高速ランニングフォームのためのトレーニングメニュー
(12) 速く走るための走の基本ドリル(基本ドリルの連続画像)

黒月樹人(KULOTSUKI Kinohito)@ 9621 ANALYSIS

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 効果的なランニングフォームのための走の基本ドリルの連続画像

 効果的なランニングフォームのための走の基本ドリルの連続画像(一部)を次に示します。上記の内容とは一部異なりますが、参考にして下さい。
 (g) [強化] ロングステップスキップA(ヒールドライブとヒップドライブを意識)Long Step Skip A(Heal Drive & Hip Drive)の動きは、(f) スキップA前進バージョン (Skip A Go on)とほぼ同じですが、もっとストライドを伸ばすように意図します。かなり難しいドリルです。これらの画像を撮影したときは、左脚のアキレス腱がまだ弱くて、(g)を行うことはできませんでした。
 (f→h)は、(f)から(h)へと向かう中間的なドリルです。意識的に地面を強く蹴るようにしています。
 (u) [強化] ロングステップスキップB(ヒールドライブとヒップドライブを意識)Long Step Skip B(Heal Drive & Hip Drive も かなり難しく、強度の高いドリルです。
 (t) スキップB前進バージョン (Skip B Go on) の動きで、ストライドを伸ばすように強くキックします。
 (t→v)も、(t)から(v)に向かう、中間的なドリルです。意図的にキック脚を大きく振り下すのですが、このとき、膝を少し曲げておくイメージ(弓の形)にしておきます。そして、このキック脚をハンマーだと考えて、地面にある仮想の杭を打ち込むわけです。



(a) ハーフスキップA(Half Skip A)

 膝は腰まで上げなくてかまいません。地面を真下に押した反動で、軽く上がることを反復します。重要なところは、身体重心直下を真下に押すというところです。とても軽い運動ですので、ウォーミングアップの体系の中に組み込んで、100mで何本か繰り返します。無意識にジョギングするより、コンディショニングを高めつつ、技術練習になるので、便利なドリルです。



(b) スキップA(Skip A)

 少し強く地面を真下に押すことにより、膝が腰の位置まで上がるようにします。キック脚の足首に力をこめておき、足首のバネを使えるようにしておきます。このとき、かかとを浮かせすぎたままでキックするのではなく、かかとは地面すれすれまで近づくようにします。このほうが、足首のバネを柔らかく使うことができて、のちの、前進モードでの動きがうまくできるようになります。かかとは、地面に付けないように心がけますが、これは、力を生み出すためのもので、実際に、一瞬かかとが地面についてもかまいません。要は、かかとを地面に付けて「休み」、力を生み出さない状態としないことです。



(c) [強化] ハイステップスキップA(High Step Skip A)

 ハイステップというのは、脚を交互に踏み変えて(ステップ)、高く跳ぶ(ハイジャンプ)ということの略称です。ただし、このとき、スウィング脚でリードして高く跳び上がるのではなく、キック脚の足首のバネだけを使って高く跳び上がります。走幅跳の踏切なとでは、もちろん、スウィング脚の動きも利用するのですが、このドリルでは、キック脚の足首のバネを強化するという目的のため、このようにします。



(f) スキップA前進バージョン (Skip A Go on)

 上段の右脚キックのほうがよい動きとなっています。下段の左脚キックのものでは、アキレス腱の痛みのため、腰高フォームとなって、前進しようとする動きにつながっていません。
 具体的に、どのように意識するかというと、地面を真下に押した反動で、足底のかかとが浮くとき、キック脚の足首に力を込めておくことで、大工道具のバール(くぎ抜き)のようになった、膝下部分が前方へと傾き、その動きで、キック脚のすねが前方へと傾き、膝が前方へと進むようにします。かくして、キック脚重心水平速度(キックペース速度)dKが大きくなるのです。ランナーの心理的な感覚としては、キック脚全体を、膝や足首の角度を変えないようにして固定し、このツール(道具)をつかって、地面を下方へと押すことで、この道具が後方へと「逃げる」形となって、トラックの荷台の壁を止める装置のように、バネで地面を弾くことになります。



(f→h) 空手パワーキックでのスキップA前進バージョン(Karate Power Kick Skip A Go on)

 これも、上段の右脚キックのほうがよい動きとなっています。(f)と(f→h)を見比べ、空手パワーキックの動きが違いとなっていることが分かりますでしょうか。
 上から1段目と3段目のところで、キック脚を意図的に下方へ速く動かすことによって、2段目や4段目でのキックで、より大きなパワーを生み出そうとしています。
 慣れてくると、地面に近いところだけで、このような、速く力強い動きを生み出せるようになり、「空手の突き」の動作のように、一瞬だけ速く動くようなものとなります。本質的なところは、地面に大きな力をを加えるところなので、このようになってゆくほうがよいのです。
 また、地面を「叩く」のではなく、もっと柔らかく「押す」ほうが、大きな力を生み出すことができます。これは、走幅跳の踏切での感覚につながっています。



(p) ハーフスキップB(Half Skip B)

 キック脚の膝下部分を、前方へと振り出してから、地面を真下に踏みつけるようにします。古くからやってる人のクセで、地面を引っかくようにしてしまうことがあるかもしれませんが、ひっかくのではなく、真下に押す動作へとつなげておきます。膝は地面を押した反動で上がる程度です。この運動も、軽いものなので、ウォーミングアップの体系の中に組み込んで行うことができます。



(q) スキップB(Skip B)

 SkipAの振り出し振り戻しバージョンです。ここでも、地面を引っかくのではなく、地面を真上から押すという動作を試みます。振り出すときの膝を伸ばしきってしまうと、地面をとらえるときに力が入らなくなるので、少しだけ膝を曲げておき、キック脚を弓のような形にしておくとよいでしょう。地面をとらえるときの、かかとは、できるだけすれすれになるようにして、足首のバネを、有効に利用できるようにして行います。



(s) [強化] ハイニースキップB(スキップC)High Knee Skip B(Skip C)

 膝はもっと高く上げられるようになるとよいでしょう。それが、ハイニーという呼称の意味です。この運動を100mで何本か行えるようになると、キック力や動きの大きさの面でレベルアップすることになります。かんたんにできるようになったら、腰に(2kgまでの)ウェイトベルトをつけておこなうと良いでしょう。



(t) スキップB前進バージョン (Skip B Go on)

 (f) スキップA前進バージョン (Skip A Go on)だけで満足してはいません。それは、これが出来るようになるためのドリルにすぎません。この(t) スキップB前進バージョン (Skip B Go on)は、かなり難しいドリルです。全重心が前進することへと、動作を調整してゆきます。うまくいっているかどうかは、水平スピードがついてきて、ランニングに近い状態になるかどうかで分かります。ただのランニングで、このような動きができるように、ドリルの体系のほうで、いろいろなことをはっきりと強く意識して、このように動けるようにするわけです。画像としては入れていませんが、このドリルの次に、(u) [強化] ロングステップ スキップB前進バージョン (Long step Skip B Go on)という運動があります。(t) スキップB前進バージョン (Skip B Go on)を行いつつ、ストライドが伸びてゆくように、より強くキックします。マック式ドリルでの、ランニング型のバウンディングや、洛南高校で桐生選手が冬期トーニングで行っていた、ミニハードルを倒して距離を指定しての、ランニングに近いドリルと、おそらく同じものとなると思います。上記のドリルを順番に行ってゆくことにより、力学的に意味のある動きが習得できるようになります。このドリルをうまくやれたときがありましたが、その数日前に、レッグプレスマシーンで、200kg負荷での、片脚クォーター(1/4)スクワット×40×各数セットをやって、脚力をパワーアップしておいた経験があります。通常のドリルだけで、この(u) [強化] ロングステップ スキップB前進バージョン (Long step Skip B Go on)をこなせるようになるのは難しいと思われますが、とりあえず、(t) スキップB前進バージョン (Skip B Go on)ができなければ、ここへとつながることはできません。



(t→v) 弓型ハンマーキックでのスキップB前進バージョン(Bow-type Hammer Kick Skip B Go on)

 上から1段目と3段目のところで、キック脚の膝を、やや伸ばして、弓状の形として、地面に向かって強く振りおろそうとしています。これが、2段目と4段目でのキック動作を反射的に速く強いものにします。このときも、実際は、地面を「叩く」だけで終わるのではなく、それに続いて、強くかつ柔らかく「押す」ように心がけます。おそらく、高速ランニングフォームでしばしば見られる、「爆発的な加速」の状態のときは、このような動きになっていると考えられます。

 (Written by KULOTSUKI Kinohito, Sep 29, 2013)

 

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