短距離ランニングフォーム解析 (37) ランニングフォーム概観
2013年全日本マスターズ陸上M55クラス100m大江良一(59歳, 滋賀)12秒36

黒月樹人(KULOTSUKI Kinohito)@ 9621 ANALYSIS

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 はじめに

 2013年全日本マスターズ陸上(@佐賀)における、M55クラス(55歳から59歳)の100m決勝(タイムレース)で1位となった、滋賀マスターズの大江良一選手(12秒36)の、このレースにおけるランニングフォームを概観します。
 このとき、大江選手は100mを56歩で駆け抜けています。今回の解析では、その16歩目から40歩目までについて解析しました。およそ、30メートルから70メートルあたりまでの、いわゆる、中間疾走のフォームです。

 ランニングフォーム概観

 16歩目から40歩目まで25歩のランニングフォームを図1として示します。今回の解析のもととなったビデオ画像では、ランナーは左に向かって走っていますので、解析ソフトは、このときの右脚と右手を赤色で、左脚と左手を青色で描きます。
 また、このときのビデオ撮影は通常のモードであり、1秒間に30コマを記録するものです。大江選手の1歩は、ときどき7コマとなりますが、ほとんど6コマです。これは日本や世界のトップスプリンターのピッチに匹敵します。なぜ、このようになるのかというと、フォーム分類における、アルファランクキックからガンマクランクキックまでの、高速ランニングフォームの出現率が高いからです。これまで解析したランナーの中ではトップクラスのレベルです。若い人の中には、100mを11秒台や10秒台で走る選手も多くいますが、このようなレベルに達しているランナーは、ほとんどいません。59歳で12秒の前半で走るというのは、おそらく、世界のトップレベルのことだと思われます。体力的な面でも何か要因があるかもしれませんが、今回の解析により、技術的な面で高度なレベルに達していることが分かりました。
 詳細な解析については、ページタイトルを変えて論じたいと思いますが、とりあえず、基礎的な解析結果を提示します。
 次のランニングフォームの各図をクリックすると、@拡大ランニングフォーム、Aキック局面の詳細データ、B総合解析、Cスピード能力3要素の寄与式 dG=p(dT-dK)+dK+q(dS-dB) の三角表示、のサブページへと進みます。


























図1 大江良一選手のランニングフォーム
(画像をクリックすると拡大ページへ進みます)

 (Written by KULOTSUKi Kinohito, Sep 13, 2013)

 (追記)「Cスピード能力3要素の寄与式の三角表示」による検索

 次の図2は大江良一選手のランニングフォームに関する「スピード能力3要素の寄与式の三角表示」の一覧です。この三角形の面積が大きいこと(ヒップドライブ速度dT-dKと相対スウィング速度dS-dBに関係)と、右のほうに位置している(キック脚重心水平速度dK)とき、ランナーのスピード(全重心水平速度dG)が大きなものとなります。
 これらの小画像をクリックすると、拡大ページへと進みます。

図2 スピード能力3要素の寄与式の三角表示一覧
(画像をクリックすると拡大ページへ進みます)

 (Written by KULOTSUKi Kinohito, Sep 14, 2013)

 

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