RaN363 ゴブリンアートで見るソマチットとウイルス
Somatids and Viruses seen by goblinart

黒月樹人(◇田中タケシ)@黒月解析研究所

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 解析原画像

 ここで解析するのは、図1の画像です。
 これは、ある分析会社のホームページ [2] に紹介されていた、「蛍光顕微鏡による全菌数測定」の見本画像に、解析の都合で、AからGの拡大領域を描いたものです。
 「培養できない菌」について、核酸がよく染まる蛍光染色のあと、蛍光顕微鏡で撮影したものだそうです。

図1 蛍光顕微鏡による「培養できない菌」[2] (L03画像)

 この図1に描いた領域Fを拡大したものが、次の図2です。
 ぼんやりとはしていますが、長円形の姿から、これらを細菌の一種だと考えてしまうのは自然なことだったと思われます。しかし、大腸菌などの、正体がはっきりしているものについて解析してみると、まったく違った現われ方をします。細菌を蛍光染色した場合、外部の細胞膜が染まってしまい、それらの外側の姿しか現れないのです。
 ソマチットは、細菌などのような細胞膜をもっていないようです。このあとの解析で、ソマチットの周囲に赤い二重のゾーンがあるように見えていますが、これは、色加味解析の配色の影響で、異なる配色にすると、区別がつかなくなります。
 ソマチットの周囲がどのようになっているのかについては、しかるべき解析画像を示してから論じることにします。

図2 L03画像の[32]倍F領域(画像L03[32]F)(横幅は10ミクロン)

 この図2(画像L03[32]F)について、ストライプ変換解析の marble(step2)(図3)ののち、色加味64(配色A)解析を行ったものが図4です。

図3  L03画像の[32]倍F領域(画像L03[32]F)についての
ストライプ変換(marbel step2)

図4  L03画像の[32]倍F領域のストライプ変換(図3)を
色加味64(A配色)したもの
L03[32]F_Str(marbel)step2_Add64(A)

 ソマチット(A)

 次の図5は、図4について[2]倍したように見えますが、実際は、図2について、上のほうのソマチットを取り囲んで[2]倍してから、ストライプ変換と色加味64を行っています。
 このため、図4では、うっすらと見えていた、このソマチットの周囲にある、色の勾配を地形図の等高線と見立てたときの「谷」のようなパターンが、見えにくくなってしまいました。
 そこで、ストライプ変換だけの図3から、このソマチットAのあたりを切り取って、図6としました。

図5 ストライプ変換と色加味64からの[2]倍拡大A(横幅5ミクロン)

図6 ストライプ変換(marbel step2)(図3)からの切り取り(A)

 図6を見ると、黄色く光る長円形の領域の中央の右下あたりに、まるでヒルかナメクジのような形に見えるものがあります。これがソマチットの「本体」と考えられます。
 中央の左上に、濃い色の穴あき棒のようなパターンが見えます。これが何かということは、まだよく分かりません。ソマチットが伸ばしている触手のようなものかもしれませんし、取り込もうとしている何かかもしれません。
 ここでは、右下のソマチットと、左上の「触手のようなもの」を含めた、細長い領域を仮に「本体軸」と呼んでおきます。
 この「本体軸」を取り囲んで、間隔の狭い線が並んでいます。
 このようなパターンを、地形図として見ると、このソマチットの全体像は、まるで小高い丘か古墳、あるいは、そのような形の山のようです。
 すると、「本体軸」のあたりは、その山の上の、少し平らになっているところに相当します。そして、ソマチットの「本体」は、山の上に建てられた「塚」か「建物」とみなすことができます。
 このたとえにそって述べますが、この山の斜面のところどころに、「谷」か「がけ崩れ」のようなパターンがあります。
 はじめのころ、このようなパターンは、等高線が曲がることによる現象かと思っていたのですが、調べてゆくうちに、曲がっていないところにも見出せることがあり、ソマチットの周囲の領域にある何かだと思われるようになりました。
 ソマチットの周囲は、ただたんに、ソマチットが強く輝いていることによって、狭い等高線のようなパターンを生み出しているのではなく、その部分の性質を、一部変えていると考えられます。
 このソマチットは液体(おそらく水)の中に存在しています。
 ソマチットの「本体」は周囲の液体の性質を変えていると考えられます。はっきりとした正体はまだ分かりませんが、カエルの卵がゼリー状のものでおおわれているのと似ているかもしれません。
 その外部被膜のようなものは、一様なものではなく、ところどころに、「谷」や「がけ崩れ」に見える、性質の異なった領域をもって、外部とつながっていると考えられます。
 染色されているので、このソマチットは、もう死んでいるか、固定されてしまっていますから、このあとの変化は分からないですが、活動したままのソマチットを調べることができたら、これらの構造の意味が分かるかもしれません。

 ソマチット(B)

 図4の解析図における、左下のあたりについて、上記と同じ解析画像を作り、図7と図8としました。

図7 ストライプ変換と色加味64からの[2]倍拡大B(横幅5ミクロン)

図8 ストライプ変換(marbel step2)(図3)からの切り取り(B)

 この図8を地形図の等高線にたとえてみると、この細長いソマチットの周囲で、右上と左下に、それぞれ2つずつの「谷」が見られますが、これらのパターンを観察すると、「谷」のようにも「がけ崩れ」のようにも見えません。
 まるで、「卵」が生み出されているように見えます。もちろん「卵」ではないでしょう。
 これはまだ「仮説」以前の考えですが、ソマチットは、このような「かすかな卵」のような「波動」のようなものを生み出して、周囲に何らかの作用を行っているのではないでしょうか。たとえば、周囲の液体の「濃度」のようなものを変えることによって移動する、といったことをしている、と考えることもできます。
 このようなことも、もし、生きたままのソマチットについての連続画像で、これらの細部が記録できるようになれば、分かるかもしれません。

 ソマチット(C, D, E)

 次の図9は、ストライプ変換と色加味64からの切り取り(C, D, E)です。
 ここにも、ソマチットらしきものが記録されています。中心あたりの形状は、ソマチットとしての、ある種の不規則なパターンとなっています。
 しかし、上記のソマチットAやソマチットBのような、密な「等高線」には取り囲まれていません。

図9 ストライプ変換と色加味64からの切り取り(C, D, E)

 ウイルス(と想定されるもの)

 図3や図4で、次の図10のようなパターンが見られます。
 図10の(a)のパターンは、たくさん見られます。中心にあるもののパターンが同じで、外部の形も同じです。外部は8角形の輪郭をもっています。
 さらに観察すると、図10の(b)から(e)のようなパターンが見られます。これらは、液体の中に浮かんでいた(a)が、ソマチットが作る領域の外部に接触しているところではないかと想定されます。
 図10の(f)も3つあります。(g)と(f)は、この(g)と同じ種類かもしれません。

図10 ウイルス(と想定されるもの)

 図10の(i)から(l)の4つは、少し色がついているように、ソマチットの群生がつくる領域の中に入っています。
 これらには「殻」のような部分が、もうないのかもしれません。あるいは、ウイルスではなく、何らかの化学物質という可能性もあります。
 (Written by KLOTSUKI Kinohito, September 19, 2017)

 参照資料

[2] 蛍光顕微鏡による「培養できない菌」
   蛍光顕微鏡による全菌数測定

 

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