高速ランニングフォームのためのトレーニングメニュー(13A)
オフシーズンの短距離トレーニング (A) サンプルA

黒月樹人(KULOTSUKI Kinohito)@ 9621 ANALYSIS

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 はじめに

 「トレーニングメニュー(13) オフシーズンの短距離トレーニング」では、一般的なメニューの流れを記しましたが、実際に、1日のトレーニングで、これだけの内容をこなすのは無理です。そこで、1日のトレーニング時間として、2〜3時間を想定して、より具体的なトレーニングメニューを構成することにしました。
 この「サンプルA」は、いきなりですが、高速ランニングフォームをかなり習得して、ガンマクランクキックだけでなく、ベータランクキックやアルファクランクキックで走る感覚をマスターしている、上級者のためのもの(実際に私が行うもの、あるいは、上級者のレベルを要求して指導するときのもの)です。もっと初心者についてのサンプルは、実際に、そのようなランナーを指導するケースか生じたときに、まとめることにします。

 (A) サンプルA

[1] W-up & Basic Drill
 (a) Jog ストレッチ(ハムストリングス、臀筋、アキレス腱など)
 (b) スキップA系ドリル
   ハーフスキップA  100m×1本
   スキップAゴーオン(Skip A Go on)50m×2本
   ロングステップスキップA(空手パワーキックを意識して)50m×2本
   (Long Step Skip A + Karate Power Kick)
 (c) スキップB系ドリル
   スキップBゴーオン(Skip B Go on)50m×2本
   ロングステップスキップB(弓型ハンマーキックを意識して)50m×2本
   (Long Step Skip B + Bow-type Hummer Kick)

[2] (+Spike) Form Check Running
 (a) ハイピッチスキップAからのランニング 40m×2本
   (High Pitch Skip A → Run)
 ※徐々に変化するようにして、重心直下を真下に押す感覚でのランニングフォームを調整します。
 (b) 空手パワーキックを意識してのハイピッチダッシュからのランニング 40m×2本
  (High Pitch Dash + Karate Power Kick → Run + Karate Power Kick)
 (c) スタンディングスタートからの   ロングウィンドスプリントランニング 120m×2本
  (Standing Start → Long Wind Sprint Running)
 ※スタートのあたりで、空手パワーキックを意識してのダッシュ
  カーブを出るあたりで、弓型ハンマーキックを意識しての加速
  直線部分で、空手パワーキックを意識してのランニング

[3] Start Dash Tech
  スターティングブロックを使って行います。
 (a) スターティングブロックを押した状態からのスタートからの3歩のダッシュ
  (Start 0歩 → Karate Power Kick Dash 1歩〜3歩)×4本
 (b) S(0) → KPKD(1〜3) → 中腰ガンマクランクキック(Low γ, 4〜8) ×4本
 (c) S(0) → KPKD(1〜3) → Low γ(4〜8) →
   標準から腰高のベータ・アルファクランクキック(Standard or High β・α) ×4本
 ※ここに記したトレーニングは、本来、春季から夏季にかけて行うべきものですが、冬期においても、スピード重視ではなく、技術重視で、スピードをひかえつつ行うことができます。ここにこれを記したのは、これまで注目されてこなかった、新しい技術だからです。
 ※一般的には、冬期トーニングにおいては、ここの[3]のところで、特殊持久力やリラクセイションの能力を発達させるため、次のような「走り込み」を行います。(x) もしくは (y) を選んで行います。400mランナーの場合は、200mから300mの距離での、別のメニューを行います。
 (x) 110m 〜 150mでの テンポ走 4本×(2〜4)セット
 (y) 200m ×2本×(2〜4)セット

[4] 静かな脚力補強
 (a) 背中に20kg〜30kgの荷重バッグを背負ってのランジ歩行 100m×4本
 (b) 同負荷での片脚ヒールレイズ(かかとの上げ下げ)左右各40回×4
 私は、これらの強化は、すでに何10年にもわたって行ってきたので、故障のときや、筋疲労などで強いランニングトレーニングが行えないときにのみ行っています。(b)は自宅でもかんたんに行うことができます。
 また、トレーニングジムを利用するときは、レッグプレスマシーンで、200kg〜300kgの負荷をかけて、片脚クォーター(1/4)スクワット 左右各40回×数セット、片脚ヒールレイズ 左右各40回×数セットを、次の上体補強と組み合わせて行います。このようなときは、上記[1]〜[3]は行っていません。
 私は本来十種競技の選手ですので、具体的には、次のようなトレーニングを行います。(x) もしくは (y) を選んで行います。
 (x) ターンをともなった円盤投げ 20投くらい
 (y) 助走ステップをともなった(クォータースローでの、円盤投げに近いフォームでの)ヤリ投げ 20本くらい

[5] 上体補強
 腹筋、背筋、鉄棒、雲梯(うんてい)を使った運動など
 私は陸上競技場のそばにある公園の器具を利用して行っています。

[6] C-down
 ジョッグや歩行と整理体操(ストレッチ)
 ※このあと、温泉に行って、浴槽の中で温まりながら、ハムストリングスや臀筋のストレッチを行ったことがあります。これは効果抜群でした。
 (written by KULOTSUKI Kinoito, Nov 17, 2013)

 

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