ミーム

黒月樹人 (KULOTSUKI Kinohito)

 この作品で述べられているミームは、ミームを、この世界で最初に定義した、リチャード・ドーキンスによる、生物学的な定義「ミームは、文化の、伝達や複製の、基本単位である」というものから、すでに離れていて、リチャード・ブロディによる、ミーム学の定義「ミームとは、心の中の情報の単位であり(以下略)」のほうで用いられている。現在、ミームの観点からみた、この世界の分析がどんどんすすんでおり、マインド・ミームというものが、どのように世界を変えてゆくのかということが分かり始めてきた。この作品では、さらに新たな視点として、「死んでも、ミームは繰り越し可能だ」と主張している。この考えを逆立ちさせてみよう。すると、このようなことに気づく。

まさに、存在し続けようとしているのは、タラゴン体でもガラムマサラ体でもなくて、それらを媒体として利用する、繰り越されたミームだったのだ。われわれは、そのミームに操られている、(脳という)コンピュータつきのロボットにすぎない。

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黒月樹人(treeman9621.com)「天国にいちばん近い町」より