ミステリーストーンサークルの物語

黒月樹人 (KULOTSUKI Kinohito)

「天国にいちばん近い町のリスト」へ戻る

 ミステリーストーンサークルの由来。

物語はシロ(城?)から始まる。

むかしむかし宇宙から来た巨大な円盤が、このカンブリアヘイヤの片隅に、胴体着陸しようと思ったが、地盤がまだ固まっていなかったので、半分だけを地面に埋め込んで、斜めになってしまったそうな。これが、現在も残っているシロ(城?)の原型ということらしい。

このとき、円盤の機能を失ったのを確認した宇宙人は、周囲にはいずりまわっていたウジムシのような生き物に遺伝子操作を施して、「目」の芽を組み込んだそうな。

するとウジムシたちは、お互いを食いあうことで、エネルギーの利用率を競争するようになり、口を改良するもの、体の外皮を硬くして防御するもの、それらの殻をテコとして利用し、すばやく動くようになるもの、などなど、あれよあれよと言う間に進化して、アノマロカリスなどの多種多様な種族になって、これまでとはまったく異なる生活を始めたそうな。

このような遊びで、時をつぶし、ひたすら救助を待っていた宇宙人が、こころをなぐさめるために、ようやく二足歩行を始めた、原始的なシナモンたちに、ふるさとの星ではスタンダードなスタイルの庭園をつくらせたという。

これが、何万年も(一説によると何億年も)保存されてきた、このミステリーストーンサークル庭園ということらしい。

宇宙人は、いつのまにか、進化してきたシナモンと遺伝的に混じってしまい、今では、どのシナモンが、その宇宙人の子孫なのか分からなくなっているという。

ボランティアのメスシナモンが語る物語は、本当なのかどうかの証拠がじゅうぶんではない。論理性があるのかないのか、これでは判断できない。

ともあれ、周囲に並べられているのがストーンサークルの群列で、中央部分の広場には、何のことはない、ただの麦畑が広がっている。秋になると、この麦畑に、各種の模様をもつ、ミステリーサークルが現れるそうだ。

「天国にいちばん近い町のリスト」へ戻る