」とでも表現するような、まるで、そのものに「意志」のようなものがあるかのようです。

 アメーバの仮足部分

 アメーバが右上のほうへのばしてゆく仮足のところを [8] 倍で拡大したものについて解析します。

図10 アメーバ005の仮足部分
(画像をクリック → 連続拡大原画像へ)

図11 アメーバ005の仮足部分の色加味解析
(画像をクリック → 連続拡大原画像へ)

 仮足を覆う「細胞膜」のようなものがあることが分かります。
 それにつつまれて伸びた先端内部に、一つの小粒子が存在しています。中心部が黄色く色づけられているものです。
 それに向かって、赤茶色の粒子が連なっています。
 これらがソマチットであるかどうかは、まだ分かりません。
 しかし、この仮足の基部あたりの内部に、多くの小粒子が存在しています。これらは、現代科学の認識としては、たんに「顆粒」と呼ばれているもののようですが、おそらくソマチットでしょう。上記の特徴の(c1)は満たしています。もう少し拡大して観察すれば、(c2)の特徴をもつ粒子が現れるものと思われます。
 実行してみました。次の図12は、(図10の)仮足の基部あたりの [4] 倍拡大の色加味128解析(X配色)です。(c1)を満たす、いくつかの小粒子の中央部に、(c2)とみなせる、不規則なパターンが認められます。

図12 (図10の)仮足の基部あたりの [4] 倍拡大の色加味128解析(X配色)
(画像をクリック → 拡大原画像へ)

 次の図13は、(図10の)仮足の先端あたりの [4] 倍拡大の色加味128解析(X配色)です。
 緑色と水色に囲まれた黄色の部分の形状が、かなり異質です。このようなパターンがあらわすものの正体を知りたいものです。

図13 (図10の)仮足の先端あたりの [4] 倍拡大の色加味128解析(X配色)

 図11に現れている、仮足の外側を包み込んでいる「細胞膜」の中にも、粒子状のものがあります。これらを拡大して観察しましたが、中央部からは、異質なパターンは確認できませんでした。
 このあとの図14から図16は、007, 010, 016と経過するときの、仮足の拡大色加味解析です。
 仮足の内部に、「顆粒」と呼ばれている、ソマチットの小粒子が入り込んできました。
 やがて、アメーバの中央部にあった、やや大きめの白い粒子が、形を変えながら、仮足の先端部分へやってきました。
 いったいこれは何であって、なぜ、ここまでやって来たのか、よく分かりません。 

図14 アメーバ007の仮足部分の色加味解析
(画像をクリック → 連続拡大原画像へ)

図15 アメーバ010の仮足部分の色加味解析
(画像をクリック → 連続拡大原画像へ)

図16 アメーバ016の仮足部分の色加味解析
(画像をクリック → 連続拡大原画像へ)

 考察

 このような画像の観察に対して、このようなアメーバの仮足や原形質流動について、どのようなことが分かっているのかということを知りたくなり、ウェブを探したところ、次の論文が見つかりました。
 「Amoeba proteusの細胞生理学」 [2]
 ここでは、アメーバの原形質流動の謎を解き明かすため、世界での、いろいろな実験や観察が紹介されています。
 しかし、それらによると、この現象のメカニズムは、いまだ明らかになっていないようです。
 現代科学の中の、生物学は、このようなところに、限界点をもっているということが分かりました。
 薬品などの利用に関しては、膨大な知識の蓄積がありそうですが、このような現象を観察する道具として、通常の光学顕微鏡と、拡大しすぎて、かえってわけが分からなくなる、電子顕微鏡しかもっていないということになります。
 私のゴブリンアートによる色加味解析には、64色、128色、256色など、いろいろな分解能のものがありますが、64色のものでは区別がつきにくいし、256色では、こまかすぎで、こちらも認識しづらく、まんなかの128色では、ちょうどうまく見分けることができています。
 現代の光学顕微鏡と、電子顕微鏡においては、ちょうどうまく見分けるべきところに、分解能や解像度の「谷間」のようなものが存在しているのです。
 現在の科学世界の研究者の多くは、このことについて理解していないようです。
 (Written by KLOTSUKI Kinohito, September 11, 2017)

 参照資料

[1] 「珪藻を捕食したアメーバ」
[2] 「Amoeba proteusの細胞生理学」
  

 

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