短距離ランニングフォーム解析 (29) 山縣選手
山縣亮太選手のスプリント中間疾走の詳細重心解析

黒月樹人(KULOTSUKI Kinohito)@ 9621 ANALYSIS

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 山縣亮太選手のスプリント中間疾走

 解析に用いた画像は、月刊陸上競技2013年1月号に掲載されていた、慶応大学の山縣亮太選手の連続写真です。

 ランニングフォーム





図1 ランニングフォーム

 スウィング脚の運び方は、3歩目(Ymg3L)をのぞいて、ほとんど「後方巻き上げ型」のようです。この3歩目(Ymg3L)では「跳ね上げダウンスウィング型」に近いものとなっています。この後の「総合解析」のdS-dBというピンク色のプロットパターンによって明らかになりますが、これらのスウィング脚のスピードのピークは、キック後半のところにあって、キック脚の出力ピークには、うまく合っていません。

 キックフォーム


キックフォーム

 キック区間の詳細フォームとキックポイント


キック区間の詳細フォームとキックポイント

 1歩目(Ymg1L)から3歩目(Ymg3L)はガンマクランクキックで、4歩目がベータクランクキックとなっています。2歩目(Ymg2R)ではスウィング脚がダウンスウィングとなっています。

 総合解析





図4 総合解析

 右端の「総合水平速度グラフ」に描いてある、濃い黄色(負値)から水色(正値)に変わる、GO軸の変化(dGO)のパターンを見ると、1歩目(Ymg1L)と4歩目(Ymg4R)では、それほど大きくバネが効いているとはいえないものとなっています。この加速度からもとめたGO軸加速度比(aGO/g)の最大値の値も小さなものです。これらの中で比較的よくまとまっているのは3歩目(Ymg3L)のフォームです。しかし、これらの4歩とも、スウィング脚そのものの動きを取り出したdS-dBのピンク色プロットパターンが、キックポイント位置(赤い縦点線)のところにピークがあるのではなく、ずうっと後のところに向かっています。
 (Written by KULOTSUKI Kinohito, Feb 15, 2013)

 

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