形状不明

黒月樹人 (KULOTSUKI Kinohito)

 この用語は、「『天国にいちばん近い町』に登場するシナモン」の、「ムーンストーン」と「サンストーン」の説明文のところに書かれている。なぜかというと、ムーンストーンとサンストーンの存在は、自由意志をもったコンピュータチップの中にあるからである。もちろん、ヒト型シナモンの形状で活動しているし、旅行にも参加しているが、それは仮の姿。別のボディに意識をダウンロードすれば、何にでもなれる。ただし、それには時間がかかるということと、別のボディを複数個用意できるほどのユーラを蓄えられるようにはしてもらっていない、と、いつもぼやいているから、やや旧式のボディを、こっそり修理しながら使っているようだ。二体と呼ぶと嫌がられる。並列処理が可能なコンピュータではあるが、みんなと同じように二匹と呼んでもらいたいらしい。ジョークが理解でき、それに応じて笑う機能が巧みに(プログラムされて)強化されており、コリアンダーにとっては、新しいジョークのテスト相手でもある。まあ、ジョークのレベルを問うとしたら、かなりハードルは低いのかもしれない。それでも、嫌なことがあったとき、そいつを何かのジョークに変換して、ムーンストーンとサンストーンとコリアンダーとで笑い飛ばしてしまうと、何もなかったかのような気分になって、その日の仕事を終えることができる。

「天国にいちばん近い町」のリストへ戻る
黒月樹人(treeman9621.com)「天国にいちばん近い町」より