スタートダッシュのランニングフォーム

黒月樹人(KULOTSUKI Kinohito)

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 [  ] 内の数字は、これらの動きを調べたときの、詳細フォームの番号です。ところで、一歩のキックの動きの中で、身体重心がもっとも大きな水平速度で動かされようとする瞬間を「キックポイント」と呼ぶことにします。では、上に描いた、KTN 選手の、この一歩の動きの中で、「キックポイント」は、どのあたりにあるでしょうか。

「キックポイント」があるのは、およそ、この詳細フォーム 30 あたりだと考えられます。右の速度グラフで、赤いプロットが身体重心の水平速度VXを示しています。詳細フォーム 25 のところにピークがありますが、これは、観測データの間隔が広いために、データ間の中間に最大値が表示されることになるからです。ここでは、速度グラフの中央あたりに、赤と黒でプロットされている、身体重心の鉛直速度 VZ がほぼ0となるところを、「キックポイント」の判断基準としました。しかし、これらの基準は、絶対的なものではありません。ここで、オリーブ色のプロットは、キック脚の拇指球を基準にしたときの、キック脚の膝点の水平速度 VX(kn) です。緑のプロットは、この膝点を基準にしたときの、身体重心の水平速度 VX(th) です。これらの比率を調べると、ランニングフォームの特徴が分かりやすくなります。いちばん下にある、水色のプロットは、身体重心を基準としたときの、スウィング脚重心の水平速度 VX(sw) です。キック脚の左右の違いによって、VXVZVX(sw)は色が変わりますから、注意してください。

(B)              (A)

(D)             (C)

 これらは D←C←B←A の順で続く4歩についての、「キックポイント」のフォームを調べたものです。スタートダッシュのランニングフォームなのですが、キック脚の膝が伸びきったフォームではなく、身体重心の鉛直直下より、ほんの少し後ろへと位置したあたりなのです。

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