ゴブリンアイズ「正規化」マニュアル

黒月樹人(KULOTSUKI Kinohito @ 9621 ANALYSIS)


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 正規化解析を必要とする理由

 歯医者さんが歯のX線画像を撮影して見るところは、主に、歯の神経がどのようになっているかということのようです。
 このため、その神経部分の写りぐあいによって、全体の濃さ(濃淡値)が変えられてしまうことがあります。
 そして、そのような画像が、そのときの観察記録として残されてしまいます。
 しかし、これらのX線画像によって、歯そのものや歯茎の様子を比較しようとするときには、それらの中に濃淡値が意図的に変えられてしまったものがあると、まったく無意味な比較となってしまいます。
 正規化解析では、このような、意図的に濃淡値が変えられてしまった画像を、撮影時のものへと戻すことを試みます。

 正規化解析のスイッチ

 正規化解析のスイッチをまとめます。

図1 正規化解析のスイッチ

 リセット 画像が何も呼び込まれていない、初期状態にリセットします。
 [1] P画像(参照) 参照する画像が必要なとき、これをP画像として呼び出します。
 [2] Q画像(対象) 正規化しようとする対象画像をQ画像として呼び出します。
 [3] 正規化Q→G Q画像を正規化してG画像とします。
 (a) 右端(###)を255へ ヒストグラムの右端に1本の高い線が現れることがあります。これは、もともと濃淡値255の白であったものとみなされます。この値(###)を使って、この線の位置が255へくるように、全体を右に移します。
 [ right peak → 255 ] をクリックしてください。
 (b) 左端(###)を0へ ヒストグラムの左端に1本の高い線が現れることがあります。これは、もともと濃淡値が0の黒であったものとみなされます。この値(###)を使って、この線の位置が0へくるように、全体を左に移します。
 (c) 帯スイッチ(手動) プラスマイナス100の範囲で、この帯スイッチを利用して、手動で全体の濃淡値を変えることができます。
 帯スイッチの中をマウスでクリックして移動させることができます。
 [<-10]と[10->]で10ずつ移動します。その下の三角印のある箱で1ずつ変えることができます。
 [4] G画像(結果) 解析結果のG画像を保存するためのダイアログボックスを呼び出します。保存名は自由につけることができます。

 正規化解析の手順(初期状態)

 正規化の解析ページへ移ってきたとき、図2のような初期状態の画面となります。

図2 初期状態
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 正規化解析の手順(右端にピークがあるとき)

 撮影されたあと、意図的に濃くされた画像をQ画像として呼び出すと、図3の右側に並べてあるヒストグラムにおいて、右端に1本の線が高く伸びています。
 このヒストグラムでは、濃淡値1から254の範囲での最大値を上限として描くようになっています。
 この高くそびえる1本の線は、撮影されたときの白(濃淡値255)と考えられます。
 ヒストグラムは3色表示のもの(左)と、濃淡値表示のもの(右)の2種類があります。
 白黒画像においては、3色のヒストグラムは完全に同じパターンとなっています。

図3 Q画像の呼出
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 [3] 正規化 Q→Gのところのスイッチとして、(a) 右端(224)を255へを選び、[ right peak → 255 ] をクリックします。

図4 正規化 Q→G
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 0と255のところはヒストグラムの最大値として選びませんから、G画像の右にあるヒストグラムのように描かれます。
 これが撮影時の画像と考えられます。
 実は、ヒストグラムのパターンを見ることにより、他の何らかの操作が行われているかを調べることができます。しかし、これまで観察したところ、医療白黒画像では、このような、濃淡値の、単調な平行移動が行われているケースだけでした。

 正規化解析の手順(左端にピークがあるとき)

 MRI画像を調べていたら、左端にピークがあるものがありました(図5)。
 どうやら、全体的に暗い画像だったので、少し明るくして保存されたようです。

図5 左端にピークがある画像
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 [3] 正規化 Q→Gのところのスイッチとして、(b) 左端( 36)を0へを選び、[ 0 ← left peak ] をクリックします。

図6 正規化 Q→G
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 Q画像として保存したときの余白が255の値として残っているようです。G画像のヒストグラムに突出した1本の線として現れてしまいました。

 正規化解析の手順(P画像を参照するとき)

 P画像を参照するときは、[ GET(P) ] のスイッチを利用します。

図7 P画像(参照)を呼び出したとき
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 P画像として2013年の、この部分の歯茎に「ウズラの卵大ののう胞」があると分かる前に撮影した画像(記号として2013とします)を呼び出しました。
 Q画像は2017年の春のX線画像です。少し暗くされた状態で記録されていました。このため、濃淡値224のところに、もともと白の255であった画素のデータがピークを作っています。
 この情報を利用して、撮影時の画像へと戻したものがG画像です。
 P画像のヒストグラムに対して、G画像のヒストグラムでは、明るい部分が増えています。

 G画像の保存

 Q画像を正規化して得られたG画像について、[ SAVE(G) ] をクリックして保存します。

図8 [ SAVE(G) ] をクリックして画像を保存する
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 正規化の効果

 このようにして正規化した2017年の春の画像(2017Spring(G))と2013年の画像(2013)を(ペイントソフトで)並べたものを画像Aとし、ゴブリンアイズによって解析してみました。

図9 2013と2017Spring(G) (画像A)
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図10 画像Aの歯科おすすめ解析のA
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図11 画像Aの歯科おすすめ解析のC
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図12 画像Aのスパイス解析タラゴン(Spoon3)
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 図10と図11は「歯科おすすめ解析」のAとCです。やや模式的な表現となっています。
 図12はスパイス解析タラゴン(Spoon3)です。細部までリアルにとらえられています。
 (Written by KLOTSUKI Kinohito, April 30, 2016)

 

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