高速ランニングフォームの研究で分かったこと
(2)スプリントランニングフォームの分類

黒月樹人(KULOTSUKI Kinohito @ 9621 ANALYSIS)

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 スプリントランニングフォームの分類

 スプリントランニングフォームを、キック局面 [1] でのキックポイントのフォーム [1] における、キック脚の、太ももとすね(脛)の姿勢角(立位角)によって分類します。



 図1と図2は、すでに公表してある「スプリントランニングフォームの分類」[2] の説明図です。今から10年ほど前に調べたものに基づいて、5種類のクランクキックと、ピストンキックの、おおよその関係を決めたものです。
 しかし、研究を進めてゆくと、図2では空白領域となっている、それぞれのフォームの境界部分に対応するものが見出されてゆきました。
 2012年に規定した「フォーム分類グラフ」の分類は、図3のようになっています。図2の分類項目に対して、「腰高」のフォームと「中腰」のフォームとを区別するようになりました。これらの分類項目は、スプリントランニングフォームを、おおよそ区別して、とりあつかいやすくするための、便宜的なものです。


図3 フォーム分類グラフ(左)とキックポイントのフォーム(右)

 図2の結果を調べていたころは、アルファ(α)クランクキックやベータ(β)クランクキックが高速ランニングフォームであると思っていましたが、2012年からの研究によると、高速ランニングフォームを構成している中心的なフォームは中腰のガンマ(γ)クランクキックだと分かってきました。
 ベータ(β)クランクキックも高速ランニングフォームとして用いられていますが、ガンマ(γ)クランクキックよりも、キックの反応を早くしなければならないという点で、より難しくなることもあってか、あまり数多く観測されません。
 デルタ(δ)クランクキックの中でも、ガンマ(γ)クランクキックに近いところに位置しているフォームの中に、高速ランニングフォームと考えてもよいものが見出されます。
 イプシロン(ε)クランクキックは、走幅跳の踏切前のフォームや、100mなどのスタートダッシュのフォームにおいて観測されることがあります。
 アルファ(α)クランクキックは、ほとんど観測されません。これは、さらなる加速に役立つものではなく、どちらかというと、失敗もしくは消極的なフォームと見なされます。
 (Written by KULOTSUKI Kinohito, April 29, 2013)

 参照資料

[1] 高速ランニングフォームの研究で分かったこと(1)キックポイント
[2] スプリントランニングフォームの分類

 

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